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海外向けVPNが遅い・つながらないなら?乗り換え先と国別の注意

2026年10月21日 最終更新

海外向けVPNが遅い・つながらないなら?乗り換え先と国別の注意

海外拠点のVPNが遅い・つながらないときは、現地回線、国際区間の経路、VPN機器のどこに原因があるかを切り分けてから、乗り換え先の方式を選ぶことが大切です。原因によっては、方式を変えずに回線や経路の見直しで改善する場合もあります。この記事では、海外向けVPNで不満が出る原因の切り分け方から、乗り換え先となるVPNの方式、中国など国・地域ごとの規制、時差のある拠点の切り替え方、出張者の移行までを解説します。

この記事は2026年10月時点の情報に基づいて編集しています。
目次

    ITトレンドがおすすめする製品・サービス

    ■接続方式別
    ■拠点・利用者の構成別

    海外向けVPNに不満が出る原因を切り分ける

    海外向けVPNの通信が遅い、切れるといった不満は、一つの原因だけで起きているとは限りません。乗り換え先を検討する前に、どの区間に問題があるのかを確かめておくと、方式選びの判断を誤りにくくなります。

    現地回線と国際区間の通信品質

    海外拠点のインターネット回線は、国や地域、契約している現地の通信事業者によって品質が異なります。また、日本との間をつなぐ国際区間は、通る経路によって遅延が大きくなる場合があります。

    拠点内の通信は問題がないのに日本の本社とつなぐと遅い場合は、国際区間の経路や混雑が影響している可能性があります。時間帯ごとの通信速度や遅延を記録し、通信事業者やVPNの提供会社に相談する際の材料にしましょう。

    関連記事 海外・国際向けVPNの人気製品は?国際拠点で失敗しない選び方を解説

    本社に通信を集める経路設計

    海外拠点の通信をいったん日本の本社に集め、そこからインターネットやクラウドサービスへ出ていく構成では、本社側の回線や機器に負荷が集中します。クラウドサービスの利用が増えるほど、この構成で通信が遅くなる可能性があります。

    この場合は、VPNを乗り換えるだけでなく、クラウドサービスへの通信を拠点から直接インターネットに出すローカルブレイクアウトという設計も選択肢です。ただし、拠点側のセキュリティ対策を強める必要があるため、情報システム部門で方針を決めておきましょう。

    VPN機器の処理能力と保守期限

    拠点に設置しているVPNルーターなどの機器が、利用者数や通信量の増加に追いついていないことも原因として考えられます。暗号化の処理は機器に負荷がかかるため、導入時より利用者が増えていれば、処理能力が不足している可能性があります。

    あわせて、機器の保守期限やソフトウェアの更新状況も確認しましょう。更新が止まった機器は、脆弱性への対応ができなくなる恐れがあります。保守期限が近い場合は、機器の更新とVPNの乗り換えを一緒に計画すると効率的です。

    乗り換え先となる海外向けVPNの方式

    海外・国際向けVPNには、通信事業者の閉域網を使う方式、インターネット上に暗号化した通信路を作る方式、クラウド上でネットワークとセキュリティをまとめて提供する方式があります。それぞれの特徴を把握しましょう。

    閉域網を使うIP-VPN

    IP-VPNは、通信事業者が用意した閉じたネットワークを使って拠点同士をつなぐ方式です。インターネットを経由しないため、通信品質の保証や運用の監視をサービスに含めている事業者もあります。

    一方で、拠点ごとに回線の工事や機器の設置が必要で、国や地域によっては提供エリアが限られる場合があります。基幹システムへの接続など、安定した通信を優先したい主要拠点で選ばれる場面がある方式です。対応する国と現地での工事の手配方法を確認しましょう。

    インターネットVPN・クラウド型VPN

    インターネットVPNは、各拠点のインターネット回線の上に暗号化した通信路を作る方式です。既存の回線を活用でき、小規模な拠点や出張者の接続にも使いやすい点が特徴です。

    クラウド型VPNは、VPNの接続先となるサーバを提供会社がクラウド上で運用するサービスで、自社で機器を管理する負担を減らせます。ただし、通信品質はインターネット回線の状態に左右されるため、重要な業務で使う場合は試験接続で確かめることが大切です。

    SASE・ZTNA型への移行

    SASE(サシー)は、ネットワーク接続とセキュリティ機能をクラウドでまとめて提供する考え方です。その一部であるZTNAは、利用者や端末を都度確認したうえで、許可したアプリケーションにだけ接続させる仕組みを指します。

    クラウドサービスの利用が中心の企業では、拠点や出張先から最寄りの接続点を経由してサービスにアクセスできるため、通信経路が短くなる場合があります。ただし、既存の社内システムとの接続方法や、各国での接続点の有無は提供会社ごとに確認が必要です。

    国・地域ごとに確認したい規制と調達

    海外向けVPNの乗り換えでは、技術的な比較だけでなく、拠点がある国の通信に関する規制や、現地での回線・機器の調達方法も確認する必要があります。判断に迷う点は専門家や提供会社に相談しましょう。

    中国拠点の国際通信

    中国では、国境を越える通信に使うVPNについて、認可を受けた電気通信事業者が提供するサービスを利用することが求められているとされています。中国に拠点がある場合は、乗り換え先のサービスが中国での提供に必要な認可を得た事業者と提携しているかを確認しましょう。

    規制の内容や運用は変わる可能性があるため、現地法人の担当者や、現地の法令に詳しい専門家に最新の状況を確認するのが大切です。提供会社に中国拠点での提供形態や対応範囲を問い合わせ、回答を判断材料にしましょう。

    暗号化通信の規制と契約の主体

    国によっては、暗号化機能を持つ製品の輸出入や利用について規制が設けられている場合があります。VPN機器を日本から持ち込む予定であれば、輸出入の手続きや現地で使えるかを事前に確認しておく必要があります。

    また、現地の回線を日本の本社名義で契約するのか、現地法人名義で契約するのかによって、手続きや請求の流れが変わります。契約の主体を早めに決め、現地法人の経理や総務の担当者とも調整しておきましょう。

    ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で海外向けVPNの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。

    時差のある海外拠点のVPNを止めずに切り替える

    海外拠点のVPNを切り替える際は、日本と現地の時差や、現地の祝日、業務の繁忙期を考慮する必要があります。全拠点を一度に切り替えるより、拠点ごとに段階的に進める方が影響を抑えられます。

    拠点ごとの段階移行と並行稼働

    まず規模の小さい拠点や、日本との通信量が少ない拠点で新しいVPNを導入し、問題がないかを確認してから主要拠点に広げる方法があります。切り替え後もしばらくは旧VPNを残し、問題が起きた場合に戻せるようにしておくと安心です。

    切り替えの作業日は、現地の業務時間外かつ日本側の担当者が対応可能な時間帯を選びます。現地の祝日や決算期と重ならないよう、現地法人と日程を調整しましょう。作業の手順と、元に戻す判断基準も事前に共有しておくことが大切です。

    現地スタッフへの案内と問い合わせ窓口

    現地スタッフには、接続方法の変更点や、つながらない場合の連絡先を、現地の言語で案内できるよう準備します。日本の情報システム部門だけで対応すると、時差のため問い合わせへの回答が遅れる可能性があります。

    現地のITベンダーや、提供会社のヘルプデスクに一次対応を依頼できるかを確認しましょう。問い合わせの内容と対応結果を記録して共有しておけば、担当者が替わっても同じ問題に素早く対応する体制を作れます。

    海外出張者・リモート利用者の移行

    海外向けVPNの乗り換えでは、拠点だけでなく、海外出張者や駐在員がパソコンやスマートフォンから社内に接続する仕組みも切り替えます。出張中の社員が接続できなくなることのないよう計画しましょう。出張の予定と切り替えの日程を照らし合わせておくと安心です。

    端末へのソフト配布と認証の切り替え

    リモートアクセスでは、端末にVPNの接続用ソフトを入れる方式が使われます。乗り換えでは、新しいソフトの配布と、旧ソフトの削除を端末ごとに行う必要があるため、端末管理の仕組みを使って配布できるかを確認しましょう。

    多要素認証などの認証方法が変わる場合は、出張前に設定を済ませてもらうことが大切です。出張中の社員には、帰国後に切り替えてもらうなど、旧VPNを使える期間を残して個別に対応する方法もあります。

    出張先での接続テスト

    出張先のホテルや公共の無線LANでは、VPNの通信が制限されてつながらない場合があります。乗り換え前に、よく出張する国や地域で新しいVPNが使えるかを試しておくと、現地でのトラブルを減らせます。

    テストの結果は、接続可能な場所や通信速度とあわせて記録し、出張者向けの手順書に反映させましょう。つながらないときの代替手段や連絡先も手順書に載せておくと、出張者が自分で対処できる範囲が広がります。

    接続方式で比べる海外向けVPNの乗り換え先一覧

    原因を切り分けたあとに検討する乗り換え先として、この記事で紹介するサービスを接続方式の違いがわかるように一覧にしました。中国など規制のある国での提供可否は、各提供会社に確認してください。

    製品名特徴
    KDDIGlobalIP-VPNMPLS技術を使ったIPネットワーク。全世界190以上の国・地域へワンストップで提供
    KDDI IP-VPN国内から国際ネットワーク、モバイル環境まで対応するIP-VPN。SLAで品質を担保
    ArcstarIP-VPN複数拠点を結ぶ閉域ネットワーク。国内外のクラウドや多拠点に対応し、SLAを設定
    Arcstar Universal One海外拠点とも同一の基盤を共有可能。拠点ごとにギャランティとベストエフォートを選択
    Cato CloudSD-WANとセキュリティを統合したSASE。海外拠点の通信やモバイル端末の接続に対応
    MillenVPN専用アプリで通信を暗号化するVPNサービス。海外からの日本のサービス利用を支援

    方式別に検討したい海外拠点・出張者向けVPN

    主要拠点の安定した接続、クラウド利用が多い拠点での経路見直し、出張者の個別接続という目的ごとに、乗り換え先として比較しやすいサービスを紹介します。対応国や現地での手配の範囲は、資料で確認しましょう。

    KDDIGlobalIP-VPN (KDDI株式会社)

    《KDDIGlobalIP-VPN》のPOINT
    1. 全世界190以上の国・地域へワンストップで提供
    2. MPLS技術による高セキュリティで信頼性の高い網内
    3. メッシュ型通信に適した料金体系と高い拡張性

    KDDI IP-VPN (KDDI株式会社)

    《KDDI IP-VPN》のPOINT
    1. 大手KDDIの技術を最大限に生かしたセキュアで高品質なIP-VPN!
    2. 企業ニーズや通信量に合わせて選べる回線種類!
    3. SLAによりサービス品質が担保されたVPN!

    ArcstarIP-VPN (NTTドコモビジネス株式会社)

    《ArcstarIP-VPN》のPOINT
    1. 多様なアクセス回線から拠点重要度に応じた最適構成が可能。
    2. 国内外のクラウド・多拠点にシームレス対応。
    3. SLAで稼働率・遅延・回復時間を明確化し信頼性を確保

    Arcstar Universal One (NTTドコモビジネス株式会社)

    《Arcstar Universal One》のPOINT
    1. 回線の二重化でギャランティアクセス時最大稼働率99.9999%
    2. 大手NTTドコモビジネス運営の安心感
    3. UTM機能つきVPNで圧倒的なセキュリティ

    Cato Cloud (株式会社寺岡精工)

    《Cato Cloud》のPOINT
    1. クラウドセキュリティ機能ですべての通信を保護
    2. 最適化された経路で、安定通信を実現
    3. ノートパソコンやスマートフォンなどのモバイルデバイスにも対応

    MillenVPN (アズポケット株式会社)

    《MillenVPN》のPOINT
    1. 日本法令に基づく運営、通信内容の追跡なし
    2. 30日間返金保証付きサブスクプランあり
    3. ビジネス向け専用サーバー提供

    まとめ

    海外向けVPNの乗り換えでは、遅い・つながらないといった不満の原因を、現地回線、国際区間の経路、機器に分けて確認してから方式を選ぶのが大切です。中国など規制がある国では、認可を得た事業者のサービスかどうかも確認しましょう。拠点ごとの段階移行と出張者の移行も計画に含めることが欠かせません。海外・国際向けVPNは対応国や支援範囲が製品ごとに異なるため、資料請求で比べてください。

    IT製品・サービスの比較・資料請求が無料でできる、ITトレンド。「海外向けVPNが遅い・つながらないなら?乗り換え先と国別の注意」というテーマについて解説しています。海外・国際向けVPNの製品 導入を検討をしている企業様は、ぜひ参考にしてください。
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