ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■運用の任せ方別
- 監視と初動対応を専門家に任せる:Sophos MDR、Aurora Managed Endpoint Defense (AMED)、CybereasonCoreSuite|SOC、KeepEye、エンドポイントセキュリティ、Cybereason MDR SERVICE
- 管理画面で自社が対応する:IIJセキュアエンドポイントサービス、使えるデータプロテクト
- ■監視の範囲別
- 端末の監視が中心:Aurora Managed Endpoint Defense (AMED)、セキュアエンドポイントサービス(Va)、IIJセキュアエンドポイントサービス、KeepEye、エンドポイントセキュリティ
- メールやネットワークなどもあわせて監視:Sophos MDR
IT導入補助金でEDRを申請する2つのルート
EDRとIT導入補助金の関係を理解するには、まず2026年度の制度の名称と申請枠を押さえる必要があります。EDRが補助の対象に入るかどうかは、製品の名前ではなく、どの枠の要件を満たすサービスとして登録されているかで決まります。
2026年度はデジタル化・AI導入補助金として実施
中小企業や小規模事業者のITツール導入を支援してきたIT導入補助金は、2026年度は「デジタル化・AI導入補助金2026」として実施されています。事務局の公式サイトでは、通常枠、インボイス枠、セキュリティ対策推進枠、複数者連携デジタル化・AI導入枠が案内されています。
制度の名称や枠、補助率は年度によって変わる場合があります。検討を始めたら、事務局の公式サイトで最新の公募要領を確認しましょう。
EDRが関係するのはセキュリティ対策推進枠と通常枠
EDRに関係する申請ルートは主に2つです。1つは、IPA(情報処理推進機構)の「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されたサービスを、セキュリティ対策推進枠で申請する方法です。
もう1つは、通常枠で業務ソフトを導入する際に、セキュリティをオプションとしてあわせて申請する方法です。どちらのルートも、IT導入支援事業者が事務局に登録したツールであることが前提です。
お助け隊サービスとしてEDRを導入する場合
セキュリティ対策推進枠は、中小企業のセキュリティ対策を支援するための枠です。EDRをこの枠で申請する場合は、EDR単体の製品ではなく、監視や相談窓口などを含むお助け隊サービスとして提供されているかが判断の基準です。
お助け隊サービスに含まれる内容
お助け隊サービスは、相談窓口、異常の監視、事案発生時の初動対応、簡易サイバー保険などをワンパッケージで提供するサービスです。IPAが定めた基準を満たすと確認されたサービスがリストに掲載されます。
監視の対象はサービスによって異なり、ネットワークの通信を監視するものと、パソコンなどの端末を監視するものがあります。EDRに相当する端末の監視がどこまで含まれるかは、各サービスの内容で確認しましょう。
補助率と補助額、対象となる期間
公募要領によると、セキュリティ対策推進枠の補助額は5万円から150万円です。補助率は中小企業が2分の1以内、小規模事業者が3分の2以内とされています。
補助対象はサービス利用料で、最大2年分が対象です。月額で利用するEDRの監視サービスは費用が毎月続くため、2年分の利用料が補助の対象に入る点は、比較の際に押さえておきたいポイントです。ただし、3年目以降の利用料は自社負担になる前提で予算を組んでおきましょう。
過去に交付を受けた事業者の制限
セキュリティ対策推進枠には、過去の申請状況による制限があります。お助け隊サービスを含むITツールについて、IT導入補助金2022から2025のいずれかの枠で交付決定を受けた場合は、この枠に申請できないとされています。
2026年度に別の枠でお助け隊サービスを含むツールを申請している場合も同様です。以前に補助金でセキュリティサービスを導入した覚えがある場合は、申請前にIT導入支援事業者や事務局へ確認しましょう。
業務ソフトとあわせてEDRを申請する場合
通常枠は、業務の効率化につながるソフトウェアの導入を支援する枠です。EDRをこの枠で申請する場合は、会計や販売管理などの業務ソフトの導入が主体となり、セキュリティはそれに付随するオプションとして扱われます。
業務プロセスを持つソフトウェアが前提
通常枠で申請するITツールには、業務プロセスを1種類以上持つソフトウェアが含まれている必要があります。業務プロセスとは、顧客対応や会計、在庫管理など、特定の業務の生産性向上につながる機能を指します。
公募要領では、セキュリティは大分類「オプション」のカテゴリーの一つとして位置付けられています。業務ソフトの導入計画がなく、EDRだけを入れたい場合は、通常枠よりもセキュリティ対策推進枠を中心に検討しましょう。
通常枠の補助額と補助率
通常枠の補助額は、1プロセス以上で5万円から150万円未満、4プロセス以上で150万円から450万円以下です。補助率は原則2分の1以内で、最低賃金に近い水準で雇用する従業員が一定以上いる場合は3分の2以内とされています。
オプションの補助対象期間はソフトウェアの利用料と扱いが異なる場合があるため、EDRの利用料がどの範囲まで対象になるかは公募要領とIT導入支援事業者への確認が必要です。
お助け隊サービスの選定は加点項目
通常枠の審査では、一定の取り組みが加点の対象とされています。公募要領には、導入するITツールとして「サイバーセキュリティお助け隊サービス」を選定していることや、クラウド製品を選定していることが加点項目として挙げられています。
業務ソフトの導入にあわせて端末の監視も強化したい場合、お助け隊サービスに該当するEDRを組み合わせることが審査上の材料にもなります。ただし、加点は採択を約束するものではないため、事業計画の内容とあわせて検討しましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でEDRの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
補助対象外になりやすいEDR関連の費用
補助金を使う前提でEDRの予算を組む場合は、対象外になる費用を先に把握しておくと見積もりのずれを防ぎやすくなります。費用の種類や契約の形、自社の資本関係によって、補助を受けられない場合があります。
ハードウェアやリース契約の扱い
通常枠の公募要領では、リース・レンタル契約のITツールや中古品は補助対象外とされています。ただし、サイバーセキュリティお助け隊サービスはリース・レンタルの除外から外されています。
また、通常枠ではハードウェアは対象外です。EDRの導入にあわせてパソコンやサーバーを入れ替える場合、その購入費は別の予算で考える必要があります。見積もりの段階で、補助対象の費用と対象外の費用を分けて提示してもらいましょう。
大企業の子会社などの申請対象外
中小企業の規模に当てはまっていても、申請できない事業者があります。例えば、発行済株式総数の2分の1以上を同一の大企業が所有している企業は、申請の対象外とされています。
大企業のグループ会社として親会社と同じEDRを導入する場合は、この条件に該当しないかを確認しましょう。直近3年分の課税所得の年平均額が15億円を超える事業者も対象外とされています。
補助金を前提にしたEDR導入の段取り
補助金を活用してEDRを導入するには、申請前の準備から交付決定後の契約、導入後の報告まで、順番を守って進める必要があります。手順を誤ると補助を受けられなくなる場合があるため、全体の流れを把握しておきましょう。
gBizIDプライムとSECURITY ACTIONの準備
申請には、法人や個人事業主向けの共通認証の仕組みであるgBizIDプライムのアカウントが必要です。発行に時間がかかる場合があるため、早めに手続きを進めましょう。
あわせて、IPAが実施するSECURITY ACTIONの宣言も必要です。一つ星か二つ星のいずれかを宣言します。そのうえでIT導入支援事業者を選び、導入するEDRのサービスと事業計画を一緒に整理して申請に進みます。
交付決定前の契約は補助対象外
公募要領では、交付決定前にITツールを契約・発注した場合は補助対象にならないとされています。現行のセキュリティ製品の更新日が迫っていても、交付決定を待たずに新しいEDRを契約すると補助を受けられません。
締切日や交付決定日は申請回ごとに設定されるため、公式サイトの事業スケジュールを確認し、契約更新日との関係を早めに整理しましょう。交付後には事業実績報告や効果報告などの手続きも続きます。
補助期間が終わった後の運用費
補助金はEDRの導入時の負担を軽くしますが、監視サービスの利用料は補助期間の後も続きます。補助期間が終わると全額が自社負担に戻るため、3年目以降の費用を含めて予算を確保しておく必要があります。
あわせて、アラートを受けたときの連絡先や、端末を隔離する判断を誰が行うかといった運用ルールも決めておきましょう。担当者が替わっても対応が続くよう、手順を文書にして複数人で共有しておくと安心です。
補助金の検討とあわせて比べたいEDR一覧
中小企業でも導入を検討しやすいEDRの製品・監視サービスを一覧にしました。補助金の対象となるかは、IT導入支援事業者や事務局のITツール検索で確認してください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| Sophos MDR | 端末からメール・ネットワークまでを専門家とAIが24時間365日で監視・対応 |
| Aurora Managed Endpoint Defense (AMED) | EPP・EDRと専門家の監視・対処を一体で提供するワンストップサービス |
| IIJセキュアエンドポイントサービス | アンチウイルスとEDRをクラウドで提供。異常検知から原因分析まで支援 |
| 使えるデータプロテクト | バックアップとEDRをまとめたクラウド型サービス。初期費用0円のプランあり |
| セキュアエンドポイントサービス(Va) | EPP・EDRと管理者への通知をセットで提供。重大なインシデント時は端末を自動隔離 |
| CybereasonCoreSuite|SOC | EDRと24時間365日のSOC運用を一体で提供する中堅・中小企業向けサービス |
| KeepEye | AIの振る舞い検知とアナリストの24時間365日監視を組み合わせたMDRサービス |
| エンドポイントセキュリティ | 専門アナリストが24時間365日体制で監視。全国の拠点で導入から運用まで支援 |
| Cybereason MDR SERVICE | 専門家が脅威を監視・解析し、緊急性の高い脅威への抑止制御も支援 |
監視の任せ方で選べるEDR製品・サービス
月額で利用する監視サービスと、管理画面で自社が対応する製品の両方を紹介します。補助期間の後も続く運用費や、社内の対応体制とあわせて比べてみてください。
Sophos MDR
- AIが平均89秒で自動対応し、迅速に脅威を抑止
- 350超の外部セキュリティツールと連携可能
- 人間のアナリストが最終判断を担い説明責任を確保
三信電気株式会社が提供する「Sophos MDR」は、セキュリティの専任者を置きにくい企業が監視から対応までを任せられるマネージド型のサービスです。AIと専門家のアナリストが24時間365日体制で脅威の監視・調査・対応を代行します。エンドポイントに加えて、アイデンティティやメール、ネットワーク、クラウドまでを監視の対象とする点も特徴です。根本原因の解析を含むインシデント対応を提供しており、封じ込めにとどまらず脅威の排除までを支援します。
Aurora Managed Endpoint Defense (AMED)
- 専門家が24時間365日体制で調査・分析から対処までを完結
- チューニングによりお客様環境に合わせて製品の防御性能を最大化
- 同一ベンダだからこそのワンストップモデルによる安心と低コスト
NTTセキュリティ・ジャパン株式会社が提供する「Aurora Managed Endpoint Defense (AMED)」は、端末の防御製品と監視の運用をまとめて契約したい場合に検討できるワンストップサービスです。シグネチャに頼らない予測AIで事前防御を行うEPPと、それに連携するEDRを備えています。製品を熟知した専門家が24時間体制で調査・分析から対処までを担い、継続的なチューニングで環境にあわせた防御設定を整えます。社内の対応負荷を抑えたい企業の選択肢です。
IIJセキュアエンドポイントサービス
- AIを駆使した「Aurora Protect」で、未知のマルウェアも検知
- 脅威の可視化から分析までをワンストップで実現
- ネットワーク全体で脅威を調査
株式会社インターネットイニシアティブが提供する「IIJセキュアエンドポイントサービス」は、管理画面で自社が初動対応を行う運用を想定したクラウド型のエンドポイントセキュリティサービスです。アンチウイルスやIT資産管理の機能に加え、EDRの機能で端末の異常検知から原因分析までを支援します。疑わしいファイルの取得や、感染した端末のネットワークからの隔離を同じ管理画面から実行できます。サーバーを用意せずに導入できる点も特徴です。
使えるデータプロテクト
- 複雑なツールは不要 エンドポイントセキュリティをシンプルに
- イメージバックアップで迅速・効率的なバックアップ&復元が可能
- 包括的なサイバープロテクションで、あらゆる機能を集中管理
使えるねっと株式会社が提供する「使えるデータプロテクト」は、EDRとあわせてデータのバックアップも整えたい企業に向いたクラウド型のデータ保護サービスです。参考価格は2,700円~で、標準的なバックアップにEDRを加えた「基本プラン+EDR」は初期費用0円、1台あたり月額2,700円、最低利用期間1年です。30日間の無料トライアルが用意されています。ランサムウェア対策やインシデントの影響範囲の可視化にも対応し、管理画面で一元管理できます。
セキュアエンドポイントサービス(Va)
- 高い精度のスキャンにより、アプリの脆弱性把握や対処が可能
- オンプレやリモート環境など、パソコンの動作状況をすべて把握
- 重大なインシデント発生時は対象パソコンを自動で隔離し能動通知
株式会社 USEN ICT Solutionsが提供する「セキュアエンドポイントサービス(Va)」は、パソコンの防御から侵入後の対策、管理者への通知までを1つのサービスで整えたい企業向けのサービスです。ウイルス侵入前の防御を担うEPP、侵入後の被害を抑えるEDR、リスクレベルに応じて管理者へ通知するマネージドサービスをセットで提供します。重大なインシデントが発生した場合は対象のパソコンを自動で隔離します。専用の管理サーバは不要です。
CybereasonCoreSuite|SOC (横河レンタ・リース株式会社)
- EDR+SOCを一体提供し、専門人材の確保負担を軽減。
- 24時間365日の監視・検知・分析体制で迅速な対応を支援。
- 月額600円~の低コストで導入・運用しやすい価格を実現。
KeepEye (S&J株式会社)
- AIによる高度な振る舞い検知と防御機能搭載
- アナリストが365日24時間監視運用
- 導入実績290社、65,000ライセンス以上
エンドポイントセキュリティ (NECフィールディング株式会社)
- 専門アナリストが24時間365日体制で監視・運用を提供。
- 振る舞い検知技術で未知のマルウェアにも迅速対応。
- 47都道府県の拠点で導入から運用までトータルサポート。
Cybereason MDR SERVICE (サイバーリーズン合同会社)
- 専門家が24時間365日体制で環境を監視・解析
- 脅威の詳細解析と適切な対応策を報告・提示します
- 緊急性が高い脅威への抑止制御と対処を支援。
まとめ
IT導入補助金(2026年度はデジタル化・AI導入補助金)でEDRの費用を抑えるには、申請ルートの見極めが大切です。お助け隊サービスとしてセキュリティ対策推進枠で申請するか、業務ソフトとあわせて通常枠で申請するかを判断しましょう。過去の交付実績による制限や対象外の費用、交付決定前に契約しないといった条件も事前に確認しましょう。補助金の対象になるEDRを探す際は、資料請求で監視の範囲やサービス内容を比べてみてください。

