POSシステムの5つの選定ポイント
選定ポイント1.導入目的を明確にする
自社業務に適したシステムを選ぶことが重要ですが、そのためには、導入目的を明確にして、どのような課題を解決するのかを整理しておく必要があります。ありがちな失敗が、多機能のシステムを選んだものの、使わない機能がほとんどで現場での使い勝手が悪い割に、ランニングコストがかかりすぎてしまうというもの。
このようなことがないように、自社の業務に対して、どのような機能が必要なのか、よく考える必要があるでしょう。また、業務特化型のシステムを選ぶことも一案です。
選定ポイント2.自社の規模と拡張性も考慮
当然ながら、拠点数が少ない店舗と、全国的に拠点を持つ店舗とでは導入するシステムが異なります。例えば、店舗数を拡大する戦略をとっている企業ならば、拡張性を持つシステムが必要となるでしょう。店舗数の変動が激しい場合にも対応できるような柔軟性を持つシステムを選ぶ視点が必要というわけです。
一方、小規模店舗であれば、店舗数はほぼ変わらないだけでなく、限られた業務しか行わないものと考えられますので、不要な機能を持たないシステムを選ぶことでコストを抑えることができるでしょう。
選定ポイント3.運用・保守の体制を考える
システム導入だけでなく、導入後の運用・保守を考えることも重要ポイントです。社内にシステムを運用できるスタッフがいるかどうかで、選ぶシステムも変わってきます。
POSシステムを導入することで、新たにサーバやネットワーク機器、その他POSハードウェアなど様々な機器が導入されるとともに、そのソフトウェアが安定的に動いているのか監視する必要性も生じるでしょう。
このような業務にリソースが割けるのかどうか、割けないならばどのように対応するのか…を具体的に考える必要があります。そのため、ベンダーやメーカーのサポート体制について、詳しく条件などを確認し、何かあった場合にも業務が止まらないような体制作りを考えなければなりません。
選定ポイント4.現場の使いやすさも考慮
現場では顧客と対面し、POSレジを使うことが日常業務となります。そのため、スタッフがPOSレジをスムーズに使いこなせることは、顧客満足度向上を考える上でも重要なことです。POSシステムを選定する際にも、現場の人が迷わず簡単に操作できるようなインターフェースを持つシステムを選ぶことが重要です。
昨今、業種ごとに特化したタッチパネルを搭載したPOSレジも多く登場していますので、そのような製品を選ぶのも一案。また、実際にデモ利用などができるのならば、現場のスタッフ何名かに実際に触ってもらい、その感想を聞きながら選定してもよいでしょう。
選定ポイント5.経営戦略・戦術に即した使い方ができるか
POSシステムを経営判断に活用することは、その導入の重要な目的の1つ。そのため、得られた情報を見やすく加工したりするのが容易に行えるか、必要な情報を必要なタイミングで適切に取得できるかといったことも、システム選定の際には重要なポイントです。
ここも、「経営判断にはどのような情報が必要か」ということを明確にし、その情報が的確に得られるシステムを選ぶ必要があります。
まとめ
POSシステムを選ぶ際の「5つのポイント」を取り上げました。導入前・導入後、そして現場・管理者・監督者・経営など、様々な視点から、「自社・自店舗がどのようにすれば効率化できるのか・市場競争で優位に立てるのか」を考え、目的を明確に持つことが上手な選定のコツです。
またこの5つのポイントに加えて、当然ながら「コスト」も重視すべきでしょう。導入コストだけではなく、システムは複数年使うことを前提としていますので、数年単位での費用対効果を考えることがおすすめです。