ロードバランサの6つの基本機能
機能1 Webサーバの死活監視
ロードバランサの基本機能の第1番目としては、Webサーバの死活監視ができることです。ロードバランサの配下にあるWebサーバが、正常に稼働しているかをヘルスチェックという方法で常にチェックしており、異常があると判断したWebサーバに対してアクセスを割り振ることをしないで、別の正常なサーバに割り振ります。
この機能により、特定のWebサーバに障害が発生しても、アクセスは正常に稼働しているWebサーバで処理をすることができるので、サービスは停止しません。
機能2 アプリケーションのチェック
Webサーバのネットワーク接続やサーバ自体の死活監視だけでなく、サービスとして稼働しているアプリケーションのダウンもチェックすることができます。
この機能を合わせて使用することで、予期しないアプリケーションエラーなどの障害を回避し、サービスを停止することがないようにすることができます。
機能3 サーバメンテナンスの際のトラフィック切り離し
WebサーバのOSのアップデートやセキュリティの脆弱性対応、またサービス自体のアプリケーションの不具合、アプリケーションの機能アップなど、サーバメンテナンスを実施する際、1台1台順番にロードバランサから切り離し、アクセスを遮断することができます。
この機能により、サービスを停止することなく、メンテナンスが可能になるわけです。
機能4 ロードバランサ自体の冗長化
ロードバランサ配下のWebサーバの死活監視などで、サーバの切り替えが可能ですが、ロードバランサがダウンした場合、サービスを停止することになってしまいます。
その様なトラブルを回避するために、ロードバランサ自体の冗長化もすることができます。一般的には2台のロードバランサを利用して、冗長化構成を組みます。
機能5 SSLオフロード
サービスによっては、SSLといったデータを暗号化して送受信するプロトコルを使用する場合も多々あります。
そのような場合、サーバ1台につき、1つのSSL証明書発行・設定、及びコストが発生してしまいます。ロードバランサでは、このSSLを一つで設定できるため、設定の手間やコストなどもかかりません。
機能6 URLスイッチ
単にWebアクセスの負荷を分散させるだけの「DNSラウンドロビン」という方法があります。その方法とは別に、URIの内容毎にリクエストを特定のサーバに割り振る事ができます。
この機能を利用することにより、開発部門、運用部門といった担当部署で管理するコンテンツやサービスに割り振り、担当部署の独自性を高めたサイト運用ができるようになります。
安定した運用のために必要なロードバランサ
ロードバランサの6つの基本機能について、ご紹介しました。ご紹介の通り、サービスを停止させなくしている要となっています。サービスを停止させず、お客様に迷惑をかけないサービスを目指すためにも、是非この機会にロードバランサの導入をご検討されてはいかがでしょうか。