無料版!ファイル暗号化ソフト
フリーで使えるファイル暗号化ソフトを見ていきましょう。
ToraTora
株式会社 iCanal提供の「ToraTora」は、パスワードだけでなく、ICカードを利用して強力な暗号化が可能なファイル暗号化ソフトです。暗号化はAES 256bitのCBCモードで 行っています。またICカードとパスワードの併用が可能。このためパスワードが漏洩した場合でも復号化されることはありません。
セキュリティウェアハウス-mini
「セキュリティウェアハウス」は株式会社スカイネクサスが提供する、使いやすいインターフェースが魅力のファイル暗号化ソフトです。次世代暗号化標準AESを採用し、強度の高い暗号化を実現します。また、多言語に対応しており、日本語以外のファイル名も扱えるのが特徴です。有料版にセキュリティ・ウェアハウスがあります。
Renee File Protector
有限会社レ二ーラボラトリソフトウェアによる「Renee File Protector」はファイルだけでなく、フォルダやディスクを暗号化できるソフトです。ファイルを非表示/暗号化/書込・読取制限など複数方法でデータの安全性を確保できます。それ以外、ソフト本体の実行にパスワードをかける、ファイルへの監視機能もついています。技術サポートを受けるには有料版を購入する必要があります。
データ警備保障
株式会社アンクが提供する「データ警備保障」は、複数のパスワードを管理したり隠したいフォルダの内容を非表示にしたりできる表法一括管理ソフトです。USBの無効化も可能です。無償提供の範囲では、パスワード管理は10個まで、フォルダを隠すことができるフォルダ数は、各ドライブで 1 個までとなっています。
こちらではITトレンドで過去30日間、ユーザーから問い合わせの多かった暗号化ソフトを紹介しています。ほかのユーザーがどの製品を資料請求しているのかの傾向がわかるので、あわせて参考にしてみましょう。
最適なファイル暗号化ソフトを選ぶポイント
最適なファイル暗号化ソフトを選ぶためには、操作性や実績などを比較のポイントとするとよいでしょう。具体的に解説します。
1.操作性
多くのファイル暗号化ソフトは、モニタリングやレポート出力など、管理者用の機能を備えています。ソフトの利用状況を適切に管理するためには、これらの機能が、管理者にとって使いやすいものでなければなりません。
また、ファイル容量によっては、暗号化のための変換処理に時間がかかることがあります。暗号化するにあたり、高速処理を行える製品を選択することでストレスなく活用できるでしょう。
また、ファイルを暗号化したものの、パスワードがわからなくなり、暗号化の解除ができなくなるといった問題がおこるケースもあります。その場合、専門業者への依頼によって問題解決を図りますが、専門業者でもパスワード解析が難しい事例もあるようです。製品の中には、ICカードの利用や、専用のフリーフェアによる暗号化が可能なものもあります。パスワード以外のツールで、暗号化を行える製品も利用しやすいと言えるでしょう。
無料トライアルが可能であれば、その機会を活用して操作性を体感するのがおすすめです。
2.実績・サポート体制
選定時にはソフトとそのベンダーの信頼性をよく確認しなければなりません。具体的には、実績とサポート体制を参考にしましょう。
多数の企業での導入実績があれば、広く信頼されているベンダーといえます。導入事例を見て、費用対効果を検証することもできるでしょう。
一方、サポート体制の充実度は、公式サイトの製品紹介ページや資料だけで十分な判断ができないことも多いです。選定時には、導入前のコンサルティングの手厚さを判断基準にするとよいでしょう。また、サポートがオプションでの提供なのか、よく確認してください。
無料ファイル暗号化ソフトのデメリット
ファイル暗号化ソフトに限らず、無料製品には制限やデメリットがあります。サポートやセキュリティの観点からデメリットについて解説します。
1.サポート体制がない
基本的に、無料のファイル暗号化ソフトにはサポートがなく、あったとしても充分なサポートが受けられる可能性は低いでしょう。
サポートがなくても問題ないと考える企業は多いかもしれません。しかしサポートとは、単なる使用方法の説明や導入支援だけではないのです。万が一、パスワードを紛失してデータを復元できなくなったり、動作に不具合が生じたりなどのトラブルが発生し、業務に支障をきたした際の対応も含まれます。
つまり、無料製品ではいざというときに、すべて自力で対処しなければならないのです。トラブルによって生じた損失も、すべて自社で責任を負わなくてはなりません。社内で対処できない場合は、有料製品を選んだほうが無難でしょう。
2.セキュリティリスクがある
無料製品のダウンロードによる障害やトラブルの発生、情報漏えいは基本的に自己責任となります。
有料製品と比べると、無料製品は脅威に対する対策が不十分なことがあります。無料製品自体が悪意あるソフトの場合もありますし、知らないうちにウイルスに感染させられていることや、媒介となっていることがあるのです。個人的な使用でも危険が伴いますが、企業で利用する場合はなおさら大きなリスクとなるでしょう。
無料版の中にも、世界標準の暗号化アルゴリズムを採用し、セキュリティ性の高いファイル暗号化ソフトも開発されています。しかしそれに伴って、暗号を解読するための技術も発展しており、高いセキュリティを誇る暗号化ソフトだからと言って安心できるわけではありません。
コストはかかりますが、これらのデメリットを回避するために有料製品も検討してみましょう。以下の記事で、有料版のファイル暗号化ソフトを紹介しています。
3.使える機能に制限がある
フリーで利用できるファイル暗号化ソフトは、利用できる機能が有料版ほど、多くはありません。保護できるファイルに制限があるものもあります。個人で利用したい場合や必要最低限の機能でよい場合などに、無料版はおすすめです。
安全な機密情報保護ができる有料ソフト導入も検討を!
ファイル暗号化ソフトには無料の製品があります。ただし、サポートが少ない点や、セキュリティの観点で不安が残ります。業務用として使うにはリスクが高いため、はじめから無料ソフトにこだわらず、有料ソフトも視野に入れて検討するとよいでしょう。信頼できるファイル暗号化ソフトを選定し、自社の情報を守りましょう。