ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■応答方式別
- シナリオ型:FastSeries、PKSHA VoiceAgent、MOBI VOICE
- 生成AIを使った自由対話型:PKSHA VoiceAgent、AIMessengerVoicebot
- 自由発話をAIが認識して振り分けるAI-IVR:PKSHA VoiceAgent、LINE WORKS AiCall VOICEIVR
- ■電話設備との接続方法別
- 既存のPBX・CTIと連携:FastSeries、PKSHA VoiceAgent
- 電話番号を含めてクラウドで提供:FastSeries
ボイスボットの乗り換えで作り直しになる部分
ボイスボットは、会話の流れや聞き取りの設定がサービスごとに独自の形式で作られています。そのため乗り換えでは、データを移すというより、旧サービスの設定を参考に新しく組み立て直す作業が中心です。作り直す範囲を先に把握しておきましょう。作業量はシナリオの数や分岐の多さで変わるため、見積もりの前提として共有することも大切です。
会話シナリオの再設計
会話シナリオとは、ボイスボットが何を聞き、どう答え、どこで終えるかを決めた流れです。シナリオの形式はサービスごとに異なるため、旧サービスから書き出したデータをそのまま読み込めるケースは限られます。
乗り換えでは、旧シナリオを図や表に書き起こし、通話ログで途中終了や聞き返しが目立つ箇所を洗い出してから再設計すると効果的です。応答方式も見直しの対象です。決まった選択肢で進めるシナリオ型と、生成AIで自由な発話に答える型では、設計の考え方や誤答への備え方が変わります。
音声認識の辞書と言い回しの登録
音声認識の精度を保つには、自社の商品名や地名、専門用語を辞書に登録し直す作業が欠かせません。旧サービスで登録していた単語や読み方の一覧は、出力できる範囲で書き出しておきましょう。
あわせて、お客様がよく使う言い回しも整理しておきます。例えば「予約を変えたい」と「日にちをずらしたい」が同じ用件だと判定できるよう、意図ごとに言い回しをまとめておくと、新サービスでの設定が進めやすくなります。辞書の登録方法や件数の上限は、サービスごとに確認が必要です。
音声合成の声と案内文
ボイスボットが話す声は、音声合成の種類によって聞こえ方が変わります。乗り換え後に声が変わると、普段から電話をかけてくるお客様が戸惑う場合もあります。
新サービスで選べる声の種類や話す速さ、間の取り方を試し、案内文を聞き取りやすい長さに直しておきましょう。番号や日付の読み上げ方は、サービスによって違いが出やすい部分です。「1日」を「ついたち」と読むかどうかなど、業務で使う表現を実際に読み上げさせて確認すると安心です。
着信経路を切り替えるための電話まわりの確認
ボイスボットの乗り換えで影響が大きいのは、電話がどこに着信し、どこへ転送されるかという経路です。電話番号の提供元や、PBX(社内の電話交換機)やCTI(電話とシステムの連携基盤)との接続方法によって、切り替えの手順が変わります。
着信番号と転送設定の切り替え
まず、お客様がかける番号がどこで契約されているかを確認しましょう。自社で契約した番号から転送している場合は、転送先を新サービスの番号に変えることで切り替えられます。旧サービスが番号ごと提供している場合は、番号を引き継げるかが重要な確認点です。
番号を引き継げないと、ホームページや請求書に載せた番号も変更しなければなりません。番号の移行可否や手続きにかかる期間は、通信事業者とサービス提供会社の双方に確認しておきましょう。
オペレーター転送とCTI・PBXとの連携
ボイスボットで解決できない用件は、オペレーターへ転送する設計にしておくと、お客様を待たせずに済みます。転送先の番号や受付時間、転送時にオペレーターへ渡す情報を、新サービスでも同じように設定できるかを確認しましょう。
聞き取った氏名や用件をCTIの画面に表示している場合は、連携方法の作り直しが必要になる可能性があります。連携が正しく動かないと、お客様に同じ内容を二度話してもらうことになり、満足度の低下につながります。連携の改修範囲は、PBXやCTIの保守会社にも相談しておくと安心です。切り替え当日は、転送先の内線や受付時間の設定を一つずつ試験し、結果を記録に残しておきましょう。
ボイスボットの通話録音と文字起こしデータの扱い
ボイスボットには、通話録音や文字起こしのデータが蓄積されています。これらは応対品質の改善に役立つ一方、個人情報を含む場合があります。乗り換えの際は、保存しておくデータと削除するデータを分け、取り扱いのルールを確認しましょう。
過去の通話録音の保存と移行
旧サービスの通話録音や文字起こしは、解約後に閲覧できなくなる場合があります。問い合わせ対応の記録として残す必要があるものは、解約前に出力しておきましょう。
出力できる形式や期間はサービスによって異なり、件数が多いと出力に時間がかかるケースもあります。すべてを新サービスに移すのではなく、社内規程で定めた保存期間に必要な分だけを社内の保管先に移し、残りは旧サービスでの削除を依頼する方法も検討しましょう。削除した証明を受け取れるかも確認しておくと安心です。
個人情報の取り扱いと委託先の確認
通話には氏名や住所、会員番号などの個人情報が含まれます。新サービスでは、録音や文字起こしデータを保存する場所や期間、アクセスできる人の範囲を確認しましょう。
生成AIを使う型では、通話の内容がAIの学習に使われるかどうかも重要な確認点です。学習に使わない設定があるか、契約書や利用規約に明記されているかを確かめておきます。社内の個人情報保護の担当者と一緒に確認すると、判断の抜け漏れを防げます。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でボイスボットの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
本番前に認識精度を確かめるテスト通話
新しいボイスボットが自社の問い合わせに対応できるかは、本番に近い条件でテスト通話を行って確かめるのが確実です。静かな会議室でのテストだけでは、実際の利用環境で起こる聞き取りの課題に気づけない場合があります。
実際の問い合わせ内容での聞き取り試験
テスト通話では、過去の問い合わせで多かった用件をもとに、実際の言い回しで話しかけてみましょう。社内の複数人が、年齢や話し方の異なる条件で試すと、聞き取りの弱い部分を見つけやすくなります。
屋外や車内、スマートフォンのスピーカー通話など、雑音のある環境でも試しておくことが大切です。聞き取れなかった言葉は記録し、辞書への登録や、質問の仕方を見直す材料にします。テストの結果は、旧サービスでの同じ用件の処理状況と並べて比べると判断しやすくなります。
聞き返しと転送の条件の調整
聞き取れなかったときに何回聞き返すか、どの時点でオペレーターへ転送するかは、テストを通じて調整します。聞き返しが多すぎるとお客様の負担が増え、少なすぎると転送が増えて人手の削減につながりません。
営業時間外にオペレーターへ転送できない場合の案内も決めておきましょう。折り返しの電話を予約する、SMSで手続きページを送るなど、新サービスで使える方法によって設計が変わります。旧サービスと同じ動きにこだわらず、利用者にとって分かりやすい流れを選ぶことが大切です。
乗り換え後のボイスボットを評価する指標
ボイスボットを乗り換えた後は、導入前に決めた指標で効果を確かめ、設定を改善し続けることが重要です。数字だけでなく、聞き取れなかった通話の中身まで確認すると、次の改善につながります。
自動で完了した割合と転送率
代表的な指標は、ボイスボットだけで用件が完了した割合と、オペレーターへ転送された割合です。旧サービスの実績と同じ定義で集計しないと、正しく比較できない点に注意しましょう。
途中で電話を切られた割合や、同じ人が短時間に何度もかけ直している件数も確認したい指標です。かけ直しが多い場合は、案内が分かりにくい、あるいは用件が完了していない可能性があります。集計の方法や出力できるレポートの項目は、乗り換え前にサービスごとに確認しておきましょう。
聞き取れなかった通話をもとにした辞書の改善
乗り換え直後は、聞き取れなかった言葉や想定外の用件が出てくる場合があります。これらを定期的に確認し、辞書やシナリオに反映していくことで、応答の精度を高められます。
改善作業を特定の担当者だけに任せると、異動や退職で止まってしまうおそれがあります。確認の頻度や手順を文書にまとめ、複数人で分担できる体制にしておきましょう。サービス提供会社がどこまで改善を手伝うかも、契約前に確認しておくと安心です。
乗り換え先として比べたいボイスボット一覧
シナリオを作り直す前提で乗り換え先を選ぶなら、応答方式と電話設備との接続方法を比べておくと判断しやすくなります。この記事で紹介するボイスボットの特徴を一覧にしました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| FastSeries | 分岐シナリオを画面上で作成できるAIボイスボット。PBX連携や有人転送に対応 |
| PKSHA VoiceAgent | ノーコードで対話フローを作成でき、PBX・CTI連携や生成AIを搭載 |
| LINE WORKS AiCall VOICEIVR | 自由発話をAIが認識し、AI対応と有人対応へ自動で振り分けるAI搭載型IVR |
| MOBI VOICE | ノーコードでシナリオを編集でき、AI要約とテキスト化に対応 |
| AIMessengerVoicebot | 生成AIによる対話型の用件特定で、電話応対を自動化 |
| VoiceBOT | AIヒアリングで問い合わせを整理し、SMSやチャットボット誘導、有人対応につなぐ |
| AI電話サービス | AIの自動応答で一次対応を行い、有人対応への引き継ぎにも対応 |
| COTOHAVoiceDXPremium | 架電者の発話をヒアリングし、電話応対から後続処理まで自動化 |
| AIボイスボット | 音声をリアルタイムでテキスト化し、受付履歴をクラウドで管理・検索できる |
シナリオの作り直しを進めやすいボイスボット
乗り換えでは会話シナリオや辞書を新しく組み立てるため、シナリオの編集方法や転送の仕組み、通話ログの確認方法を比べることが大切です。ここでは応答方式や電話設備との接続方法に違いがあるボイスボットを紹介します。
FastSeries
- 24時間365日「電話がつながらない」を解消し顧客満足度向上可能
- 大規模・障害・インフラに強い!「最大1,000件」の同時着信対応
- アウトバウンド対応、有人対応切替、AI連携など高い拡張性あり
シナリオを社内で組み立て直したい企業には、テクマトリックス株式会社が提供する「FastSeries」が候補です。1つのシナリオ内で9つまで分岐できるIVRのような自動応答シナリオを画面上で作成・変更できるAIボイスボットです。電話番号を購入してシナリオに紐づけ、すぐに公開することもできます。PBX連携やアウトバウンドコールの自動化に対応し、会話の途中でつまずいた通話を有人対応へ転送する運用も可能です。ヒアリング内容は自動でテキスト化され、元の音声も聞き直せるため、テスト通話の振り返りにも使えます。
PKSHA VoiceAgent
- 市場シェアNo.1の実績
- 業務効率化も、顧客体験も。どちらも諦めない日本語特化AI
- 成果創出まで専門チームがしっかり伴走する安心設計
既存のコールセンター設備とつなぎたい場合は、株式会社PKSHA Technologyが提供する「PKSHA VoiceAgent」が選択肢です。日本語に特化した音声認識と自然対話技術で電話応対を自動化するAI Voicebotで、入電を窓口へ振り分けるAI-IVRプランと、定型業務を自動化する自動応答プランがあります。対話フローはノーコードで作成・更新でき、PBX・CTI連携や転送、独自辞書、ピンポイント聞き直し、生成AI搭載といった機能を備えています。導入後はCSチームが運用改善を支援する体制です。
LINE WORKS AiCall VOICEIVR
- AIによるお問い合わせ内容の事前確認で有人対応を大幅に削減
- お客様の自由発話をAIが認識して自動対応、PUSH操作は不要
- 独自開発AIだからできる企業ごとの個別学習で高い精度を実現
プッシュ式のIVRから見直したい企業には、LINE WORKS株式会社が提供する「LINE WORKS AiCall VOICEIVR」が選択肢です。電話で自由に話された内容をAIが認識し、AIで完結できる問い合わせと有人対応が必要な問い合わせを自動で振り分けるAI搭載型IVRです。番号のボタン操作が不要で、オペレーターは用件がわかった状態で対応できます。導入時は企業ごとの専門用語にあわせてAIの個別学習を行い、運用開始後はセルフメンテナンスで精度を高められます。
MOBI VOICE (モビルス株式会社)
- AIボイスボットで24時間365日対応可能
- ノーコードでのシナリオ編集とダッシュボード管理
- AI要約とテキスト化で業務を効率化。
AIMessengerVoicebot (株式会社AIShift)
- 独自のAI技術で自然な対話
- 生成AIによる対話型の用件特定
- お客様の事情を考慮した特別対応
VoiceBOT (富士通株式会社)
- 電話の受発信に対応、リストで自動発信可能。
- 音声ヒアリング内容の自動テキスト化、管理画面での確認が可能
- AIチャットボット連携で複雑な問合せもスムーズ誘導。
AI電話サービス (NTTドコモビジネス株式会社)
- AIによる自動応答で一次対応完結
- 有人対応へスムーズに引き継ぎ可能
- 多言語対応でグローバルニーズに対応
COTOHAVoiceDXPremium (NTTドコモビジネス株式会社)
- 24時間365日自動対応で機会損失なく対応。
- AIエンジンと運用実績で高精度な音声認識・言語理解を実現。
- オペレーター稼働を約2倍効率化し、人材不足・繁閑差課題を解消
AIボイスボット (サイネット株式会社)
- AIで音声をリアルタイムテキスト化、応対内容を見える化。
- 既存回線と連携、専門機器不要で短期低コスト導入可。
- 受付履歴をクラウド管理し検索でき、24時間対応で入電漏れを防止
まとめ
ボイスボットの乗り換えでは、会話シナリオや音声認識の辞書を作り直す前提で計画を立て、着信番号の転送設定やオペレーター転送の連携を早めに確認することが重要です。通話録音は保存期間に応じて整理し、個人情報やAI学習の扱いも確かめましょう。本番前には雑音のある環境も含めてテスト通話を行い、乗り換え後は完了率や転送率で改善を続けます。応答方式や接続方法の違いは、資料請求でボイスボットを比べて確認してください。

