ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■サポート・運用体制別
- 時間外のサポートが付くVPN製品:Arcstar Universal One、クローズドIPネットワーク
- 多言語に対応するオープンソースのVPNソフト:SoftEther VPN
- 運用や監視を任せられるVPN:クラウドVPN Verona、クローズドIPネットワーク
- 拠点を追加しやすいクラウド型VPN:Arcstar Universal One
海外向けでオープンソースVPNを検討する前提
オープンソースのVPNは、ライセンス費用を抑えやすい反面、運用の責任を自社で負います。海外の拠点が加わると、その責任の範囲が広がる点を前提にしましょう。
検討する理由と得られる利点
拠点が増えるたびにライセンス費用が増える製品に比べ、オープンソースは台数や拠点数による追加の費用を抑えられる場合があります。構成を自社で決められるため、拠点ごとの事情にあわせた設計もできます。
ただし、構築や保守にかかる人件費は別に必要です。ソフトウェアの費用だけでなく、運用全体の費用で比べましょう。
国内で使う場合との違い
海外拠点では、障害が起きても担当者がすぐに駆けつけられず、現地の回線事業者との調整も必要です。言語や時差の壁もあり、国内なら短時間で解決する問題でも、対応に日数がかかる場合があります。
こうした違いを踏まえ、対応できる体制があるかを最初に確認することが重要です。
自社の運用体制を点検する
海外拠点も含めた運用を担える技術者が、複数人いるかを確認しましょう。担当者が1人だけだと、休暇や退職のときに運用が止まるおそれがあります。
現地の拠点に、最低限の作業を頼める人がいるかも重要です。機器の再起動や配線の確認など、簡単な作業を現地で行える体制があると、復旧が早まります。
海外拠点の回線事情と通信方式
海外では、国内の常識が通用しない回線の制約があります。オープンソースのVPNでは、通信方式の選択も自社の判断が必要です。
通信方式やポートが制限される場合
ホテルや現地のオフィス、公共のネットワークなどでは、特定の通信方式やポート番号が遮断される場合があります。UDPという通信方式が通らない環境では、接続できないこともあります。
複数の方式や、ポートを切り替えられる設定にしておくと、接続できる環境が広がります。出張先の環境を想定して、事前に試しておきましょう。拠点の情報システムの担当者に、遮断されている通信がないかを聞いておくと確実です。
国際回線の遅延や切断への備え
国をまたぐ通信は、距離や経路の影響で、遅延や切断が起こる場合があります。VPNの方式や設定によって、体感の速度が変わることもあります。
拠点から本社までの通信の速度と安定性を、時間帯を変えて測定しましょう。結果を記録しておけば、改善の判断材料として使えます。拠点ごとに同じ方法で測ることで、比較もしやすくなります。
通信経路を冗長化する
1本の経路だけでは、回線障害が起きたときに拠点が孤立します。複数の回線や、別のVPN接続を用意しておくと、業務の停止を避けやすくなります。
冗長化は費用と設定の手間が増えます。止まった場合の影響が大きい拠点から、優先して検討しましょう。切り替えが自動で行われるか、手動かによっても、復旧までの時間が変わります。
国ごとの規制と法令の確認
国や地域によって、VPNの利用や暗号化、データの扱いに関する規則が異なります。オープンソースでも例外ではなく、自社で確認する責任があります。
VPNの利用に関する規制
VPNの利用が制限されていたり、許可を受けた事業者や方式に限られていたりする国があります。企業の内部通信であれば認められる場合もありますが、条件は国ごとに異なり、変更されることもあります。
事業を行う国の最新の規制は、現地の通信事業者や専門家に確認しましょう。
暗号化やデータの国外移転の規則
暗号化の技術の利用や、データの国外への移転について、規則を設けている国があります。本社へ通信を集約する構成は、データの移転にあたる可能性があります。
取り扱うデータの種類を整理し、関係する国の規則を法務の担当者に確認してください。
ソフトウェアのライセンス条件
オープンソースのライセンスには、利用や再配布の条件があります。社内の利用であれば問題が少ない場合でも、現地の関係会社や委託先に提供する場合は確認が必要です。
ライセンスの種類は、専門家や法務の担当者に確認しておくと安心です。確認した内容は、利用するバージョンとあわせて記録しておきましょう。
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時差のある拠点での運用負担
海外拠点を含む運用では、時差が対応の速さに直結します。オープンソースでは、サポート窓口がないため、自社の体制が試されます。
夜間や休日の障害への対応
日本の夜間に海外拠点で障害が起きても、国内の担当者が不在のため対応が遅れる場合があります。連絡を受ける体制と、復旧の手順を事前に決めておく必要があります。
現地の担当者が一次対応をできるよう、手順書を現地の言語で用意すると役立ちます。手順書は図や画面の写真を入れると、言語の差があっても伝わりやすくなります。
更新作業の調整
脆弱性の修正などの更新は、拠点ごとに稼働時間が異なるため、時間帯の調整が必要です。更新を後回しにすると、不正な接続を受けるリスクが高まります。
更新の担当者と実施の頻度を決め、拠点ごとに更新の履歴を記録しましょう。更新後に接続できなくなった場合の、元に戻す手順も用意しておきます。
設定と構成の管理
拠点ごとに設定が異なると、障害時の切り分けが難しくなります。設定のひな形をそろえ、変更の履歴と構成図を管理しましょう。
設定のバックアップは、日本側でも保管しておくと、復旧のときに役立ちます。変更を行った担当者と日時を記録しておくと、原因の調査もしやすくなります。
商用製品やクラウド型と比べる
オープンソースを使うか、サポート付きの製品にするかは、費用だけでは決められません。海外運用ならではの比較点を確認しましょう。
サポートの時間帯と言語を比べる
商用製品では、受付時間、対応できる言語、対応の範囲が契約で決まっています。海外拠点の勤務時間にあわせて相談できるかは、運用の安定に影響します。
オープンソースを使う場合は、同等の体制を自社で用意できるかを検討しましょう。現地の拠点が増えるほど、必要な体制も大きくなります。
費用を運用全体で見積もる
オープンソースは、ソフトウェアの費用が抑えられても、人件費、検証の費用、障害時の対応費用が加わります。商用製品の費用と、運用にかかる総額で比べましょう。拠点が増えた場合の費用の増え方も、あわせて試算しておくと安心です。
数年間の合計で比べると、判断しやすくなります。見積もりには、検証や教育にかかる費用も含めておきましょう。
切り替えを検討する目安
拠点や利用者の増加、現地の規制対応の増加、障害対応が特定の担当者に偏ってきた場合は、見直しの目安です。運用にかかる工数を記録しておくと、判断に役立ちます。担当者の残業や、夜間の呼び出しの回数も、負担の目安として残しておきましょう。
切り替えの際は、旧環境と新環境を並行して動かす期間を設けましょう。
導入前に現地の環境で試す
本番の導入前に、実際の海外拠点の環境で検証すると、問題を早く見つけられます。
現地の回線で接続を試す
検証は、実際に利用する拠点の回線や端末で行います。通信の速度、切断の頻度、遮断される方式がないかなどを確認しましょう。
出張者が使うホテルや空港のネットワークでも、接続できるかを試しておくと安心です。
段階的に拠点を増やす
最初から全拠点に導入せず、まず1つの拠点で運用し、課題を整理してから広げましょう。拠点ごとの回線や規制の違いが見えてきます。
運用して見つかった課題は、手順書に反映して、次の拠点に生かしましょう。拠点の担当者の意見も集め、運用の負担になっている作業を洗い出しておきます。
試験の評価項目を決めておく
検証では、何をもって合格とするかを先に決めておきます。例えば、本社の業務システムへの接続、ファイルの転送の速度、画面共有の安定性など、実際の業務で使う場面を基準にしましょう。
基準を数値や手順で書き出しておけば、拠点ごとの結果を比べられます。課題が見つかった場合の対応期限も、あわせて決めておくと進めやすくなります。
オープンソースと商用の海外向けVPN一覧
オープンソースのVPNと、サポートや運用面で比べたい商用製品を、一覧にまとめました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| Arcstar Universal One | 24時間365日の受付・復旧対応があり、拠点追加は同一基盤を拡張 |
| クローズドIPネットワーク | マルチキャリアの冗長構成で、国際VPNと24時間監視に対応 |
| クラウドVPN Verona | 設定変更や証明書の発行まで運用サービスに含まれるクラウド型 |
| Cato Cloud | クラウドでポリシーを一元管理し、海外拠点の通信も最適化 |
| SoftEther VPN | 無償のオープンソース。日本語・英語・簡体字中国語に対応 |
サポートや運用で選ぶ海外向けVPN
時差のある拠点でも運用しやすい体制かどうかを軸に、商用製品とオープンソースのVPNを選びました。
Arcstar Universal One (NTTドコモビジネス株式会社)
- 回線の二重化でギャランティアクセス時最大稼働率99.9999%
- 大手NTTドコモビジネス運営の安心感
- UTM機能つきVPNで圧倒的なセキュリティ
クローズドIPネットワーク (アルテリア・ネットワークス株式会社)
- マルチキャリアを活かした冗長構成で安定したネットワークを実現
- VPN接続の可用性を24時間365日監視できる体制完備
- 企業向けITバックボーンで構成し高セキュアで高品質なVPN
クラウドVPN Verona (株式会社網屋)
- クラウドだから機器もソフトも管理センターもオールインワン
- リモートからのアクセスでも独自の認証システムで不正を防止
- 障害対応だけでなく設定変更もOKの運用サポート
Cato Cloud (株式会社寺岡精工)
- クラウドセキュリティ機能ですべての通信を保護
- 最適化された経路で、安定通信を実現
- ノートパソコンやスマートフォンなどのモバイルデバイスにも対応
SoftEther VPN (ソフトイーサ株式会社)
- HTTPSベースの強固なVPNトンネルが構築可能!
- ハードウェアベンダーのVPN製品よりも安全なセキュリティ性!
- ソフトのインストールと導入後の管理が簡単!
まとめ
海外向けVPNにオープンソースを使う場合は、回線事情、国ごとの規制、時差のある運用への対応を自社で担う必要があります。サポート時間帯や運用全体の費用を、商用製品やクラウド型と比べて判断しましょう。製品を探す際は、一括資料請求も活用してください。

