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EDRセキュリティとは?企業のエンドポイント防御と運用管理を強化する仕組み

EDRセキュリティとは?企業のエンドポイント防御と運用管理を強化する仕組み

企業のサイバー攻撃は年々高度化しています。従来のウイルス対策ソフトだけでは、侵入後の不審な活動を見逃すおそれがあります。そこで注目されているのがEDRです。パソコンやサーバなどの端末を継続的に監視し、異常を検知して対応します。

この記事ではEDRセキュリティの基本から機能、運用管理のポイント、導入時の注意点までわかりやすく解説します。

この記事は2026年3月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次

    EDRセキュリティの基本

    EDRセキュリティは、企業の端末を監視してサイバー攻撃の兆候を検知し、被害拡大を防ぐための仕組みです。まずはEDRの定義や役割、なぜ企業に必要とされているのかを解説します。

    EDRセキュリティの定義

    EDRセキュリティとは、企業のパソコンやサーバなどの端末を継続的に監視し、不審な挙動を検知して対応するセキュリティ技術です。EDRは「Endpoint Detection and Response」の略で、日本語では「エンドポイント検知と対応」と訳されます。

    従来のウイルス対策ソフトは、既知の不正プログラムの検出が中心でした。一方でEDRは、端末の挙動を常時監視し、未知の攻撃や不審な行動も分析対象にできます。

    企業のセキュリティ対策では、技術的対策と組織的対策の両立が重要です。EDRは主に技術的対策として、ログ収集や脅威検知、端末隔離などを担います。組織的対策としては、運用ルールの整備や教育と組み合わせることで活用しやすくなります。

    参考:ISO/IEC 27001(情報セキュリティ)概要|日本品質保証機構(JQA)

    EDRセキュリティの役割

    EDRの役割は、サイバー攻撃の侵入後に発生する不審な活動を検知し、被害の拡大を防ぐ点にあります。攻撃者はネットワークに侵入したあと、情報の持ち出しや権限の奪取などを進める場合があります。

    EDRは、ファイル操作やプロセスの実行、ネットワーク通信などのログを収集します。そのデータを分析することで、通常とは異なる動きを見つけやすくなります。

    たとえば、不審なプログラムの実行や管理者権限の不正取得などです。異常が確認された場合、端末の隔離やプロセス停止などの対応につなげられます。

    EDRセキュリティが必要とされる背景

    企業がEDRを必要とする背景には、サイバー攻撃の高度化があります。標的型攻撃やランサムウェアなどは、従来型の防御だけでは検知が難しい場面があります。

    また、テレワークやクラウド利用の拡大によって、社外で使う業務端末も増えました。ネットワークの境界だけを守る考え方では、端末ごとのリスクに十分対応しにくくなっています。

    こうした状況では、各端末を継続的に監視し、異常時に迅速に対応できる体制が重要です。EDRは、そのための中心的な仕組みの一つとして注目されています。

    EDRセキュリティの主な機能

    EDRはエンドポイントを監視し、脅威を検知して対応するための複数の機能を備えています。ここでは代表的な機能を整理し、導入前に確認したいポイントもあわせて解説します。

    エンドポイント監視機能

    EDRの基本機能は、企業の端末の挙動を継続的に監視することです。監視対象には、プロセスの実行やファイル操作、レジストリ変更、ネットワーク通信などがあります。

    これらの情報はログとして蓄積され、通常時の利用状況と比較しながら分析されます。そのため、不審な操作や異常な通信を早期に把握しやすくなります。

    実務では、どのログをどの期間保存するかも重要です。監視だけでなく、あとから調査できる状態を維持することが運用管理では欠かせません。

    脅威検知機能

    EDRは収集したログをもとに、サイバー攻撃の兆候を検知します。分析方法には、ルールベースの検知や挙動分析などがあります。

    たとえば、通常とは異なる通信先への接続や、不審なスクリプト実行、権限昇格の試行などが検知対象になります。既知の不正プログラムだけでなく、不自然な動きそのものを見られる点が特徴です。

    ただし、検知精度は設定や運用方法に左右されます。アラートの優先度や除外設定を適切に調整しないと、重要な通知を見逃すおそれもあります。

    インシデント調査機能

    EDRは、セキュリティインシデントが発生した際の調査にも役立ちます。端末のログを時系列で確認することで、攻撃の入り口や影響範囲を把握しやすくなります。

    どのファイルが実行されたのか、どの通信先へ接続したのか、いつ権限変更が行われたのかなどを追跡できます。これにより、原因分析や再発防止策の検討がしやすくなります。

    インシデント対応では初動だけでなく、事後の検証も重要です。調査に必要な情報を十分に残せるかどうかは、EDR選定時の確認ポイントです。

    自動対応機能

    EDRには、脅威検知後の対応を自動化する機能があります。たとえば、感染が疑われる端末のネットワーク隔離や、不審なプロセスの停止などです。

    これにより、担当者が常時画面を見ていなくても、被害拡大を抑える初動につなげやすくなります。特に、夜間や休日も含めて対応速度を高めたい企業に向いています。

    一方で、自動隔離の設定が厳しすぎると業務に影響する場合もあります。運用前に例外条件や承認フローを整理しておくことが大切です。

    EDRセキュリティによる運用管理

    EDRは導入して終わりではなく、継続的な運用管理と組み合わせて効果を発揮します。ここではログ管理や対応体制、外部連携などの実務ポイントを紹介します。

    エンドポイントログ管理

    EDR運用ではログ管理が重要です。端末の操作履歴や通信記録を一定期間保存し、必要なときに分析できる状態を整える必要があります。

    ログはインシデント調査だけでなく、監査対応や内部統制の確認にも役立ちます。保存期間や取得対象を明確にしておくことで、必要な情報を漏れなく残しやすくなります。

    ■ログ保存期間の設定
    インシデント調査や監査で必要となる期間を事前に定める
    ■アクセス権限の管理
    ログの閲覧権限を限定し、不要な閲覧や改ざんを防ぐ
    ■保存先と保全方法の確認
    長期保存やバックアップの方法まで含めて運用設計する

    インシデント対応プロセス管理

    EDRの導入だけで、インシデント対応が完結するわけではありません。アラート発生時に誰が確認し、誰が判断し、どこへ報告するのかをあらかじめ決めておく必要があります。

    たとえば、一次切り分けから端末隔離、関係部署への連絡、原因調査、再発防止策の整理までを手順化しておくと、緊急時にも動きやすくなります。

    実務担当者は、連絡先一覧や判断基準、エスカレーション条件を文書化しておくと安心です。訓練や見直しを定期的に行うことも重要です。

    SOCとの連携運用

    SOCは「Security Operation Center」の略で、企業のセキュリティ監視や分析を専門に行う組織です。EDRとSOCを連携させることで、より継続的な監視体制を整えやすくなります。

    社内に十分な人材がいない場合でも、外部の監視サービスを活用すれば、アラートの一次対応や調査支援を受けられる場合があります。夜間や休日を含む監視体制を求める企業にも向いています。

    運用時には、どこまでをSOCが担い、どこからを自社が判断するのかを明確にしておくことが大切です。契約範囲や対応時間も事前に確認しておきましょう。

    参考:SOC 2® - SOC for Service Organizations: Trust Services Criteria|AICPA

    EDRセキュリティ導入のメリット

    EDRを導入すると、企業のセキュリティ対策や運用管理にさまざまな利点があります。ここでは、現場で感じやすい代表的なメリットを紹介します。

    高度なサイバー攻撃への対応力向上

    EDRは端末の挙動を分析するため、未知の不正プログラムや巧妙な侵入行為にも気づきやすくなります。従来型の対策だけでは見つけにくい異常を補完しやすい点がメリットです。

    攻撃の早い段階で不審な動きをつかめれば、情報流出や業務停止といった被害の拡大を抑えやすくなります。多層防御の考え方で体制を強化したい企業に適しています。

    エンドポイント可視化の実現

    EDRを導入すると、どの端末でどのような動きが発生しているかを可視化しやすくなります。未許可のアプリケーション利用や不審な通信の有無も確認しやすくなります。

    その結果、セキュリティ監査やIT資産管理にも活用できます。問題発生時だけでなく、平常時の運用改善にも役立つ点が魅力です。

    セキュリティ運用の効率化

    EDRはログ収集やアラート通知、自動隔離などを活用できるため、担当者の負担軽減につながります。手作業で端末を確認する運用に比べて、初動対応を進めやすくなります。

    ただし、効率化の効果を高めるには設定や体制整備が欠かせません。運用手順や役割分担を整理したうえで導入することが大切です。

    以下の記事ではEDRの価格や機能、サポート体制などを、具体的に比較して紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

    関連記事 EDR製品おすすめ17選を一覧表で比較!機能や選び方、メリットも解説

    EDRセキュリティ導入時の注意点

    EDRの導入は企業のセキュリティ対策を強化しますが、運用設計を誤ると十分な効果を発揮しにくくなります。ここでは、導入前に確認したいポイントを紹介します。

    運用体制構築の必要性

    EDRは継続的な監視と分析が前提となる仕組みです。導入後の運用体制を決めないまま導入すると、アラートが放置されるおそれがあります。

    担当者の役割分担、監視時間、調査手順、報告ルートなどを事前に決めておくことが大切です。社内で完結できない場合は、外部支援の活用も検討するとよいでしょう。

    また、組織的対策として、教育や訓練を継続することも重要です。ツールだけでなく、人とルールを含めて体制を整える必要があります。

    ログ分析の負荷

    EDRは大量のログを収集するため、分析負荷が高くなりやすい点に注意が必要です。アラートが多すぎると、対応優先度の判断が難しくなることもあります。

    そのため、導入時にはアラートの閾値や通知条件、除外設定の考え方を整理しておくことが重要です。どのレベルの事象を即時対応とするかも決めておきましょう。

    社内の負担が大きい場合は、SOCや監視代行サービスとの連携も選択肢になります。運用負荷を見据えた体制設計が欠かせません。

    セキュリティポリシー設計

    EDR導入時には、企業のセキュリティポリシーと整合するように設定を設計する必要があります。ログ保存期間や端末隔離ルール、権限管理などは、技術面だけでなく社内規程として明文化したい項目です。

    また、端末ログに個人情報が含まれる場合は、個人情報の保護に関する法律や社内の個人情報管理方針も踏まえて取り扱う必要があります。取得目的や利用範囲、アクセス権限を整理しておくと運用しやすくなります。

    技術的対策としての暗号化やアクセス制御に加え、組織的対策としての規程整備や教育を組み合わせることが大切です。両面から設計することで、運用の実効性を高めやすくなります。

    参考:個人情報の保護に関する法律|e-Gov 法令検索

    まとめ

    EDRセキュリティは、企業のパソコンやサーバなどの端末を監視し、サイバー攻撃の兆候を検知して対応する仕組みです。高度化する攻撃に備えるには、端末監視の強化と迅速な対応体制の整備が欠かせません。

    導入時には、ログ管理やインシデント対応フロー、権限設計、教育体制まで含めて検討することが重要です。自社に合う製品を選ぶには、機能だけでなく運用しやすさや支援体制も比較したいところです。ITトレンドでは複数のEDR製品をまとめて比較し、資料請求できます。自社に合う候補を効率よく探したい方は、ぜひ活用してください。

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