クラウドセキュリティの市場規模は?
クラウドセキュリティのうち、SaaSの利用を可視化・統制するCASBの分野では、調査会社のITRが市場規模を発表しています。同社によると、国内のCASB市場は2024年度に64億円で、前年度比27.0%増でした。2025年度も20%超の成長が見込まれ、2024〜2029年度のCAGR(年平均成長率)は10.6%と予測されています。CASBの分野に限った数字で、クラウドセキュリティそのものの数字ではありません。
ITトレンドにはクラウドセキュリティとして4製品が掲載され、提供企業も4社です。ここからは、ITトレンドの資料請求ランキングと製品ページの掲載内容から、クラウドセキュリティの動きを見ていきます。
【資料請求ランキングTOP4】いま注目されるクラウドセキュリティ
まずは、資料請求ランキングから人気の製品を紹介します。ランキングは、製品を比較・検討している企業の関心を表すデータです。
ITトレンドのデータで見ると、2026年10月時点のクラウドセキュリティはサイバー保険付きのWAF「BLUE Sphere」が資料請求ランキング1位です。2位も多機能なクラウドWAFのCloudbric WAF+で、3位はID管理、4位はSaaSの利用を制御する製品でした。Webサイトを守るWAFが上位2つを占めつつ、IDやSaaSの利用を守る製品も並ぶ点が特徴です。
次の図は、2026年10月19日更新の資料請求ランキングTOP4です。週間のランキングのため、順位は時期によって入れ替わります。
| 順位 | 製品名 | 提供形態/参考価格 | 製品の特徴 |
|---|---|---|---|
| 1位 | BLUE Sphere | クラウド・SaaSなど/別途お問い合わせ | WAF・DDoS防御・DNS監視にサイバー保険が付帯。複数のサイトを1つの契約で守れる。 |
| 2位 | Cloudbric WAF+ | クラウド・SaaSなど/28,000円〜 | WAFに加えてDDoS攻撃遮断やAPI保護、ボット対策も備え、運用は専門家に任せられる。 |
| 3位 | GMOトラスト・ログイン | クラウド・SaaS/0円〜 | 業務アプリや複数のSaaSのIDを一元管理し、シングルサインオンや多要素認証に対応。 |
| 4位 | CYGIENE ECAP(サイジーン イーキャップ) | クラウド・SaaS/45,000円〜 | 端末内で完結するCASB・SWG。通信とSaaSの利用を可視化・制御し、AIがアクセス先を分類。 |
※「ランキング」は、資料請求数にもとづくITトレンドの資料請求ランキング(2026年10月19日更新)です。
※「製品の特徴」は、ITトレンドの製品ページの掲載内容をもとにまとめています。
※クラウドセキュリティのカテゴリで集計できるレビューは1件のため、この記事ではレビュー件数のシェアを扱っていません。
▼最新の人気ランキングもあわせて確認
いま資料請求が集まっているクラウドセキュリティは、月間ランキングで確認できます。
[分析]2026年のクラウドセキュリティ市場の3つの傾向
ここでは、ITトレンドに掲載されている4製品の製品ページと資料請求ランキングから、市場の傾向を整理します。
1.守る対象ごとに、WAF・ID管理・CASBに分かれる
製品ページの紹介を見ると、4製品は守る対象によって3つのタイプに分かれます。Webサイトへの攻撃を防ぐWAFが2製品、社員のIDを管理するIDaaSが1製品、SaaSの利用を可視化・制御するCASBが1製品です。「クラウドセキュリティ」と一口に言っても、製品ごとに役割が大きく違うことがうかがえます。
2.防御だけでなく、運用や補償まで含めて任せる
上位2製品は、防御の機能に加えて運用の支援や補償を掲げています。1位のBLUE Sphereはサイバー保険が無償で付帯し、防御・保険・サポートをワンストップで提供します。2位のCloudbric WAF+は、24時間365日の監視体制と専門家によるマネージドサービスが付きます。導入後の運用まで任せたい関心がうかがえます。
3.全製品がクラウドで提供、AIを掲げる製品も
製品一覧の掲載内容を見ると、4製品すべてがクラウド・SaaSで提供されています。参考価格を金額で示すのは3製品で、基本機能を無料で使えるGMOトラスト・ログインの「0円〜」から「45,000円〜」まで幅があります。また、Cloudbric WAF+とCYGIENE ECAPの2製品が、製品ページでAIの活用を掲げています。攻撃の検知やアクセス先の分類を、AIで効率化する流れがうかがえます。
どれを選ぶべき?課題別のおすすめ
- ■自社のWebサイトを、外部からの攻撃から守りたい企業
- BLUE Sphere / Cloudbric WAF+
- ■社員が使う複数のSaaSや業務アプリのIDを、まとめて管理したい企業
- GMOトラスト・ログイン
- ■社員のSaaS利用やWebへのアクセスを、可視化・制御したい企業
- CYGIENE ECAP(サイジーン イーキャップ)
同じランキング上位でも、守る対象によって合う製品は大きく変わります。この分野では役割の異なる製品が並ぶため、守りたいのがWebサイトか、社員のIDか、SaaSの利用かを先に決めると、比べる製品を絞りやすくなります。
ランキングをどう活かす?比較するときの注意点
- ●週間のランキングは短い期間の資料請求数で、時期によって順位が入れ替わる
- ●製品ごとに守る対象が違うため、順位だけで比べず、役割の違いを確かめる
- ●集計できるレビューは1件のみで、使い心地は資料やデモで確かめる必要がある
ランキングは、いま候補に挙がりやすい製品を知る手がかりとして役立ちます。最終的には、守りたいシステムや利用しているクラウドサービス、運用を任せたい範囲に合うかを軸に比較することが大切です。
自社に合うクラウドセキュリティを比較検討しよう
この記事では、ITトレンドの掲載状況と資料請求ランキングから、クラウドセキュリティの市場の様子と人気の製品を紹介しました。気になる製品は資料請求して一覧で比較し、自社が守りたい対象に合うかを確かめてみてください。
以下の記事では、クラウドセキュリティのおすすめ製品を、リスクや種類とあわせて比較して紹介しています。あわせてご覧ください。

