電子認証システムの市場規模は?
電子認証システムは、電子証明書などの仕組みで、利用者や端末、Webサイトが本物であることを確かめる製品です。JNSA(日本ネットワークセキュリティ協会)の調査によると、国内の電子証明書発行・PK型認証の市場は、2023年度の推定実績で282億700万円です。前年度比2.8%増で、2024年度は289億1,200万円の見込み、2025年度は297億8,000万円と予測されています。JNSAは、クラウドを活用したオンライン化で成長が続くとみています。
出典:JNSA「2024年度 国内情報セキュリティ市場調査報告書」(2025年7月7日)
ITトレンドには、電子認証システムとして16製品が掲載され、提供企業も13社です。そのうちITトレンドから資料請求できるのは1製品で、残る15製品は情報のみの掲載です。電子認証の考え方については、セキュリティとユーザビリティの両立できる電子認証とは?をご覧ください。
ここからは、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、電子認証システムの動きを見ていきます。
ITトレンドに掲載されている主な電子認証システム
まずは、ITトレンドに掲載されている電子認証システムを紹介します。資料請求ランキングは、製品を比較・検討している企業の関心を表すデータです。
ITトレンドのデータで見ると、2026年10月時点の電子認証システムはWebサイト向けのSSL/TLSサーバー証明書が16製品中9製品を占めます。資料請求できるのは、端末を限定するクライアント証明書を管理するマネージドPKI Lite byGMOで、資料請求ランキングも1位です。Webサイトの証明書を中心に、端末の認証やオンライン本人確認の製品まで並ぶ点が特徴です。
次の図は、掲載されている製品のうち主な10製品を、製品ページの掲載内容をもとに用途で分けたものです。その下の表では、ITトレンドから資料請求できるかどうかもあわせて示しています。
| 製品名 | 提供企業 | 資料請求 | 製品の特徴 |
|---|---|---|---|
| マネージドPKI Lite byGMO | GMOグローバルサイン株式会社 | できる(1位) | 特定の端末に限定する証明書を、発行から失効まで一括管理できる。 |
| サイバートラストデバイスID | サイバートラスト株式会社 | 情報のみ掲載 | 管理者が許可した端末にだけ証明書を登録し、使える端末を制限。 |
| SureServerPrime | サイバートラスト株式会社 | 情報のみ掲載 | 国内の認証局が発行し、通信の暗号化と組織の実在性を証明する。 |
| セコムパスポートforWeb | セコムトラストシステムズ株式会社 | 情報のみ掲載 | 運営者の実在性確認と暗号化通信を行い、更新までオンラインで完結。 |
| デジサートSSL/TLSサーバ証明書 | デジサート・ジャパン合同会社 | 情報のみ掲載 | DV/OV/EVの認証レベルを選べ、CertCentralで一元管理できる。 |
| SSL/TLS証明書 | GeoTrust | 情報のみ掲載 | EV証明書でブラウザに組織名を表示でき、複数のサブドメインも保護。 |
| CloudSecure | クラウドセキュア株式会社 | 情報のみ掲載 | SSL暗号化に加え、マルウェアなどの毎日の自動診断を提供。 |
| AWSCertificateManager | アマゾンウェブサービスジャパン合同会社 | 情報のみ掲載 | AWSやマルチクラウド向けの証明書を、自動更新で管理できる。 |
| PolarifyeKYC | 株式会社ポラリファイ | 情報のみ掲載 | 犯罪収益移転防止法に対応した本人確認を、オンラインで完結。 |
| LIQUIDeKYC | 株式会社Liquid | 情報のみ掲載 | AI審査で、オンラインの本人確認を自動化する。 |
※「資料請求」の順位は、資料請求数にもとづくITトレンドの資料請求ランキング(2026年10月19日更新)です。
※「製品の特徴」は、ITトレンドの製品ページの掲載内容をもとにまとめています。
※「情報のみ掲載」の製品は、ITトレンドから資料請求できません。
▼最新の人気ランキングもあわせて確認
いま資料請求が集まっている電子認証システムは、月間ランキングで確認できます。
[分析]2026年の電子認証システム市場の3つの傾向
ここでは、ITトレンドに掲載されている16製品の製品ページと資料請求ランキングから、市場の傾向を整理します。
1.Webサイトのサーバー証明書が中心、診断機能を加えた製品も
掲載16製品のうち9製品は、Webサイトの通信を暗号化するSSL/TLSサーバー証明書です。セコムパスポートforWebやSureServerPrimeは、暗号化に加えて運営組織の実在性を証明します。CloudSecureのように、マルウェアなどの毎日の診断を組み合わせた製品もあります。証明書の種類や付加機能で、選択肢が細かく分かれていることがうかがえます。
2.端末の認証やオンライン本人確認にも用途が広がる
Webサイト以外では、端末や人を確かめる製品が並びます。マネージドPKI Lite byGMOとサイバートラストデバイスIDは、証明書で使える端末を限定する製品です。オンライン本人確認(eKYC)の製品も3製品あり、PolarifyeKYCは犯罪収益移転防止法への対応を掲げています。認証する対象が、サイトから端末や人へ広がっています。
3.提供企業は13社、資料請求できるのは1製品
16製品の提供企業は13社で、デジサート・ジャパンやサイバートラストなど3社は2製品ずつ掲載しています。ITトレンドから資料請求できるのは1製品で、掲載製品にはまだレビューもありません。製品ページの内容から、候補を広く見比べる段階といえそうです。
どれを選ぶべき?目的別のおすすめ
- ■Webサイトの通信を暗号化し、運営組織の実在性を示したい企業
- SureServerPrime / セコムパスポートforWeb / デジサートSSL/TLSサーバ証明書
- ■社内システムなどにアクセスできる端末を限定したい企業
- マネージドPKI Lite byGMO / サイバートラストデバイスID
- ■オンラインで本人確認を完結させたい企業
- PolarifyeKYC / LIQUIDeKYC
同じ電子認証でも、Webサイトの証明書、端末の認証、本人確認では役割がまったく違います。そのため、何を認証したいのか(サイト・端末・人)を先に決めておくと比べやすくなります。
掲載製品をどう活かす?比較するときの注意点
- ●情報のみ掲載の製品はITトレンドから資料請求できないため、各社に直接問い合わせる必要がある
- ●資料請求できるのは1製品で、掲載製品にはまだレビューがない
- ●サーバー証明書は認証のレベルや対応する構成が製品ごとに違うため、必要な種類を確かめる
掲載製品の顔ぶれは、どんな種類の製品があるかを知る手がかりとして役立ちます。最終的には、認証したい対象と、守りたいシステムや業務に合うかを軸に比較することが大切です。
自社に合う電子認証システムを比較検討しよう
この記事では、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、電子認証システムの市場の様子を紹介しました。気になる製品は資料請求して一覧で比較し、自社の業務に合うかを確かめてみてください。
以下の記事では、電子認証システムを比較し、導入メリットや選び方も紹介しています。あわせてご覧ください。

