Azure IaaSとは
Azure IaaSは、可用性と拡張性の高いクラウドインフラストラクチャを提供するサービス。従量課金制で提供され、使った分だけ料金を支払えば良いため手軽に導入できます。
Azure IaaSでできること
Azure IaaSではたくさんの機能が提供されています。代表的なものをいくつか見ていきましょう。
◇コンピューティング
LinuxとWindowsの仮想マシンを作ることが可能。SQL ServerやSAPハイパフォーマンスコンピューティングなどを仮想マシン上で実行できるようになります。関連製品であるAzure Virtual Machine Scale Setsを使えば、1台から数千台規模までの仮想マシンを数分でスケーリング可能。さらに、App Serviceでクラウドアプリを作成したり、Azure Dedicated HostでAzure仮想マシンをユーザー組織専用の物理サーバにデプロイしたりできます。
◇ストレージ
アプリケーションを実行するためのクラウドストレージサービスです。たとえば、Azure Blob Storageを使うとデータレイクを作成でき、クラウドネイティブなアプリ、あるいはモバイルアプリなどを構築できます。
◇ネットワーク
クラウドネイティブあるいはオンプレミスとクラウドを組み合わせたハイブリッドな環境を実現する機能です。世界中にある60以上のリージョンと165,000マイルに及ぶプライベートファイバー、170以上のネットワークPoPを駆使し、高い可用性やパフォーマンスに優れたネットワーク環境を提供します。
◇セキュリティ
Azure Security Centerは、Azure上のシステムやオンプレミスシステム、そのほかのクラウドシステムにおけるセキュリティ状況を一元的に管理する機能です。AIの力を駆使し、速やかに脅威を特定します。また、DDoS攻撃を防ぐAzure DDoS Protectionやアプリケーション層への攻撃を防ぐWAFなど、脅威に対する個別の対策機能も充実しています。
Azure IaaSで解決できる課題
Azure IaaSを導入すると、具体的にどのような課題を解決できるのでしょうか。
【リモートワークを実現したい】
昨今、リモートワークへのニーズが急激に高まってきています。Azure IaaSのWindows Virtual DesktopやAzure VPN Gatewayを使えば、速やかにリモートワークの環境を構築できます。これらは仮想環境を構築し、その環境へVPNで安全に接続するためのソリューションです。従業員が利用するデバイスに関係なく、Microsoft Officeを始めとしたビジネスアプリを、快適かつ安全に利用できます。
【BCP対策を行いたい】
有事の際にシステムに異常が生じ、大切なデータが失われるリスクに備えたい企業は多いでしょう。Azure Backupを使えば、バックアップデータを大量に管理できます。一元的で快適に管理できるのはもちろん、コストパフォーマンスやセキュリティ性にも優れています。
【オンプレミスとクラウドを統合的に管理したい】
Azureのクラウド環境も有効活用しつつ、自社でオンプレミスシステムも運用したい場合のためのソリューションです。Azureでは、WindowsやLinuxサーバ、SQLサーバ、Kubernetesクラスターなどを一元的に管理するAzure Arcが提供されています。たとえば、Microsoft Azure Portalを使えばスマートフォンからでもすべてのリソースにアクセスできるようになります。また、Windows Admin Centerを使えば、クラウド・オンプレミスに関係なく、あらゆる環境のWindows Serverを管理できます。