1on1ツールとは
1on1ツール(1on1ミーティングツール)とは、上司や部下はもちろん、同僚やチームメンバーが1対1で行う面談をスムーズに実施するためのツールのことです。スケジューリングやトピック選定など1on1ミーティングの事前準備を効率化するとともに、面談の記録や進捗状況の追跡、情報共有やフィードバックなどが円滑に行えます。
1on1ツールの目的
1on1ツールの導入目的には、1on1ミーティングそのものを改善したいケースと、人材管理とあわせて1on1ミーティングを実施したいケースがあるでしょう。1on1ツールの主な導入目的と、それぞれの用途に適した製品の特徴を紹介します。
- ■1on1ミーティングを改善・効率化したい
- 「毎回近況を報告する程度で、あまり意義を感じられない」「本音が引き出せていない」「フィードバックやサポートまで手が回らない」など、1on1ミーティングの課題を解決したい場合は、時間を有効活用できるスケジューリングやトピック共有、会話のアシスト機能などが搭載された特化型製品がおすすめ。
- ■人材管理とあわせて1on1ミーティングを実施したい
- 1on1ミーティングの記録を人事施策や目標達成などに活かしたい場合は、人事系システムの一部として1on1機能が搭載されているものがおすすめ。
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◆おすすめの1on1ツール【特化型】
◆おすすめの1on1ツール【人材管理型】
1on1ツールの機能
1on1ツールには、目標管理やコミュニケーションサポート、ミーティングの事前準備、記録管理などさまざまな機能が搭載されています。具体的な機能は以下のとおりです。
- ■目標の評価・管理機能
- 目標とその結果を定性的、定量的に管理するための機能。ログ管理機能・目標管理機能など。
- ■社内コミュニケーションのサポート機能
- コミュニケーションや情報共有をスムーズにする機能。リアルタイムのチャットやメッセージング機能、共有ドキュメントの編集、進捗状況の共有など。
- ■メンタルコンディション管理機能
- 定期的なストレスチェックやアンケートを実施し、分析・可視化する機能。ストレスの要因を把握し、改善案やサポートに活かす。
- ■事前準備機能
- 1on1ミーティングを効率よく進めるための準備機能。自動スケジューリングや各種カレンダーツールとの連携、事前アンケート、議題の共有機能など。
- ■記録管理機能
- 日時や議題の詳細、関連データなど、1on1ミーティングの内容を記録する機能。必要に応じて次回以降のミーティングで参照・共有が可能。
1on1ツール導入のメリット
1on1ツールを導入すれば、事前準備が容易になるほか、従業員の心理を理解し適切なフォローアップにつなげられるなどのメリットが得られます。具体的に見ていきましょう。
事前準備を効率化できる
1on1ミーティングを実施するうえで、スケジュールの調整や質問項目の確認、面談シート作成など、事前準備の多さが課題の一つにあげられるでしょう。
ツールを活用すれば、Googleなどのカレンダーツールと連携してメンバーのスケジュールを可視化できます。製品によっては、Slackなどのチャットツールを介してスケジュールの日時や内容を通知可能です。また記録用フォーマットを活用すれば、質問項目や面談シートの作成も不要なため、負担なく事前準備できるのがメリットです。
部下の心理状態やチームのコンディションを可視化できる
1on1ミーティングの過程では、部下の心理状態を把握することが重要です。しかし、内容をただ聞いたまま、もしくは議事録として蓄積したまま終わってしまっているケースも少なくありません。
1on1ツールでは、ミーティングで聴取した内容や心理状態をデータとして可視化するサーベイ機能を搭載した製品もあります。データを活用すれば、適切な対話やフォローアップが容易になり、有意義な1on1ミーティングが実現します。
組織の人事施策にも活用できる
1on1ツールを介して得られた報告やフィードバックを人事評価に取り込んで活用できます。また、人事システムやタレントマネジメントシステムの一機能として、1on1ミーティングの機能を搭載した製品なら、人事施策として管理工数やコストを抑えた導入が可能です。
ITトレンドでは、1on1ミーティングを効率化させるために有効なツールを複数取り扱っています。まずは、人気の1on1ツールから検討してみたいという方は、以下のボタンから最新の資料請求数ランキングをチェックしてみましょう。
1on1ツールの選び方
1on1ツールを選ぶ際には、ツールのスケーラビリティや連携性、機能性に注目してみましょう。またスケジューリングのしやすさやフォーマットの柔軟性などもチェックポイントです。
アカウント数の増減は可能か
人事異動や従業員の入退社にともない、チームの規模や構成が変化する可能性があります。新しいメンバーの追加や既存のメンバーの削除など、ユーザー管理において柔軟性のある製品が望ましいでしょう。
また導入の失敗を避けるためには、部署単位など少人数の利用からスタートすることをおすすめします。ユーザー単位で課金できる料金体系であれば、企業規模にあわせて導入可能です。ただし製品によっては最低利用人数を設けているため、自社の導入規模に合っているか確認しましょう。
外部ツールと連携可能か
既存ツールとの連携性も、ツール選定時にチェックしておきたいポイントです。例えば、人事管理システムやタスク管理ツールと連携可能であれば、従業員のデータや進捗状況を簡単に共有でき、議題の設定や評価分析にも有益です。
またチャットやメッセージングアプリとの連携性があれば、リアルタイムでのコミュニケーションが取りやすくなり、急な予定変更や緊急の相談にも素早く対応できます。
トピック共有機能・会話サポート機能があるか
トピック共有機能は、上司・部下の双方が事前に1on1ミーティングで取り上げるトピックを共有できる機能です。「何を話せばよいかわからない」「話がまとまらずに終わってしまう」といった1on1ミーティングの課題も、トピック共有機能があれば、有益な議論や効果的な解決策を導くための事前準備ができるでしょう。
製品によっては、おすすめのトピックをテンプレート化するものや上司への対応のヒントを提供するもの、発言量やタイミングをアシストするものなど、会話をサポートするさまざまな機能が搭載されています。
スケジューリングしやすいか
1on1ミーティングは個別に時間を確保する必要があるため、業務の合間を縫って全員分の予定を組まなければなりません。GoogleカレンダーやOutlookなどと同期できる機能が搭載されていると、スケジューリングしやすいでしょう。
製品によっては、同期されたカレンダーから参加者の空き時間を自動でリストアップする機能や、システム上で会議室を予約できる機能を備えたものもあります。
記録用フォーマットは使いやすいか
1on1ツールにはさまざまな記録用フォーマットが用意されており、事前に従業員がトピックを入力し、1on1実施後に上司がログを記入する形で活用されます。汎用的に活用できる項目があらかじめ設定されている製品もあれば、ユーザーが自由にカスタマイズできる場合もあります。フォーマットを使用することで、人によって1on1の内容に偏りが生じることを防ぎ、上司の事前準備にも役立ちます。
自由記入欄のほかに、その時々の気分や状態を「よい」「普通」などのマークで選択したり、星の数で満足度を表したりするなど、フォーマットの使いやすさは、製品によってさまざまです。まずは無料トライアルを活用し、使い勝手を体感してみるとよいでしょう。
自社の導入目的に沿った機能が搭載されているか
1on1ツールの導入する前に、目的を明確化しましょう。例えば、「目標や評価管理を効率化させたい」「会話の品質を向上させたい」「コミュニケーションを改善したい」などがあげられます。
目的を定めることで必要な機能が浮き彫りになり、製品選定時しやすくなります。まずは1on1ツールの資料を複数取り寄せ、各社製品の機能を比べてみましょう。以下のボタンより、おすすめ製品の資料をまとめて請求できるのでぜひご利用ください。
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おすすめの1on1ツール【特化型】
ここからは、1on1ミーティングの質向上や効率化におすすめのツールを紹介します。
《サイダス 1on1 Talk》のPOINT
- 1on1エバンジェリスト監修!「本当に効果のある1on1」ができる
- 効率的に1on1を行うための工夫・活用ノウハウが機能の各所に
- 1on1の積み重ねを自動データ化、チームマネジメントに活用できる
株式会社サイダスが提供する「サイダス 1on1 Talk」は、1on1エバンジェリスト監修のもと、1on1を効率的に行うための工夫や活用ノウハウが各所に盛り込まれたアプリケーションです。スケジュール管理やトークテーマの設定機能を搭載するほか、フィードバッグや履歴データも活用できます。カレンダーアプリとの連携にも対応します。
《Co:TEAM(コチーム)》のPOINT
- 売上向上・成長促進とケア重視の1on1の両立できる!
- どんなに忙しいマネージャーでも無理なく現場運用できるように!
- 1on1・目標管理・人事評価を一元管理できるオールインワンツール
株式会社O:(オー)が提供する「Co:TEAM(コチーム)」は、マネージャーの負担を排除しつつ、質の高い1on1を実現します。部門やメンバーごとに集計・可視化できるほか、目標管理機能や、自動で会話内容をレコメンドする機能も備えています。現場の「めんどくさい」をなくし、売上向上・離職率低下・人材育成の最適化を目指せるでしょう。
Kakeai
株式会社KAKEAIが提供している「Kakeai」は、1on1における対話の質を向上させ、従業員の一律管理ではなく 個別型のマネジメントを支援するツールです。1on1専用に開発された複数の特許やAIなど、1on1を支えるさまざまな機能が搭載されています。料金は、ベンダーにお問い合わせください。
TeamUp
チームアップ株式会社が提供しているクラウド型の1on1ツール「TeamUp」は、チーム内の対話とフィードバックを支援し、1on1の定着を図ります。事前準備をアシストする機能やスケジュールの調整、分析や外部ツールとの連携などさまざまな機能を搭載しています。なお、無料トライアルは15日間利用可能です。
シナジーHR面談
Sharin株式会社が提供している「シナジーHR面談」は、社内面談の記録を従業員の育成や教育などに活用できる社内面談管理クラウドです。スケジュール管理や記入フォームの設定など、1on1を効率化する機能が豊富に搭載されています。なお、無料トライアルは、14日間提供されています。
おすすめの1on1ツール【人材管理型】
ここからは、1on1ミーティングを人事施策やタレントマネジメントに活用できるツールを紹介します。
《HRBrain》のPOINT
- 1on1の実施内容を見える化。評価納得度の向上も実現
- シンプルなデザインですべての従業員が使いやすい
- 導入時の設定から導入後まで運用まで徹底したサポート体制を提供
株式会社HRBrainが提供している「HRBrain」は、人材管理や人事評価、タレントマネマネジメントなどの人事関連業務を効率化するシステムです。システムの一部として1on1運用サポート機能があり、人事担当者からのテーマ共有による面談の標準化、事前アンケートや面談内容へのフィードバック、従業員のコンディションチェックなどに対応しています。
《HRMOSタレントマネジメント》のPOINT
- 1on1運用実態をレポートで一覧化
- メンバーの目標を確認しながら1on1の実施が可能
- 他ツールとの自動連携で工数削減
「HRMOSタレントマネジメント」は、株式会社ビズリーチが提供する人事系システムのシリーズの一つで、1on1レポート・支援機能が搭載されています。管理職や人事が1on1ミーティングの実施記録や実施率、頻度などを把握しやすく、目標達成支援に活用できるのが特徴です。SlackやGoogleカレンダーにも連携でき、1on1の実施予定を自動で取り込めるのもポイントです。
1on1ツールで組織内コミュニケーションを効率化しよう
組織の中で、メンバーとの深いコミュニケーションが必要となる場面では、1on1ミーティングが大きな力を発揮します。従業員のモチベーション維持や離職率を下げるためにも、1on1ミーティングは不可欠な取り組みといえるでしょう。
しかし、1on1ミーティングは運用の負担も大きいため、1on1ツールを活用して効率的に実施し定着させ、成果につなげることをおすすめします。1on1ツールと他システムの連携で、コスト以上の導入効果が得られる可能性もあります。各社製品の資料でじっくり比較し最適な1on1ツールの導入検討からはじめてみてはいかがでしょうか。