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エンプロイーエクスペリエンス(EX)とは?意味・効果・向上施策を解説

エンプロイーエクスペリエンス(EX)とは?意味・効果・向上施策を解説

エンプロイーエクスペリエンス(EX)とは、従業員が職場で得る体験全体を指す考え方です。結論からいうと、EXを高めるには制度を増やすよりも、日々の情報探しや手続き、コミュニケーションで感じる小さな不便を減らすことが近道です。本記事では、EXの意味と背景、企業にとっての効果を整理したうえで、従業員ポータルを活用した具体策と、効果を測って改善を続ける方法を解説します。

この記事は2026年9月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次

    エンプロイーエクスペリエンスの意味と注目の背景

    まずはEXという言葉が何を指すのか、似た概念とどう違うのかを確認しましょう。あわせて、なぜ今多くの企業がEXに目を向けているのか、その社会的な背景も整理します。言葉の定義を押さえておくと、施策の方向性を社内で共有しやすくなります。

    従業員が職場で得る体験全体を指す考え方

    エンプロイーエクスペリエンスは「従業員体験」とも訳され、採用から入社、日々の業務、評価や異動、退職に至るまでの体験を指します。対象は給与や福利厚生だけではありません。職場の人間関係や使うツール、働く場所の快適さまで含めて、従業員がどう感じたかを重視する点が特徴です。制度そのものより、受け止め方に目を向ける視点といえます。

    よく似た言葉に「従業員エンゲージメント」があります。エンゲージメントは、一般に従業員が会社や仕事に対して抱く愛着や貢献意欲といった心の状態を表す言葉として使われます。一方でEXは、その状態を生み出す体験の積み重ねを指します。EXを整えることがエンゲージメントを高める土台になると考えると、両者の関係を理解しやすく、施策を考える際の整理にも役立つでしょう。

    EXが重視されるようになった社会的な背景

    EXが注目される大きな理由は、人材の確保と定着が難しくなっていることです。少子高齢化によって働き手が減るなか、転職は以前より身近な選択肢になりました。働く側が職場を選ぶ意識が強まり、「この会社で働き続けたい」と思える体験を用意できるかが問われています。給与などの条件だけでは、他社との差をつけにくくなっているのです。

    働き方の変化も、EXが重視される背景の一つです。テレワークやハイブリッドワークが広がり、対面で自然に得られていた情報や同僚からの声かけが減りました。さらに、人的資本の情報開示への関心が高まり、従業員への投資やその成果を社外に説明する機会も増えています。こうした流れから、体験を偶然に任せず、意図して設計する姿勢が求められているのです。

    EXを高めると企業にどんな効果があるのか

    EXへの取り組みは、従業員の満足のためだけのものではありません。人材の定着や生産性、さらには顧客へのサービス品質にも影響します。ここでは、社内で取り組みの必要性を説明する際にも役立つ、企業側から見た代表的な効果を2つ紹介します。

    定着率や仕事への意欲の向上につながる

    働きやすい体験が積み重なると、従業員は職場に前向きな気持ちを持ちやすくなります。その結果、離職の防止や、仕事に主体的に取り組む姿勢の向上が期待できます。人が辞めにくくなれば、新たな採用や教育にかかるコストや、引き継ぎによる業務の停滞も抑えられるでしょう。職場に経験や業務のノウハウが蓄積されやすくなる点も見逃せません。

    例えば、必要な申請書がすぐ見つからない、誰に聞けばよいかわからないといった小さなストレスも、毎日続けば不満の種です。こうした摩擦を減らせば、従業員は本来の業務に時間と集中力を使えます。浮いた時間を業務の改善提案やスキルアップのための学習にあてる人も出てくるでしょう。EXの改善は、一人ひとりの生産性を底上げする取り組みでもあるのです。

    顧客体験(CX)の質にも良い影響を与える

    EXは、顧客が商品やサービスを通じて得る体験である顧客体験(CX)とも深く関わります。自分の職場に満足し、必要な情報をすぐに得られる従業員は、顧客に対しても余裕を持って丁寧に対応できるからです。従業員の体験は、顧客への対応品質にも表れやすいといえます。顧客からの信頼や評価が高まれば、従業員のやりがいにもつながるでしょう。

    とりわけ接客やサポートなど顧客と直接向き合う部門では、この傾向が表れやすくなります。社内の煩雑な手続きに追われて疲れていれば、顧客への応対にも影響が出かねません。反対に、商品知識や最新のルールを手元で確認できる環境があれば、顧客の質問にも迅速かつ正確に答えられます。EXへの投資は、結果的にCX向上への投資とも捉えられます。

    入社から退職まで、体験の接点を洗い出す

    EXを改善するには、従業員がどの場面で何を感じているかを把握する必要があります。入社から退職までの流れを「従業員ジャーニー」として描き、体験の接点を洗い出す方法が有効です。ここでは、特に影響の大きい2つの場面を取り上げます。

    入社前後のオンボーディングで生まれる体験

    入社前後の時期は、会社への第一印象が決まる大切な接点です。新しく加わった人が職場に慣れるまでの受け入れ支援をオンボーディングと呼びます。この期間に、提出書類の案内が遅れる、配属先の情報が届かないといった不便があると、入社直後から不安を抱えることになりかねません。早期離職のきっかけになる場合もあるため十分な注意が必要です。

    そこで、入社手続きの流れや必要書類、社内ルール、組織図などを一か所にまとめて示す工夫が役立ちます。中途入社の社員であれば、部署ごとの業務マニュアルや相談先がわかるだけでも立ち上がりが早まるでしょう。同じ説明を何度も繰り返す必要がなくなるため、受け入れる側の上司や同僚の負担も減ります。双方にとって良い体験につながる取り組みです。

    日々の業務や情報探しで生まれる体験

    入社後の体験で大きな比重を占めるのが、毎日の業務のなかで起きる出来事です。社内規程や申請方法を探す、他部署に問い合わせる、会社からのお知らせを確認するといった行動は、一回あたりは短くても繰り返し発生します。ここに手間があると、不満が少しずつ蓄積していくのです。同じ問い合わせに何度も対応する管理部門の負担も膨らみます。

    情報がメールやチャット、ファイルサーバーなどに分散していると、どこに最新版があるのか迷いがちです。まずは従業員に「探すのに時間がかかる情報は何か」を聞き取り、困りごとを部署ごとに一覧にしてみましょう。問い合わせの多い内容を人事や総務などの管理部門から集めるのも有効です。どの接点から手をつけるべきか、優先順位が見えてきます。

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    従業員ポータルでEXを高める具体的な方法

    洗い出した接点を改善する手段として有効なのが、社内の情報や機能をまとめた従業員ポータルです。ここでは、情報の入口づくりとコミュニケーションの活性化という2つの観点から、ポータルを使ってEXを高める進め方を紹介します。

    必要な情報に迷わずたどり着ける入口をつくる

    従業員ポータルとは、社内のお知らせや規程、申請書、各種システムへのリンクなどを一つの画面に集めた社内向けサイトです。社内ポータルとも呼ばれます。入口を一本化すれば、従業員は「どこを見ればよいか」で迷わなくなり、情報探しにかかる時間を減らせます。最新版の資料がどれかわからないといった混乱も防げるでしょう。

    効果を高めるには、部署や役職に応じて表示内容を切り替える、よく使う申請へのリンクを目立たせるといった工夫が有効です。スマートフォンから閲覧できれば、パソコンを持たない店舗や工場など現場の従業員にも情報が届きます。検索機能の使いやすさも、日々の体験を左右する要素の一つです。導入前に、実際に使う従業員の意見を聞いておくと、定着しやすいポータルに近づきます。

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    経営と現場、部署間の双方向のやり取りを促す

    ポータルは情報を配るだけの場ではありません。経営層のメッセージや会社の方針を発信し、従業員がコメントや「いいね」などのリアクションで反応できる仕組みを設ければ、双方向のコミュニケーションが生まれます。会社の向かう方向がわかると、自分の仕事の意味も実感しやすくなるでしょう。現場の声や提案が経営層に届く経路としても機能します。

    部署紹介や社員インタビュー、社内表彰の紹介などを掲載するのも一つの方法です。テレワーク中心で顔を合わせる機会が少ない職場でも、他部署の取り組みや人柄を知るきっかけとなります。部署を越えた協力や新しいアイデアも生まれやすくなるでしょう。社内の相談窓口やFAQを載せておけば、困ったときに一人で抱え込まずに済む安心感にもつながります。

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    EX向上の効果を測り、改善を続けるポイント

    EXは一度施策を打てば終わりではなく、従業員の声を聞きながら改善を重ねることが大切です。ここでは、効果を数値で把握する代表的な方法と、ポータルの利用データも組み合わせて改善につなげる進め方を解説します。

    eNPSやパルスサーベイで従業員の声を数値化する

    EXの状態を測る指標として知られているのが、eNPS(従業員ネットプロモータースコア)です。「自分の職場を親しい友人や知人にどの程度すすめたいか」を0~10の11段階で尋ねます。9~10を推奨者、0~6を批判者とし、推奨者の割合から批判者の割合を引いて算出します。質問が1つで済むため、手軽に始めて定点観測できる点が利点です。

    あわせて、数問程度の短いアンケートを高い頻度で実施するパルスサーベイも有効です。年1回の大規模な調査では、施策の直後に起きた変化をつかみにくいためです。回答しやすいよう設問を絞り、自由記述欄で理由も聞くと具体的な改善点が見えやすくなります。結果を従業員に共有して改善につなげる姿勢を示せば、回答への協力も得やすくなるでしょう。

    ポータルの利用データと組み合わせて改善につなげる

    アンケートの結果に加えて、従業員ポータルのページごとの閲覧数や検索されたキーワードといった利用データも、改善の手がかりとして活用できます。よく検索されているのに見つからない情報があれば、掲載場所やページの名前を見直す必要があるとわかります。数値と従業員の声の両面から課題を捉え、優先して取り組む打ち手を絞り込むことが大切です。

    ただし、ポータルは公開しただけで使われるとは限らず、更新が止まって情報が古くなると従業員はすぐに見なくなります。更新の担当者と頻度をあらかじめ決め、定期的に利用状況を振り返る体制を整えましょう。改善した内容をポータル上で知らせると、声が反映されている実感も生まれます。小さな改善を続けることが、EXの着実な向上につながります。

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    EX向上を支える従業員ポータル製品

    ここでは、情報の入口の一本化や双方向のコミュニケーション、スマートフォンからの閲覧といった、本記事で紹介した向上策を実践しやすい社内ポータル製品を紹介します。

    TUNAG

    株式会社スタメン
    《TUNAG》のPOINT
    1. 社内から「知らない」を無くす!情報共有と社内交流を促進
    2. PCでもスマホでも利用でき、全従業員が使いやすいUI/UX
    3. 柔軟な権限設定機能で一人ひとりに最適な情報共有の仕組みを実現

    株式会社スタメンが提供する「TUNAG」は、組織の情報共有や社内コミュニケーションを促進するクラウド型の社内ポータルです。お知らせの配信やマニュアル・規程の管理、経営メッセージの発信などを一か所に集約できます。コメントやリアクションによる双方向のやり取りに加え、サンクスカードや社内チャット、ワークフローの機能も備えています。スマートフォンとパソコンの両方から利用でき、現場の従業員にも情報を届けやすい点が特徴です。

    SmartHR

    株式会社SmartHR
    《SmartHR》のPOINT
    1. スマホアプリから、いつでも・どこでもアクセス可能に
    2. アルバイトを含むすべての従業員にタイムリーな情報が伝わる
    3. すべての従業員との直接やりとりで、管理部門の業務を効率化

    株式会社SmartHRが提供する「SmartHR」は、従業員ポータルとして活用できるクラウドサービスです。カスタマイズ可能なダッシュボードにお知らせやメッセージを集約でき、既読・未読の状況も確認できます。スマートフォンアプリのプッシュ通知に加え、SlackやMicrosoft Teamsへの通知にも対応しています。AIアシスタントによるFAQ回答やワークフロー、サーベイ、給与明細の電子化などの機能も備えています。

    YappliUNITE (株式会社ヤプリ)

    《YappliUNITE》のPOINT
    1. ノーコードで簡単に社内アプリを構築・更新
    2. エンゲージメント向上と業務効率化を支援。
    3. 900アプリの実績とノウハウを活かした伴走支援

    WMZ (glassy株式会社)

    《WMZ》のPOINT
    1. 豊富なテンプレートと直感的な操作で簡単に作成可能。
    2. プッシュ通知・既読確認で確実な情報伝達
    3. アクセス解析で社員の興味関心を把握

    まとめ

    エンプロイーエクスペリエンスは、従業員が入社から退職までに職場で得る体験の総体です。EXを高めると、定着率や生産性の向上に加え、顧客体験の質にも良い影響が期待できます。まずは従業員ジャーニーを描いて体験の接点を洗い出し、従業員ポータルで情報の入口を整えましょう。そのうえでeNPSや利用データを使って効果を測り、改善を続けることが大切です。

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