無料の3D CADソフトの選び方と注意点
3D CADフリーソフトは無料で活用できることが大きなメリットです。しかし、導入にはいくつかの注意点があります。ここでは、無料の3D CADソフトの選び方と注意点について詳しく解説します。
必要な機能が活用できるか
無料で活用できる3D CADソフトは、多くの場合、利用できる機能が限られています。特に、高度な機能は利用制限がかかっている場合が多いので、自社が必要とする機能が活用可能か確認してから導入しましょう。また、利用人数に制限があるケースもあります。ソフトの利用体制や活用人数を想定して製品を比較検討するとよいでしょう。
日本語に対応しているか
ソフトが日本語に対応していないと、ツールや機能を使用するために毎回言語の変換が必要になります。そうなると、ただでさえ操作が難しい3D CADソフトに慣れるまで時間がかかってしまいます。
ストレスなく3D CADソフトを使用するためにも、はじめてソフトを利用する場合は日本語に対応しているかをチェックしましょう。日本語に対応していないソフトでも、日本語のマニュアルがついているかは最低限確認しておくのがおすすめです。日本語のマニュアルがあれば、3D CADソフトを操作するときのハードルを下げられます。
対応OSは何か
いくら魅力的な3D CADソフトを見つけても、導入したいPCのOSに対応していなければ活用できません。macOSには対応しておらず、Windowsのみでしか活用できない3D CADソフトもあります。特にWindows以外のOSを使用している場合は、導入前によく確認しておきましょう。また、無料プランやトライアルは、OSのバージョンが指定されているものもあります。
3D CADソフトの無料製品と有料製品の違い
前述のとおり、3D CADフリーソフトは機能制限があるものや、利用人数が少ない製品が多くあります。お試しでの導入や、個人での利用が想定されている製品も少なくありません。また、製品によっては商用利用が禁止されているものもあります。そのため、ビジネスで本格的に利用したい場合は有料製品の導入を検討するのがおすすめです。
有料の3D CADソフトは、無料のものと比べて使用できる機能の幅が広がります。エクスポートなど高度な機能や拡張機能の活用、さらにカスタマイズができる3D CADソフトもあります。法人での利用が想定されている製品が大半のため、商用利用も可能です。
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【比較表】無料プランやトライアルがある3D CADソフト
ITトレンドが厳選する、無料プラン・トライアルがある3D CADソフトを紹介します。
▶無料プランやトライアルがある3D CADソフト
ITトレンドがおすすめする、無料プランやトライアルがある3D CADソフトを紹介します。
《IRONCAD》のPOINT
- フィーチャベースのダイレクトモデリング
- アセンブリ作業に拘束は不要
- トップダウン設計が簡単
株式会社クリエイティブマシンが提供する「IRONCAD」は、機械類の開発・設計に特化した3D CADソフトです。また、3D空間での設計だけでなく、2Dと連携させることも可能です。設計して組み立てた状態では、動きの確認にも対応しているため、より具体的なイメージをつかみやすいでしょう。比較的簡単な操作で利用できる点も特徴です。30日間の無料トライアルが提供されています。
《Creo Parametric》のPOINT
- ARやモデルベース定義、ジェネレーティブデザインなど機能が充実
- 新機能の追加により継続的に進化
- サポートや製品トレーニングが充実
PTCジャパンが提供する「Creo Parametric」は、直感的なUIと多機能により製品設計を効率化する3D CADソフトウェアです。パラメトリックモデリング・ジェネレーティブデザイン・リアルタイムシミュレーションなど、さまざまな設計技術を活用可能。高度なシミュレーション機能やマネキンによる人間工学にもとづいた設計、付加製造と切削加工に対応し、業務の効率化と精度向上をサポートします。また、クラウド活用やトレーニングサポートも充実しており、柔軟な設計環境が整っている点も特徴です。14日間の無償試用版を利用できます。
《DesignSpark Mechanical》のPOINT
- チュートリアル動画やマニュアルなどサポートコンテンツが充実
- ライブラリから豊富なモデルをインポート可能
- STLやOBJ、SKPなど業界標準のファイル形式に幅広く対応
「DesignSpark Mechanical」は、アールエスコンポーネンツ株式会社が提供する3D CADソフトです。機械に慣れていなくてITに関する知識が浅い方でも活用しやすい簡単で直感的な操作性が特徴です。設計工程間の連携に優れているほか、対応しているファイルや3Dモデルのライブラリも充実しています。また、設計した部品は、インポート・エクスポートを行うことも可能です。完全無料で導入できるため、高機能で本格的な3D CADを試してみたい場合におすすめです。
《Solid Edge》のPOINT
- シンクロナス技術による柔軟性&制御性
- 形状モデリングカーネルにはSiemens社のParasolidを採用
- 高機能な解析モジュール「Solid Edge Simulation」
株式会社エヌ・エス・ティが提供する「Solid Edge」は、2D/3D CADソフトとして革新的なシンクロナス手法を採用しています。ヒストリモデリングとノンヒストリモデリングの利点を兼ね備え、スピーディかつ柔軟な設計が可能です。標準機能では、板金設計やフレーム構築、動作シミュレーションをサポートし、直感的な操作性を提供します。さらに、オプションとして有限要素解析ツールや配管設計モジュールが用意され、多様な設計ニーズに対応します。30日間の製品評価版が利用可能です。
Creo Elements/Direct Modeling Express
「Creo Elements/Direct Modeling Express」は、PTC ジャパン株式会社が提供する3D CADソフトです。各部品を小さいサイクルに分けて設計する企業に適しています。柔軟さや設計スピードの速さに強みをもち、設計のデータ作成や修正を簡単操作かつ、リアルタイムで行えるのが特徴です。無料プランが提供されています。
FreeCAD
The FreeCAD Teamが提供する「FreeCAD」は、オープンソースの3D CADソフトです。2Dデータから3Dモデルの作成に対応しています。さらに、Mac・Windows・Linuxで扱えて、動作環境が広いことも魅力の1つです。これまで2D CADソフトを使用していて、新たに3D CADソフトの利用を考えている場合におすすめです。
SketchUp Free
Trimble Inc.が提供する「SketchUp Free」は、Webベースで設計が可能なダウンロード不要の3Dモデリングソフトです。パソコンOSの種類を気にせず利用できるため、場所や機種を問わずに活用可能な点が魅力です。さらに、クラウドストレージを使用し、チームで設計データを共有できます。無料プランのほか、3つの有料プランが用意されています。
Onshape
PTCが提供する「Onshape」は、分析ツールやCADなど、さまざまな機能が集約されているプラットフォームです。SaaS型で提供されます。設計から分析までのデータが一元管理されているため、外部への情報漏えいリスクが低減できます。個人の趣味かつ非営利目的で利用する場合は、無料プランの活用が可能です。また有料版のOnshape Professionalでも、最大6か月の無料トライアルをダウンロードせずに活用できます。
まとめ
無料の3D CADソフトはコストをかけずに導入できますが、ビジネスでの利用には適さない製品も多くあります。導入検討の際は各製品の特徴や機能をよく確認し、有料製品とも比較して検討するのがおすすめです。
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