ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■解決したい課題別
- 人手が足りない問い合わせ対応:Re:lation、Agentforce IT Service、Jira Service Management
- 複数システムにまたがる定型外の作業:Agentforce、Agentforce IT Service
- 情報収集や資料作成の負担:ナレフルチャット、KUROKO AI
- ■導入のしかた別
- 業務ごとに用意されたAIエージェント:Re:lation、Agentforce IT Service、KUROKO AI
- 自社の業務にあわせて作れるAIエージェント基盤:Agentforce、ナレフルチャット
- 構築から運用まで任せられる支援サービス:AIエージェント開発支援
AIエージェントが必要とされる背景
AIエージェントとは、与えられた目標に向けて自ら手順を考え、外部のツールを使いながら作業を進めるAIの仕組みです。なぜ今、企業でAIエージェントの必要性が語られるのか、3つの背景から整理します。
人手の確保が難しくなっている
少子高齢化により、働き手の確保が難しくなっている業界や職種があります。業務量は変わらない、あるいは増えているのに、担当者を増やせない状況では、一人あたりの負担が大きくなります。
こうした状況で、人が行っていた作業の一部をAIに任せる考え方が注目されています。AIエージェントは、担当者の代わりに情報を集め、下書きを作り、決められた範囲で処理を進められるため、限られた人員で業務を回す手段の一つといえます。
生成AIに作業まで任せたい需要が生まれている
文章を作る生成AIは、質問への回答や文章案の作成で業務に取り入れられてきました。一方で、回答を受け取った後の転記や登録、送信といった作業は、人が引き続き行う必要がありました。
AIエージェントは、回答を作るだけでなく、その後の作業まで一連の流れとして進められる点が特徴です。生成AIを試した企業のなかで、次の段階として作業そのものを任せたいという需要が生まれていることが、必要性が高まる背景にあります。
システムが増えて業務が分断されている
業務ごとにクラウドサービスを導入した結果、顧客情報は顧客管理システム、案件は表計算ファイル、連絡はチャットツールといった形で、情報が分散している企業もあります。担当者は複数の画面を行き来し、情報を手作業でつなぐ必要があります。
AIエージェントは、複数のツールに接続して情報を集め、整理する役割を担えます。システム間の連携を一つずつ作り込むよりも、柔軟に業務の流れをつなげられる可能性がある点も、必要性が語られる理由です。
RPAやチャットボットとAIエージェントの違い
AIエージェントの必要性を判断するには、すでに使われている自動化の仕組みとの違いを知ることが大切です。代表的なRPAとチャットボット、生成AIと比べながら、AIエージェントが担える範囲を確認しましょう。
決まった手順を正確に繰り返すRPA
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、人がパソコンで行う操作を記録し、同じ手順を自動で繰り返すツールです。請求データの転記や定期的な集計など、手順が毎回同じ業務に向いています。
一方で、画面の配置が変わったり、想定外の入力があったりすると、処理が止まる場合があります。また、内容を読んで判断する作業は苦手です。手順が決まった業務はRPA、判断を伴う業務はAIエージェントと、役割を分けて考えるとわかりやすいでしょう。
質問に答えるチャットボットと生成AI
チャットボットは、あらかじめ用意した回答や、生成AIによる回答で質問に応じる仕組みです。問い合わせ対応や社内の情報検索に使われており、利用者の疑問をその場で解決する役割を担います。
ただし、多くの場合は回答を返すところまでが役割で、回答をもとにした手続きや登録は利用者や担当者が行います。AIエージェントは、回答の後に続く作業まで担える点が異なります。
3つの仕組みが担う範囲の比較
3つの仕組みの違いを表にまとめました。自社で自動化したい業務がどの範囲にあたるかを確認する材料にしてください。
| 仕組み | 担える範囲 |
|---|---|
| RPA | 決まった手順の操作を正確に繰り返す |
| チャットボット・生成AI | 質問に答える、文章案を作る |
| AIエージェント | 目標に向けて手順を考え、ツールを使って作業を進める |
これらは置き換えではなく、組みあわせて使う場合もあります。例えば、AIエージェントが判断を担い、決まった登録作業はRPAに任せる方法です。
AIエージェントが必要な業務の見分け方
AIエージェントの必要性は、企業の規模よりも、任せたい業務の性質によって変わります。必要性が高い業務の特徴と、既存の仕組みで足りるケース、判断に役立つ棚卸しの進め方を紹介します。
必要性が高い業務の特徴
AIエージェントの必要性が高いのは、複数の情報源を確認し、内容に応じて対応を変える業務です。例えば、問い合わせ内容を読んで過去の対応履歴を調べ、回答案を作って担当者に回す業務が該当します。
ほかにも、競合や市場の情報を集めて報告書にまとめる業務や、申請内容を規程と照らしあわせて確認する業務が挙げられます。件数が多く、担当者が判断と作業の両方に時間を取られている業務ほど、効果を見込みやすくなります。
既存の仕組みで足りるケース
手順が毎回同じで判断の余地がない業務は、RPAや業務システムの自動化機能で対応できる場合があります。よくある質問への回答が中心なら、FAQシステムやチャットボットで十分なこともあります。
また、件数が少ない業務や、誤りが許されず人が判断すべき業務は、AIエージェントを入れても効果が限られる可能性があります。必要性を検討する際は、より手軽な方法で解決できないかもあわせて確認しましょう。
業務の棚卸しによる必要性の確認
自社にAIエージェントが必要かを判断するには、対象業務の流れを書き出すことから始めます。作業の手順、使っているシステム、判断が必要な場面、1か月あたりの件数と作業時間を整理しましょう。
書き出した結果、判断を伴う作業に時間がかかっている業務が見つかれば、AIエージェントの候補です。反対に、手順が決まった作業が中心であれば、別の自動化手段を優先する判断もできます。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でAIエージェントの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
AIエージェントの導入で期待できる変化
AIエージェントを必要な業務に導入すると、担当者の時間の使い方や業務の進め方に変化が期待できます。ただし、効果は対象業務や運用の仕方にも左右されるため、期待できる変化として整理します。
判断や対人業務に回せる時間の確保
情報収集や下書き作成、システムへの登録といった作業をAIエージェントに任せると、担当者はその分の時間を、顧客との対話や企画、最終判断など人が担うべき業務に回せます。
例えば、営業担当者が商談前の情報収集を任せれば、提案内容の検討に時間を使えます。作業時間の短縮だけでなく、業務の質を高める時間を確保できる点も、AIエージェントを導入する意義の一つです。
対応時間の拡大と待ち時間の短縮
AIエージェントは、担当者の勤務時間外でも処理を進められます。夜間や休日に届いた問い合わせの一次対応や、翌朝までに必要な資料の準備を任せる使い方が考えられます。
依頼者にとっては、担当者の対応を待つ時間が短くなる可能性があります。ただし、AIエージェントだけで判断できない案件は担当者に引き継ぐ必要があるため、引き継ぎの条件と方法をあらかじめ決めておきましょう。
業務手順の見える化
AIエージェントに業務を任せるには、どの情報を見て、どの条件で何をするかを言葉にして設定する必要があります。この過程で、担当者の経験に頼っていた判断基準が明文化されます。
明文化された手順は、新しい担当者への引き継ぎや業務の見直しにも活用できます。特定の担当者に依存していた業務を、組織として共有できる形に整える効果も期待できます。
必要性を社内で説明するための準備
AIエージェントの導入には費用や運用体制の整備が伴うため、経営層や関係部署の理解が欠かせません。社内で必要性を説明する際に用意しておきたい材料を紹介します。
解決したい課題を数値で示す
「業務が大変だから」という説明だけでは、導入の必要性は伝わりにくくなります。対象業務の件数、1件あたりの作業時間、担当者数、残業時間など、現状を数値で示しましょう。
あわせて、AIエージェントに任せたい作業の範囲と、導入後に目指す状態も示します。現状と目標の差が明確になると、費用に見合う効果があるかを判断してもらいやすくなります。
小さな検証で効果を確かめる
いきなり全社に導入するのではなく、一つの業務や部署で試験的に使い、効果を確かめる方法があります。無料の試用期間や検証用の契約が用意されている製品もあるため、提供会社に確認しましょう。
検証では、作業時間の変化だけでなく、処理結果の正確さや担当者の確認にかかる手間も記録します。実際の数値をもとに説明できると、本格導入の判断材料として説得力が増します。
リスクと対策もあわせて示す
AIエージェントは操作まで自動で行うため、誤った処理や情報の取り扱いに関する懸念を持つ人もいます。必要性だけでなく、想定されるリスクと対策をセットで示すことが大切です。
例えば、影響の大きい操作には人の承認を挟むこと、与える権限を必要最小限にすること、実行履歴を確認できるようにすることなどです。情報システム部門と事前に相談しておくと、説明の内容に具体性を持たせられます。
課題別に見るAIエージェント製品の特徴
人手が足りない窓口業務、システムをまたぐ作業、資料作成の負担といった課題ごとに、掲載製品の特徴を比較できる一覧です。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| Re:lation | 複数チャネルの問い合わせをまとめ、AIが返信案の提案まで担う |
| Agentforce IT Service | ITヘルプデスクの日常的な問い合わせにAIが24時間対応する |
| Jira Service Management | 問い合わせの要約や回答案の下書きをAIが支援する窓口基盤 |
| Agentforce | 複数のアプリやデータにまたがる業務へAIエージェントを置ける基盤 |
| ナレフルチャット | 資料作成や情報整理の負担を減らす、社内向けの生成AI環境 |
| KUROKO AI | 集客施策の調査から発信までをAIが進め、担当者は承認する |
| AIエージェント開発支援 | 何を自動化すべきか決まる前から相談できる開発支援サービス |
人手不足の業務に取り入れたいAIエージェント
問い合わせ対応から社内の情報整理まで、解決したい課題にあわせて検討できる製品を、導入のしかたの違いとあわせて紹介します。
Re:lation
- 複数チャネルの問い合わせを一つの画面で一元管理し業務を効率化
- 対応状況を可視化しチームの情報共有を円滑にして属人化を防ぐ
- AIエージェントが一社員のようにお客様対応を行う
株式会社インゲージが提供する「Re:lation」は、メールや電話、チャット、SNS上のメッセージなどの問い合わせを一つの画面に集約する問い合わせ管理ツールです。AIエージェントにマニュアルを渡すと、蓄積したナレッジをもとに問い合わせへ対応し、顧客の自己解決を促します。担当者には最適な返信文の提案も行うため、人手が限られる窓口で対応の負担を減らしたい場合の選択肢です。
Agentforce IT Service
- 自律型の会話型AIがITヘルプデスク業務を自動化
- ITIL準拠の包括的なITサービス管理(ITSM)機能
- 人とAIのシームレスな連携とシステム統合
株式会社セールスフォース・ジャパンが提供する「Agentforce IT Service」は、社内のITヘルプデスクへの問い合わせに、AIがチャットで24時間対応するクラウドサービスです。日常的な質問や各種申請に、ナレッジを参照して一次対応から解決まで進めます。IT担当者の人手が足りない企業にとって、定型的な問い合わせを減らす手段の一つです。ITILに準拠したインシデント管理や資産管理の機能も備えています。
Jira Service Management
- 高機能で低価格なAI搭載サービス管理(ITSM)プラットフォーム
- AIが問い合せを自動解決。担当者の負担を減らし対応を大幅改善
- 社内資産を一元管理。インシデントや変更と紐づけ迅速に原因特定
アトラシアン株式会社が提供する「Jira Service Management」は、チケットで問い合わせや申請、障害対応を管理するサービス管理プラットフォームです。AIが問い合わせ内容の要約や回答案の下書き、チケットの振り分けを支援し、ポータル上でRovo Serviceエージェントが利用者の質問に即時回答します。IT部門に限らず人事や総務、法務、経理でも使えるため、複数の窓口で人手不足を抱える企業が検討しやすい製品です。
Agentforce
- 信頼性の高いコンテキストでAIを強化
- 実績あるアプリとワークフローでビジネスを動かす
- 信頼できるAIエージェントを構築
株式会社セールスフォース・ジャパンが提供する「Agentforce」は、顧客や従業員向けのAIエージェントを一元的に扱える運用プラットフォームです。構築からテスト、展開、管理までを担い、ローコード・ノーコードで作成でき、Salesforceのアプリやデータと組みあわせて使えます。複数のシステムにまたがる業務に、自社の条件にあわせたAIエージェントを置きたい場合に検討しやすい基盤です。Slack上で動く従業員向けのAIエージェントも用意されています。
ナレフルチャット
- ChatGPTなど複数モデルを用途に応じて切替可能
- プロンプト自動生成と共有でノウハウが組織に蓄積(特許取得済)
- 社内ドキュメント連携AIエージェントを簡単構築
CLINKS株式会社が提供する「ナレフルチャット」は、クローズド環境で使える法人向けの生成AIプラットフォームです。議事録やスライドの作成を支援するほか、社内ドキュメントを取り込んで回答するRAGや、部署ごとの目的にあわせたAIエージェントの作成・共有に対応しています。資料作成や情報整理にかかる負担を減らしたい企業が、全社で使い方を広げる用途に向きます。ユーザー数無制限の定額制です。
KUROKO AI
- AIが毎日競合と市場を分析し施策を自動提案
- 業界別に学習した特化型エージェントが運用を支援
- MEO・AEO、LINE配信や口コミ返信など多様なチャネルを一元管理
株式会社ExpreTechが提供する「KUROKO AI」は、MEOやAI検索向けの情報発信、口コミ返信、LINE運用を、AIが提案・実行する店舗向けの集客AIエージェントです。AIが競合や市場を分析して毎日施策を提案し、担当者は管理画面で内容を確認して承認するだけで運用できます。集客の施策づくりに手が回らない店舗で、情報収集から発信までの負担を減らしたい場合の選択肢です。
AIエージェント開発支援
- 要件定義から実装・運用まで一気通貫で支援
- 作って終わりにしないための、定着の体験設計
- ツールは中立に選定!運用代行も内製化も選択可能
株式会社スニフアウトが提供する「AIエージェント開発支援」は、「こんなことを自動化したい」という段階から相談できる開発支援サービスです。業務を整理する担当と開発する担当の2人体制で、要件定義から実装、現場への定着、運用までを支援します。使用するツールは内容に応じて選び、運用を任せる形にも、内製化に向けた伴走支援にも対応します。自社に必要なAIエージェントの形を整理したい企業の選択肢です。
まとめ
AIエージェントの必要性は、人手が限られるなかで、複数のシステムにまたがり判断を伴う作業を任せられる点にあります。RPAやチャットボットとの違いを踏まえ、自社の業務を棚卸しして、判断と作業の両方に時間がかかっている業務を見つけましょう。社内で説明する際は、課題の数値と検証結果、リスク対策をそろえることが大切です。自社の課題にあうAIエージェントを比べたい方は、資料請求を活用してください。

