使いにくさが生じる場面を分ける
サブスクリプション管理システムとは、継続的な契約にもとづく課金と請求、契約者の情報をまとめて扱う仕組みです。関わる人が複数いるため、使いにくさの内容も立場によって異なります。
運営側で負担になる場面
担当者にとっての負担は、契約の登録や変更、請求内容の確認、問い合わせを受けた際の状況確認といった作業に表れます。1件あたりの時間が短くても、件数が多ければ全体の時間は大きくなります。
比較する際は、頻度の高い作業を3つほど選び、必要な操作の回数を数える方法が有効です。契約の登録、プランの変更、請求内容の確認といった作業が候補です。試用の機会があれば、実際に操作して所要時間を計測しましょう。複数の担当者で試すと、個人差を除いた判断がしやすくなります。
契約者側で負担になる場面
契約者が自分で内容を確認したり変更したりする画面が用意されている場合、その分かりにくさは問い合わせの増加につながります。現在のプランや次回の請求日が見つけにくいと、担当者への連絡が増えます。
確認したいのは、契約者向けの画面で何ができるか、表示される項目を調整できるか、案内の文面を自社で編集できるかという点です。実際の画面を見せてもらい、契約者の立場で必要な情報にたどり着けるかを確かめましょう。解約の手続きが画面で完結するかも、方針とあわせて確認しておく項目です。契約者向けの画面で扱える範囲が広いほど、担当者が個別に対応する場面を減らせます。
日常の操作で負担になる要素
導入後に繰り返し行う作業について、実際の手順を想定して確認しておきましょう。
契約の登録と変更にかかる手数
新規の契約を登録する際、入力する項目が多いと時間がかかります。よく使うプランの組み合わせを雛形として保存できると、入力の手間を減らせます。
確認したいのは、雛形を用意できるか、一括で登録できる仕組みがあるか、入力の誤りを事前に指摘する仕組みがあるかという点です。あわせて、変更の際に何を選ぶと請求がどう変わるかが画面上で確認できるかも見ておきましょう。結果を確かめてから確定できると、修正のやり直しを減らせます。
請求内容と入金状況を確認する手数
請求を実行した後、成功した件数と失敗した件数を確認する作業が発生します。失敗した契約を絞り込めるか、理由ごとに分類されるかによって、対応にかかる時間が変わります。
確認したいのは、失敗の一覧を確認できるか、再処理を何回の操作で行えるか、契約者へ案内を送れるかという点です。あわせて、入金の状況を確認する画面があるか、会計の仕組みと突き合わせる作業をどう行うかも確認しておきましょう。月次の締めにかかる時間へ直結する部分です。経理の担当者にも試用の段階で操作してもらうと、実際の負担を把握できます。
初期設定でつまずきやすい箇所
導入の段階でつまずくと、運用を始めるまでに時間がかかります。開始までの流れも比較の対象にしましょう。
料金プランを設計する工程
初期設定では、自社の料金体系をシステム上で表現する作業が必要になります。基本の料金、利用量に応じた分、割引の条件といった要素をどう組み立てるかは、製品ごとに考え方が異なります。
準備を進めるには、現在の料金体系と、想定される契約のパターンを書き出しておきましょう。特殊な条件で契約している顧客がいる場合は、その内容も含めます。設定を依頼できるか、設計について相談できるかを確認し、代表的なパターンで実際に計算結果を確かめてから本番の登録へ進むと、後戻りを避けられます。
決済や会計との接続を設定する工程
決済の仕組みや会計のシステムとつなぐ設定では、それぞれの契約や情報が必要になります。決済の事業者との契約が先に必要な場合もあるため、手順を確認しておきましょう。
確認したいのは、連携できる決済の手段、接続に必要な情報と手順、会計側へ渡すデータの形式です。テスト用の環境で動作を確認できるかも重要な項目です。実際の決済を伴わない形で試せると、本番の前に流れを確かめられます。導入から利用開始までの目安期間も、あわせて聞いておきましょう。決済事業者の審査に時間がかかる場合もあるため、余裕を持った計画にしておくと安心です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でサブスクリプション管理システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
サポートで待ち時間が生じる要因
請求にかかわる問題は業務への影響が大きいため、対応の速さは重要な項目です。
契約内容によって変わる点
サポートには等級が設けられている場合があり、対応する時間帯や回答までの目安が異なります。請求日が月初に集中する運用では、その時期に問い合わせが増える可能性があります。
確認したいのは、対応する時間帯、回答までの目安、問い合わせの手段、専任の担当者が付くかという点です。請求の実行日が決まっている場合は、その前後の対応について事前に相談しておくとよいでしょう。料金の設計について相談できるかも、体制によっては重要な項目です。
問い合わせ時の情報提供で変わる点
回答までの時間は、伝える情報の内容によっても変わります。対象の契約の識別子、発生した日時、実行した操作、表示されたメッセージがそろっていれば、確認が進みやすくなります。
備えとしては、問い合わせの際に伝える項目を一覧にしておく方法があります。契約者から報告を受ける際の確認項目も決めておくと、必要な情報を集めやすくなります。あわせて、よくある事象と対処法をまとめた資料が提供されているかも確認しましょう。自分で調べられる資料があると、問い合わせの前に解決できる場面が増えます。日本語の資料がどこまで用意されているかも、あわせて見ておきましょう。
スマートフォンから確認する際の制約
外出先で契約の状況を確認したいという要望もありますが、対応の範囲は製品によって異なります。
運営側の画面で確認できる範囲
管理画面がスマートフォンの画面幅に対応している製品もあれば、パソコンでの利用を前提とした作りの製品もあります。契約の一覧や請求の明細は項目が多いため、小さい画面では見にくくなる可能性があります。
確認したいのは、契約状況の確認ができるか、変更の操作まで行えるか、通知を受け取れるかという点です。多くの場合、外出先では状況の確認までを行い、変更は戻ってから行う運用が現実的です。実際の画面をデモで見せてもらうと、想定していた使い方ができるかを判断しやすくなります。
契約者向けの画面での見え方
契約者がスマートフォンから確認する場面は多いため、こちらの表示は特に重要です。プランの内容や請求の履歴が見やすく表示されるか、変更の手続きが画面上で完結するかを確認しましょう。
あわせて、案内のメールから該当の画面へ移動できるか、ログインの手順が分かりやすいかも確認項目です。手続きの途中で分からなくなると、問い合わせにつながります。実際の端末で一連の流れを試し、迷った箇所を記録しておくと、案内の文面を整える材料にもなります。社内の複数名に試してもらうと、気づきにくい点も見つかります。
操作の負担を確かめたいサブスクリプション管理システム
契約の登録や請求内容の確認にかかる手数は、実際の画面で確かめておきたい部分です。使い勝手を比べたい製品を集めました。
ハヤサブ
- サブスクリプションビジネスの特性に合わせた販売管理を実現
- 多様で複雑な料金パターン・料金条件・請求パターンに対応
- 周辺システムと柔軟にシステム連携し、販売管理を一元化
株式会社オロが提供する「ハヤサブ」は、継続的な契約にもとづく販売と請求を管理するシステムです。契約に関する指標を確認する画面が用意されており、事業の状況を追いながら運用できます。顧客ごとに異なる契約条件を扱いたい場合の選択肢になります。
Scalebase
- サブスクモデルの複雑な契約も、標準項目で一元管理!
- 契約情報を登録するだけで、 毎月の請求が自動化!
- 新サービスや新プランの投入、 料金改定にスムーズに対応!
Scalebase株式会社が提供する「Scalebase」は、継続的な契約の管理と請求を扱うクラウドサービスです。外部のシステムとデータをやり取りする手段が用意されており、既存の仕組みと組み合わせた運用を検討できます。契約のパターンが複雑な事業で確認しておきたい選択肢です。
サブスクストア (テモナ株式会社)
- BtoC向け定期通販カートで業界シェアNo1
- 大規模ショップ向けフルカスタムECカート
- BtoB・卸EC特有の取引に対応したカートシステム
TAKETIN (株式会社TAKETIN)
- 申込から決済、入退会連動までの一連の流れを自動化。
- WordPressで決済連動型会員サイトを構築
- 顧客情報を一元化し多様な会員サービスを提供
サブスクリプション管理システムに関するFAQ
システムの使い勝手について、よく寄せられる質問と回答をまとめました。
- Q1: 使いやすさはどうやって比較すればよいですか?
- 運営側と契約者側に分けて、実際の作業を試す方法が有効です。契約の登録や変更、請求内容の確認について、手数や所要時間を記録しておきましょう。
- Q2: 初期設定で特に難しいのはどこですか?
- 自社の料金体系をシステム上で表現する工程です。想定される契約のパターンを書き出し、代表的な例で計算結果を確かめてから本番の登録へ進みましょう。
- Q3: 本番の前に動作を確認できますか?
- テスト用の環境が用意されている製品があります。実際の決済を伴わない形で試せるかを確認し、一連の流れを確かめてから運用を開始してください。
- Q4: 契約者はスマートフォンから手続きできますか?
- 対応している製品が多いものの、行える操作の範囲は異なります。実際の端末で一連の流れを試し、迷った箇所を案内の文面へ反映するとよいでしょう。
まとめ
サブスクリプション管理システムの使いにくさは、運営側の操作の手数、契約者向け画面の分かりやすさ、初期設定で求められる料金の設計、サポートの対応範囲、端末ごとの表示という項目に分けると比較できます。いずれも資料だけでは判断しにくいため、試用やデモの機会を活用しましょう。関わる人と作業を整理したうえで、複数の製品資料を取り寄せて比較検討を進めてください。


