IBM App Connectとは
アプリケーションを統合し、1つのプラットフォーム上で扱える製品です。オンプレミス型のアプリケーションはもちろん、クラウド型も含めて統合的な管理を実現します。SlackやGmail、Saleforceといったさまざまなアプリケーションに対応しています。
IBM App Connectでできること
IBM App Connectでは具体的にどのようなことができるのでしょうか。
◇アプリケーションとデータの統合
昨今のビジネスではさまざまなITシステムが用いられるようになりました。そして、システムごとにデータの仕様や規格が異なり、データが分断される事態も珍しくありません。
そこで、IBM App Connect上に保存したデータを各種アプリケーションに反映し、システム間の垣根を取り払います。複数のアプリケーションのエンドポイントを安全に接続し、データを同期。ソースやフォーマット、規格などが一致していなくても問題はありません。一致しないデータを把握し、バッチあるいはレコード単位で移動するフローを、ノンプログラミングで構築できます。
◇API構築
フローを変換してAPIとして公開することで、新しいアプリケーションの開発に役立てられます。そこで、IBM App ConnectにはAPI開発機能も搭載されています。
シンプルで直感的に操作できるインターフェースのため、簡単にAPIを開発可能。一方で、技術を持つ人が使えば高度なフローを構築できるようになっています。
◇イベントとアクション
ここで言うイベントとは、アプリケーションに生じた変化です。たとえば、チャットアプリにメッセージが届くのがイベントに該当します。一方、アクションとはユーザが起こす行動のことです。届いたメッセージに対し、チャットを返すのがアクションに該当します。
IBM App Connectはアプリケーション上で生じたイベントを速やかに認識し、それを次の行動へつなげます。たとえば、常に顧客情報を監視し、変化が見られ次第、次のマーケティング手法へ移るといったタイムリーなビジネスが実現します。
IBM App Connectで解決できる課題
IBM App Connectでアプリを連携すると、以下のような課題を解決できます。
【商談のタスク管理を効率化したい】
■使用するツール
・Saleforce
・Gmail
・Asana
Saleforceで大規模な商談が発生した際、Gmailと連携していればそれに関連するメールを送信できます。さらに、タスクマネジメントツールのAsanaでタスクを作成できます。
【リード情報を定期的に確認したい】
■使用するツール
・Saleforce
・Box
定期的にSaleforceからリードの情報を抽出し、それをBoxファイルとしてアップロードできます。
【インシデントをすぐにチームに周知したい】
■使用するツール
・ServiceNow
・Saleforce
・Gmail
・Slack
ServiceNow上で新しいインシデントが作られ次第、Saleforce上でケースを作成し、メールやチャットでそのことをメンバーに周知できます。
上記のようなツールの組み合わせは、テンプレートとしてIBM App Connectに事前に搭載されています。これらの他にもよく使われる組み合わせがテンプレート化されているため、簡単にフローを構築できます。