クラウド型の情報漏えい対策サービスとは
クラウド型の情報漏えい対策サービスとは、機密情報や個人情報の外部流出を防ぐための機能を、インターネット経由で利用するサービスです。社内端末やクラウド利用が広がるなか、情報の保存場所や持ち出し経路を把握する目的で導入されます。
クラウド上で対策機能を利用する
クラウド型では、専用サーバを自社で構築せず、提供事業者が用意する環境を通じて対策機能を利用します。利用者は管理画面から設定や確認を行い、端末の操作ログやファイル持ち出し状況、警告レポートなどを確認します。
オンプレミス型と比べて、初期構築やバージョン管理の負担を抑えやすい点が特徴です。ただし、端末へのエージェント導入やポリシー設計は必要になるため、導入前に運用範囲を整理しましょう。
社内外の情報流出リスクに備える
情報漏えいは、外部攻撃だけでなく、内部不正や誤操作、委託先経由の流出でも発生します。クラウド型の情報漏えい対策サービスは、端末操作やデータ送信、外部デバイス利用などを監視し、リスクの早期発見に有効です。
独立行政法人情報処理推進機構の「情報セキュリティ10大脅威 2026」では、組織向け脅威として「機密情報を狙った標的型攻撃」や「内部不正による情報漏えい等」が挙げられています。技術対策と運用ルールを組み合わせて備えることが大切です。
参考:情報セキュリティ10大脅威 2026|独立行政法人情報処理推進機構
クラウド利用企業に向いている
クラウド型の情報漏えい対策サービスは、拠点や在宅勤務者が分散している企業と相性のよいサービスです。社外から業務システムやクラウドストレージへアクセスする機会が多い場合、端末や利用者単位で状況を確認しやすくなります。
また、情報システム部門の人数が限られる企業にも適しています。管理画面やレポート機能を活用すれば、異常の確認や監査用の記録作成を効率化しやすくなるでしょう。
クラウド型の情報漏えい対策サービスでできること
クラウド型の情報漏えい対策サービスでは、ファイルの持ち出し防止だけでなく、ログ監視、送信制御、ダークウェブ監視、マスキングなどにも対応します。すべての製品が同じ機能を備えるわけではないため、守りたい情報と利用場面を先に決めることが重要です。
デバイスやファイルの制御
まず代表的な機能は、外部デバイスやファイルの持ち出し制御です。USBメモリや外付けストレージへのコピー、印刷、画面キャプチャ、特定ファイルの移動などを制限し、意図しない外部流出を防ぎます。
製品によっては、利用者や部署ごとに許可範囲を分けられます。業務上必要な作業まで止めないよう、禁止と許可のバランスを設計しましょう。
操作ログの監視とアラート
操作ログ監視では、誰が、どの端末で、どのファイルを操作したかを記録します。異常なコピーや大量ダウンロード、許可されていない送信があった場合に、管理者へ通知する機能もあります。
ログは事故発生時の調査だけでなく、日常的な抑止にも有効です。監査対応を想定する場合は、保存期間や検索性、レポート出力の形式まで確認しておくと安心です。
メールやクラウド送信の制御
メール添付やクラウドストレージへのアップロードを制御する機能もあります。顧客情報や設計情報を含むファイルが外部に送られそうな場面で、警告表示や送信ブロックが可能です。
ただし、過度に厳しい制御は業務の停滞につながります。まずは重要ファイルや特定部門から適用し、運用状況を見ながら範囲を広げる方法が現実的です。
流出情報の外部監視
ダークウェブ監視に対応するサービスでは、自社ドメインやメールアドレス、認証情報が外部に流出していないかを確認します。流出後の被害拡大を抑えるため、早期検知と対応管理を重視する企業に向いています。
社内からの持ち出し防止だけでは、委託先や外部サービス経由の流出を把握しにくいケースもあるでしょう。外部監視も含めて検討すると、対策の範囲を広げられます。
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クラウド型の情報漏えい対策サービスのメリット
クラウド型のメリットは、導入や運用の負担を抑えながら、分散した端末や利用者を管理しやすい点です。情報システム部門の体制や拠点数、在宅勤務の有無によって効果の出やすい領域が変わるため、自社の運用に照らして確認しましょう。
導入までの負担を抑えやすい
クラウド型は、提供事業者側で必要な基盤が用意されているため、自社でサーバを調達して構築する作業を抑えやすくなります。短期間で対策を始めたい企業にとって、検討しやすい選択肢です。
ただし、すぐに運用が定着するとは限りません。対象端末の洗い出し、権限設定、警告時の対応手順を事前に決めることで、導入後の混乱を減らせます。
分散拠点を管理しやすい
本社、支社、店舗、在宅勤務者が混在する企業では、端末の利用状況を一元的に把握しにくくなります。クラウド型であれば、場所に依存せず管理画面へアクセスし、状況を確認しやすいでしょう。
特に、営業部門や開発部門のように社外利用が多い部門では、ファイル持ち出しやクラウド送信の管理が重要です。拠点ごとの個別運用を減らし、ルールを統一しやすくなります。
監査記録を残しやすい
情報漏えい対策では、事故を防ぐだけでなく、対策状況を説明できることも大切です。操作ログや警告レポートを蓄積できるサービスなら、内部監査や取引先からの確認に備えやすくなります。
個人情報保護委員会の年次報告では、令和6年度の個人情報取扱事業者等に関する漏えい等報告の件数が19,056件と示されています。個人情報を扱う企業は、発生時の調査や報告に必要な記録を整えておく必要があります。
参考:令和6年度個人情報保護委員会 年次報告|個人情報保護委員会
情報漏えい対策サービスクラウドの比較ポイント
情報漏えい対策サービスをクラウドで選ぶ際は、機能数だけで判断しないことが重要です。自社が防ぎたい流出経路、管理したい端末、既存のセキュリティ製品との役割分担を整理し、過不足のない製品を選びましょう。
守りたい情報に対応するか
まず確認したいのは、守りたい情報に対応するかです。顧客情報、従業員情報、設計図、ソースコード、営業資料など、重要情報の種類によって必要な機能は変わります。
例えば、顧客データを開発環境で扱う場合はマスキング機能が候補になります。退職者や委託先による持ち出しを防ぎたい場合は、操作ログやデバイス制御を重視しましょう。
監視したい経路を確認する
情報の流出経路は、USBメモリだけではありません。メール、Webアップロード、クラウドストレージ、印刷、画面撮影、外部委託先など、複数の経路を想定する必要があります。
| 確認項目 | 見たいポイント |
|---|---|
| 端末操作 | ファイルコピー、印刷、外部デバイス利用を制御できるか |
| 通信経路 | メール添付やクラウド送信を検知できるか |
| 外部流出 | ダークウェブ上の認証情報を監視できるか |
| データ保護 | 個人情報や機密情報をマスキングできるか |
自社で起こりやすいリスクから優先順位を決めると、必要な機能を判断しやすくなります。
運用担当者が扱いやすいか
高機能な製品でも、管理画面が複雑で使いこなせないと効果が出にくくなります。アラートの見やすさ、ログ検索、レポート出力、ポリシー変更のしやすさを確認しましょう。
情報システム部門が少人数の場合は、導入支援や運用支援の有無も重要です。設定変更や警告対応を相談できる体制があれば、継続運用しやすくなります。
既存環境との相性を確認する
既存のエンドポイントセキュリティ、資産管理ツール、認証基盤、クラウドストレージと役割が重なる場合があります。重複機能が多いと、費用や管理工数が増える恐れもあります。
導入前には、すでに利用している製品の機能を棚卸ししましょう。不足している領域を明確にすると、クラウド型の情報漏えい対策サービスに求める範囲を決めやすくなります。
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自社にあうクラウド型情報漏えい対策サービスの見極め方
自社にあう製品を選ぶには、課題を機能名に置き換える前に、どの情報が、どこから、誰によって流出する可能性があるかを整理することが大切です。検討範囲を明確にすると、資料比較や商談で確認すべき質問も具体化できます。
課題を流出経路で整理する
まず、過去のヒヤリハットや現場の運用をもとに、流出経路を整理しましょう。外部デバイス利用が多いのか、メール誤送信が不安なのか、クラウドストレージの共有設定が課題なのかで候補は変わります。
課題が曖昧なまま製品を選ぶと、導入後に必要な機能が足りないと気づく場合があります。部門ごとの業務フローを確認し、守るべき情報の流れを図にしておくと比較がスムーズです。
管理対象の端末を洗い出す
次に、管理対象の端末を洗い出します。パソコン、スマートフォン、タブレット、共有端末、持ち込み端末など、対象範囲を明確にしましょう。
端末数や利用場所によって、必要なライセンスや導入作業は変わります。海外拠点や委託先端末も対象にする場合は、契約範囲やサポート言語も確認が必要です。
アラート後の対応を決める
情報漏えい対策では、検知後の対応手順も重要です。誰がアラートを確認し、どの基準で利用者へ確認し、必要に応じてどの部署へ連携するかを決めておきましょう。
運用ルールがないままアラートだけ増えると、担当者の負担が大きくなります。初期段階では重要度の高い検知から対応し、通知条件を調整する方法が現実的です。
クラウド型情報漏えい対策サービスを比較
ここからは、おすすめの情報漏えい対策サービスを紹介します。クラウドで利用できる製品でも、端末監視、ダークウェブ監視、マスキングなど得意領域は異なります。自社の課題に近い製品を比較し、資料で詳細を確認しましょう。
Gardit
- クラウド上に情報漏洩監視サービスを構築!迅速な対策が実現可能
- ログ収集・分析を実施し、監査記録・警告レポートを自動定期配信
- 導入・運用コスト低減!サーバ管理作業は不要、運用工数も激減
株式会社アイ・ティー・ワンが提供する「Gardit」は、クラウド型で利用できる情報漏えい対策サービスです。端末の操作ログ収集や分析、警告レポートの提供に対応し、サーバ構築や保守の負担を抑えながらDLP対策を進めたい企業に向いています。デバイス制御やファイル持ち出し防止、メールやクラウド送信制御を重視する場合の候補になります。
AccelarioDataMasking (Accelario Software Ltd.)
- インテリジェント検索で機密データを高速検出・マスキング。
- GDPR/HIPAA等の規制に基づき、マスキング処理を実行可能。
- 参照整合性を維持した本番品質データを開発・テスト環境に提供。
Masking-AI (deep consulting株式会社)
- AIによる自動マスキングで高精度な情報保護
- 個人情報・機密情報の検出とマスキングを自動化
- データ活用時のリスク低減とコンプライアンス強化
DarkWebCheck (株式会社JSecurity)
- 情報漏洩を翌営業日にメール通知
- 調査ドメイン数に応じた柔軟なプラン
- Torブラウザ不要、特殊S/Wも不要
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クラウド型の情報漏えい対策サービスに関するFAQ
クラウド型の情報漏えい対策サービスを検討する際は、導入範囲や既存製品との違い、運用負担に関する疑問が出やすくなります。ここでは、比較前に押さえておきたい質問を整理します。
- Q:クラウド型でも安全に利用できますか?
- クラウド型でも、通信暗号化やアクセス制御、ログ管理、権限設定を適切に行えば、安全性を高められます。ただし、提供事業者のセキュリティ体制やデータ保管場所、障害時の対応方針を確認することが重要です。自社のセキュリティ基準に照らして、契約前に確認しましょう。
- Q:既存のウイルス対策製品と何が違いますか?
- ウイルス対策製品は、主にマルウェア感染や不正プログラムの検知を目的とします。一方、情報漏えい対策サービスは、機密情報の持ち出し、誤送信、内部不正、外部流出の監視を支援します。役割が異なるため、既存製品の不足部分を補う形で検討するとよいでしょう。
- Q:中小企業でも導入すべきですか?
- 顧客情報や従業員情報、取引先の機密情報を扱う企業であれば、企業規模に関係なく検討対象になります。特に、少人数でセキュリティを管理している場合は、クラウド型のレポート機能や運用支援が役立つ場合があります。まずは重要情報と流出経路の整理から始めましょう。
- Q:導入前に何を準備すべきですか?
- 導入前には、管理対象の端末、守りたい情報、禁止したい操作、アラート後の対応者を整理しましょう。あわせて、既存のセキュリティ製品や社内規程との重複も確認します。事前準備を行うと、製品比較や初期設定を進めやすくなります。
- Q:無料トライアルだけで判断できますか?
- 無料トライアルは操作性や管理画面を確認するうえで有効です。ただし、実際の運用では対象端末数、アラート量、ログ保存期間、サポート対応も重要になります。トライアル結果だけでなく、資料や商談で運用面まで確認しましょう。
まとめ
クラウド型の情報漏えい対策サービスは、端末監視や持ち出し制御、外部流出監視、マスキングなどを通じて、企業の重要情報を守るために役立ちます。導入時は、守りたい情報、流出経路、管理対象端末、運用体制を整理して比較することが大切です。自社にあう製品を効率よく探したい方は、ITトレンドの一括資料請求を活用して、複数製品の機能やサポートを比較してみてください。


