データ消去ソフトの連携性を確認する理由
データ消去ソフトは単体でも使えますが、他のシステムとつなぐと、消去の記録が台帳や管理画面に反映され、運用の手間を減らせる場合があります。まず連携の意義と方式を整理します。
消去記録を資産管理につなぐ意義
端末の廃棄では、どの機器をいつ消去したかを資産台帳に反映する作業が発生します。消去ソフトの結果を手入力で台帳に転記していると、入力ミスや反映漏れが起こる場合があります。連携によって消去の結果が台帳へ反映されれば、消去済みかどうかを台帳だけで確認できます。
廃棄の手続きが完了したことを、他の部署に示す材料にもなります。確認の手間が減る点が、連携の大きな利点です。記録の転記作業が減れば、担当者は確認や例外対応に時間を使えます。
連携方式の種類と違い
連携の方式には、ソフト同士が直接つながる標準連携、API、CSVなどのファイルでデータを受け渡す方法があります。APIとは、他のシステムとデータをやり取りするための接続口を指します。標準連携は設定が簡単な反面、対応する相手が決まっています。
APIは自由度が高い一方で、開発の知識が必要な場合があります。CSVは手軽ですが、受け渡しの頻度や手順を決めておく必要があります。どの方式が使えるかは、連携先との組み合わせで決まります。
連携が使えない場合の運用の考え方
連携の機能がない製品でも、運用の工夫で対応できる場合があります。例えば、消去結果をCSVで出力し、台帳の更新を定期的に行う方法があります。この場合は、更新の担当者と頻度を決め、漏れが出ない仕組みを作りましょう。
連携ができない前提で運用を設計しておけば、導入後の手戻りを減らせます。連携の有無だけで製品を外すのではなく、運用全体で判断することが大切です。運用ルールとして、更新の期限も決めておくと安定します。
IT資産管理ツールやLCMサービスとの連携
端末の購入から廃棄までを管理する仕組みと連携できれば、データ消去の工程も台帳の流れに沿って管理できます。IT資産管理ツールとLCMサービスで、確認したい点を紹介します。
| 連携先 | 確認したい点 |
|---|---|
| IT資産管理ツール | 消去結果を台帳のステータスに反映できるか、資産番号で照合できるか |
| LCMサービス | 回収、消去、返却の各工程の情報を引き継げるか |
IT資産管理ツールとの連携で得られること
IT資産管理ツールは、社内にある端末の情報とソフトの導入状況を一元的に管理する仕組みです。消去ソフトと連携できれば、台帳上の端末に、消去済みという状態を反映できる場合があります。
連携の確認では、端末を特定するキーが何かを見ます。資産管理番号やシリアル番号で照合できるか、連携可能なツールの種類が限定されていないかを資料で確認しましょう。廃棄前の端末の一覧から、消去が済んでいない端末を抽出できるかも、運用上の確認点です。
LCMサービスとの連携の考え方
LCMとはライフサイクルマネジメントの略で、端末の調達から運用、回収、廃棄までを一貫して管理するサービスです。端末の回収後に消去を行う場合は、情報の受け渡しが課題です。
LCMサービスの事業者が消去まで行う場合と、自社で消去ソフトを使う場合で、記録の受け取り方が変わります。連携の可否は組み合わせによって異なるため、双方の窓口に確認してください。事業者による消去と自社の消去を併用する場合は、記録の様式をそろえましょう。
連携の範囲と対象情報の確認
連携と一口にいっても、反映される情報の範囲は製品によって異なります。消去の完了だけを反映するのか、消去方式や作業日時、証明書まで引き継ぐのかを確認しましょう。更新のタイミングも見ておきたい点です。
リアルタイムで反映されるのか、一定時間ごとにまとめて反映されるのかで、運用への影響が変わります。連携に追加の費用がかかる場合もあるため、見積もりの際に質問してください。連携に失敗した際の通知や再送の方法も、あわせて質問しておくと安心です。
MDMやActive Directoryとの連携
スマートフォンやタブレットの管理、ユーザー認証の仕組みと連携できると、消去の操作や権限を既存の管理方法に揃えられます。MDMとActive Directoryについて確認点を整理します。
MDMと連携する際の確認点
MDMとは、スマートフォンやタブレットなどの端末をまとめて管理する仕組みです。MDMには遠隔でデータを消去する機能を備えたものがあり、データ消去ソフトと組み合わせて運用する企業もあります。
連携の確認では、対応するOSや機種、消去の結果を管理画面で見られるかを確認します。通信できない端末や回収済みの端末の扱いについても、あらかじめ運用を決めておきましょう。回収の運用が決まっていれば、消去の漏れも防ぎやすくなります。
Active Directory連携による認証と権限管理
Active Directoryは、社内のユーザーやPCを一元管理するための仕組みです。消去ソフトの管理画面と連携できれば、既存のアカウントでログインでき、権限の管理も社内の部署構成にあわせやすくなります。退職者のアカウント停止が、消去ソフトの権限にも反映されるかも確認しましょう。
連携できる認証方式は製品によって異なります。クラウド型のID管理サービスを使っている場合は、対応しているかの確認も必要です。設定は情報システム部門に相談しながら進めましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でデータ消去ソフトの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
APIやCSV出力で消去データを活用する
標準の連携機能がない相手とは、APIやCSV出力を使ってつなぐ方法があります。自社の運用にあったデータの受け渡し方を選ぶために、それぞれの特徴と確認点を整理します。
API連携で確認したい仕様
APIがあれば、自社のシステムや台帳と消去結果を自動でやり取りできます。ただし、提供されているAPIで何ができるかは、製品によって異なります。結果の取得だけか、消去の指示まで行えるかを確認しましょう。
認証方法、利用回数の上限、仕様書の公開有無も重要な確認点です。開発の知識が必要となるため、情報システム部門や開発担当者と一緒に仕様を確認してください。仕様書の更新頻度やサポート窓口も、確認しておくとよいでしょう。
CSV出力の項目と形式の柔軟性
CSV出力は、特別な開発なしでも消去の結果を他のツールへ取り込める手軽な方法です。出力できる項目や、項目の並び順、文字コードを選べるかを確認しましょう。大量のデータを出力する場合の上限件数も、確認しておきたい点です。
台帳の項目とあわない場合、手作業での加工が必要です。出力項目の指定ができるか、期間や拠点で絞り込んで出力できるかも比較すると、運用の手間を見積もれます。実際の出力サンプルを入手して、手元の台帳に取り込めるか試すと確実です。
ログや証明書を他の管理基盤に取り込む
消去のログや証明書を、社内の文書管理やログ管理の仕組みに集約したい場合があります。ファイル形式がPDFかCSVか、保管先に自動で送れるかを確認しましょう。取り込みの頻度は、監査の時期や廃棄の件数にあわせて決めましょう。
集約によって、監査や問い合わせの際に必要な記録を探しやすくなります。保管期間とアクセス権限の設定もあわせて決め、記録の管理方法を社内で統一しておくと安心です。取り込み後に、記録が欠けていないかを確認する手順も整えましょう。
連携性を確認して製品を絞り込む手順
連携の確認は、自社で使っているツールの洗い出しから始めます。連携先を整理し、ベンダーに質問し、可能であれば検証するという流れを紹介します。
連携したい相手と目的の洗い出し
自社で使っている資産管理ツール、MDM、認証基盤、台帳の形式を一覧にします。そのうえで、何のために連携したいのか、台帳の自動更新なのか、権限管理の統一なのかを明確にしましょう。将来導入予定のツールがあれば、一覧に加えておくと選び直しを避けられます。
目的が決まれば、必須の連携と、あれば便利な連携を分けられます。連携先の担当部署にも、バージョンや契約の内容を確認しておくと、後の確認がスムーズです。連携の優先度は、効果の大きさと準備の手間を比べて決めましょう。
ベンダーへの質問項目の整理
ベンダーには、連携が標準機能か、追加費用が必要か、サポートの範囲はどこまでかを質問します。連携先の製品やバージョンを具体的に伝えると、正確な回答を得やすいでしょう。連携の実績がある事例を尋ねる方法もあり、判断の参考にできます。
サポートが設定の案内にとどまるのか、構築の支援まで含むのかは、製品や契約によって異なります。回答は文書でもらい、比較表に記録しておきましょう。質問は一覧にして複数のベンダーへ同じ内容で送ると、比較が進めやすくなります。
検証環境での動作確認
連携は、仕様上は可能でも、環境によっては期待どおりに動作しない場合があります。可能であれば、検証環境で実際の連携を試し、データの反映状況やエラー時の挙動を確認しましょう。検証で見つかった課題は、ベンダーに共有して対処を相談しましょう。
検証は本番環境に影響しない形で、ベンダーの規約と社内ルールにもとづいて行います。結果を記録して、複数の候補を同じ条件で比べると判断しやすくなります。検証の担当者と日程も、関係部署と調整して決めておきましょう。
連携範囲を確認したいデータ消去の製品
データ消去ソフトを既存の管理の仕組みとあわせて使う場合は、連携の範囲を個別に確認する必要があります。ここでは、運用の検討材料となる製品を紹介します。
TRUST DELETE on CLOMO Cloud
- 強固なリモートロックやリモートワイプで第三者への情報漏洩防止
- 使用ルール違反はセキュリティアクションが発動し、不正使用防止
- 復元が困難な方式でデータが残らない安心な消去を実現
株式会社アイキューブドシステムズが提供する「TRUST DELETE on CLOMO Cloud」は、PCの紛失や盗難が発生した際に、遠隔からのデバイスロックやデータ消去を行うWindows PC向けのクラウドサービスです。IT管理者が監視ポリシーを作成し、端末やグループごとに適用できます。消去作業のログにも対応しているため、運用状況を記録に残したい場合の検討材料になります。他のツールとの連携の範囲は製品ごとに異なるため、個別に確認しましょう。
Blancco Drive Eraser (株式会社ブランコ・ジャパン)
- 特許を取得したソリューションによる安全なデータ消去
- お客様のニーズに合わせた最適な消去方法を提供
- 電子署名付きの消去証明書により、データが削除されたことを証明
DiskDeleter (株式会社ジャングル)
- 内閣府や特許庁、警視庁などを含めた10,000以上の導入実績!
- データ消去の専門業者が採用するほどの詳細なレポート!
- 無制限のライセンスでいつでも・何台でも使用可能!
データ消去ソフトに関するよくある質問
データ消去ソフトの連携性について、よくある質問と回答をまとめました。
- ■Q1:IT資産管理ツールと連携すると、何が変わりますか?
- A:消去の結果を台帳に反映できれば、転記の手間や入力ミスを減らせる場合があります。反映される情報の範囲は製品によって異なるため、資料で確認しましょう。
- ■Q2:連携機能がない製品は、候補から外すべきですか?
- A:一概にはいえません。消去結果をCSVで出力し、台帳を定期的に更新する運用で対応できる場合があります。連携の有無だけでなく、運用全体で判断しましょう。
- ■Q3:API連携を使うには、何が必要ですか?
- A:提供されるAPIでできることは製品によって異なり、開発の知識が必要な場合があります。認証方法や利用回数の上限も確認し、情報システム部門と進めましょう。
- ■Q4:連携の確認で、ベンダーに何を質問すればよいですか?
- A:連携が標準機能か、追加費用が必要か、サポートの範囲はどこまでかを質問します。連携先の製品やバージョンを具体的に伝えると、回答を得やすいでしょう。
まとめ
データ消去ソフトの連携性は、IT資産管理ツールやLCMサービス、MDM、Active Directory、APIやCSV出力といった連携先ごとに確認します。連携の範囲や追加費用、サポートの範囲は製品によって異なるため、目的を明確にして質問することが大切です。連携が使えない場合の運用も含めて判断しましょう。気になる製品があれば、資料請求で連携の詳細を比較してみてください。

