AI面接とは
AI面接とは、AIが面接官の役割の一部または大部分を担い、応募者への質問や回答内容の分析、評価などを行う採用手法です。サービスによっては、応募者の回答に応じた深掘り質問や面接内容の文字起こし、要約、評価レポートの作成などにも対応します。
人間の面接官が同席せずに実施できるサービスなら、応募者と採用担当者の日程調整が不要です。24時間受検可能なサービスも多く、応募後すぐに一次面接へ案内するなど、選考スピードの向上にもつながります。
また、一定の質問や評価基準にもとづいて面接を進められるため、面接官による質問内容や評価のばらつきを抑える目的でも活用されています。
AI面接とWeb面接・録画面接の違い
AI面接とWeb面接、録画面接はいずれもオンラインで実施できますが、面接官の有無や質問方法、AIが担う役割などが異なります。それぞれの特徴を把握し、自社が効率化したい業務に適した方法を選びましょう。
AI面接とWeb面接の違い
Web面接は、ZoomやMicrosoft TeamsなどのWeb会議ツールを利用し、人間の面接官と応募者がリアルタイムで会話する方法です。場所の制約を受けにくい一方、面接官の確保や日程調整は必要です。
AI面接では、AIが面接官として応募者へ質問するため、人間の面接官が同席せずに選考を進められます。一次面接の件数が多い企業や、面接官の工数を削減したい企業に向いています。
なお、オンラインで人間が行う面接を効率化したい場合は、Web面接システムも選択肢になります。
AI面接と録画面接の違い
録画面接は、あらかじめ設定された質問に対して応募者が動画を撮影・提出し、採用担当者が後から回答を確認する方法です。応募者と面接官の日程調整を省ける一方、質問内容は原則として事前に決められています。
対話型のAI面接では、応募者の回答内容をAIが理解し、その場で追加質問や深掘りを行います。そのため、録画面接よりも応募者の経験や考え方を詳しく確認しやすい点が特徴です。
ただし、AI面接サービスのなかには録画型に対応するものもあります。名称だけで判断せず、実際の面接方式を確認してください。
AI面接以外のオンライン面接ツールも比較したい方は、以下の記事を参考にしてください。
AI面接サービスの種類
AI面接サービスは、AI面接そのものの実施・評価に強みをもつタイプと、面接だけでなく初期選考や応募者管理など採用プロセス全体を支援するタイプに分けられます。自社がAIによって効率化したい範囲を整理し、適したタイプを選びましょう。
AI面接の実施・評価に強みをもつタイプ
AIが応募者へ質問し、回答内容に応じた深掘りや分析・評価を行うタイプです。面接内容の文字起こしや要約、評価レポートの作成などに対応するサービスもあります。一次面接にかかる工数を削減したい企業や、面接基準を統一したい企業に向いています。
採用プロセス全体の効率化に強みをもつタイプ
AI面接に加えて、書類選考やスクリーニング、採用管理システムとの連携など、採用プロセスの周辺業務まで支援するタイプです。AI面接だけを部分的に導入するのではなく、応募から選考までの業務全体を効率化したい企業に適しています。
▶採用プロセス全体の効率化に強みをもつAI面接サービスを見る
AI面接サービスの選び方
AI面接サービスは、面接方式や評価方法、カスタマイズ性、ATSとの連携性などが製品によって異なります。採用工数を削減できるかだけでなく、自社の採用基準に沿って応募者を評価できるかも重要です。比較時は、以下の8つのポイントを確認しましょう。
- ●対話方式が自社の選考方法に合うか
- ●評価方法が自社の採用基準に合うか
- ●質問や評価軸をカスタマイズできるか
- ●ATSなど既存システムと連携できるか
- ●応募者が受検しやすいか
- ●セキュリティやAIガバナンスは十分か
- ●料金体系が採用人数に合うか
- ●導入後の運用改善を支援してもらえるか
対話方式が自社の選考方法に合うか
AI面接には、応募者とリアルタイムで会話する対話型と、あらかじめ用意した質問に回答してもらう録画型があります。応募者の経験や考え方を深掘りしたい場合は、回答内容に応じて追加質問を行う対話型が適しています。
一方、多数の応募者から同じ条件で回答を集めたい場合は録画型も有効です。「一次面接をAIに任せたい」「動画選考を効率化したい」など、導入目的に合う方式を選びましょう。
評価方法が自社の採用基準に合うか
AIが何をもとに応募者を評価するのかも重要です。回答内容を中心に分析するもののほか、音声や話し方、適性検査データなどを活用するサービスもあります。
職種や採用区分によって重視する項目は異なるため、自社の採用基準と評価方法が合っているか確認しましょう。評価スコアだけでなく、評価理由や文字起こし、面接動画などを確認できる製品なら、AIの判断を検証しやすくなります。
質問や評価軸をカスタマイズできるか
職種や採用区分ごとに求める人物像が異なる場合は、質問内容や評価項目を変更できるか確認しましょう。新卒採用では経験や価値観、中途採用では職務経験や専門性など、確認したい内容が異なります。
独自質問を追加できるか、職種ごとに評価軸を設定できるか、回答に応じた深掘り質問に対応するかなどを比較すると、自社の採用基準に合うサービスを選びやすくなります。
ATSなど既存システムと連携できるか
応募者数が多い企業では、採用管理システム(ATS)との連携性も確認しましょう。AI面接を単独で運用すると、応募者情報の登録や面接URLの送付、評価結果の転記などに手作業が発生する場合があります。
利用中のATSとAPI連携できるか、応募者情報や面接結果を自動で受け渡せるかを確認してください。応募者管理や選考進捗まで含めて効率化したい場合は、採用管理システムの見直しも選択肢です。
応募者管理や選考進捗まで効率化したい場合は、採用管理システム(ATS)の導入もあわせて検討しましょう。
応募者が受検しやすいか
企業側の使いやすさだけでなく、応募者がスムーズに受検できるかも重要です。スマートフォンに対応しているか、アプリのインストールが必要か、開始前にカメラやマイクを確認できるかなどをチェックしましょう。
AIアバターとの自然な対話や事前の操作案内、面接後のフィードバックなど、応募者体験を高める機能を備えたサービスもあります。応募者の負担や不安を抑えられるかという視点でも比較してください。
セキュリティやAIガバナンスは十分か
AI面接では、氏名や経歴だけでなく、回答内容や動画、音声などを扱う場合があります。データの保存場所や保存期間、アクセス権限、削除方法などを確認し、自社のセキュリティ基準を満たすサービスを選びましょう。
また、AIがどの情報を評価に利用するのか、評価理由を採用担当者が確認できるかといった透明性も重要です。情報セキュリティ認証の取得状況やAI活用に関する方針も比較材料になります。
料金体系が採用人数に合うか
AI面接サービスの料金体系には、月額制や面接1回ごとの従量課金、一定回数をまとめて購入する方式などがあります。採用人数や面接件数に応じて、適した料金体系は異なります。
採用人数に季節変動がある場合は従量課金、年間を通じて多くの面接を実施する場合は定額制が適していることもあります。初期費用や設定支援、データ保存、システム連携などの追加料金も含め、総コストで比較しましょう。
導入後の運用改善を支援してもらえるか
AI面接は、導入時に質問や評価基準を設定して終わりではありません。実際の選考結果や入社後の活躍状況をもとに、質問内容や評価軸を見直していくことが重要です。
採用要件の整理や質問設計を支援してもらえるか、導入後も評価方法や運用について相談できるかを確認しましょう。特に初めてAI面接を導入する企業では、機能だけでなく運用改善まで支援するサービスが適しています。
AI面接の実施・評価に強みをもつAI面接サービス
AIによる質問や深掘り、回答内容の分析・評価など、一次面接そのものの自動化に強みをもつサービスを紹介します。面接官の工数を削減したい企業や、一定の基準で応募者を評価し、選考の質とスピードを高めたい企業におすすめです。
NALYSYS AI面接
- AIが書類選考と一次面接を代替
- 対話と非言語情報から候補者を評価
- 33項目から面接をカスタマイズ
レバレジーズ株式会社が提供する「NALYSYS AI面接」は、AIが応募者と対話し、一次面接の効率化を支援するサービスです。採用要件にあわせて質問や評価項目を設定でき、回答内容に応じた深掘りにも対応。発話内容に加えて表情・視線・音声なども分析し、多角的な評価レポートを自動作成します。面接の録画や文字起こしも確認可能で、後続選考への情報共有にも役立ちます。
PeopleX AI面接 (株式会社PeopleX)
- 24時間対応のAI面接官で、面接業務の工数削減を支援。
- 録画・文字起こしからAIが評価レポートを自動生成。
- 150種の定型質問に加え、自社独自の質問も設定可能。
SHaiN (株式会社タレントアンドアセスメント)
- 24時間365日、場所を問わずAI面接を受検可能。
- AIがヒアリングし、面接評価レポートを作成。
- 1,000社以上の企業で導入されているAI面接サービス。
TG-WEB mee (株式会社ヒューマネージ)
- 500万人規模の適性検査データを活用した評価ロジック。
- AIが回答に応じて深掘りし、面接内容を自動で文字起こし。
- スコアや詳細コメント、申し送り事項をレポートに出力。
AI RECOMEN (株式会社カケハシスカイ)
- 録画型・対話型の両方のAI面接に対応。
- 質問数や回答時間、評価基準を自由にカスタマイズ可能。
- PC・スマホ・タブレット対応でアプリのインストール不要。
DuDo AI面接サービス (DuDo株式会社)
- 実在の社員をモデルにした高精度AIアバターが面接。
- 履歴書やESをもとに応募者ごとの深掘り質問を生成。
- 面接内容を記録し、AI分析による評価シートを作成。
採用プロセス全体の効率化に強みをもつAI面接サービス
AI面接による一次選考だけでなく、応募者情報の管理やATS連携、後続選考への情報共有など、採用プロセス全体の効率化に強みをもつサービスを紹介します。面接業務だけでなく、応募から選考までの業務をまとめて改善したい企業におすすめです。
harutaka AI面接 (株式会社ZENKIGEN)
- 評価軸・質問内容・深掘りシナリオを企業ごとに設計可能。
- sonar ATSやi-webなど主要ATSとの連携に対応。
- AIは情報収集・整理を担い、合否判断は採用担当者が実施。
Prance AI (プランスホールディングス株式会社)
- 履歴書・職務経歴書をAIで解析し、候補者をスコアリング。
- AI面接官が24時間365日、複数候補者の面接に対応。
- 面接結果を文字起こしし、評価・スコア・判断理由を可視化。
ZeroInterview (ユナイテッドワールド株式会社)
- 回答内容に応じてAIが深掘り質問や質問の分岐を実施。
- AI評価の理由と録画を確認し、採用判断に活用可能。
- 日本語・英語・中国語など15言語のAI面接に対応。
AI面接サービスの利用の流れ
AI面接サービスは、一般的に「面接内容の設定」「応募者への案内」「AIによる面接・評価」「採用担当者による確認」の流れで利用します。導入後の運用をイメージしながら確認しましょう。
1.質問・評価項目を設定する
採用する職種や求める人物像にあわせて、質問内容や評価項目を設定します。テンプレートを利用できるほか、自社独自の質問や評価基準を登録できるサービスもあります。
2.応募者へAI面接を案内する
応募者へAI面接のURLや受検期限、所要時間、推奨環境などを案内します。応募者が迷わないよう、カメラやマイクの利用方法などもあわせて伝えるとスムーズです。
3.AIが面接・分析・評価を行う
応募者がAI面接を受けると、AIが回答内容を分析します。サービスによっては、深掘り質問や文字起こし、要約、評価項目ごとのスコアリング、評価レポートの作成まで自動化できます。
4.採用担当者が結果を確認する
AIが作成した評価結果や回答内容を採用担当者が確認し、次の選考へ進めるか判断します。AIの評価だけで採否を決めず、回答内容や経歴なども含めて総合的に確認することが重要です。
AI面接サービスを導入するメリット
AI面接サービスを導入すると、面接担当者の負担軽減に加え、評価基準の統一や選考スピードの向上が期待できます。ここでは、代表的な3つのメリットを紹介します。
面接や日程調整の工数を削減できる
AIが一次面接を担うことで、採用担当者や現場社員がすべての応募者と面接する必要がなくなります。面接にかかる時間を減らし、応募者フォローや採用企画など、ほかの業務にリソースを振り向けやすくなります。
また、24時間受検可能なサービスなら、応募者との日程調整も省力化できます。新卒一括採用やアルバイト採用など、短期間に多くの応募者を選考する企業ほど効果を得やすいでしょう。
評価基準を統一しやすい
人による面接では、担当者の経験や質問方法によって、得られる情報や評価にばらつきが生じる場合があります。AI面接なら、あらかじめ設定した質問や評価軸にもとづいて面接を進められるため、応募者ごとの評価条件をそろえやすくなります。
さらに、回答内容や評価結果をデータとして蓄積すれば、入社後の活躍状況と照らしあわせながら、質問内容や評価基準の改善にも活用できます。
選考スピードを高められる
AI面接を活用すれば、応募後すぐに面接URLを案内し、応募者の都合のよいタイミングで受検してもらえます。面接官の予定を確保する必要がないため、応募から一次面接までの待ち時間を短縮しやすくなります。
さらに、評価レポートや要約を自動作成できるサービスなら、面接後の確認作業も効率化できます。選考を迅速に進めることで、応募者の離脱防止にもつながります。
AI面接サービスを導入する際の注意点
AI面接は採用業務の効率化に役立つ一方、AIに任せる範囲や応募者への説明、個人情報の取り扱いには注意が必要です。導入前に運用ルールを定め、AIと人が適切に役割分担できる体制を整えましょう。
AIの評価だけで採否を判断しない
AIによる評価は、応募者を見極めるための判断材料の一つとして活用しましょう。評価スコアだけで機械的に合否を決めず、回答内容や経歴、面接動画なども含めて総合的に確認することが重要です。
特に導入初期は、AIと人間の面接官による評価を比較し、自社の採用基準とのずれがないか検証しましょう。運用後も選考結果や入社後の活躍状況を確認し、必要に応じて質問や評価項目を見直します。
応募者へAI面接について事前に説明する
AI面接を初めて経験する応募者もいるため、説明が不足すると不安や戸惑いにつながる可能性があります。AI面接を実施する目的や所要時間、推奨環境、カメラ・マイクの利用、受検期限、面接後の選考フローなどを事前に伝えましょう。
接続確認や操作方法の案内を用意するなど、応募者がスムーズに受検できる環境を整えることも大切です。
取得するデータと管理方法を確認する
AI面接では、氏名や職歴に加えて、回答内容や動画、音声などを取得する場合があります。取得する情報や利用目的、保存期間、アクセス権限、削除方法などを事前に確認しましょう。
AIによる分析・評価を利用する場合は、どの情報が評価に使われるのか、評価理由を確認できるかといった透明性も重要です。自社の個人情報保護やAI利用に関する方針と照らしあわせて導入を判断してください。
AI面接サービスに関するよくある質問
AI面接サービスの導入を検討する際によくある疑問をまとめました。料金や対応する採用区分、AIに任せられる範囲などを確認しておきましょう。
- Q1:AI面接サービスの費用はどのくらい?
- AI面接サービスの費用は、料金体系や利用規模によって異なるため一概にはいえません。月額制や面接1回ごとの従量課金、一定回数をまとめて購入する方式などがあり、利用人数や面接回数に応じた個別見積もりの製品もあります。比較時は、初期費用や設定支援、データ保存、ATS連携などの追加費用も確認しましょう。
- Q2:AI面接は新卒採用と中途採用の両方に使える?
- 新卒・中途採用の両方に対応するAI面接サービスは複数あります。アルバイト・パート採用などに利用できる製品もあります。採用区分や職種によって適した質問・評価軸は異なるため、それぞれにあわせて面接内容を設定できるか確認しましょう。
- Q3:AI面接だけで採用を完結できる?
- AI面接で一次選考を効率化できますが、AIの評価だけで最終的な採否を決める運用は慎重な判断が必要です。AIで応募者の情報を収集・整理し、その結果を参考に人間の面接官が経験や価値観、自社との適性などを総合的に確認する方法が適しています。
- Q4:無料で試せるAI面接サービスはある?
- 無料トライアルやデモを提供しているAI面接サービスもあります。質問の自然さや評価レポートの内容、管理画面の操作性などは実際に試すと比較しやすくなります。可能であれば採用担当者自身も応募者役として受検し、使いやすさを確認しましょう。
まとめ
AI面接サービスを活用すれば、一次面接や日程調整の負担を軽減しながら、評価基準の統一や選考スピードの向上を図れます。ただし、対話方式や評価方法、質問・評価軸のカスタマイズ性、ATS連携、料金体系などはサービスによって異なります。
まずは「面接工数を削減したい」「評価のばらつきを抑えたい」「多数の応募者を効率よく選考したい」など、自社の導入目的を明確にしましょう。そのうえで複数製品の機能や料金、サポート内容を比較することが重要です。気になるAI面接サービスがあれば、資料請求を活用して詳しい機能や導入条件を確認し、自社に適した製品を選んでください。

