資料請求リスト
0

フォレンジックツールのメリットとは?原因究明とデータ保全で得られる効果と備え方を解説

2026年08月12日 最終更新

フォレンジックツールのメリットとは?原因究明とデータ保全で得られる効果と備え方を解説

フォレンジックツールを導入するメリットは、情報セキュリティの事故が起きた際に、機器の記録を改変せずに取り出し、何が起きたのかを調べられる点にあります。取得した内容は、社内外への報告を組み立てる材料にもなります。この記事では基本の考え方と違い、得られる効果、活用場面、選ぶ際の確認項目を整理します。

この記事は2026年8月時点の情報に基づいて編集しています。
目次

    フォレンジックツールとはどのような仕組みか

    メリットを判断する前に、何を担う仕組みなのかを押さえておきましょう。フォレンジックは事故の後に使う技術という印象を持たれがちですが、事前の準備が結果を左右します。ここでは基本の考え方と、近い用途のツールとの違いを確認します。

    デジタルフォレンジックの基本的な考え方

    デジタルフォレンジックとは、パソコンやサーバ、スマートフォンなどに残された電子的な記録を、内容を変えないように取り出して分析する取り組みを指します。フォレンジックツールは、その保全と分析を支える仕組みです。

    重要なのは、調べる過程で元のデータに手を加えないという考え方です。通常の操作で機器を触ると、アクセス日時などの情報が書き換わる場合があります。フォレンジックツールでは、記録媒体の内容を複製したうえで調査を進める方法が採られ、取り扱いの経緯を記録として残せる仕組みも備わっています。

    関連記事 フォレンジックとは?調査内容や手順、必要性をわかりやすく解説

    ログ管理ツールやEDRとの違い

    ログ管理ツールは、日常的に出力される記録を集めて保管し、必要に応じて検索するための仕組みです。EDRと呼ばれる端末の監視製品は、不審な挙動を検知して対処することを主な目的としています。いずれも平時から動かし続ける前提の仕組みです。

    フォレンジックツールは、事故が疑われた時点で対象の機器を詳しく調べる場面に用いられます。削除されたファイルの痕跡や、外部記憶媒体の接続履歴といった、通常のログには残りにくい情報まで対象になる点が特徴です。役割が異なるため、どちらかで置き換えるのではなく、組み合わせて備える考え方が現実的です。

    関連記事 フォレンジックと類似ツールの違い|EDR・SIEM・DLPと比較

    フォレンジックツールを導入するメリット

    ここからは、有事の対応において実際にどのような効果が見込めるのかを整理します。保全、調査、説明という三つの面から確認します。

    証拠性を保った形でデータを保全できる

    事故が疑われた際、担当者が急いで機器を操作すると、必要な痕跡が失われる恐れがあります。電源を落とすかどうかの判断ひとつでも、取得できる情報が変わる場合があります。

    フォレンジックツールを使えば、決められた手順で記録媒体の内容を複製し、取得した時点の状態を保てます。複製した内容が元と一致することを確認する仕組みを備えた製品もあり、取り扱いの経緯を記録に残せます。後日、社外の専門機関や関係者へ説明する場面でも、取得の経緯を示せる状態にしておくことが助けになります。

    原因と影響範囲の特定を進めやすくなる

    事故対応で難しいのは、何が起きたのかを短時間で把握することです。侵入の経路、影響を受けた範囲、外部へ出た情報の有無を切り分けるには、複数の記録を突き合わせる作業が必要です。

    フォレンジックツールには、時系列で操作を並べる機能や、ファイルの作成と削除の履歴をたどる機能が備わっています。手作業では時間のかかる突き合わせを効率よく進められるため、判断までの時間を短縮できる可能性があります。ただし、結果の解釈には知識が求められるため、社内での対応範囲と専門事業者へ依頼する範囲を決めておく必要があります。

    関連記事 フォレンジックで強化するセキュリティ運用とは?重要な理由と導入ポイントを解説

    報告や説明のための材料を用意できる

    個人情報の流出が疑われる場合、取引先や利用者、関係する機関への説明が求められます。何が起きたのか、どの範囲に影響したのか、再発を防ぐためにどう対応するのかを示す必要があります。

    調査の結果を報告書の形にまとめる機能を備えた製品もあり、説明資料を組み立てる負担を抑えられます。事実を裏づける記録を示せれば、関係者との認識をそろえやすくなります。報告の内容や期限は関係する法令や契約によって異なるため、対応方針は法務部門や外部の専門家に確認しながら進めましょう。

    フォレンジックが必要になる場面

    どのような状況で使われるのかを押さえておくと、備えの必要性を社内で説明しやすくなります。代表的な二つの場面を挙げます。

    サイバー攻撃を受けた場合

    ランサムウェアによる被害や、不正アクセスの痕跡が見つかった場合の調査です。いつ侵入され、どの範囲まで広がり、情報が外部へ送信されたのかを確かめる必要があります。

    被害の全体像がつかめないまま復旧を優先すると、侵入の経路が残ったままになる恐れがあります。復旧と調査の順序をどう組むかは、事業への影響とあわせて判断する必要があります。あらかじめ対応の流れを決め、社内の連絡体制と外部の相談先を明確にしておきましょう。

    内部からの情報持ち出しが疑われる場合

    退職予定者による資料の複製や、権限の範囲を超えたアクセスが疑われる場合の調査です。外部記憶媒体の接続履歴、ファイルの操作記録、送信されたメールの痕跡などが対象になります。

    この種の調査は、従業員の権利に関わる面もあります。調査の対象や範囲、実施の手続きを就業規則や社内規程で定めておくことが望まれます。実施の可否や進め方については、人事部門や法務部門、必要に応じて外部の専門家に確認したうえで判断しましょう。

    関連記事 フォレンジックで解決できる課題と導入効果を解説

    ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でフォレンジックの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。

    フォレンジックツール導入前の注意点

    導入しただけでは効果を得にくい分野です。検討段階で押さえておきたい点を二つ挙げます。

    専門知識と対応体制が必要になる

    取得したデータをどう読み解くかには、機器やファイルの仕組みに関する知識が求められます。担当者が操作方法を覚えるだけでは、結果の判断まで踏み込めない場合があります。

    自社で対応する範囲と、専門事業者へ依頼する範囲を事前に線引きしておきましょう。初動の保全までを自社で行い、詳細な分析は外部へ委ねるという分担も考えられます。担当者を一人に固定すると不在時に対応が止まるため、複数人が手順を把握できる状態にしておくことが望まれます。

    事前の準備がなければ調査が難しくなる

    調査で使える情報は、平時からどれだけ記録を残しているかに左右されます。ログの保存期間が短ければ、事故が発覚した時点で必要な期間の記録が残っていない可能性があります。

    あらかじめ確認しておきたいのは、どの機器でどのログを取得しているか、保存期間はどれくらいか、時刻の設定がそろっているかといった点です。時刻がずれていると、複数の機器の記録を並べた際に前後関係を追いにくくなります。事故が起きてからでは整えられないため、平時の準備として見直しておきましょう。

    フォレンジックツールの選び方

    製品によって対象にできる機器も、支援の範囲も異なります。比較の段階で確認しておきたい基準を三つ挙げます。

    対象とする機器とデータ範囲の整理

    最初に、調査の対象にしたい機器を整理します。業務用のパソコンが中心なのか、サーバや業務システムも含むのか、スマートフォンやクラウド上のデータまで対象にしたいのかによって、必要な機能が変わります。

    対応する機種やOSの範囲は製品によって差があります。社内で使っている端末の構成を伝えたうえで、対応の可否を確認しましょう。クラウドサービス上のデータを扱う場合は、サービス提供者側の規約や取得できる範囲も関係するため、あわせて確かめておく必要があります。

    調査機能と操作のしやすさの確認

    削除されたファイルの痕跡の抽出、時系列での並べ替え、キーワードによる絞り込み、レポートの出力など、必要な機能を洗い出します。実際の調査でどの機能を使うかを想定して確認すると、過不足を判断しやすくなります。

    操作画面の分かりやすさも確認しておきたい要素です。日本語表示に対応しているか、手順の案内が用意されているかは、社内で扱う場合の負担に関わります。試用の機会があれば、想定する担当者が実際に操作して確かめる進め方をおすすめします。

    関連記事 フォレンジックツールのおすすめ製品をタイプ別に比較!機能や選び方も紹介

    支援サービスと費用体系の確認

    製品の提供に加えて、調査の支援や緊急時の相談に対応する事業者もあります。どこまで対応してもらえるのかを具体的に確かめましょう。操作方法の案内にとどまるのか、初動の助言を受けられるのか、調査そのものを依頼できるのかは事業者ごとに差があります。

    費用については、製品の利用料と支援サービスの料金が別立てになることが一般的です。緊急時の依頼に追加費用が発生する場合もあるため、想定される場面ごとの金額を確認しておきましょう。契約前に、対応時間帯と連絡手段まで含めて書面で確かめておくと安心です。

    調査と証拠保全を依頼できるフォレンジックサービス

    事故発生時の対応から平時の備えまで、相談できるフォレンジックサービスを紹介します。

    デジタルデータフォレンジック (デジタルデータソリューション株式会社)

    製品・サービスのPOINT
    1. 24時間365日有人体制で迅速に初期対応します。
    2. デジタルインシデントの保全・調査・解析を包括提供
    3. 調査結果を報告書にまとめ、証拠活用や再発防止策に役立てる。

    CDIR (株式会社サイバーディフェンス研究所)

    《CDIR》のPOINT
    1. 感染端末から安全にデータ収集を行う初動対応ツール
    2. データ解析で被害状況を迅速に把握
    3. 業務影響を抑えてデータ収集し、迅速な原因究明と復旧を実現。

    NTTアドバンステクノロジのデジタルフォレンジックサービス (NTTアドバンステクノロジ株式会社)

    製品・サービスのPOINT
    1. ランサムウェアの原因解明や復旧を支援
    2. 専門技術で事案の全容把握から再発防止まで支援
    3. 解析専用ラボで高機密な調査体制を確保

    Belkasoft X (株式会社くまなんピーシーネット)

    《Belkasoft X》のPOINT
    1. 多様なデータの証拠抽出・解析ができる統合機能。
    2. 専門知識不要の直感的なフォレンジック調査
    3. SNS・クラウドなど多種情報の調査に対応

    フォレンジックに関するよくある質問

    導入を検討する担当者から寄せられることの多い質問と回答をまとめました。

    Q1: 事故が起きてから外部に依頼するだけでは不十分ですか?
    外部への依頼は有効な選択肢ですが、依頼するまでの初動で痕跡が失われる可能性があります。機器の電源をどう扱うか、誰が対象機器を保管するかといった手順を事前に決めておくと、依頼後の調査を進めやすくなります。
    Q2: どのくらいの規模の企業から導入を検討すべきですか?
    企業規模よりも、扱う情報の性質や取引先から求められる管理水準によって必要性が変わります。個人情報や機密性の高い情報を多く扱う場合は、規模にかかわらず備えを検討する価値があります。まずは社内のログ取得状況の確認から始めるとよいでしょう。
    Q3: 調査した結果は法的な手続きでも使えますか?
    取得の手順や記録の残し方によって扱いが変わるため、一律に判断できるものではありません。法的な手続きを想定する場合は、早い段階で法務部門や弁護士、専門事業者に相談し、必要な手順を確認しながら進めることをおすすめします。
    Q4: 導入までにどのくらいの期間がかかりますか?
    対象とする機器の範囲や、社内で担う作業の範囲によって幅があります。単体のツールを導入して担当者が操作を習得する形であれば比較的短期間で始められますが、対応手順の整備や教育まで含めると準備に時間を要します。具体的な期間は事業者に確認しましょう。

    まとめ

    フォレンジックツールは、機器に残された記録を改変せずに取り出し、何が起きたのかを調べるための仕組みです。証拠性を保った形でデータを保全でき、原因と影響範囲の特定や報告資料の作成を進めやすくなる点が利点といえます。一方で、調査には知識と体制が必要で、平時のログ取得や時刻設定といった準備が結果を左右します。対象機器の範囲や支援サービス、費用体系を比べたうえで、社内の対応手順とあわせて整えましょう。まずは資料請求から検討を進めてみてください。

    新NISAに関する実態調査アンケート

    アンケート回答者の中から毎月抽選で10名様に

    Amazonギフトカード1,000円分が当たる!

    電球

    ITトレンドMoneyみんなのおサイフ事情では

    「新NISAに関する実態調査」をしております。

    ぜひご協力ください。

    it-trend moneyロゴ
    新nisaアンケートロゴ
    \匿名OK!カンタン2分で完了/アンケートに答える
    IT製品・サービスの比較・資料請求が無料でできる、ITトレンド。「フォレンジックツールのメリットとは?原因究明とデータ保全で得られる効果と備え方を解説」というテーマについて解説しています。フォレンジックツールの製品 導入を検討をしている企業様は、ぜひ参考にしてください。
    このページの内容をシェアする
    facebookに投稿する
    Xでtweetする
    このエントリーをはてなブックマークに追加する
    pocketで後で読む
    ITトレンドへの製品掲載・広告出稿はこちらから