1on1ツールとは
1on1ツール(1on1ミーティングツール)とは、上司や部下はもちろん、同僚やチームメンバーが1対1で行う面談をスムーズに実施するためのサポートツールのことです。1on1ミーティングを通じて継続的にコミュニケーションを取ることで、社員のことを深く理解できますが、主に上司が担う運用側の負担が大きいのも事実です。1on1ツールの主な機能である、トピックの事前共有や会話記録の保存、アンケートを活用することで、社内で1on1ミーティングの実施が浸透しやすくなります。
面談の記録や進捗状況の追跡が容易になるため、情報の共有やフィードバックのやり取りもスムーズに行うことができます。
上述した機能以外にも、各社製品によりさまざまな機能があるので、組織の課題やニーズに合わせて最適な1on1ツールを選択することが重要です。
1on1ツール導入の3つのメリット
1on1ツールの導入により、様々な業務効率化が見込まれます。その中でも特に重要な3つのメリットを紹介します。
1on1ミーティングを効率的に運用できる
1on1ミーティングで起こりがちな例として、業務都合で頻繁に日程変更が必要になるケースや、定例で実施しているものの主題を決めておらず毎回ただの業務報告の時間になってしまっているというケースがあります。
1on1ツールの
スケジュール機能やトピックス事前共有機能を使えば、実施する負担を軽減し、より踏み込んだコミュニケーションに時間を有効活用することができます。
部下の心理状態やチームのコンディションを可視化できる
1on1ミーティングの成果物は、単に回数を増やすだけでは得られません。また、ミーティングの過程で部下の心理状態や、チームの状態をしっかりと把握することが重要ですが、把握した情報を活かせず聞いたまま、もしくは議事録として蓄積したまま終わってしまっているという状況も少なくないでしょう。1on1ツールの「サーベイ機能」で、1on1ミーティングで聴取できた内容をデータとして可視化できます。データを活用すれば、適切な対話やフォローアップが容易になり、有意義な1on1ミーティングが実現します。
部下が安心して相談ができたり、アドバイスによって実績を上げることができたりと、双方がメリットを感じられるでしょう。
適切な人事評価が可能になる
部下の指向性や希望が上司が考えていたものと異なると、適切な業務指示や采配ができずにパフォーマンスが上がりません。このようなミスマッチ状態では、「成果が出ないのは、不適切な指示のせいなのに」という不満が生じます。さらに、人事評価が不当に感じられるようになり、離職につながってしまうかもしれません。
多くの1on1ミーティングツールでは、報告やフィードバックなどの対話機能を人事評価のシーンでも活用することができます。部下の自己評価と上司の評価のギャップを埋めることができ、双方が納得するようなより適切な人事評価が可能になるでしょう。
1on1ツールの機能
1on1ツールを導入する目的は、企業によってさまざまでしょう。目的によって必要となる機能も変わるため、目的に対して必要な機能を有している製品であるかチェックしないと、思ったような効果が得られません。
そこで以下では、ツールの選定で重要となる、目的とそれに対応する機能について紹介します。
目標の評価・管理機能
1on1ツールでは目標とその結果を定性的、定量的に管理できる場合があります。また、ログの管理機能があれば、目標達成までの短期・中期的な成果もわかりやすく管理できるでしょう。
目標や評価の査定をマネジメントすることは、社員のモチベーション維持や育成などにつながる、企業にとって重要な仕事です。しかし、個々の社員の情報をツールを使わずに管理すると、どうしても業務が煩雑になってしまいます。
評価や目標管理に役立つ機能が充実したツールであれば、業務をあまり増やさずに社員のパフォーマンスを適切に評価しやすくなり、組織全体の効率性向上に貢献できるでしょう。
社内コミュニケーションのサポート機能
1on1ツールでは社内コミュニケーションをサポートしてくれる機能もあります。例えばリアルタイムのチャットやメッセージング機能、共有ドキュメントの編集、進捗状況の共有などです。さらに、1on1ミーティングを自動でスケジュール管理する機能も円滑なコミュニケーションの実現に役立ちます。
社内でのコミュニケーションがうまく行われているかは、業務では重要なポイントの一つです。ちょっとした思い違いや認識のずれの蓄積が大きな問題になるかもしれません。コミュニケーション、さらに進んで情報共有がスムーズになれば、組織内の協力体制や連携力も強化されるでしょう。
メンタルコンディション管理機能
定期的なストレスチェックやアンケートを実施し、ストレスの要因を把握する機能があると、社員のメンタルコンディションを効率的に管理できます。また、心理的サポートが必要な場合には匿名で相談できる機能も心強いです。
社員の健康な心理状態を維持することは生産性や満足度に直結します。メンタルコンディションの管理に注力することで、社員の幸福度と生産性の向上が期待できるでしょう。
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1on1ツールの選び方
少ない利用人数からスタート可能か
1on1ツールを確実に定着させるためには、まず部署単位など少人数で導入し試してみることが重要です。このようなステップを踏むことで、全社で導入して結局うまくいかない、といった大きな失敗を避けられるでしょう。
また、利用人数が少なくても使えるツールを採用することで、初期コストを抑さえて導入ができるでしょう。例えば最低10名といった少人数から利用できるツールであれば、特定のチームや職種・職務だけで利用でき、必要に応じてアカウント数を柔軟に増減できるツールが便利です。
外部ツールと連携可能か
組織内で既に利用している他のツールやシステムと連携できることは、効率的な業務遂行により役立つでしょう。
例えば、人事管理システムやタスク管理ツールとの連携がスムーズな1on1ツールを選ぶと、社員のデータや進捗状況を簡単に共有できます。状況の共有は1on1ミーティングでの議題をより具体的に設定し、個々の成果を評価・分析するのにも有益です。
また、チャットツールやメッセージングアプリとの連携も有益でしょう。リアルタイムでのコミュニケーションがとりやすくなり、急な変更や緊急の相談にも素早く対応できるためです。
外部ツールとの連携がスムーズな1on1ツールであれば、既存の業務フローと一貫して活用でき、情報共有の質を高め組織全体の業務効率を向上させられます。このような他のツールとの連携を重視したツールの選択が、1on1ミーティングの効果を最大化する一つの鍵でしょう。
トピック共有機能・会話サポート機能があるか
1on1ミーティングで何をトピックスとし、どのような対話形式で進めていくのが有効かなど実施に際して疑問を感じている方も多いでしょう。疑問を持ったままでは時間を割いてまでミーティングを行う意義が見いだせず、1on1ミーティングが社内に定着しなくなってしまいます。
このような1on1ミーティングでの会話の進め方に関する問題は、会話サポート機能の充実したツールを選ぶことで解決できるでしょう。
例えば、トピック共有機能があれば、そのトピックを中心として会話が進めやすくなります。また、どういったテーマがミーティングではふさわしいかをテンプレート化して共有できる機能もおすすめです。
トピックや会話などをサポートしてくれる適切なツールを選択すれば、1on1ミーティングの品質を向上させてくれるでしょう。
おすすめの1on1ツール
タレントパレット
タレントパレット
株式会社プラスアルファ・コンサルティング 東証プライム上場
《タレントパレット》のPOINT
- 人事情報を一元化し社内人材を簡単検索!
- クリック操作で簡単集計!
- 組織ダッシュボードで、経営層や管理職に社員の情報共有!
株式会社プラスアルファ・コンサルティングが提供する「タレントパレット」は人材データの一元管理と多様な分析手法が特徴の人材管理システムです。その機能の一つとして1on1ミーティング機能を搭載しています。面談内容の記録、閲覧制限などを加えた上での共有機能などがあります。
HRBrain
《HRBrain》のPOINT
- 1on1の実施内容を見える化。評価納得度の向上も実現
- シンプルなデザインですべての従業員が使いやすい
- 導入時の設定から導入後まで運用まで徹底したサポート体制を提供
株式会社HRBrainの「HRBrain」は人事や労務に関しての管理システムを多く提供しているサービス。そのシステムの一部として1on1運用サポート機能があり、人事担当者からのテーマの共有による面談の標準化、事前アンケートや面談内容へのフィードバック、社員のコンディションチェックなどに対応しています。
HRMOSタレントマネジメント
《HRMOSタレントマネジメント》のPOINT
- 充実の機能で、目標設定・評価プロセスの効率化を実現
- コミュニケーション機能により評価の納得度向上
- 導入から活用までを全面サポート
「HRMOS」は株式会社ビズリーチが提供する人事系システムのシリーズです。その一つ、HRMOSタレントマネジメントには1on1レポート・支援機能も含まれています。1on1ミーティングの実施記録を管理し、管理職や人事が実施率や頻度などが把握しやすく、目標達成支援などに活用できるのが特徴。SlackやGoogleカレンダーにも連携でき、1on1の実施予定を自動で取りこむことも可能です。
1on1ツール導入の注意点
1on1ツールを導入すれば、社内コミュニケーションや業務の効率化につながります。しかし、いくつかの注意点を守らなければ、最大の効果を得られなくなるかもしれせん。そこで、以下では1on1ツールの導入で気をつけなければならないポイントをまとめました。
導入の目的を明確にする
1on1ツールを導入する前に、目的を明確にすることが重要です。目的を明確にすることで、ツールの活用方法や評価指標を設定しやすくなります。具体的には、社員のパフォーマンス向上やモチベーションアップ、コミュニケーション改善などが目標としてあげられるでしょう。
何を達成したいのかをしっかりと把握し、それに沿った機能があるツールを選択するようにすれば、より効果的なツールが導入できるでしょう。
人材戦略の中での位置づけを明確にする
1on1ツールの導入は、他の人事施策と統合することでより効果的に活用できます。例えば、目標設定や評価制度と連動させれば、社員の成長を促進できるでしょう。また、トレーニングやキャリア開発とリンクさせることで、管理職のマネジメントスキル向上をサポートできます。
そのためには、今後の組織全体の人材戦略の中での1on1ミーティングの位置づけが重要であり、相互に補完し合えることがツール導入の成功につながります。
現場管理職の意見を反映させる
1on1ツールを導入する前に、現場の管理職の声をヒアリングすることが大切です。彼らのニーズや課題を理解しないで、適切なツールを選定することはできません。実際にミーティングを行う社員の意見を取り入れれば、現場でツールが受け入れやすくなり、スムーズな導入と定着に繋がります。同時にトレーニングやサポート体制も整え、管理職がツールを効果的に活用できるようにすることも重要です。
管理職の事前研修を行う
ツールの導入は1on1ミーティングの効率を上げてくれるのは確かです。しかし、ツールに頼るだけでなく、1on1ミーティングそれ自体の意義や価値を理解することも、その効果を増すためには必要です。
1on1ツールを活用して組織内コミュニケーションを効率化
組織の中で、メンバーとの深いコミュニケーションが必要となる場面では、「1on1ミーティング」が大きな力を発揮します。社員のモチベーション維持や離職率を下げるためにも、1on1ミーティングは不可欠な取り組みといえるでしょう。
しかし、1on1ミーティングは運用の負担も大きいため、1on1ツールを活用して効率的に実施し定着させ、成果に繋げることをおすすめします。1on1ツールと他システムの連携で、コスト以上の導入効果が得られる可能性もあります。各社製品の資料でじっくり比較し最適な1on1ツールの導入検討からはじめてみてはいかがでしょうか。