ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■導入目的別
- 顧客対応の自動化:Re:lation、Agentforce
- 営業・マーケティング業務の効率化:KUROKO AI
- 社内業務・バックオフィス業務の効率化:Coo Kai ワークフロー、Agentforce IT Service、Jira Service Management、ナレフルチャット
- ■構成別
- 1つの業務を任せる単機能型:Re:lation、KUROKO AI、Coo Kai ワークフロー、Agentforce IT Service
- 複数のエージェントが分担する連携型:Agentforce
AIエージェントの目的は業務を任せること
AIエージェントとは、与えられた目標に向けて自ら手順を考え、外部のツールを使いながら作業を進めるAIの仕組みです。まずは、AIエージェントがどのような目的で作られた仕組みなのかを、生成AIツールとの違いから確認します。
指示ではなく目標を渡す仕組み
従来のシステムやAIツールでは、人が手順を一つずつ指示し、その結果を見て次の作業を判断していました。AIエージェントは、「来週の商談に向けて取引先の情報をまとめ、提案の論点を整理する」といった目標を受け取り、必要な手順を自ら組み立てます。
情報を検索し、整理し、足りない点があれば追加で調べるといった流れを、AIエージェントが判断しながら進めます。人が細かな手順を考える負担を減らし、目標の達成に集中できるようにすることが、AIエージェントの基本的な目的です。
生成AIツールとの目的の違い
文章を作る生成AIツールの主な目的は、質問への回答や文章案の作成など、人の作業を部分的に助けることです。出力された内容をどう使うかは、利用者が判断して作業を進めます。
AIエージェントは、回答や文章の作成に加えて、その後の登録や送信、報告まで含めた業務の完了を目的とします。そのため、導入時には「何を作らせるか」だけでなく「どこまでの業務を任せるか」を決める必要がある点が異なります。
業務別に見るAIエージェント導入の目的
AIエージェントの導入目的は、対象となる業務によって具体的な中身が変わります。ここでは、顧客対応、営業・マーケティング、社内業務の3つの領域に分けて、それぞれで目指すことを整理します。
顧客対応での目的
顧客対応では、問い合わせへの回答を早め、対応の品質をそろえることが主な目的です。AIエージェントが問い合わせ内容を読み取り、過去の対応履歴や社内の資料を調べたうえで回答案を作り、必要に応じて担当者に引き継ぎます。
受付時間外の一次対応や、注文状況の確認といった定型的な手続きまで任せれば、担当者は判断が難しい問い合わせに時間を使えます。ただし、誤った回答が顧客に届くと影響が大きいため、回答内容を確認する仕組みもあわせて検討しましょう。
営業・マーケティングでの目的
営業やマーケティングでは、顧客や市場の情報を集めて活用するまでの時間を短くすることが主な目的です。商談前の企業調査、提案資料の下書き、商談記録の整理と顧客管理システムへの登録などを任せる使い方があります。
見込み客の行動にあわせてメールの文面を作り分けるなど、担当者だけでは手が回らなかった施策を広げる目的で導入する場合もあります。顧客との対話や最終的な提案内容の判断は、担当者が担う形にしておくと安心です。
社内業務・バックオフィスでの目的
経理や人事、総務などの社内業務では、申請や書類の確認にかかる手間を減らし、処理の正確さを保つことが主な目的です。経費精算の内容を社内規程と照らし合わせる、社員からの問い合わせに規程をもとに回答するといった業務が該当します。
社内業務は手順や判断基準が規程として文書化されている場合があり、そのときはAIエージェントに任せる範囲を決めやすくなります。一方で、個人情報や給与情報を扱う業務では、参照できる情報の範囲を慎重に設定する必要があります。
目的によって変わるAIエージェントの構成
AIエージェントは、目的に応じて構成の考え方が異なります。1つの業務を任せたいのか、複数の業務をつなげて自動化したいのかによって、選ぶべき製品や設定の手間も変わるため、代表的な3つの構成を確認しておきましょう。
1つの業務を任せる単機能型
単機能型は、問い合わせ対応や議事録の作成など、特定の業務に絞って動くAIエージェントです。業務アプリに組み込まれた形で提供されることもあり、対象業務が明確な場合は導入の準備を進めやすいのが特徴です。
目的が「特定業務の負担を減らすこと」であれば、まず単機能型から試す方法があります。ただし、業務ごとに別のAIエージェントを導入すると、管理するツールが増える点には注意が必要です。
複数のエージェントが分担する連携型
連携型は、情報収集、分析、文書作成といった役割ごとのAIエージェントを組み合わせ、複数の業務をまたいで処理を進める構成です。マルチエージェントと呼ばれることもあります。
受注から請求までのように、複数の部署やシステムにまたがる業務の流れ全体を自動化したい場合に検討されます。役割の分け方や連携の設計が必要になるため、自社で設計・構築できる基盤や、提供会社の導入支援の内容を確認しておきましょう。
人の作業に寄り添うアシスタント型
アシスタント型は、担当者が日々使う画面やチャットツールの中で、依頼に応じて調べものや下書き、データの整理を行う使い方です。業務を完全に任せるのではなく、人が判断しながらAIエージェントに作業を振り分けます。
「まずは社員がAIエージェントに慣れること」を目的とする段階では、この使い方から始める企業もあります。利用者ごとに使い方の差が出やすいため、活用例を社内で共有する取り組みもあわせて検討しましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でAIエージェントの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
AIエージェントの目的を成果につなげる目標設定
「業務を効率化したい」という目的だけでは、導入後に成果が出たかどうかを判断できません。AIエージェントの目的を具体的な目標に置き換え、成果を確かめられる状態にしておくための3つのポイントを紹介します。
目的を測れる指標への置き換え
目的は、数値で確認できる指標に置き換えましょう。顧客対応なら回答までの時間や担当者への引き継ぎ率、営業なら商談準備にかかる時間、社内業務なら1件あたりの処理時間や差し戻しの件数が例として挙げられます。
作業時間の短縮だけを指標にすると、処理の正確さが見落とされる場合があります。誤りの件数や、担当者が確認・修正にかけた時間など、品質に関わる指標も組みあわせて設定すると、実態に近い評価ができます。
任せる範囲と人が担う範囲の線引き
目標を決める際は、AIエージェントに任せる作業と、人が判断する作業の境目を明確にします。例えば、回答案の作成まではAIエージェントが行い、顧客への送信は担当者が確認してから行う、といった形です。
線引きがあいまいなままだと、確認が行われずに処理が進んだり、逆に人の確認作業が増えたりする可能性があります。影響の大きい操作ほど人の承認を挟むなど、業務ごとにルールを決めておきましょう。
導入前の現状値の記録
成果を確かめるには、導入前の状態を記録しておく必要があります。対象業務の月あたりの件数、1件あたりの作業時間、担当者の人数、誤りや差し戻しの件数などを、一定期間測っておきましょう。
導入前の数値がないと、導入後に効果が出ても説明しにくくなります。試験導入の段階から同じ方法で記録を続けると、本格導入や対象業務の拡大を判断する材料として使えます。
AIエージェントの目的を共有し見直す運用
導入時に決めた目的は、運用を続けるなかで現場の実態とずれていくことがあります。AIエージェントを目的どおりに活用し続けるには、関係者で目的を共有し、定期的に見直す運用が欠かせません。
現場と管理部門で目的をそろえる
経営層や管理部門が「人件費の削減」を目的に掲げる一方で、現場は「残業を減らしたい」と考えているなど、立場によって目的の捉え方が異なる場合があります。目的がずれたままだと、現場で使われない、評価の基準が定まらないといった状況につながります。
導入前に関係者で話し合い、目的と指標を文書にまとめて共有しましょう。現場の意見を取り入れて目的を決めると、AIエージェントを業務に定着させやすくなります。
成果を振り返って目的を更新する
導入後は、設定した指標をもとに、四半期ごとなど決まった周期で成果を振り返ります。目標に届いていない場合は、AIエージェントへの指示の内容や参照させる情報、任せる範囲を見直します。
目標を達成した場合も、次に任せる業務や新たな目的を検討する機会です。振り返りの結果は担当者だけで抱えず、関係部署と共有して記録に残すと、担当者が変わっても運用を引き継げます。
導入目的別に比べるAIエージェント一覧
顧客対応、営業・マーケティング、社内業務といった導入目的ごとに、掲載製品の特徴を比べられるようにまとめました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| Re:lation | 顧客対応の自動化を目的に、問い合わせ管理とAIエージェントを併用 |
| Agentforce | 顧客から従業員まで、複数の用途のAIエージェントを横断して調整 |
| KUROKO AI | 営業・マーケティング目的の、店舗向け集客AIエージェント |
| Coo Kai ワークフロー | 社内の申請・承認を効率化する、Teams上のワークフロー |
| Agentforce IT Service | IT問い合わせの回答から起票・解決までをAIで自動化 |
| Jira Service Management | 部門ごとの窓口を一つの仕組みに集約する、AI搭載の管理基盤 |
| ナレフルチャット | 議事録・資料作成や社内文書の参照を、クローズド環境で行える |
目的にあわせて選べるAIエージェント製品
任せたい業務の目的に沿って、特定の業務に絞った製品から複数の用途をまたいで調整できる製品まで、構成の違いとあわせて紹介します。
Re:lation
- 複数チャネルの問い合わせを一つの画面で一元管理し業務を効率化
- 対応状況を可視化しチームの情報共有を円滑にして属人化を防ぐ
- AIエージェントが一社員のようにお客様対応を行う
株式会社インゲージが提供する「Re:lation」は、複数チャネルの問い合わせを一元管理し、対応漏れや属人化を防ぐ問い合わせ管理ツールです。顧客対応の自動化を目的とする場合は、AIエージェントにマニュアルを渡して問い合わせへ対応させ、顧客の自己解決を促す使い方ができます。過去のやり取りがナレッジとして蓄積される点も特徴で、担当者向けには返信文の提案も行います。
Agentforce
- 信頼性の高いコンテキストでAIを強化
- 実績あるアプリとワークフローでビジネスを動かす
- 信頼できるAIエージェントを構築
株式会社セールスフォース・ジャパンが提供する「Agentforce」は、複数の用途のAIエージェントを24時間稼働させられる運用プラットフォームです。構築、テスト、展開、管理、オーケストレーションを一元的に扱い、複数のアプリやエージェント、チャネルを横断して調整できます。目的の異なる業務をまたいで自動化を広げたい企業が、構成を検討する際の選択肢です。
KUROKO AI
- AIが毎日競合と市場を分析し施策を自動提案
- 業界別に学習した特化型エージェントが運用を支援
- MEO・AEO、LINE配信や口コミ返信など多様なチャネルを一元管理
株式会社ExpreTechが提供する「KUROKO AI」は、店舗の集客を目的に、MEOやAI検索向けの情報発信、口コミ対応、LINE配信などをAIが提案・実行するサービスです。AIが毎日競合や市場を分析して施策を示し、担当者は承認・編集・却下を選びます。多言語での情報発信にも対応しており、来店前後の接点づくりを効率化したい店舗向けです。
Coo Kai ワークフロー
- Coo Kai ワークフロー(AI機能搭載)
- 日本初のTeams認定などMicrosoft Teams連動のAzure Nativeアプリ
- Microsoftゴールドパートナー※MCPP最上位「Specialization」認定
株式会社ピーエスシーが提供する「Coo Kai ワークフロー」は、社内の申請業務の効率化を目的に、Teams上で完結させるワークフローです。AI機能のCopilotが文書の作成を支援し、外出先からスマートフォンで承認申請ができる点も特徴です。申請履歴や一覧もTeams上で確認できます。コミュニケーションと申請の業務をTeams上にまとめられるため、日ごろTeamsを使う企業が、社内の手続きの手間を減らしたい場合に検討しやすい製品です。利用は250ID以上からです。
Agentforce IT Service
- 自律型の会話型AIがITヘルプデスク業務を自動化
- ITIL準拠の包括的なITサービス管理(ITSM)機能
- 人とAIのシームレスな連携とシステム統合
株式会社セールスフォース・ジャパンが提供する「Agentforce IT Service」は、社内のITヘルプデスク業務の効率化を目的としたクラウドサービスです。問い合わせへの回答から起票、解決までをAIが自動化し、SlackやTeams上で24時間対応します。複雑な障害は要約を添えて担当者に引き継ぎます。インシデント管理や変更管理、IT資産の管理にも対応しているサービスです。
Jira Service Management
- 高機能で低価格なAI搭載サービス管理(ITSM)プラットフォーム
- AIが問い合せを自動解決。担当者の負担を減らし対応を大幅改善
- 社内資産を一元管理。インシデントや変更と紐づけ迅速に原因特定
アトラシアン株式会社が提供する「Jira Service Management」は、バックオフィスを含む社内の窓口を一つの仕組みで運用できるサービス管理プラットフォームです。AIが問い合わせの自動解決や要約、回答案の下書きを支援し、ナレッジ記事の自動生成にも対応します。人事や総務、法務、経理も同じ仕組みで使えるため、部門ごとに窓口を分けている場合の効率化を目的に検討できます。
ナレフルチャット
- ChatGPTなど複数モデルを用途に応じて切替可能
- プロンプト自動生成と共有でノウハウが組織に蓄積(特許取得済)
- 社内ドキュメント連携AIエージェントを簡単構築
CLINKS株式会社が提供する「ナレフルチャット」は、議事録やスライドの作成、社内文書を参照した問い合わせ対応などを、クローズド環境で行える生成AIプラットフォームです。目的別のAIエージェントを作成して共有でき、部署ごとの使い方を定着させる用途にも対応します。社内業務の効率化と、AI活用の底上げを同時に進めたい企業の選択肢です。
まとめ
AIエージェントを導入する目的は、目標を渡して情報収集から判断、実行までの一連の業務を任せることにあります。顧客対応や営業、社内業務など対象によって目的の中身は変わり、単機能型や連携型といった構成の選び方も異なります。目的を測れる指標に置き換え、導入前の現状値を記録し、関係者で共有しながら見直していきましょう。目的にあうAIエージェントを比べたい方は、資料請求を活用してください。

