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クラウド型会計ソフトは必要?法改正と経理の働き方から判断する

クラウド型会計ソフトは必要?法改正と経理の働き方から判断する

クラウド型会計ソフトの必要性は、取引件数が多い会社や、複数人や税理士と帳簿を共有する会社、法改正への対応を負担に感じている会社ほど高いといえます。一方で、すべての会社がすぐに切り替える必要があるとは限りません。この記事では、クラウド型の会計ソフトが求められる背景を公的な調査や法制度とあわせて整理し、自社にとっての必要性を判断する材料と、導入前に知っておきたい制約を解説します。

この記事は2026年10月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次

    ITトレンドがおすすめする製品・サービス

    ■現在の経理の方法別
    ■事業の規模別

    クラウド型会計ソフトの必要性が高まる背景

    クラウド型会計ソフトが注目される背景には、企業のクラウド利用の広がりと、経理業務の進め方の変化があります。まず、公的な調査から利用の状況を確認し、経理業務で何が変わってきたのかを整理します。

    総務省の調査に見るクラウド利用の広がり

    総務省が2026年5月に公表した「令和7年通信利用動向調査」では、クラウドサービスを一部でも利用している企業の割合が8割を超えました。利用用途では「給与、財務会計、人事」が前年から4.2ポイント上昇して5割を超えており、会計の分野でもクラウドの利用が進んでいる様子がうかがえます。

    同じ調査では、クラウドを利用する理由として「場所、機器を選ばずに利用できるから」が50.6%、「資産、保守体制を社内に持つ必要がないから」が42.7%と上位でした。サーバやソフトの管理を自社で抱えたくないという考えが、必要性の背景にあると考えられます。なお、この調査は常用雇用者100人以上の企業を対象にしたクラウドサービス全般の利用状況であり、会計ソフトに限った数字ではない点に注意が必要です。

    関連記事 クラウド型会計ソフトの市場規模・シェア動向【2026年版】

    経理業務で起きている変化

    経理の現場では、紙の通帳や領収書を見ながら手で入力する作業から、データを取り込んで確認する作業へと変わりつつあります。ネットバンキングや法人カード、Web請求書の利用が増え、取引の情報が最初からデータで届く場面が増えているためです。

    データで届く情報を紙に印刷して手入力していると、転記の手間と入力誤りの可能性が残ります。クラウド型会計ソフトは、明細を取り込んで仕訳の候補を作る仕組みを持つ製品があり、こうした変化にあわせて経理の手間を見直す手段として必要性が語られています。

    法制度への対応から見たクラウド会計の必要性

    ここ数年、会計に関わる制度の変更が続いています。制度が変わるたびにソフトの更新や運用の見直しが必要になるため、法改正への追従のしかたは、会計ソフトを選ぶうえで重要な判断材料です。

    インボイス制度と電子帳簿保存法への対応

    2023年10月1日に始まったインボイス制度(適格請求書等保存方式)では、仕入税額控除を受けるための要件が変わりました。登録番号などが記載された請求書を保存し、税率ごとに区分して記帳する必要があります。

    また、電子帳簿保存法は2022年1月施行の改正で大きく見直されました。メールやWebで受け取った請求書などの電子取引データは、宥恕措置の期間を経て、2024年1月以降は原則として電子のまま保存することが求められています。会計ソフトがこれらの記帳や保存の要件にどう対応しているかは、製品ごとに確認が必要です。制度の詳細は国税庁の公表資料で確認し、判断に迷う点は税理士に相談しましょう。

    法改正にあわせたソフト更新の負担

    インストール型の会計ソフトでは、法改正にあわせて新しい版を購入したり、更新プログラムを各パソコンに入れたりする作業が発生する場合があります。複数台で使っていると、更新漏れによって処理結果がそろわないこともあります。

    クラウド型会計ソフトは、提供会社がサーバ側でソフトを更新するため、利用者が更新作業をしなくても最新の版が使える仕組みです。ただし、更新のタイミングや内容は提供会社が決めるため、変更点のお知らせを確認し、社内の運用を見直す作業は利用者側に残ります。

    関連記事 クラウド型会計ソフトの多言語対応|海外拠点と本社で帳簿を共有するには

    働き方と共有の面でのクラウド型会計ソフトの必要性

    クラウド型会計ソフトの必要性は、経理を誰が、どこで、どのように担うかという働き方の面からも考えられます。テレワークや複数拠点での経理、税理士や経営者との情報共有の場面を見ていきましょう。

    テレワークや複数拠点での経理

    インストール型の会計ソフトは、ソフトを入れたパソコンや社内のサーバでしか使えないことが多く、経理担当者が出社しないと作業が進まない場合があります。

    クラウド型会計ソフトはインターネットにつながる環境であれば、自宅や別の拠点からでも同じ帳簿にアクセスできます。育児や介護と両立しながら働く担当者がいる会社や、本社と支店で経理を分担している会社では、場所に左右されない点が必要性の大きな理由です。社外から接続する際のルールは、あわせて決めておきましょう。例えば、接続してよい端末や、公共のWi-Fiを使う場合の注意点などを定めておくと、情報漏えいの対策にもつながります。

    税理士や経営者との帳簿の共有

    税理士に記帳や決算を依頼している場合、インストール型ではデータのバックアップファイルを送ったり、紙の資料を郵送したりするやりとりが発生しがちです。

    クラウド型会計ソフトでは、税理士が同じ帳簿を画面上で確認できる製品があり、質問や修正のやりとりを早められます。経営者にとっても、月次の数字を早く見られれば、資金繰りや投資の判断に役立ちます。共有する場合は、閲覧だけか修正まで認めるかなど、相手ごとの権限を決めておくことが大切です。税理士事務所がクラウド型会計ソフトに対応しているかも、事前に確認しておきたい点です。

    ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でクラウド型会計ソフトの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。

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    必要性が高い会社と急がなくてよい会社

    クラウド型会計ソフトの必要性は、会社の状況によって変わります。自社がどちらに近いかを判断できるよう、必要性が高い会社の特徴と、すぐに切り替えなくてもよい会社の特徴を整理します。

    クラウド型への切り替えを検討したい会社

    必要性が高いのは、銀行口座やカードの取引件数が多く、手入力に時間がかかっている会社です。複数の担当者や拠点で経理を分担している会社、税理士とのやりとりに手間を感じている会社も、クラウド型の利点を生かしやすいといえます。

    また、使っているインストール型ソフトのサポート終了が近い会社や、経理を1人で担当していて、作業内容を他の人が把握できていない会社も、検討の対象です。クラウド上で帳簿を共有すれば、担当者の不在時にも状況を確認しやすくなり、引き継ぎの準備にもつながります。

    今の方法を続けてもよい会社

    一方で、取引件数が少なく、今の方法で記帳や申告に困っていない会社は、急いで切り替える必要は小さいでしょう。社内のルールでインターネット経由のサービスの利用が制限されている会社も、まずは社内の方針を確認することが先です。

    業種特有の複雑な処理や、独自の帳票を多く使っている場合は、クラウド型会計ソフトの標準機能で対応できるかを確かめる必要があります。対応が難しい場合は、インストール型の継続や、クラウド型と他システムの併用も選択肢です。導入を見送る場合でも、制度の変更や業務量の増加にあわせて、定期的に見直す機会を設けるとよいでしょう。

    クラウド会計の導入前に理解しておきたい制約

    必要性を感じても、クラウド型会計ソフトには特有の制約があります。導入後に困らないよう、通信環境、データの扱い、費用の3つの面から確認しておきましょう。

    通信環境とメンテナンスの影響

    クラウド型会計ソフトは、インターネットに接続しないと利用できません。社内の回線の障害や、提供会社のメンテナンスの時間帯には、作業が止まる場合があります。

    決算や申告の期限が近い時期に作業が止まると影響が大きいため、メンテナンスの予定がどのように通知されるか、障害時の情報がどこで公開されるかを確認しておきましょう。予備の回線やモバイル回線を用意しておくと、社内回線の障害時にも作業を続けられる場合があります。

    データの持ち出しと継続的な費用

    クラウド型会計ソフトのデータは提供会社のサーバに保存されるため、解約や別のソフトへ移る際に、仕訳や帳簿をどの形式で書き出せるかが重要です。法令で定められた期間、帳簿を保存する方法も確認しておく必要があります。

    費用の面では、買い切りではなく月額や年額の利用料が続く形が中心です。利用者数や使う機能によって料金が変わる製品もあるため、数年間使った場合の総額で、今の方法と比べるとよいでしょう。アクセス権限の管理や操作ログの確認など、セキュリティの面で利用者側が担う役割もあわせて確認しておくと安心です。

    切り替えを考える会社向けのクラウド会計

    クラウド型会計ソフトへの切り替えを考える際は、今の記帳方法と会社の規模によって、重視する機能が変わります。この記事で紹介する製品を一覧にまとめました。

    製品名特徴
    freee 会計請求・支払から帳簿、決算書、経営管理までを扱える
    マネーフォワードクラウド会計複数拠点・複数メンバーで会計データを共有。法改正も更新対応
    ジョブカン会計インストール型の操作性を生かしたクラウド会計
    弥生会計 Next初心者向け。インボイス制度対応で、会計事務所とも共有可能
    Biz-AI税理士法人グループが伴走。AIで経理を自動化して業績を可視化
    PCA Arch 財務経理グループ企業管理に対応した中堅・中小企業向けクラウド会計
    MJSLINK DX 財務大将制度会計と管理会計を扱う中堅・中小企業向けクラウド型ERP

    法改正と共有の面で選ぶクラウド会計ソフト

    制度対応の負担、拠点をまたぐ共有、税理士とのやりとりといった、切り替えを検討する理由に近い製品を取り上げました。自社の事情に近い製品から確認してください。

    freee 会計

    フリー株式会社
    《freee 会計》のPOINT
    1. 経営レポートを自動作成、リアルタイムな意思決定が可能に
    2. 経費精算やワークフローにも対応。転記や人的ミスを減らす
    3. 上場準備企業様にも最適な内部統制機能

    フリー株式会社が提供する「freee 会計」は、請求・支払業務から会計帳簿、決算書の作成、経営管理まで、経理をまとめて行える会計ソフトです。経費精算や承認ワークフローも備えるため、紙の申請が残っている会社の切り替え先として検討できます。上場準備企業向けの内部統制機能もあり、ひとり法人向けのプランから用意されています。

    マネーフォワードクラウド会計

    株式会社マネーフォワード
    製品・サービスのPOINT
    1. 自動入力・自動仕訳で会計業務がどんどんラクに
    2. 連携機能でデータ入力の手間を削減
    3. 経営状況をリアルタイムに見える化

    株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワードクラウド会計」は、複数拠点や複数メンバーでリアルタイムに会計データを共有できるクラウド会計ソフトです。法改正などへの対応も無料のアップデートで行われるため、ソフトを自分で入れ替える手間を減らしたい会社に向きます。銀行口座やカードの明細は自動で取得され、手入力の作業を減らせます。

    ジョブカン会計

    株式会社DONUTS
    《ジョブカン会計》のPOINT
    1. インストール不要。同時編集・税理士とのデータ共有もスムーズ
    2. 銀行・カード明細から仕訳を自動作成。試算表まですぐ反映
    3. 法改正は無料アップデート。電帳法・インボイス・新リースに対応

    株式会社DONUTSが提供する「ジョブカン会計」は、パッケージソフトの操作性をそのままに、クラウドサービスの便利さを取り入れた会計サービスです。インストール型から切り替えても画面に戸惑いにくい点が特徴です。部門管理は5階層まで設定でき、予算と実績の比較や電子帳簿保存法への対応も備えています。決算書の作成に加え、株主資本等変動計算書や個別注記表の作成にも対応しており、法人の決算まで1つのサービスで進めたい会社に向いています。

    弥生会計 Next

    弥生株式会社
    《弥生会計 Next》のPOINT
    1. 簿記や経理の知識がない初心者でもすぐに始められる会計ソフト
    2. これ1つで請求書発行などバックオフィス業務をまるごと効率化
    3. 経営状況の見える化を実現することで、事業の成長をサポート

    弥生株式会社が提供する「弥生会計 Next」は、会計・経費・請求の業務をまとめて効率化できるクラウド会計ソフトです。初期設定は質問に答えるだけで進められ、簿記や経理の知識がない担当者でも始められます。インボイス制度に対応しており、決算データは会計事務所へ自動で共有できるため、手作業の帳簿からの移行を考える場合におすすめです。

    Biz-AI

    株式会社ビズアップコンサルティング
    《Biz-AI》のPOINT
    1. 翌月5日に業績を可視化。経営者の迅速な意思決定を支援します
    2. 経理を自動化しベテラン依存を削減。経理部門を効率化します
    3. 経営課題やお悩みの解決に専門家が伴走サポートします

    株式会社ビズアップコンサルティングが提供する「Biz-AI」は、AIで経理を自動化し、翌月5日には業績を可視化することをうたうクラウド会計サービスです。国内有数の税理士法人グループが伴走するため、記帳を税理士に任せている会社が、経営判断に使う数字の確認へ移行したい場合に検討できます。銀行やカードの明細の取り込み、経費精算、請求書、給与計算の機能も備え、無料トライアルプランもあります。

    PCA Arch 財務経理

    ピー・シー・エー株式会社
    《PCA Arch 財務経理》のPOINT
    1. 日々の業務をスムーズにする財務管理の効率化をサポート
    2. AIアシスタントが24時間365日、いつでも回答
    3. データ連携により銀行入出金に関する仕訳処理を大幅削減

    ピー・シー・エー株式会社が提供する「PCA Arch 財務経理」は、財務管理の効率化をサポートする中堅・中小企業向けのクラウド会計ソフトです。複数会社の管理やグループ企業の管理に対応し、電子帳簿ソフトの法的要件認証であるJIIMA認証も取得しています。部門や拠点が複数ある会社で、財務経理を一つのソフトにまとめたい場合の選択肢です。

    MJSLINK DX 財務大将

    株式会社ミロク情報サービス
    《MJSLINK DX 財務大将》のPOINT
    1. 管理会計機能が充実し、オプションが豊富な財務システム
    2. 多彩なモジュールと豊富なオプション
    3. 建設工事業、公益法人等の業種特有の会計基準にも対応

    株式会社ミロク情報サービスが提供する「MJSLINK DX 財務大将」は、中堅・中小企業向けのクラウド型ERPシステムです。制度会計と管理会計を中心に多彩なオプションがあり、部門会計や本支店会計、Webで承認ルートを設定できるワークフローに対応します。建設工事業や公益法人など、業種特有の会計基準にも対応しているため、部門や拠点ごとの管理が必要な会社が検討できます。

    まとめ

    クラウド型会計ソフトの必要性は、クラウド利用の広がりや、インボイス制度と電子帳簿保存法への対応、テレワークや税理士との共有といった働き方の変化から高まっています。ただし、取引件数や社内ルール、業種特有の処理によっては、今の方法を続ける判断もあり得ます。通信環境やデータの持ち出し、継続的な費用も踏まえ、自社に必要かを見極めましょう。クラウド型会計ソフトの製品を比べる際は、資料請求をご活用ください。

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    IT製品・サービスの比較・資料請求が無料でできる、ITトレンド。「クラウド型会計ソフトは必要?法改正と経理の働き方から判断する」というテーマについて解説しています。クラウド型会計ソフトの製品 導入を検討をしている企業様は、ぜひ参考にしてください。
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