DLPの市場規模は?
DLP(情報漏えい対策)は、機密データの持ち出しや外部への流出を検知・防止する製品です。JNSA(日本ネットワークセキュリティ協会)の調査によると、国内のDLP製品・システムの市場は、2023年度の推定実績で52,859百万円です。前年度比21.8%増で、2025年度は65,122百万円になると予測されています。なお、この区分にはファイルの利用権限を管理するDRMも含まれます。
出典:JNSA「2024年度 国内情報セキュリティ市場調査報告書」(2025年7月7日)
ITトレンドには、DLPとして13製品が掲載され、提供企業も12社です。現在、ITトレンドから資料請求できる製品はなく、13製品すべてが情報のみの掲載です。DLPの仕組みについては、データに着目し情報漏えいを阻止するDLPとはをご覧ください。
ここからは、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、DLPの動きを見ていきます。
ITトレンドに掲載されている主なDLP製品
まずは、ITトレンドに掲載されているDLP製品を紹介します。製品ページの掲載内容は、どんな種類の製品があるかを知る手がかりです。
ITトレンドのデータで見ると、2026年10月時点のDLP製品はPCや外部デバイスからの持ち出しを制御する製品が13製品中6製品を占めます。ITトレンドから資料請求できる製品はまだなく、すべて情報のみの掲載です。端末での制御に強い製品と、クラウドやネットワークまで横断して守る製品が並ぶ点が特徴です。
次の図は、掲載されている主な10製品を、製品ページの掲載内容をもとに用途で分けたものです。その下の表では、ITトレンドから資料請求できるかどうかもあわせて示しています。
| 製品名 | 提供企業 | 資料請求 | 製品の特徴 |
|---|---|---|---|
| Acronis DeviceLock DLP | アクロニス・ジャパン株式会社 | 情報のみ掲載 | リムーバブルメディアやネットワークなど多様な経路を監視・制御し、漏えいを防ぐ。 |
| Fortraのエンドポイントデータ損失防止(DLP) | Fortra | 情報のみ掲載 | デバイスのイベントを監視し、疑わしい操作をブロックや警告で防ぐ。 |
| Endpoint Protector | CoSoSys Ltd. | 情報のみ掲載 | Windows・macOSに対応し、USBなどの出口からの機密データ流出を監視・制御。 |
| ラネクシーのデバイス制御・DLPソリューション | 株式会社ラネクシー | 情報のみ掲載 | USBなど外部デバイスの利用を制限する。ネット接続のない環境でも動作。 |
| Endpoint Data Loss Prevention (DLP) | フォートラ・ジャパン株式会社 | 情報のみ掲載 | Windows・macOS・Linux端末のファイル持ち出しを監視・分類・制御する。 |
| 発見伝 | 株式会社C&Cアソシエイツ | 情報のみ掲載 | 外部記録メディアへの出力や添付メールを監視・記録し、社外への流出を防ぐ。 |
| Symantec Data Loss Prevention | Broadcom Inc. | 情報のみ掲載 | エンドポイント、ネットワーク、ストレージ、クラウド全体で機密データを監視・遮断。 |
| Netskope Data Loss Prevention | Netskope Japan株式会社 | 情報のみ掲載 | クラウドやWebを横断して機密情報を保護。AIで漏えいを検知・ブロックする。 |
| エンタープライズDLP | パロアルトネットワークス株式会社 | 情報のみ掲載 | あらゆるチャネルで機密データを検出。AIとLLMによる分類で誤検知を減らす。 |
| PCFILTER | 株式会社JSecurity | 情報のみ掲載 | PC内のマイナンバーやカード情報を含むファイルを検出し、暗号化・削除などで対処。 |
※「製品の特徴」は、ITトレンドの製品ページの掲載内容をもとにまとめています。
※「情報のみ掲載」の製品は、ITトレンドから資料請求できません。
[分析]2026年のDLP市場の3つの傾向
ここでは、ITトレンドに掲載されている13製品の製品ページから、市場の傾向を整理します。
1.PCや外部デバイスからの持ち出し対策が中心
掲載13製品のうち6製品は、PCやUSBメモリなど端末からの持ち出しを制御する製品です。製品ページでUSBメモリなど外部デバイスの制御や監視を掲げる製品は、13製品中5製品あります。ラネクシーのデバイス制御・DLPソリューションのように、ネット接続のない環境で使える製品もあります。
2.クラウドやWebまで横断して守る製品も
製品ページでクラウドへの対応を掲げる製品は、13製品中7製品です。Symantec Data Loss Preventionは、エンドポイントからクラウドまでを一元的に保護します。Netskope Data Loss Preventionも、クラウドやWebを横断して機密情報を守る製品です。データの保存先がクラウドに広がるなかで、端末以外の経路も守ろうとする流れがうかがえます。
3.AIを使った検知も登場、資料請求できる製品はまだない
Netskope Data Loss PreventionとエンタープライズDLPの2製品は、製品ページでAIを使った検知や分類を掲げています。一方で、ITトレンドから資料請求できる製品はまだなく、13製品すべてが情報のみの掲載です。提供企業は12社で、パロアルトネットワークスは2製品を掲載しています。
どれを選ぶべき?目的別のおすすめ
- ■USBメモリなど外部デバイスへの持ち出しを防ぎたい企業
- Endpoint Protector / ラネクシーのデバイス制御・DLPソリューション / 発見伝
- ■クラウドやWebの利用も含めて機密データを守りたい企業
- Symantec Data Loss Prevention / Netskope Data Loss Prevention / エンタープライズDLP
- ■PC内の個人情報ファイルを見つけて対処したい企業
- PCFILTER
同じDLPでも、守る範囲が端末だけか、クラウドやネットワークまで含むかで製品が分かれます。機密データがどこに保存され、どの経路で外に出るおそれがあるかを先に整理しておくと比べやすくなります。
掲載製品をどう活かす?比較するときの注意点
- ●情報のみ掲載の製品はITトレンドから資料請求できないため、各社に直接問い合わせる必要がある
- ●端末の制御に絞った製品と、クラウドやネットワークまで守る製品では対象範囲が違うため、単純に比べない
- ●対応OSやネット接続のない環境での動作など、端末側の条件が製品ごとに違う
掲載製品の顔ぶれは、どんな種類の製品があるかを知る手がかりとして役立ちます。最終的には、守りたいデータの種類や保存先、今使っているセキュリティ製品との連携に合うかを軸に比較することが大切です。
自社に合うDLP製品を比較検討しよう
この記事では、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、DLPの市場の様子を紹介しました。気になる製品は製品ページや各社への問い合わせで情報を集め、自社の環境に合うかを確かめてみてください。
以下の記事では、DLP製品の種類や機能を比較し、選び方も紹介しています。あわせてご覧ください。

