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TPiCS-Xの導入事例【イケダ工機株式会社 様】

管理精度を大幅に向上  地元で評判の生産管理の先進企業に

管理精度を大幅に向上 地元で評判の生産管理の先進企業に

導入企業
イケダ工機株式会社
イケダ工機株式会社様ロゴ
業種
業務用機械器具製造業
従業員規模
41名
事業内容
・OA機器の部品ユニットを組立生産
導入前の課題
購買計画に時間がかかり、間違いも多いために生産管理システムを活用
導入後の結果
停滞期からV字回復し、システムの柔軟性を実感

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TPiCS-X導入前の課題

購買計画に時間がかかり、間違いも多いために生産管理システムを活用

イケダ工機㈱(本社=東京都品川区)の創業は1983年。OA機器メーカーで資材や営業の経験を積んだ池田立身氏(池田広史社長の父親)が東京都品川区でベアリング、ベルト、給紙ローラーなどの販売を始めた。1990年には仙台営業所を開設し、販売と併せて部品の組立も始めた。  転機が訪れたのは1998年。取引先のOA機器メーカーから印刷機のドラムユニットの生産が移管され、それを機に角田工場(宮城県角田市)を建設。取引先の衛星工場として本格的な組立生産を行うようになった。ただし、それまでは支給された部品を組み立てるだけだったが、購買から生産準備、受入・出荷検査まで委託されたことで、急に管理業務が煩雑になった。ドラムユニットだけでも約250点の部品が使われ、仕向け地の違いによって完成品も90種類くらいに分かれるなど、管理項目が大幅に増えたのだ。  購買計画を立てるには部品展開が必要になる。当初はそれを表計算ソフトウェアのExcelで行っていたが、製造部長をはじめ担当6人がどんなに頑張っても、時間がすごくかかり、間違いも多かった。そこで本格的な生産管理システムを活用することを決め、2000年6月にTPiCSを導入した。TPiCSを選んだのは、豊富な採用実績があり、得意先からも推奨されたことだった。  当時、社内には生産管理システムが分かる人材は全くいなかったが、幸運にも取引先から管理業務に精通した人が出向で赴任し、システムインテグレータ(SI)よる適切なサポートもあって、立ち上げはスムーズにいった。 

ライン生産

ライン生産

TPiCS-X導入後の結果

停滞期からV字回復し、システムの柔軟性を実感

池田 広史 社長

池田 広史 社長

ところが数年後、一転して運用は停滞する。一番の要因は、生産管理を担当していた出向者が退職し、組織替えを余儀なくされたことだ。TPiCS はセオリー通りにやれば、購買や部品構成の作業は上手くいく。しかし、マスターの整備や注残、在庫の精度維持など、最低限のメンテナンスが必須となる。ところが「先代から聞いた話ですが、その頃のスタッフは、システムを動かせば勝手に何かをやってくれると思い込んでいたようなのです。おかしいところがあれば、当然、直すことが必要ですが、それをしなかったことで、在庫が狂い、リードタイムも狂うなど、導入以前の状態に戻ってしまったのです」と池田広史社長は話す。そして、現場へ行って見なければ、明日の生産に足りない部品があるかどうかも分からない。そういう状態に陥ってしまったのである。  しかし、こうした状況もやがて回復に向かう。やるべきことをやって現状を打開しようという機運が社内で盛り上がった。それをリードしたのは二人の若手従業員だった。一人はシステムには詳しくないが、製造出身で現場業務に精通した人。もう一人は現社長の池田広史氏である。広史氏は学生時代にプログラミングを専攻するなど、IT やソフトウェアに強い。世間一般には「生産管理システムの担当者は現場にだけ詳しくても、IT やシステムにだけ詳しくても上手くいかない」と言われるが、二人が合流することによってベストな状態が生まれ、一気に回復に向かうことができた。  「システムの流れと現場の流れが合っていないことはすぐに分かりました。それまでは現場が中心で、『とにかく現場を回さないといけない』という感じでやっていましたが、モノづくりは別として、『システムで管理して運用しないと、上手くいくはずはない』と思いました」と池田社長は当時を振り返る。 そしてフローチャートをつくり、「今はこういうフローだが、TPiCS に合わせるためには、こうしたほうがよい」という提案を矢継ぎ早に出したという。  「TPiCS 事件簿」という改善ノートもつくった。「名称は刺激的ですが、要はTPiCS が悪いのではなく、『運用の仕方を間違えた記録集』であり、現場の人も含め気づいたことを皆で書きました」(池田社長)。一例をあげると、「子部品が親に引き当てられている数を引かなければ、現在の在庫と合わなくなる→引き落としたときに確認したか」などのコメントが書かれている。これを見れば、現象があり、調査を行い、結果を導き出し、それに対してどのような対策を打ったかが分かる。こうした改善策が奏功して2010 年代に入るとシステム運用はV 字回復をとげた。 しかし、同社はそれだけでは満足しなかった。「それまでわれわれがやってきたのは、現場とシステムが合っていて、システムの数字を信用できるものにする作業でしたが、本来はもっとやりたいことがあったのです」と池田社長は言う。具体的には、何か起きてから対応するのではなく、何かが起きないために、事前に自分たちでチェックを入れていくという運用の仕方である。それを行うには、生産管理部門だけでなく現場の人たちの協力が必要であり、さまざまなルールをつくり、それを徹底させた。  その結果、従業員一人ひとりの管理レベルが格段に向上した。例えば設計変更があると、誰が設計変更の依頼書を書いて誰に伝え、誰が修正するかなどのルールがつくられ、それがしっかりと守られるようになった。仮にこうしたルールがなかったとしたら、設計変更は一部の人にしか分からず、ミスが発生しかねないが、全員が情報を共有することで、ミスを防止できるようになった。  「TPiCSのよいところは、システムに柔軟性があり、自分たちの好きなようにできること」と池田社長は言う。「よく、『問題のあるところは分かっていても、システムに縛りがあるので手がつけられない』と言う人がいますが、TPiCSはデータベースがオープンなので、ちょっとプログラミングしてデータ連携させれば解決してしまうことが結構多いのです。ほかのシステムを使っているある会社の人は、『項目を増やすだけでも有償と言われた』と嘆いていましたが、それとは大違いです。そして、興味がある人からしてみれば、どこまでも掘り下げていける。こういうシステムはなかなかないと思っています」(池田社長)。  システム導入前は担当者6人が長時間かけて作業しても難しかった生産管理業務が、システムが軌道に乗ってからは二人でこなせるようになり、最悪時には400万円ほどあった棚卸時の差異は、プラスマイナス5万円の水準にまで下がった。

TPiCS-Xのロゴ画像

TPiCS-X

変化する市場に対応するために、個別生産や繰返生産に特化した最新の生産管理システムです。製品の多様化に対応し、工場のスムーズな生産を実現します。

株式会社 ティーピクス研究所

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IT製品・サービスの比較・資料請求が無料でできる、ITトレンド。こちらのページでは、『攻撃型生産管理システム TPiCS-X』(生産管理)を導入したイケダ工機株式会社様の導入事例をご紹介しています。
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