トラフィック監視ツールとは
トラフィック監視ツールとは、ネットワーク上に流れるデータを監視して、設定値以上のトラフィックが流れるとアラートをだすツールのことです。データ量・平均値・ピーク値などを監視して、トラブルの前兆を検知します。ネットワークが持つ帯域幅以上のトラフィックが流れてしまうと、PCとサーバ間の通信が遅くなるなどの問題が発生するので監視が必要です。
ITトレンド編集部厳選!トラフィック監視ツールを比較
まずはITトレンド編集部おすすめの2選を紹介します。ツールごとに搭載機能や提供形態などが異なります。具体的に把握しましょう。
《InterMapper》のPOINT
- グラフィカルでリアルタイムなネットワーク監視
- 機器自動検出によるネットワーク検索
- Flowsアナライザー対応
ネットワークのパフォーマンス状況やサーバーの障害状況を、マップでリアルタイムにグラフィカル表示するトラフィック監視ツールです。トラフィックの流れや機器のアラート状態をアニメーションで表現するので、状況を瞬時に把握できます。管理者へ数種類のアラート方法を組みあわせて通知可能です。株式会社アンフェイクが提供しています。
まだまだある!トラフィック監視ツールを比較
上記以外のトラフィック監視ツール3選を紹介します。
CUBROクローズドネットワーク監視プラットフォーム
外部からの侵入を物理的に防ぐ、一方向のネットワーク監視環境を提供するプラットフォームです。通信の入力と出力を物理的に分離する構造になっています。すべてのネットワーク監視装置や、ネットワークセキュリティ監視装置に対応しています。提供しているのはCubro Japan合同会社です。
WiSAS
安全で快適にWi-Fが利用できる統合Wi-Fiセキュリティ・ソリューションです。専用のセンサーの電源を入れるだけで、簡単に設置できます。レポートを毎月自動で作成し、アーカイブまで行うため運用が容易です。緊急時にはアラート・遮断・対策までが自動化できます。株式会社スプライン・ネットワークが提供しています。
Cybereason MDR SERVICE
サイバーセキュリティの専⾨家が、24時間365日体制で顧客の環境をプロアクティブに監視します。Cybereasonの防御プラットフォームを導入していることが前提のサービスです。検知した脅威について最新の知見に基づき解析したうえで、報告および解決策を提⽰します。提供しているのはサイバーリーズン合同会社です。
トラフィック監視ツールのメリット
続いて、トラフィック監視ツールのメリットを3つ紹介します。
異常や障害を予測できる
トラフィック量を監視すれば、ネットワーク障害の原因を明らかにし、問題を未然に防止できます。問題が発生したとしても迅速な対応が行えます。トラフィックの懸念箇所やメンテナンスが必要な箇所、および障害の原因を迅速に特定可能です。トラフィック監視することで、帯域幅が肥大する原因を特定して、ネットワーク使用量を最適化することもできます。
監視工数を削減できる
24時間365日、トラフィック監視ツールが自動で監視することで、管理者が常時見張る必要がなくなります。監視工数を削減できるので、従業員の残業時間抑制や休日の確保が可能になるでしょう。働き方改革の観点からも、適切な労働時間で従業員が働けるようになります。会社側の観点から見ても、夜間・休日出社が減少すれば残業代や休日出勤手当だけでなく、会社の光熱費も削減可能です。
ネットワーク設備の見直しにも有効
トラフィックを監視することで、すべての帯域幅が有効活用できているかの把握が可能です。それにより、ネットワーク設備を増強すべきか、縮小してもよいのかの見直しができます。異常の原因や障害発生の予測ができるようになり、計画的にネットワーク分割・機器の増強・アップグレードが実施可能です。
トラフィック監視ツールのデメリット
トラフィック監視ツールの導入にはデメリットもあります。特徴的な2つを紹介します。
専門知識が必要
トラフィック監視ツールを導入するには、ネットワークの知識があり、ツールを扱えるスキルを持ったエンジニアが必要です。監視ツールは外国産の場合が多く、監視結果のデータも専門的な内容になるので、ネットワークの専門知識を持っている必要があります。運用上も障害の原因や異常な量のトラフィックを検知した際に、管理者は概要を把握できるスキルが必要です。
コストがかかる
トラフィック監視ツールの導入には、導入コストだけでなく、管理者の教育費用や人件費がかかります。ツールによっては監視範囲が広がった際に、ライセンスの追加やフォーマットの拡張で追加料金も発生します。導入時点では基本機能のみで低価格に抑えられているツールもあるので、将来的な拡張にかかるコストも検討が必要です。
トラフィック監視ツールを選ぶポイント
導入を検討する際は、どんなことを重視したらよいのでしょうか。ツールを選ぶポイントを2つ紹介します。
導入・運用のしやすさ
トラフィック監視ツールにはオンプレミス型とクラウド型があり、クラウド型の方が導入しやすく、運用しやすいです。クラウド型は設定するだけで利用可能なので、初期費用をおさえられます。オンプレミス型は設定や設計を自社で行う必要があり、導入にコストがかかります。運用に関しても同じです。クラウド型は誰でも使いやすく、効果的に運用しやすいとされています。オンプレミス型は柔軟な設定ができますが、管理者に専門知識や経験が必要です。
アラートの通知方法
アラート通知の方法はツールによってさまざまあり、自社に適した通知方法ができるかもポイントです。アラート通知がメールだけだと、ネットワーク障害があった際に気づかず対応が遅れてしまいます。チャットツールや自動音声による電話通知、SMS配信など、確実に気づける通知方法に対応しているか確認しましょう。
トラフィック監視ツールを比較して導入を検討しよう!
トラフィック監視ツールとは、ネットワーク上に流れるデータを監視して、異常があればアラート通知するツールです。メリットは下記のとおりです。
- ・異常や障害を予測できる
- ・監視工数を削減できる
- ・ネットワーク設備の見直しにも有効
デメリットは下記のとおりです。
選ぶ際のポイントは下記のとおりです。
上記をもとにトラフィック監視ツールを比較して導入しましょう。