コミュニケーション研修で扱う内容
ひとくちにコミュニケーション研修といっても、対象や目的によって内容は変わります。まずは代表的なテーマを整理しておきましょう。
伝え方と聞き方の基本を学ぶ
報告や連絡では、結論を先に伝える、事実と自分の考えを分けて話すといった型があります。こうした型を知っているだけで、伝わり方は変わります。相手の話を最後まで聞く、内容を確かめ直すといった聞き方も、あわせて扱われます。
研修では、実際に話す練習を含める形が多くあります。知識として聞くだけでは、日々の場面で使えるようにならないためです。役割を決めて会話を試す方法や、その様子を互いに見て気づきを共有する方法が用いられます。
立場に応じた関わり方を学ぶ
新入社員が学ぶ内容と、管理職が学ぶ内容は違います。新入社員では、報告や相談のしかた、質問の切り出し方が中心です。管理職では、部下の話を引き出す聞き方や、指示の伝え方、意見の異なる相手との話し合いの進め方が扱われます。
対象を混ぜて実施すると、内容がどちらつかずになる場合があります。誰に何を身につけてほしいのかを先に決めておきましょう。階層ごとに分ける形か、部署をまたいだ交流も兼ねる形かは、目的によって選び分けます。
意見の食い違いへの対応を学ぶ
職場では、立場や優先することが違うために意見が合わない場面があります。感情的なやり取りになると、業務そのものが滞ります。研修では、相手の言い分を確かめたうえで、双方が受け入れられる案を探す進め方を扱います。
実際の業務に近い場面を題材にすると、学んだことを使う場面が想像しやすくなります。自社でよく起きるやり取りを事前に伝え、題材に反映してもらえるかを研修会社に相談してみましょう。実際の場面から離れた題材では、学んだことを持ち帰りにくくなります。
コミュニケーション研修を実施するメリット
研修の効果は、話し方が上手になることだけではありません。業務の進み方や、職場の雰囲気にも関わります。3つの角度から整理します。
認識のずれによる手戻りを減らせる
指示の受け取り方が人によって違うと、できあがったものが想定と違う事態が起こります。作り直しになれば、その分の時間が失われます。確かめ方の型を共有しておけば、こうした行き違いを減らせます。
報告のタイミングも同じです。問題が起きたときにすぐ伝える習慣があれば、小さいうちに手を打てます。抱え込んだまま時間が過ぎ、対応が難しくなる状況を避けやすくなります。業務の進み方そのものに関わる効果です。やり直しが減れば、残業や納期の遅れを抑えることにもつながります。
相談しやすい雰囲気をつくれる
質問や相談をためらう職場では、わからないまま作業が進みます。上司が聞き方を学び、部下が相談のしかたを学ぶことで、声をかけやすい状態に近づきます。研修という場で全員が同じ内容を学ぶこと自体にも意味があります。
ただし、研修だけで職場の雰囲気が変わるわけではありません。日々の場面で実際に使われて初めて定着します。学んだ内容を上司が率先して使う、朝礼などで振り返る機会を設けるといった働きかけとあわせて考えましょう。
他部署の相手と話す機会になる
部署をまたいで実施すれば、普段関わらない相手と話す場になります。相手の業務内容や困っていることを知ると、その後の依頼のしかたも変わります。名前と顔がわかっているだけで、連絡のハードルは下がります。
在宅勤務が多い職場では、こうした接点が生まれにくくなっています。研修の場を、部署を超えたつながりをつくる機会として位置づける方法もあります。オンラインで実施する場合も、少人数に分かれて話す時間を設けられるかを確かめましょう。
実施する前に確かめたい注意点
研修は費用と時間を使う取り組みです。期待とずれが生じないよう、次の点を押さえておきましょう。
費用と参加者の時間がかかる
料金は、1回あたりの実施で決まる形と、参加する人数で決まる形があります。加えて、参加者がその時間を業務から離れる点も費用として考える必要があります。全員を一度に集めると、業務が止まる時間帯が生まれます。
費用を抑えたい場合は、公開講座に少人数を派遣する方法もあります。自社向けに内容を組む形と比べて金額は抑えられますが、自社の事情には合わせにくくなります。目的と予算を照らして選びましょう。
効果を数値で測りにくい
研修の成果は、売上のような数値で直接示しにくい面があります。行き違いが減ったかどうかも、複数の要因が関わるため、研修だけの効果とは言い切れません。効果がないと判断されて続かなくなることもあります。
そのため、何をもって変化とみなすかを事前に決めておきましょう。参加者への調査で行動が変わったかを聞く、上司に部下の様子の変化を確認するといった方法があります。数値化にこだわらず、具体的な行動の変化を確かめる進め方が現実的です。
実施しただけでは定着しない
1回の研修で学んだことは、使わなければ忘れられていきます。職場に戻ると元のやり方に戻ってしまうことも考えられます。学んだ内容を日常で使う仕組みがないと、時間と費用が生きません。
数か月後に振り返りの機会を設ける、学んだ型を業務の手順に組み込むといった工夫が有効です。参加した人だけに任せず、上司が声をかける役割を持つ形にしましょう。研修の計画を立てる段階から、実施後の進め方も決めておくことが重要です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でコミュニケーション研修の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
研修会社を選ぶときの確認項目
提供される内容は会社によって違います。目的とのあい方と、実施の形という2つの点から確認しましょう。
自社の課題にあわせられるかを確かめる
決まった内容をそのまま実施する形と、事前に話を聞いて内容を組む形があります。自社で起きている場面を題材にできるなら、参加者にとって身近な学びになります。どこまで調整できるかを、見積もりの段階で聞いておきましょう。
講師の経験も確かめたい点です。自社と同じ業種を担当した経験があるか、対象とする階層の研修を扱ってきたかを尋ねてみましょう。事前の打ち合わせで講師本人と話せるかも、確認しておくと安心です。
実施の形と実施後の支援を確かめる
集合して行う形か、オンラインで行う形か、動画を見る形かで、得られるものは変わります。話す練習を含めたい場合は、参加者どうしがやり取りできる形式かを確かめましょう。人数の上限や、必要な会場の広さも聞いておきます。
実施後の支援があるかも確認したい点です。参加者への調査を代行してもらえるか、数か月後の振り返りの場を設けられるかを尋ねましょう。担当者を1人に固定せず、社内の複数人が研修の内容を把握しておくことも重要です。
職場での伝え方を扱うコミュニケーション研修サービス
対象とする階層や扱うテーマにあわせて検討できる、コミュニケーション研修を提供する会社を紹介します。
AIプラストーク
- 実データから顧客や部下を再現。貴社独自のAIロープレを実現
- 営業・CS・面談など、多様な対話シーンを回数無制限で反復練習
- 指導のバラつき解消。AIによる定量評価と即時FBで品質を標準化
株式会社プラスアルファ・コンサルティングが提供する「AIプラストーク」は、対話の練習をAIとのやり取りを通じて行える研修サービスです。実際の会話に近い形で繰り返し練習できるため、集合研修だけでは確保しにくい実践の機会を補えます。振り返りの記録が残る仕組みも備えており、個々の課題を把握しながら進める運用に活用できます。
リクルートマネジメントソリューションズのビジネスコミュニケーション研修 (株式会社リクルートマネジメントソリューションズ)
- 「聴く・訊く・伝える」の3つのスキルを体系的に習得。
- ロールプレイやグループ演習を通じて実践的に学習。
- 相互フィードバックや自己診断で課題を可視化。
インソースのコミュニケーション研修 (株式会社インソース)
- 聴く・訊く・伝えるの3要素に重点を置く研修プログラム
- 実践ワークやロールプレイでスキル定着を支援
- 目的や対象に応じた多彩な研修を幅広く提供。
ビジョナリー・ウーマン (フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社)
- 女性リーダー育成プログラム
- 強みと情熱を明確化するワークショップ
- キャリア・人生のビジョン具体化支援
コミュニケーション研修に関するよくある質問
実施を考えるときによく寄せられる疑問をまとめました。社内で話し合う際の参考にしてください。
- Q1: どのくらいの時間で実施するのが一般的ですか?
- 半日から1日で行う形が多くありますが、内容によって変わります。話す練習を多く含めるなら、まとまった時間が必要です。短時間の研修を複数回に分ける形もあるため、業務の状況にあわせて相談しましょう。
- Q2: オンラインでも効果はありますか?
- 移動の負担がなく、拠点の離れた社員も参加しやすい利点があります。ただし、少人数で話す時間を設けられるかによって、得られるものは変わります。実施の形式と、使う道具の環境を事前に確かめましょう。
- Q3: 小規模な会社でも実施できますか?
- 少人数向けの実施に対応している会社もあります。人数が集まらない場合は、他社と合同の公開講座に参加する方法もあります。実施できる最少人数を確認したうえで検討しましょう。
- Q4: 費用の助成を受けられる場合はありますか?
- 人材育成に関する国の助成制度が設けられている場合があります。対象となる条件や手続きは制度によって異なり、内容も改定されます。利用を検討する場合は、最新の要件を公的機関の情報で確かめ、社会保険労務士に相談しましょう。
まとめ
コミュニケーション研修には、認識のずれによる手戻りを減らせること、相談しやすい雰囲気をつくれること、他部署の相手と話す機会になることというメリットがあります。一方で、費用と時間の負担、効果の測りにくさ、実施しただけでは定着しない点にも注意が必要です。まずは誰に何を身につけてほしいのかを決め、そのうえで研修会社を比べましょう。資料請求を活用してみてください。


