BPMシステム導入後の4つのステップ
ステップ1 迅速なプロセス設計を行う
BPMにおいては、ビジネスプロセスの設計が大きな肝となることは言うまでもありません。特にBPMシステムの導入後には、テンプレートなどを活用できるため導入前と比べてより多くの可能性を検討しながらビジネスプロセスを構築できるようになります。
とはいえ、プロセス設計にあまりにも長い時間を費やしてしまうというのは考えもの。設計したプロセスが自社の業務に適合するかどうかというのは、最終的にはプロセスを実行してみなければわからないからです。そのためシステムの導入後には、迅速にプロセス設計を行い速やかに実行段階へと移行するようにしましょう。
ステップ2 ポリシーを作成して周知する
BPMシステムの運用期間が長くなると、当然稼働しているビジネスプロセスも多くなります。また既存プロセスの変更、他のプロセスとの連携なども行われるようになります。このようなプロセスの追加、変更、連携などが明確なルールのないまま行われると非常に複雑なプロセスが出来上がってしまいます。そしてこのようないわゆる「スパゲティプロセス」は、BPMの効率を大きく損ないます。
したがって、BPMシステムの導入にあたっては、ビジネスプロセスの取り扱いに関するポリシーを作成して、社内おいて十分に周知する必要があります。ポリシーという形でビジネスプロセスの運用に関する一定のルールを設けることで、プロセスのスパゲティ化を防止できるからです。
ステップ3 円滑なプロセス改善を行える体制を整備する
BPMにおいては、ビジネスプロセスの設計・実行・監視というサイクルを繰り返すことが重要。PDCAと同様に、一連のサイクルを実行しながら改善をはかる必要があるのです。そのためBPMシステムの導入後には、設計したビジネスプロセスについて現場からの声を次なる改善へと活かすことのできる体制を整えることが重要です。
たとえば、ビジネスプロセスに関しての問い合わせ専用の窓口を設けることで現場はビジネスプロセスに関する疑問や不満を訴えやすくなります。また最近では、SNS機能を備えたBPMシステムも登場。SNSのようなコミュニケーションツールを活用することでも、管理側とユーザー側、あるいはユーザー間でのビジネスプロセス改善につながる取り組みを促進することができます。
ステップ4 他のシステムと連携させてプロセス管理の効率化を目指す
BPMシステムは、他のシステムと連携させることでビジネスプロセスに含まれるプロセスの一部を自動化できる可能性があります。プロセスの自動化は、業務効率の向上につながるだけでなく不正処理の防止にもつながります。
そのため他のシステムと連携できる場合には、BPMシステムと外部システムを連携させましょう。特に基幹システムと連携させることができれば、数多くのプロセスを自動化できるため業務全体を飛躍的に効率化できる可能性があります。
4ステップで確実な業務の効率化を実現
このように、BPMシステムの導入後には「迅速なプロセス設計」「ポリシーの周知」「プロセス改善に向けた体制の整備」「外部システムとの連携」という4つのステップに取り組むことが大切です。
そして、システム導入の初期段階でこの4ステップを実行することで、システムの導入をBPMのレベル向上、最終的には、業務の効率化へと結実させることができるのです。