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無料で使えるEDR・セキュリティOSS比較表
無料で利用できるEDR・セキュリティOSSには、製品によって異なる役割があります。「無料で使える」という理由だけで選ぶのではなく、EDR機能の有無や対応OS、構築・運用の難易度などを比較しましょう。
| 製品・ツール | 分類 | 主な用途 | 対応環境の例 | 導入・運用難易度 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|---|---|
| OpenEDR | オープンソースEDR | エンドポイントの監視、脅威の検知・分析・対応 | Windowsを中心とした環境 | 高い | EDRを自社で構築・運用できる企業 |
| Wazuh | XDR・SIEM統合型セキュリティ基盤 | エンドポイント監視、ログ分析、脆弱性検出、インシデント対応 | Windows、Linux、macOS、クラウド環境など | 高い | 端末とログを横断的に監視したい企業 |
| OSSEC | HIDS | ログ監視、ファイル改ざん検知、ルートキット検出、アラート通知 | Windows、Linux、macOSなど | 高い | サーバや端末の侵入検知を強化したい企業 |
| osquery | エンドポイント可視化ツール | SQLを用いた端末情報の取得・調査 | Windows、Linux、macOS | 高い | 端末情報を収集・分析する基盤を構築したい企業 |
| 商用EDR | EDR製品・マネージドサービス | 脅威の検知、調査、隔離、復旧支援、運用支援 | 製品によって異なる | 低~中 | 専門人材や運用リソースが限られている企業 |
※対応環境や機能、ライセンス条件は変更される場合があります。導入前に各製品の公式情報を確認してください。
OSSECやosqueryは、厳密には単体で商用EDRと同等の機能を提供する製品ではありません。自社の要件によっては、複数のツールや外部サービスとの組み合わせが必要です。
無料のOSSと商用EDRのどちらを選ぶべきか迷っていませんか?
簡単な質問に答えるだけで、自社の利用環境や要望に適したEDR製品を確認できます。
無料で使えるオープンソースEDRとは
オープンソースEDRとは、ソースコードが公開され、ライセンス条件の範囲内で無料利用やカスタマイズができるエンドポイントセキュリティツールです。ライセンス費用を抑えられる一方、環境構築や設定、アラート分析、アップデートなどは原則として自社で行います。
なお、無料で利用できるツールのなかには、OpenEDRのようなEDR基盤だけでなく、WazuhのようなXDR・SIEM統合基盤、OSSECのようなHIDS、osqueryのような端末情報収集ツールもあります。商用EDRと機能範囲が異なるため、自社に必要な検知・調査・隔離機能を備えているか確認しましょう。
EDRの機能やEPPとの違い、主要製品を詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
無料のOSSと商用EDRの違い
無料のOSSと商用EDRでは、費用だけでなく、提供される機能やサポート、運用方法が異なります。
| 比較項目 | 無料のOSS | 商用EDR |
|---|---|---|
| ライセンス費用 | 原則無料 | 有料 |
| 初期構築 | 原則として自社で実施 | ベンダーや販売会社が支援する場合がある |
| 運用・監視 | 自社で実施 | 運用支援やマネージドサービスを利用できる場合がある |
| サポート | コミュニティやドキュメントが中心 | ベンダーの問い合わせ窓口を利用可能 |
| 脅威分析 | 自社でルール設定や分析が必要な場合がある | AI分析や脅威インテリジェンスを搭載する製品が多い |
| インシデント対応 | 自社で調査・隔離・復旧を実施 | 自動隔離や復旧支援を利用できる場合がある |
| カスタマイズ性 | 高い | 製品の仕様による |
| 導入難易度 | 高い傾向 | 比較的低い傾向 |
無料のOSSはライセンス費用を抑えられますが、「コストが一切かからない」とは限りません。サーバの用意や環境構築、設定変更、バージョンアップ、アラート監視などに担当者の工数がかかります。
商用EDRには、アラートの優先順位付けや端末の隔離、脅威情報との照合、ベンダーサポートなど、運用負荷を軽減する機能・サービスが用意されています。費用を比較する際は、ライセンス料金だけでなく、運用を含めた総コストで判断しましょう。
無料のEDR・セキュリティOSSが向いている企業
無料のEDRやセキュリティOSSは、次のような企業に向いています。
- ●セキュリティやサーバ構築に詳しい担当者がいる
- ●OSSの導入・設定・アップデートを自社で行える
- ●アラートを継続的に監視・分析できる
- ●誤検知や障害が発生した際に自社で調査できる
- ●検証環境や小規模な環境から試したい
- ●独自の要件にあわせて柔軟にカスタマイズしたい
OSSはソースコードを確認・変更できるため、自社環境にあわせて柔軟に構築できる点がメリットです。すでにSIEMやログ管理基盤があり、社内にセキュリティエンジニアがいる企業では、有力な選択肢になるでしょう。
ただし、本番環境へ導入する前に、検知精度や必要なサーバリソース、既存システムへの影響、障害時の対応方法などを検証する必要があります。
商用EDRが向いている企業
次のような企業は、無料のOSSだけでなく、商用EDRも比較するのがおすすめです。
- ●専任のセキュリティ担当者がいない
- ●EDRの構築や初期設定を支援してほしい
- ●24時間体制でアラートを監視できない
- ●インシデント発生時に専門家の支援を受けたい
- ●端末の隔離や復旧を迅速に行いたい
- ●複数拠点や多数の端末を一元管理したい
- ●セキュリティ対策の状況を経営層や取引先へ説明する必要がある
商用EDRには、EDRの運用をベンダーや専門事業者が支援するMDRサービスが付帯・連携している場合もあります。
特に、アラートを確認する担当者がいない企業では、EDRを導入しても脅威への対応が遅れる可能性があります。製品の機能だけでなく、監視・分析・初動対応まで依頼できるかも確認しましょう。
OSSの構築・監視を自社だけで続けられるか不安な方へ
商用EDRの資料では、検知・隔離機能や対応OS、運用支援、料金体系をまとめて確認できます。
無料で活用できるEDR・セキュリティOSS
ここからは、無料で利用できるオープンソースのEDRや、エンドポイントセキュリティに活用できるOSSを紹介します。
OpenEDR (Xcitium Inc.)
- 導入・改変が自由なオープンソースEDR基盤を提供
- AIが脅威を自動検知・分析し、攻撃の進行を可視化して阻止する。
- 無料で主要機能が利用でき、幅広い環境の安全を強化する。
Wazuh (Wazuh, Inc.)
- XDRとSIEMを統合したセキュリティプラットフォーム
- リアルタイムの脅威検知と迅速な対応
- 拡張性と柔軟性に優れたOSS基盤
OSSEC (Atomicorp, Inc.)
- ログ監視と整合性チェックで異常を迅速に検出
- 多様な環境に対応するホスト侵入検知システム
- 無料で拡張・カスタマイズ可能なオープンソース
osquery (The Linux Foundation Japan)
- SQLで直感的にシステム情報を取得
- 主要OSに対応した高い柔軟性
- AIとIoTを活用し遠隔から設備の異常をリアルタイムに検知
無料トライアル・デモを利用できる商用EDR
OSSを本番環境で運用するのが難しい場合は、商用EDRの無料トライアルや無料デモを活用しましょう。トライアルでは、管理画面の操作性やエージェント導入時の端末負荷、検知内容のわかりやすさなどを確認できます。一方、無料デモや相談では、製品の機能説明に加えて、自社環境への導入方法や運用体制についてベンダーへ質問できます。
なお、無料トライアルの有無や期間、利用できる機能、対象となる端末数は製品によって異なります。導入前に提供条件を確認してください。
セキュアエンドポイントサービス(Va)
- 高い精度のスキャンにより、アプリの脆弱性把握や対処が可能
- オンプレやリモート環境など、パソコンの動作状況をすべて把握
- 重大なインシデント発生時は対象パソコンを自動で隔離し能動通知
「セキュアエンドポイントサービス(Va)」は、株式会社USEN ICT Solutionsが提供するマネージド型のエンドポイントセキュリティサービスです。アンチウイルス(EPP)機能に加え、端末の挙動を監視・検知・対応するEDR機能を備えています。オンプレミス環境やリモート環境の端末状況を可視化でき、重大なインシデント発生時には対象端末の隔離や管理者への通知を行います。
使えるデータプロテクト
- 複雑なツールは不要 エンドポイントセキュリティをシンプルに
- イメージバックアップで迅速・効率的なバックアップ&復元が可能
- 包括的なサイバープロテクションで、あらゆる機能を集中管理
「使えるデータプロテクト」は、使えるねっと株式会社が提供するクラウド型のデータ保護・エンドポイント対策サービスです。システム全体を対象としたイメージバックアップにより、障害やデータ消失時の迅速な復旧を支援します。バックアップ、マルウェア対策、検知・対応機能を一体で提供しており、ランサムウェア対策やBCP/DR対策としても利用できます。
Elements Endpoint Protection (ウィズセキュア株式会社)
- マルウェア対策と最新パッチ適用で企業のBCP対策を実現!
- リアルタイムに最新の脅威を特定しゼロデイ攻撃を防止!
- 4種のソリューションを単一または組み合わせて使用可能!
Trend Micro Apex One (トレンドマイクロ株式会社)
- トレンドマイクロ社の高度な技術による圧倒的な脅威検出力!
- クラウド型採用で企業内のデバイス・アプリを柔軟に保護可能!
- あらゆるデバイス・アプリ・ファイル形式に総合的に対応!
Trellix Endpoint Security (Musarubra Japan株式会社)
- 1つのエージェントで全デバイス・全環境を包括的に保護。
- 多層型防御で攻撃領域を最小化し、リアルタイムに脅威防止。
- 単一コンソールで展開・管理・監視・修復を一元化。
Kaspersky Next EDR Optimum (株式会社カスペルスキー)
- EDRと強力なエンドポイント保護を組み合わせた防御。
- クラウド導入と自動化で総所有コスト削減
- ビルトイン型セキュリティトレーニングでIT担当者を強化
Microsoft Defender for Endpoint (日本マイクロソフト株式会社)
- マルチプラットフォーム対応で、あらゆる端末を統合保護。
- AI活用の次世代ウイルス対策と脅威検出・EDR・自動修復。
- 統合ポータルで管理・運用効率化
SophosEndpointProtection (ソフォス株式会社)
- AIで既知・未知のマルウェアを検知。
- ランサムウェア対策とEDRで脅威の調査と対応を支援。
- Sophos Centralで複数デバイスをクラウド一元管理。
CrowdStrike (クラウドストライク合同会社)
- 単一基盤で統合運用。
- AI活用の次世代AVと攻撃痕跡検知
- EDR/XDRと脅威ハンティングで検知・調査・対応を支援。
VMware Carbon Black Cloud Endpoint Standard
「VMware Carbon Black Cloud Endpoint Standard」は、ビッグデータ解析技術の一つである「イベントストリーミング処理」を利用するエンドポイントセキュリティシステムです。端末のイベントをリアルタイムに解析し、インシデントになる兆候を察知して、マルウェア・ランサムウェア・ファイルレス攻撃からエンドポイントを保護します。万が一感染したときには、感染範囲・侵入経路を特定し、セキュリティ担当者がエンドポイントの復旧支援を行います。無料評価版が使用可能です。
候補製品が見つかったら、無料トライアルの条件や運用支援まで比較しましょう。
Web上ではわかりにくい料金体系、対応OS、検知・隔離機能、サポート範囲を製品資料で確認できます。
無料のEDR・OSSを比較するポイント
無料のEDRやセキュリティOSSを選ぶ際は、ライセンス費用の有無だけで判断しないことが重要です。ここでは、企業利用において確認したい比較ポイントを解説します。
必要なEDR機能を備えているか
はじめに、自社が必要とするEDR機能を整理しましょう。EDRに求められる主な機能は、次のとおりです。
- ●エンドポイントの継続的な監視
- ●不審なプロセスや挙動の検知
- ●イベントログの収集・検索
- ●攻撃経路や影響範囲の調査
- ●感染端末のネットワーク隔離
- ●不正なファイルやプロセスへの対処
- ●管理者へのアラート通知
- ●インシデントレポートの作成
OSSによっては、ログ収集や端末情報の取得など、一部の機能に特化しています。複数のOSSを組み合わせる場合は、製品間の連携方法や管理の複雑さも考慮しましょう。
自社のOSやシステム環境に対応しているか
監視対象となるパソコンやサーバのOSを確認し、製品の対応環境と照らしあわせます。Windows・Linux・macOSへの対応だけでなく、OSのバージョンやサーバOS、仮想環境、クラウド環境への対応も確認が必要です。
また、エージェントを端末にインストールする場合は、CPUやメモリ、ネットワークへの負荷も検証しましょう。業務システムや既存のウイルス対策ソフトと競合しないかも重要な確認項目です。
導入・運用できる人材がいるか
無料のOSSでは、構築や設定、アップデート、トラブル対応を自社で行うのが一般的です。導入前に、次の業務を担当できる人材がいるか確認しましょう。
- ●サーバやエージェントの構築
- ●監視ルール・検知ルールの設定
- ●アラートの分析と優先順位付け
- ●誤検知への対応
- ●バージョンアップや脆弱性対応
- ●インシデント発生時の端末調査
- ●隔離・復旧作業
- ●ログの保管と管理
担当者が通常業務と兼任する場合は、継続的な監視にどの程度の時間を割けるかも確認してください。
コミュニティや更新が継続しているか
OSSを安全に使い続けるためには、開発やメンテナンスが継続していることが重要です。公式サイトやGitHubなどで、次の項目を確認しましょう。
- ●最新版の公開日
- ●セキュリティパッチの提供状況
- ●開発履歴や更新頻度
- ●Issueへの対応状況
- ●公式ドキュメントの充実度
- ●ユーザーコミュニティの活動状況
- ●商用サポートの有無
更新が長期間停止しているツールは、新しいOSや攻撃手法に対応できない可能性があります。
既存のセキュリティ製品と連携できるか
EDRは、EPPやファイアウォール、SIEM、脅威インテリジェンス、ID管理製品などと連携することで、脅威の検知や対応を効率化できます。すでに導入しているセキュリティ製品がある場合は、API連携やログ連携、アラート連携に対応しているか確認しましょう。
複数のツールから別々にアラートが発生すると、担当者の確認負担が増えます。情報を一元管理できるか、対応フローを自動化できるかも比較ポイントです。
導入後の総コストを比較する
OSSはライセンス費用が無料でも、次のようなコストが発生する可能性があります。
- ●管理サーバやストレージの費用
- ●クラウドインフラの利用料
- ●構築・カスタマイズ費用
- ●担当者の人件費
- ●監視・分析にかかる工数
- ●外部の運用支援費用
- ●障害やインシデントへの対応費用
商用EDRと比較する際は、ライセンス料金だけでなく、導入から運用、インシデント対応までの総コストを試算しましょう。
無料EDR・セキュリティOSSに関するよくある質問
無料のEDRやセキュリティOSSを企業で利用する際によくある疑問に回答します。
無料のEDRでも企業で利用できますか?
無料で利用できるEDRやセキュリティOSSを企業で活用することは可能です。ただし、OSSは原則として自社の責任で構築・運用する必要があります。サポートや自動分析、端末の隔離など、企業利用で必要な機能が不足する場合もあります。
本番環境へ導入する前に、ライセンス条件や対応OS、必要な機能、運用体制、障害発生時の対応方法を確認してください。
完全無料のEDRはありますか?
オープンソースとして無料で利用できるEDR基盤や、エンドポイント監視に活用できるツールがあります。ただし、すべてのツールが商用EDRと同等の機能を備えているわけではありません。
また、ライセンス費用が無料でも、サーバの構築費用や担当者の人件費、監視・保守の費用がかかる場合があります。
無料のOSSと無料トライアルは何が違いますか?
無料のOSSは、定められたライセンス条件の範囲内で継続的に利用できます。ソースコードを確認・変更できるものもありますが、構築や運用は基本的に自社で行います。
無料トライアルは、商用EDRの機能を一定期間または一定の端末数で試せる仕組みです。期間終了後も継続利用する場合は、有料契約が必要です。
OSSだけで商用EDRと同等の対策ができますか?
必要な機能や社内の技術力によって異なります。OSSのなかには、ログ監視や端末情報の収集、ファイル改ざん検知など、一部の機能に特化したものがあります。そのため、複数のツールを組み合わせなければ、監視・検知・調査・隔離・復旧までをカバーできない場合があります。
自社で不足する機能を補完できない場合は、商用EDRやMDRサービスも検討しましょう。
無料のEDRを選ぶ際に最も重要なポイントは何ですか?
自社で継続的に運用できるかどうかが重要です。EDRは導入するだけではなく、検知されたアラートを分析し、必要に応じて端末を隔離したり、被害状況を調査したりする必要があります。
対応OSや機能だけでなく、担当者のスキルと運用時間も含めて判断してください。
EDRの無料トライアルでは何を確認すべきですか?
無料トライアルでは、次の項目を確認しましょう。
- ●エージェントを簡単に展開できるか
- ●端末の動作に影響しないか
- ●アラートの内容を理解しやすいか
- ●攻撃の経路や影響範囲を確認できるか
- ●端末の隔離や復旧をスムーズに行えるか
- ●既存のセキュリティ製品と連携できるか
- ●管理画面を担当者が使いこなせるか
- ●ベンダーのサポートを受けられるか
実際の運用担当者にも操作してもらい、日常的に管理できるかを確認することが大切です。
まとめ
無料で利用できるEDRやセキュリティOSSには、OpenEDR、Wazuh、OSSEC、osqueryなどがあります。ただし、製品ごとに分類や機能範囲が異なり、すべてが商用EDRと同等の検知・調査・隔離機能を備えているわけではありません。
OSSはライセンス費用を抑えられる一方、構築・設定・監視・アップデート・インシデント対応を自社で行う必要があります。専門人材や運用時間を確保できない場合は、サポートや運用支援を受けられる商用EDRも含めて検討しましょう。
ITトレンドでは、複数のEDR製品の資料を無料で一括請求できます。対応OS、検知・隔離機能、運用支援、料金体系を比較し、自社のセキュリティ体制に適した製品を選定してください。


