PCバックアップソフトの市場規模は?
PCバックアップソフトは、パソコンのデータやシステムを複製して保存し、故障や誤操作のときに元に戻せるようにするソフトです。PCバックアップソフトに限った市場規模は、公開されている統計や調査会社の発表では確認できません。
バックアップ製品全体の分野では、調査会社のITRがバックアップ/リカバリ市場の規模を発表しています。それによると、国内のバックアップ/リカバリ市場は2025年度に約584億7,800万円で、前年度比9.7%増でした。2030年度には1,000億円に達すると予測されていますが、PCバックアップソフトそのものの数字ではありません。
ITトレンドには、PCバックアップソフトとして21製品が掲載され、提供企業も16社です。いずれもITトレンドから資料請求はできず、情報のみの掲載です。
ここからは、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、PCバックアップソフトの動きを見ていきます。
ITトレンドに掲載されている主なPCバックアップソフト
まずは、ITトレンドに掲載されているPCバックアップソフトを紹介します。掲載製品の顔ぶれは、企業がいま比べられる選択肢の広がりを表すデータです。
ITトレンドのデータで見ると、2026年10月時点のPCバックアップソフトはPCやサーバーのデータを自社でバックアップするソフトが21製品中11製品を占めます。ITトレンドから資料請求できる製品はなく、21製品すべてが情報のみの掲載です。クラウドに預けるサービスや、消えたデータを復元するソフトも並ぶ点が特徴です。
次の図は、掲載されている製品のうち主な10製品を、製品ページの掲載内容をもとに用途で分けたものです。その下の表では、ITトレンドから資料請求できるかどうかもあわせて示しています。
| 製品名 | 提供企業 | 資料請求 | 製品の特徴 |
|---|---|---|---|
| NetVaultBackup | QuestSoftwareInc. | 情報のみ掲載 | OSやアプリが混在する環境でも、一つの管理画面から一括でバックアップ。 |
| System Recovery | べリタステクノロジーズ合同会社 | 情報のみ掲載 | PC・サーバー・仮想環境を保護。異なるハードや仮想環境への復元にも対応。 |
| MiniToolShadowMakerBusiness | MiniTool Software Ltd. | 情報のみ掲載 | Windowsのサーバーやクライアントに対応。異なるハードへのイメージ復元も可能。 |
| LB ファイルバックアップ4 Pro | 株式会社ライフボート | 情報のみ掲載 | Windows PCのデータをUSBディスクなどへ自動バックアップ。世代管理や暗号化に対応。 |
| SecureBack | アップデータ株式会社 | 情報のみ掲載 | PC・サーバーのデータを集中管理で保護する。通信負荷を抑える機能も備える。 |
| Paragon Drive Backup 15Professional | パラゴンソフトウェア株式会社 | 情報のみ掲載 | システムを止めずにバックアップを作成。クローン作成や異種ハードへの復元も可能。 |
| BCPリモートバックアップサービス | 株式会社石川コンピュータ・センター | 情報のみ掲載 | 重要データを遠隔地のデータセンターへ、ネットワーク経由でバックアップする。 |
| Veeam Data Cloud | ヴィーム・ソフトウェア株式会社 | 情報のみ掲載 | バックアップとリカバリ、データセキュリティを統合。AIによる異常検知も備える。 |
| 救出データ復元 | ソースネクスト株式会社 | 情報のみ掲載 | 消えたファイルを復元するソフト。OSが起動しないPCからの救出にも対応。 |
| リカバリー王Z | ゼッタリンクス株式会社 | 情報のみ掲載 | PCの変更を元に戻す環境復元ソフト。複数の端末を管理画面から一斉に操作できる。 |
※「製品の特徴」は、ITトレンドの製品ページの掲載内容をもとにまとめています。
※「情報のみ掲載」の製品は、ITトレンドから資料請求できません。
[分析]2026年のPCバックアップソフト市場の3つの傾向
ここでは、ITトレンドに掲載されている21製品の製品ページから、市場の傾向を整理します。
1.自社で運用するバックアップソフトが中心
掲載21製品のうち11製品は、PCやサーバーのデータを自社でバックアップするソフトです。異なるハードウェアへの復元や移行を掲げる製品は4製品です。System RecoveryやParagon Drive Backup 15Professionalなどが当てはまります。故障時の復旧だけでなく、PCの入れ替えにも使えることが選ぶときの観点になっています。
2.クラウド型や、ランサムウェア対策を掲げる製品も
クラウドや遠隔地にデータを預けるサービスは7製品です。製品ページでランサムウェアへの対策を掲げる製品は5製品あり、Veeam Data CloudはAIによる異常検知も打ち出しています。バックアップを、災害だけでなくサイバー攻撃への備えとして位置づける流れがうかがえます。
3.資料請求できる製品はなく、同じ会社の製品も並ぶ
ITトレンドから資料請求できる製品はなく、21製品すべてが情報のみの掲載です。提供企業は16社で、QuestSoftwareInc.の3製品をはじめ、4社が複数の製品を掲載しています。レビューはBCPリモートバックアップサービスの2件だけで、導入後の評価を比べられる段階にはありません。
どれを選ぶべき?目的別のおすすめ
- ■社内のPCやサーバーのデータを、自社でバックアップしたい企業
- System Recovery / LB ファイルバックアップ4 Pro / SecureBack
- ■データをクラウドや遠隔地に預けて、災害やサイバー攻撃に備えたい企業
- BCPリモートバックアップサービス / Veeam Data Cloud
- ■消えたデータや、PCの環境を元に戻したい企業
- 救出データ復元 / リカバリー王Z
同じPCバックアップソフトでも、自社で保存先を用意するソフトと、クラウドに預けるサービスとで運用の形は大きく違います。バックアップの保存先と、守りたい端末の範囲を先に決めておくと比べやすくなります。
掲載製品をどう活かす?比較するときの注意点
- ●掲載製品はすべて情報のみ掲載で、ITトレンドから資料請求できないため、各社に直接問い合わせる必要がある
- ●レビューは2件だけで、導入後の評価を比べられない
- ●PC向けとサーバー・仮想環境向けの製品が混在しているため、対応するOSや環境を確かめてから比べる
掲載製品の顔ぶれは、どんな種類の製品があるかを知る手がかりとして役立ちます。最終的には、守りたい端末の台数やOS、保存先の容量に合うかを軸に比較することが大切です。
自社に合うPCバックアップソフトを比較検討しよう
この記事では、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、PCバックアップソフトの市場の様子を紹介しました。気になる製品は製品ページで対応環境を確かめ、各社への問い合わせで条件を比べてみてください。
以下の記事では、PCバックアップソフトを比較し、選び方や目的別の製品も紹介しています。あわせてご覧ください。

