リファラル採用とツールの役割
選び方を見る前に、何を支える仕組みなのかを押さえておきましょう。
リファラル採用の進め方
リファラル採用とは、自社の従業員に知人や元同僚を紹介してもらう採用手法です。紹介された相手と接点を持ち、通常の選考と同様に進めます。求人媒体や人材紹介と異なり、社員の人的なつながりが起点になります。
紹介する側は、自社の実情を知ったうえで相手に伝えられます。応募する側も、内部の様子を聞いたうえで検討できるため、入社後の認識のずれが生じにくいとされています。一方、社員が動かなければ何も始まらない点が、他の手法との大きな違いです。
ツールが担う役割
リファラル採用ツールは、紹介の依頼から候補者の情報の受け取り、選考の進捗の管理までを支えます。誰がいつ誰を紹介したかを記録し、報奨の対象を把握する機能を備えた製品もあります。
社員が募集の情報を確認し、知人へ共有しやすくする仕組みも含まれます。人事部門にとっては、どの部署から紹介が出ているか、どの段階で止まっているかを把握する材料になります。ただし、ツール自体が紹介を生み出すわけではない点は押さえておきましょう。
支持される理由として挙げられる要素
広く選ばれている製品には、共通して語られる特徴があります。三つに分けて確認します。
紹介する社員の負担の軽さ
紹介は本来の業務ではないため、手間がかかると続きません。募集の内容を確認し、知人へ共有するまでの操作が簡単であることは、多くの製品で重視される要素です。
スマートフォンから操作できる、共有用の文面が用意されている、知人の連絡先を入力せずに済むといった配慮が該当します。紹介の候補になりそうな知人を思い出す手がかりを示す仕組みを備えた製品もあります。実際に使う社員の視点で確かめることが、判断の基本になります。試用の機会があれば、人事部門だけでなく現場の社員にも操作してもらうと、続けられるかを判断しやすくなります。
進捗と成果の見える仕組み
紹介した後に何も知らされない状態では、次の紹介につながりません。選考がどの段階にあるかを紹介者へ伝える仕組みは、継続を支える要素として挙げられます。
人事部門にとっても、部署ごとの紹介の状況や、どの段階で止まっているかを把握できることが役立ちます。これらの記録は、制度を見直す際の材料にもなります。何を確認したいのかを整理したうえで、必要な項目が取得できるかを確かめましょう。
制度づくりの支援
ツールを入れても、制度が整っていなければ運用は進みません。報奨の設計、社内への周知、部署ごとの働きかけといった進め方を支援するサービスが付属する製品もあります。
社内に経験のある担当者がいない場合、この支援の有無は導入後の成果に関わります。ただし、支援の範囲は製品によって差があります。資料の提供にとどまるのか、実際の運用の相談に応じるのかを、具体的に確かめておきましょう。
人気の情報をどう読むか
公開されている評価や実績をどう扱うかを、二つの観点から整理します。
ランキングや導入社数の前提
導入社数や利用者の評価は、集計の対象と基準によって内容が変わります。どの範囲の企業を対象としているか、どのような条件で集めた評価かによって、示される順位も変わります。
また、多く導入されている製品が自社に適するとは限りません。想定する企業規模や業種が異なれば、必要な機能も変わります。数値そのものより、どのような企業がどのような目的で使っているかという情報のほうが、判断の材料になります。
自社の条件に照らす見方
まず、自社の従業員数、募集している職種、紹介が期待できる層を整理します。そのうえで、公開されている事例のなかから条件が近いものを探すと、実際の見通しを立てやすくなります。
評価の内容も、どの点についてのものかを確認しましょう。操作のしやすさへの評価と、支援の手厚さへの評価では、意味する内容が異なります。自社が重視する部分に関する評価かを見極めることが、情報を活かす前提になります。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でリファラル採用ツールの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
導入前に整えておきたいこと
ツールを選ぶ前に、社内で決めておきたい事項を二つ挙げます。
制度と報奨の設計
紹介した社員に報奨を用意する場合、金額や支払いの条件を定める必要があります。入社時に支払うのか、一定期間の在籍を条件とするのかによって、制度の性格も変わります。
報奨の設計は、法令上の取り扱いに関わる場合があります。就業規則への位置づけや、支払いの形式によって扱いが異なる可能性があるため、社会保険労務士や所管の窓口に確認しながら整えることをおすすめします。金額の多寡だけで判断せず、制度として説明できる形にしておきましょう。
社内への周知と協力の得方
紹介は社員の協力があって成り立ちます。どのような人材を求めているのか、紹介した後にどう進むのか、報奨の条件はどうなっているのかを、分かりやすく伝える必要があります。
一度の案内で終わらせず、募集の状況を継続して知らせる仕組みも有効です。部署の管理職から働きかけてもらう進め方もあります。紹介が集まらない場合、ツールの問題ではなく周知や制度の設計に要因があることも少なくありません。
リファラル採用ツールの選び方
ここまでの内容を踏まえ、製品を選ぶ際の確認事項を整理します。
対象人数と募集の状況の整理
最初に、紹介を依頼する対象となる従業員数と、募集している職種を整理します。全社に依頼するのか、特定の部署に絞るのかによって、必要な規模が変わります。
あわせて、年間の採用予定人数も整理しましょう。人数に応じた料金体系を採る製品が多く、規模の想定は費用の試算に直結します。他の採用手法との併用を前提とする場合は、その配分も考えておきましょう。
必要な機能と既存システムとの連携
募集情報の共有、紹介の受付、選考状況の通知、報奨の管理といった機能のうち、必要なものを整理します。実際に使う範囲に絞って比較しましょう。
採用管理システムとの連携も確認点です。紹介された候補者の情報を手作業で移し替える運用では、件数が増えるほど負担が生じます。すでに使用しているシステムがあれば、その名称を伝えて対応の可否を確かめておきましょう。
費用とサポート範囲の確認
料金は、利用人数に応じた月額制、採用が決まった際の成功報酬、初期費用と月額の組み合わせなど、製品によって考え方が異なります。無料で使える範囲を設けた製品もあるため、まず試す進め方も選べます。
サポートについては、どこまで対応してもらえるのかを具体的に確かめます。操作方法の案内にとどまるのか、制度の設計や社内への働きかけを支援してもらえるのかは製品ごとに差があります。社内に経験者がいない場合は、この部分が定着を左右します。
導入前に確認したいリファラル採用ツール
ここまで紹介した選び方を踏まえて、リファラル採用に活用できるツールを紹介します。機能やサポート内容を比較し、自社の採用方針にあう製品を検討しましょう。
Refcome (株式会社ウィルオブ・パートナー)
- リファラル採用の活動状況を可視化し常に改善しながら運用可能!
- 専用ページのリンクを送るだけのわかりやすい紹介フロー!
- 850社への採用支援ノウハウで企業に合わせた支援を受けられる!
MyRefer (株式会社MyRefer)
- アプリやSNSでワンクリック紹介!社員の負担なく運用可能!
- 協力率や紹介数を可視化し効果的なPDCAを実現!
- 退職社員の出戻り促進機能も充実!
リファラル採用ツールに関するよくある質問
導入を検討する担当者から寄せられることの多い質問と回答をまとめました。
- Q1: 導入社数の多い製品を選べば安心ですか?
- 集計の対象や基準によって数値は変わり、多く使われていることが自社への適合を意味するわけではありません。自社の従業員数や募集職種に近い企業がどう使っているかという情報のほうが、判断の材料になります。
- Q2: ツールを入れれば紹介は増えますか?
- 紹介の手間を減らす効果は期待できますが、制度の設計と社内への周知が伴わなければ増えにくい領域です。求める人材像の共有や、募集状況を継続して知らせる仕組みとあわせて検討しましょう。
- Q3: 報奨はどのように設計すべきですか?
- 金額や支払いの条件は、法令上の取り扱いに関わる場合があります。就業規則への位置づけを含め、社会保険労務士や所管の窓口に確認しながら整えることをおすすめします。制度として説明できる形にしておきましょう。
- Q4: 従業員数が少なくても導入する意味はありますか?
- 人数が少ないほど一人あたりの紹介の重みは増します。ただし規模によっては、まず社内で仕組みを整え、手作業で運用しながら効果を確かめる進め方も現実的です。少人数向けのプランがあるかもあわせて確認しましょう。
まとめ
リファラル採用ツールで評価される要素としては、紹介する社員の負担の軽さ、進捗と成果が見える仕組み、制度づくりの支援が挙げられます。ただし導入社数や評価の情報は集計の前提によって変わるため、自社の従業員数や募集職種に照らして読むことが求められます。ツールを入れる前に、報奨を含めた制度の設計と社内への周知を整えておきましょう。そのうえで、必要な機能と支援の範囲を比べて選ぶことをおすすめします。

