ファイル暗号化ソフトにはどのような製品があるのでしょうか。自社のデータを守るために導入を検討していても、具体的にどの製品を選べばよいのか分からず困っていませんか。また、選ぶコツを知りたい人も多いでしょう。
この記事では、ファイル暗号化ソフトを比較紹介します。製品選定ポイントも解説するため、ぜひ自社に合ったファイル暗号化ソフトを見つける参考にしてください。
この記事は2020年6月時点の情報に基づいて編集しています。
ITトレンド厳選!ファイル暗号化ソフト
おすすめのファイル暗号化ソフトを比較紹介します。
AXLBIT株式会社が提供する「InterSafe ILP powered by AXLBOX」はデバイスを制御し、機密データの出入り口を監視する情報漏洩対策ツールです。
「InterSafe IRMプラン」に加入すると、機能の1つとしてファイル暗号化を行うことができます。ユーザーは操作することなく、ファイルの暗号化が可能です。
NonCopy2 の比較ポイント
- 共有フォルダに保存したファイルを自動的に暗号化
- 標的型攻撃でマルウェアに感染してもデータの持ち出しは禁止
- 大規模ユーザの運用にも対応した管理機能(ポリシー管理・ログ)
サイエンスパーク株式会社が提供する「NonCopy2」はファイル暗号化のほか、ユーザー別のポリシー管理やログ管理も可能なセキュリティソフトです。NonCopy保護フォルダに保存されたファイルはすべて自動的に暗号化されます。NonCopy 2をインストールしたPCのみで暗号化したファイルの閲覧や編集が可能であり、インストールしていないPCからファイルにアクセスや、暗号化されたファイルのコピーも不可能にします。
DataClasys の比較ポイント
- アプリを問わずに暗号化!
- 操作は変わらず漏洩防止! マクロやリンクもそのまま利用可能
- 機密区分による柔軟な権限管理!
株式会社DataClasysが提供する「DataClasys」はマルチメディア系ソフト、CADソフトなどに対応しており、さまざまなファイルを暗号化できます。暗号化されたファイルの閲覧や印刷、コピーなどの操作を、ユーザーごとに細かく制限できる点が魅力です。社外や取引先でもファイルを暗号化したままの状態で利用できます。また、独自に開発されたシステムなので、ニーズに合わせてバージョンアップが可能です。
ProtectFile の比較ポイント
- ビジネスの成長を支援
- セキュアなコラボレーション
- 生産性を向上
タレスDIS CPLジャパン株式会社が提供する「ProtectFile」はフDataSecureと連携することでシームレスかつ安全に、さまざまなファイルを自動で暗号化できます。ユーザー認証されると、自動的にProtectFileが起動し、ユーザーが意識することなくファイルは自動的に暗号化されます。アクセス制御を行い、認証されたユーザーだけが暗号化されたファイルを閲覧できます。
NISMAIL の比較ポイント
- SSL転送機能とデータ暗号機能を利用して、安全なデータ連携。
- インストール・環境設定が簡単。
- クラウド側に簡単な設定でデータ連携を実現。
NECソリューションイノベータ株式会社が提供する「NISMAIL」はファイルを暗号化し、クラウド・オンプレミス間のデータ連携を安全かつ効率的に行うミドルウェアです。データ連携をするためのツールで、その工程の中でファイル暗号化を行います。クラウドにあるフォルダにファイルを置けば、共通鍵暗号方式(AES)暗号化機能によって、ファイルは暗号化されます。クラウドとオンプレミス間でファイルが同期されるので、アップロードなどの手間を減らすことができます。
Confidential Posting の比較ポイント
- 独自の特許技術で高セキュリティを実現
- お客様システムとの連携による自動送受信が可能
- 豊富な業務機能と柔軟なカスタマイズに対応
富士通エフ・アイ・ピー株式会社が提供する「Confidential Posting」は、データの暗号化によって安全にファイルを送受信できるサービスです。共通鍵暗号方式で最も強固と言われているAES256でファイルを暗号化します。また、上長承認のワークフローなど、業務に合ったカスタマイズが可能です。ファイルの送信を自動化し、誤送信を防止することもできます。
SecureCoreDSE の比較ポイント
- 意識する必要のない自動暗号化
- 受信ファイル、新規ファイル、コピーファイルも瞬時に自動暗号化
- メール誤送信による情報漏洩の防止
飛天ジャパン株式会社が提供する「SecureCoreDSE」は瞬時にファイルを暗号化し、人的ミスをなくす暗号化ソフトです。社内のPCすべてにSecureCoreDSEをインストールし、事前に暗号化したいアプリケーションを設定すれば該当するファイルが自動的かつ瞬時に暗号化されます。社外のPCで暗号化されたファイルを閲覧することはできませんが、送信者が権限を与えれば可能になる仕組みです。また、専用のワークフロー機能により、平文に戻す際の申請・承認をスムーズに行えます。
SecureCoreSFE の比較ポイント
- サイバー犯罪の脅威とリスクから守る
- インストール作業不要で管理しやすい
- 情報漏えいに関する間接的リスクを減らす
飛天ジャパン株式会社が提供する「SecureCoreSFE」はインストールせずにサービスを利用でき、シンプルな操作でファイルを暗号化できます。AESを採用しており、共有フォルダにSFEプログラムを格納して起動させ、SFEウインドウにデータを移動させると自動で暗号化されます。暗号化されたファイルへ同時にアクセスすることはできず、誰かが作業している場合は「作業中」のアイコンが表示される仕様です。
データは細切れになった状態で送付されます。したがって、それを傍受されても情報の中身は流出しません。また、送付中にデータの断片が紛失しても元のデータはそのままのため、安心して送付できます。ドラッグアンドドロップを基本としたわかりやすい操作も魅力です。
電子割符技術により、データを無意味な断片に分割し、情報漏えいのリスクを低下させます。暗号化のような鍵管理は必要なく、運用の負担も軽くなります。また、分散した一部のデータを損失しても原本を復元できるため、災害対策としても有効です。
ファイル暗号化ソフトの選定ポイント
ファイル暗号化ソフトを選定する際は、以下の点に気をつけましょう。
ミスが起こりにくい設計か
ファイル暗号化ソフトにおける操作ミスは情報流出に直結します。一方で、多くのユーザーが利用するため、操作が複雑だと操作ミスが生じやすいです。
したがって、操作が簡単でミスが生じにくい設計のソフトを選ぶことが大切です。基本的な機能が分かりやすく、一度覚えれば迷わず操作できるものが望ましいでしょう。また、操作性は見ただけではわかりません。できれば一度試してみてから導入を決めましょう。
実績とサポートがあるか
暗号化ソフトはその役割上、機密情報を扱うことも多いです。そのため、信頼のおけるベンダーの製品でなければなりません。その信頼性を判断する材料となるのが、実績とサポートです。
- 実績のチェックポイント
- 製品が国内や海外でどれほど導入され、どのような評価を受けているのか調べましょう。具体的な導入事例があれば大いに参考になるはずです。
- サポートのチェックポイント
- 導入後も適切な対応が得られるかどうかがカギになります。ほかの企業からの評価や導入前のコンサルティング内容などから判断しましょう。
自社に合ったファイル暗号化ソフトで機密情報を守りましょう
一口にファイル暗号化ソフトといっても、さまざまな製品があります。暗号化の仕組みが異なるものもあれば、そもそも暗号化以外の方法でデータ保護を実現しているものもあります。それらの製品の中から自社に合ったものを選ぶには、以下の点に注意しましょう。
- ■ミスが起こりにくい設計か
- ■実績とサポートがあるか
以上のことに留意し、適切なファイル暗号化ソフトを選定しましょう。