セキュリティシステムの評判が良いとは何か
評判が良いという言葉は、人によって指す内容が異なります。検索で調べる前に、評判の種類と、自社にとっての良さの基準を整理しておきましょう。
評判を構成する情報の種類
評判は、利用者の口コミ、満足度の調査、採用実績、第三者の認証、専門家の評価といった情報で成り立っています。それぞれ、信頼できる度合いと分かることが異なります。まずは、どの種類の情報を集めるかを決めておきましょう。
口コミは実際の使い心地が分かる反面、個人の感想が中心です。認証は客観的な基準にもとづきますが、使い勝手は分かりません。複数の種類を組み合わせて見ることで、判断の偏りを減らせます。
数字だけで評判を判断しない理由
シェアや導入社数などの数字は、目を引きやすい情報です。しかし、算出の条件や調査の範囲が示されていないと、他の製品と公平に比べられません。数字は入り口として使い、中身を確かめる姿勢が大切です。
数字を見るときは、誰がいつ、どの範囲で調べたものかを確認しましょう。対象が個人向けか法人向けか、端末の台数か契約数かによっても意味が変わります。出典のない数字は、参考程度にとどめるのが無難です。
自社にとっての良い評判の基準
他社で評判が良くても、自社の環境や体制にあうとは限りません。大規模な組織に向いた機能は、小規模な会社では運用が負担になる場合があります。基準は、導入の目的に立ち返って決めるとぶれにくくなります。
自社が重視する点として、検知の精度、管理画面の分かりやすさ、サポートの対応時間などを先に決めましょう。基準を言葉にしておくと、評判の情報を自社の目線で読み取れます。項目は、導入を決める担当者と運用する担当者の意見をふまえて決めると、評価の偏りを減らせます。
セキュリティシステムの口コミや満足度の読み解き方
レビューサイトや調査の結果は、製品選びの参考といえます。ただし読み方を誤ると判断がずれるため、確認したい点を整理します。
| 確認する点 | 見方 |
|---|---|
| 投稿者の立場 | 担当者か経営層か、利用規模はどの程度か |
| 利用環境 | 端末やネットワークが自社と近いか |
| 投稿時期 | 製品の更新後の評価か |
レビューや満足度調査の見方
レビューサイトでは、評価の点数だけでなく、コメントの内容を読みましょう。何に満足し、何に不満を持ったのかを知ることで、自社に関係する点を見つけられます。複数の情報源を見比べると、評価の傾向をつかみやすくなります。
満足度の調査は、対象者や設問の条件によって結果が変わります。調査の実施者と方法が示されているかを確認してください。特定の製品に偏った調査でないかも、見極める点のひとつです。
投稿者の立場と環境をそろえた読み方
同じ製品でも、利用する会社の規模や業種、運用体制によって感想は異なります。少人数の会社での評価は、大規模な組織には当てはまらない場合があります。投稿者の属性が分からない場合は、割り引いて読むことが大切です。
自社と近い条件の投稿を優先して読みましょう。専任の担当者がいるか、外部へ運用を任せているかも、評価に影響する要素です。条件の違う意見は、参考程度に受け止めると偏りを避けられます。
古い情報や偏った意見への注意
セキュリティの製品は、機能の追加や更新が継続的に行われる場合があります。数年前の口コミは、現在の製品と状況が異なる場合があるため、投稿の時期を確認しましょう。
極端に良い、または悪い意見は、背景を確かめ、投稿者の環境や使い方が分からない場合は参考程度にとどめましょう。不満の原因が、製品側の問題なのか、設定や運用の問題なのかで、意味が変わります。複数の意見に共通する点を探すと、傾向がつかめます。
採用実績やシェアの情報を確かめる
導入社数や採用実績は、信頼性を示す材料として挙げられる場合があります。情報の出典と読み方を確認し、過度に重視しすぎないようにしましょう。
導入社数やシェアの出典の確認
導入社数やシェアを掲載しているときは、集計した時期や対象、算出方法を確かめます。ベンダー自身の発表なのか、第三者の調査なのかでも、信頼の度合いは異なります。数字の背景まで見ることが、読み違いの防止につながる点です。
調査の定義が異なる数字同士は、単純に比べられません。数字の大小だけで判断せず、自社と同じ用途や規模での利用が想定されているかに目を向けましょう。不明な点は、ベンダーに質問すると確認できます。
上場企業での採用実績の読み方
上場企業での採用実績は、導入を検討する際の参考情報のひとつになる場合があります。ただし、採用された範囲が全社なのか、一部の部門なのかで意味が変わります。実績の有無は、あくまで判断材料のひとつとして扱いましょう。
採用実績があっても、自社の環境や要件にあうとは限りません。業種や規模が自社に近い事例を探し、導入の目的や成果を確認しましょう。公開できる範囲に限りがあるため、詳細は問い合わせて確かめます。
導入事例から知る運用の様子
導入事例には、導入の経緯や運用の工夫、課題への対処が書かれている場合があります。評判を確かめる際に、数字よりも具体的な使い方が分かる点が利点です。事例の読み方を押さえると、自社への当てはめがしやすくなります。
事例はベンダーが公開するため、成功した内容が中心になる傾向があります。課題や注意点も聞けるよう、相談の機会を設けましょう。同じ業種の担当者から話を聞ける機会があれば、活用してください。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でセキュリティシステムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
セキュリティ認証から評判の裏づけを探す
第三者による認証は、評判を客観的に裏づける材料といえます。代表的な認証の種類と、確認すべき対象範囲を整理します。
| 確認する点 | 見方 |
|---|---|
| 認証の種類 | 組織の管理体制か、サービスの評価かを区別する |
| 対象範囲 | 検討する製品の提供部門が含まれているか |
| 取得時期 | 現在も有効で、更新されているか |
認証の種類と意味を理解する
代表的なものに、国際規格のISO/IEC 27001にもとづくISMS認証があります。クラウドサービスでは、政府情報システムのためのセキュリティ評価制度であるISMAPへの登録も、判断材料のひとつです。認証の名称が似ていても、評価の対象は同じではありません。
認証は、組織の管理体制を評価するものと、サービスを評価するものがあります。どちらの認証かによって、分かることが異なります。名称だけで安心せず、何を評価した認証なのかを確認しましょう。
認証の対象範囲を確かめる
認証を取得していても、対象が会社全体なのか、特定の部門やサービスだけなのかは異なります。検討している製品の提供部門が、認証の範囲に含まれているかを確認しましょう。範囲が不明確なままでは、評価の裏づけとして使えません。
認証の範囲は、認証機関の登録情報や、ベンダーの公開資料で確認できます。見つからない場合は、ベンダーに問い合わせてください。取得時期や更新の状況も、あわせて確かめておくと安心です。
認証だけで安全と判断しない
認証は、一定の基準を満たしている目安にはなりますが、事故が起きないことを保証するものではありません。製品の機能や運用体制とあわせて判断する必要があります。認証は、判断材料の一部として位置づけましょう。
認証に加えて、脆弱性への対応方針や、障害時の情報の公開姿勢も確認しましょう。自社の取引先や業界で求められる基準がある場合は、それを満たしているかも重要な確認項目です。取引先から求められる基準を、あらかじめ確認しておくことも大切です。
評判を自社で確かめる進め方
外部の情報を集めたあとは、自社で直接確かめる段階に進みます。評判を自社の判断に結びつけるための手順を、4つの段階に分けて紹介します。
- ■情報収集
- 口コミ、事例、認証の情報を集めて整理する
- ■直接確認
- デモや試用で操作と検知の様子を確かめる
- ■サポート確認
- 問い合わせの対応と提供体制を確認する
- ■社内評価
- 基準にもとづいて点数化し、関係者で共有する
資料請求とデモで直接確かめる
口コミだけでは分からない点は、資料請求やデモで直接確かめましょう。管理画面の操作感や、検知の通知の内容、設定の手順を実際に見ることができます。画面の印象は、資料だけでは伝わりにくい部分です。
複数の製品を同じ条件で比較すると、違いが見えやすくなります。自社の環境で試用できるかを確認し、質問をまとめて各社に同じ内容を聞くと、回答の違いも比べられます。デモの様子は担当者以外にも共有すると、社内での評価にも役立ちます。
サポート体制の信頼性を確認する
評判の中でも、サポートに関する意見は運用の安心感に直結します。問い合わせの窓口、対応時間、事故時の連絡手段を確認しましょう。サポートの質は、実際に問い合わせて確かめるのが確実です。
導入前の問い合わせへの対応も、ひとつの判断材料です。回答の早さや説明の分かりやすさは、導入後の対応を想像する手がかりです。サポートの範囲は契約により異なるため、障害や事故が起きた際の連絡手順が文書で示されているかも見ておきましょう。
社内で評価基準を作って比べる
集めた情報は、自社の基準で整理し、関係者と共有しましょう。検知の精度、使いやすさ、サポート、認証、費用などの項目を決め、各製品を同じ基準で評価します。基準を共有しておくと、担当者が変わっても判断がぶれにくくなります。
点数をつけると、感覚による判断を減らせます。ただし、点数が高い製品でも自社にあうとは限らないため、最終的には試用の結果とあわせて判断しましょう。評価の過程を記録しておくと、後から経緯を説明できます。
認証や実績を問い合わせたい監視・対応サービス
評判を自社で確かめる際に、認証や事例、サポート体制を問い合わせる候補として、監視や対応を担うサービスを選びました。資料請求で、取得している認証や対応範囲を確認しましょう。
KasperskyManagedDetectionandResponse (株式会社カスペルスキー)
- 専門家による24時間365日監視と分析
- 高度な攻撃への迅速・的確なインシデント対応
- セキュリティ運用負荷を軽減し、リソースを最適化
IIJC-SOCサービス (株式会社インターネットイニシアティブ)
- 365日24時間の高度なセキュリティ監視。
- インシデントの迅速検知・分析・対応
- IIJ専門チームの豊富な経験とノウハウ
CrowdStrike (クラウドストライク合同会社)
- 単一基盤で統合運用。
- AI活用の次世代AVと攻撃痕跡検知
- EDR/XDRと脅威ハンティングで検知・調査・対応を支援。
セキュリティシステムに関するよくある質問
セキュリティシステムの評判についてよくある質問と回答をまとめました。
- ■Q1:口コミが少ない製品は、避けたほうがよいですか?
- A:口コミの量だけでは、製品の良し悪しは判断できません。認証、事例、サポートの対応、試用の結果など、ほかの情報とあわせて確かめましょう。
- ■Q2:ベンダーが公開する導入事例は、どこまで参考にできますか?
- A:導入の経緯や運用の工夫を知る材料ですが、成功した内容が中心になる傾向があります。課題や注意点も質問し、自社と近い条件の事例を選んで確認しましょう。
- ■Q3:認証を取得している製品なら、安全性は保証されますか?
- A:認証は一定の基準を満たしている目安であり、事故が起きないことを保証するものではありません。認証の対象範囲と取得時期を確認し、製品の機能や運用体制とあわせて判断しましょう。
- ■Q4:評判の確認結果を社内で説明するには、何をまとめればよいですか?
- A:確認した情報の出典、評価の基準、各製品を比べた結果、試用で分かった点を整理しましょう。数字を載せる場合は、調査の時期と条件もあわせて示すと説明しやすくなります。
まとめ
セキュリティシステムの評判が良いかを見極めるには、口コミ、採用実績、認証、サポートを、基準を決めて確かめることが大切です。数字や点数は、出典と算出の条件を確認して読み解きましょう。認証は対象範囲まで確かめ、最終的には自社の環境で試用して判断します。まずは複数の製品を資料請求して、比べてみてください。

