取引量に応じて増える追加料金
オンライン決済システムの費用には、取引の件数や金額に連動して変わるものがあります。導入時の見積もりが取引量の少ない時期の数字だと、事業の成長とともに費用が想定を上回る場合があります。取引量に連動する主な費用を確認しましょう。
決済件数や金額に連動する手数料
オンライン決済システムでは、決済金額に一定の料率をかけた決済手数料が発生します。料率とは別に、決済1件ごとに処理料金がかかる料金体系もあります。
これらは取引が増えるほど総額が大きくなるため、決済件数や金額に応じた追加料金は発生すると考えておきましょう。月ごとの取引量の変動が大きい事業では、繁忙月の手数料も見込んで予算を立てることが大切です。返金や取消の際に手数料が返還されるかも、製品によって異なる点です。
料金プランの上限を超えた場合の費用
料金プランによっては、月額固定費に一定の決済件数や金額の枠が含まれ、枠を超えた分に追加料金がかかる場合があります。枠の上限を超えると、上位のプランへの変更が必要となる料金体系もあります。
プランの上限と、超えた場合の料金を契約前に確認しましょう。事業計画で取引の増加が見込まれる場合は、上位プランに切り替えた際の費用もあわせて試算しておくと、予算の見直しに慌てずに済みます。反対に取引が減った場合に、下位のプランへ変更できるかも確認しておきましょう。
決済手段ごとの手数料の差
同じオンライン決済システムでも、クレジットカード、コンビニ払い、コード決済、後払いといった決済手段ごとに手数料の設定が異なる場合があります。料率で計算する決済手段と、1件ごとの定額で計算する決済手段が混在することもあります。
そのため、どの決済手段がどれだけ利用されるかによって、総額が変わります。決済手段ごとの利用比率を見込んで試算し、手数料の高い決済手段の利用が増えた場合の影響も確認しておきましょう。
導入時と運用中に発生しうる隠れた追加コスト
料金表には載りにくいものの、導入や運用の過程で発生する費用もあります。こうした隠れコストを見落とすと、総コストの比較で判断を誤る可能性があります。導入時と運用中に分けて、確認したい費用を紹介します。
カート連携や社内システム連携の開発費
ECカートシステムに標準の連携機能がない場合や、販売管理や会計システムとAPIで連携する場合は、開発費が発生します。開発を外部に依頼すれば委託費用が、社内で行えば担当者の作業時間がかかります。
連携の仕様が更新された際の改修費も、運用中に発生しうる費用です。見積もりを取る際は、初回の開発費だけでなく、保守や改修の費用も含めて確認しましょう。カートシステムを乗り換える予定がある場合は、再度の連携開発が必要となる可能性も考慮しておきます。
オプション機能と振込手数料
不正検知サービスや継続課金の機能、請求書払いの代行といったオプションには、月額費用や件数ごとの費用がかかる場合があります。基本料金に含まれると思っていた機能がオプションだった、という想定違いを防ぐためにも、機能ごとの費用区分を確認しましょう。
決済代行会社から売上が振り込まれる際の振込手数料も見落としやすい費用です。入金の回数を増やすと、その分の手数料が増える料金体系もあるため、入金サイクルとあわせて確認しておきましょう。
社内の作業にかかる人件費
オンライン決済システムの費用を考える際は、社内の作業にかかる人件費も含めると、実際の負担に近い比較ができます。入金消込や問い合わせ対応、設定変更にかかる時間は、製品の機能によって変わります。
月額費用が安くても、手作業が多く残れば人件費がかさむ場合があります。作業時間を見積もって金額に換算し、製品ごとの総コストに加えて比較しましょう。導入時の設定や社内向けの説明会にかかる時間も、初年度の負担として見込んでおくと安心です。
アカウントや拠点の追加、解約にかかる費用
導入後に組織や事業が変わると、アカウントや拠点の追加、製品の乗り換えといった場面で費用が発生する場合があります。契約前に条件を確認しておくと、将来の変化に備えた予算を立てられます。
管理画面のアカウントやショップの追加
管理画面のアカウント数に上限があり、上限を超えると追加料金がかかる製品があります。拠点や新しいECサイトを追加する際に、ショップごとに初期費用や月額費用が発生する料金体系もあります。
アカウントや拠点の追加が別料金かどうかは、製品やプランによって異なります。今後の組織の拡大や新規事業の予定を踏まえ、追加時の費用と手続きを契約前に確認しておきましょう。拠点の追加に審査が必要な場合は、利用開始までの期間も計画に含めておくことが大切です。
解約時の違約金と最低利用期間
オンライン決済システムの契約には、最低利用期間が設けられている場合があります。期間内に解約すると、違約金や残りの期間分の費用がかかる契約もあります。
解約の申し出の期限や、自動更新の有無も確認したい項目です。解約の条件は利用規約や契約書に記載されているため、契約前に目を通し、不明な点はベンダーに確認しておきましょう。解約後に決済データや入金明細をいつまで閲覧できるか、データを出力できるかも確認しておきたい点です。
乗り換え時に発生する費用
他の製品へ乗り換える際には、新しい製品の初期費用や連携の開発費に加えて、移行期間中に2つの製品を並行して利用する費用が発生する場合があります。継続課金の顧客がいる場合は、カード情報の移行や顧客への再登録の案内にも手間がかかります。
カード情報の移行に対応しているかは製品によって異なるため、導入時点で乗り換えの可能性も想定しておくと安心です。移行にかかる期間の目安も、ベンダーに確認しておきましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でオンライン決済システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
3年間の総コストを見積もる方法
オンライン決済システムの費用を比べる際は、1年目の費用だけでなく、3年程度の期間で総コストを見積もると、初期費用の大小や料金の変動を公平に比較できます。見積もりに含めたい主な項目を区分ごとに表にまとめました。
| 区分 | 見積もりに含めたい項目 |
|---|---|
| 導入時 | 初期費用、連携の開発費 |
| 毎月・毎回 | 月額固定費、決済手数料と処理料、振込手数料、オプション費用 |
| 変化に伴う費用 | プランの変更、アカウントや拠点の追加、連携の改修 |
| 社内の負担 | 消込や問い合わせ対応にかかる作業時間 |
総コストに含める項目の洗い出し
3年間の総コストは、導入時の費用に、毎月や決済ごとにかかる費用の3年分、期間中に見込まれる変化に伴う費用を加えて求めます。社内の作業にかかる人件費も含めると、製品間の違いがより明確に表れます。
項目を洗い出す際は、見積もりに記載された費用だけでなく、この記事で紹介した追加コストも一覧に加えましょう。項目ごとに製品の費用を並べると、どの製品がどの項目で費用がかかるかを比べやすくなります。
取引量の変化を織り込んだ試算
3年間のうちに取引量が変わる場合は、年ごとの見込みの取引件数と金額で手数料を試算します。取引量が増えれば手数料の総額も増えるため、1年目の数字をそのまま3倍にすると、実際の費用とずれる可能性があります。
見込みは、控えめな数値と積極的な数値の2通りで試算しておくと、予算の幅を把握できます。決済手段の利用比率の変化も、手数料の総額に影響する要素です。料率の見直しの条件がある場合は、それも試算に反映させましょう。
追加コストを抑えるための契約前の確認
追加コストの中には、契約前に条件を確認しておくことで予測できるものがあります。見積もりと契約書の両方から確認し、想定外の費用を避けるためのポイントを紹介します。確認した内容は社内で共有しておきましょう。
見積もりの条件を揃える
複数の製品から見積もりを取る際は、月間の決済件数と金額、利用したい決済手段、必要なオプション、連携の範囲といった条件を揃えて依頼しましょう。条件が異なる見積もりを比べると、費用の差が製品の違いによるものか、条件の違いによるものかを判断できません。
見積もりに含まれない費用があれば、その理由と概算の金額を確認します。見積もりの有効期限や、条件が変わった場合の再見積もりの扱いも確認しておくと、比較の途中で前提がずれるのを防ぎやすくなります。
契約書と利用規約で確認する
見積もりの内容に加えて、契約書や利用規約で、料金の改定の条件、最低利用期間、解約時の費用、自動更新の有無を確認しましょう。料金の改定が提供会社の判断で行える契約になっている場合もあります。
確認した内容は、担当者が変わっても参照できるよう記録に残しておくことが大切です。料金改定の通知がいつ、どの方法で届くかも確認し、予算の見直しに間に合うようにしておきましょう。契約の更新時期が近づいたら、取引量の変化を踏まえて条件を見直すことも検討します。
総コストを見積もる際に比較したいオンライン決済システム
3年間の総コストを比べる際は、手数料に加えて開発費や運用にかかる人件費も含めて検討することが大切です。見積もりの比較に加えたい製品を紹介します。
ASJペイメント
- 3Dセキュア2.0・セキュリティコード・PCI DSS Ver4.0に対応
- EC-CUBE等ショッピングカート対応の決済モジュール・プラグイン
- 決済手数料3.1%~、初期費用0円でオンライン決済を導入
株式会社ASJが提供する「ASJペイメント」は、ECサイトやメール注文にカード決済を導入できる決済代行サービスです。EC-CUBEやWelcartに対応した決済モジュールが無料で提供されるため、導入時の独自開発にかかる費用を抑えられる可能性があります。3Dセキュアやセキュリティコードによる対策を備え、PCI DSSに準拠しています。クレジットカードとコンビニ決済に対応したクラウド型のサービスで、手数料や契約条件は見積もりで確かめましょう。
サブスクペイ Standard
- クレカ、口座振替、銀行振込、コンビニ決済などの決済手段に対応
- カード決済の決済手数料は、業界最安水準の2.5%〜
- 一度登録すればその後の課金処理をすべて自動化
株式会社ROBOT PAYMENTが提供する「サブスクペイ Standard」は、毎月の課金と顧客管理を自動化する決済サービスです。一度登録した顧客への課金処理が自動で行われるため、毎月の課金にかかる作業時間を減らし、運用中の人件費を見直す材料として活用できます。クレジットカードや口座振替、銀行振込、コンビニ決済に対応したクラウド型のサービスです。総コストを試算する際は、決済手段ごとの手数料や解約時の条件も確認しておくとよいでしょう。
PAY.JP (PAY 株式会社)
- ベンチャー向けや旅行業向けなど、料金プランが豊富
- 国際基準に則った強固なセキュリティでクレジットカードを保護
- オンライン予約やEコマースなど、多様な目的での導入実績多数
Square (Square株式会社)
- 入金が最短で翌営業日!入金のスピードが業界最短水準!
- 即日で導入が可能!業界最短水準の導入スピード
- 電子マネーやクレジットカードに対応!オンライン決済にも対応!
イプシロン (GMOイプシロン株式会社)
- 最短1営業日で簡単に導入することが可能!
- 40,000社以上の導入実績!申し込みはウェブで完結だから簡単!
- オンライン決済、ビジネスの成長に必要なサービスも提供!
スコア@払い (株式会社SCORE)
- 通販・役務事業者向け。全国のコンビニ・郵便局で可能な後払い
- 未払いリスクはSCOREが保証!最短翌週の立替払いが可能。
- 初期費用無料!月額固定費0円~。登録手順も楽々。
fincodebyGMO (GMOイプシロン株式会社)
- GMOペイメントゲートウェイのノウハウを活かした機能を網羅
- エンジニアファースト設計で最高の開発体験を提供
- 高額取引で手数料を個別に提案
まとめ
オンライン決済システムには、料金表以外にもさまざまな追加コストがあります。取引量に応じた手数料や決済手段ごとの手数料の差、連携の開発費やオプション費用、拠点の追加費用、解約や乗り換えの費用が代表例です。3年間程度の総コストで比べると、製品の違いを公平に判断できます。
契約前に見積もりと契約書の両方で条件を確認しておくことで、想定外の費用を減らせます。条件を揃えて見積もりを取り、候補の製品を資料請求して比較しましょう。

