導入しても決済業務の属人化が解消しない理由
オンライン決済システムの導入には、特定の担当者に頼る状態を解消する目的が含まれることがあります。しかし、システムを入れただけでは属人化が残る場合があります。その背景にある理由を3つ紹介します。
業務の手順が導入前のまま残っている
システムを導入しても、担当者が以前の手順で業務を続けていると、作業のやり方は変わりません。例えば、管理画面で確認できる情報を、担当者が手元の表計算ファイルに転記して管理し続けるといった状況です。
この場合、情報は担当者のファイルにしか存在せず、他の社員が状況を把握できません。導入時には、システムの機能にあわせて業務の手順を作り直し、情報を管理画面や共有の場所に集約することが大切です。手順を変えた理由も共有すると、新しいやり方が定着しやすくなります。
設定や例外対応の知識が一部の人に偏る
導入時の設定を担当した社員だけが、決済手段の設定内容や例外的な取引の処理方法を知っている状態も、属人化の原因です。一部取消や入金額の過不足といった例外的な処理は頻度が低いため、手順が共有されないまま残りやすい傾向があります。
設定の内容と、例外的な処理の手順を文書にまとめ、複数の社員が確認できるようにしましょう。ベンダーから受け取った設定資料も、社内の共有場所で保管しておくと引き継ぎに役立ちます。年に1回程度、手順書どおりに処理できるかを別の担当者が確かめると、内容の古さにも気付けます。
権限と役割が整理されていない
管理画面のアカウントを1人の担当者だけが持っている場合や、共有アカウントを使い回している場合、操作できる人が限られたままの状態が続きます。誰がどの操作をしたかも追跡できないため、問題が起きた際の確認にも時間がかかります。
アカウントを個人ごとに発行し、業務に応じた権限を設定しましょう。役割を分担し、複数人が同じ業務を担当できる状態を作ることが、属人化を解消するための土台です。退職や異動の際に、アカウントの停止と権限の引き継ぎを行う手順も決めておきましょう。
銀行振込や代引きからの移行でつまずく原因
銀行振込と代金引換だけで決済を受け付けていた企業が、オンライン決済システムへ移行する際には、顧客と社内の両方で変化が生じます。移行がうまく進まない場合に考えられる原因と、その対策を紹介します。
既存顧客への案内が不足する
新しい支払い方法を導入しても、既存の顧客に十分に案内しなければ、以前と同じ方法で支払い続ける顧客が残ります。その結果、オンライン決済の利用が広がらず、手作業での入金確認が減らない可能性があります。
移行の際は、メールやECサイトのお知らせ、請求書への案内文の記載といった複数の方法で、新しい支払い方法を知らせましょう。支払い方法の変更手順をわかりやすく説明し、問い合わせ窓口を明記しておくことも大切です。
新旧の決済が並行して管理が複雑になる
移行期間中は、銀行振込や代引きとオンライン決済が並行するため、入金の確認方法が複数に分かれます。それぞれの入金を別の方法で管理すると、確認漏れや二重の記録が起こる可能性があります。
移行期間の終了時期を決め、段階的に旧来の決済方法を縮小する計画を立てましょう。並行期間中は、決済方法ごとの入金を一覧で確認できる管理表を用意すると、混乱を抑えやすくなります。旧来の方法を希望する顧客への対応方針も、社内で統一しておくことが大切です。
カゴ落ちや消込ミスが減らない原因
カゴ落ちや入金消込のミスの削減は、オンライン決済システムを導入する目的として挙げられることがあります。導入後もこれらが減らない場合は、システムの機能を活用しきれていないか、周辺の業務に課題が残っている可能性があります。
エラーの発生箇所が特定されていない
カゴ落ちの原因は、決済手段の不足、入力項目の多さ、本人認証での手続きの中断、カードの利用限度額など複数考えられます。原因を特定しないまま対策を行っても、効果が出ない場合があります。
管理画面でエラーの内容や件数を確認し、どの段階で顧客が離脱しているかを把握しましょう。エラーの種類ごとに件数を集計すると、優先して対策すべき箇所が見えてきます。ECサイトのアクセス解析とあわせて確認することも有効です。
決済画面の導線に課題が残っている
決済システムを入れ替えても、ECサイトの購入画面の構成がそのままだと、顧客が迷う箇所が残る場合があります。例えば、支払い方法の選択画面がわかりにくい、エラー時のメッセージが不親切といった点です。
決済エラーが起きた際に、別の支払い方法を選び直せる導線があるかを確認しましょう。スマートフォンから購入手続きを試し、入力のしやすさを確かめることも大切です。改善を行った場合は、変更前後でカゴ落ちの件数がどう変わったかを比べ、効果を検証しましょう。
消込のルールがシステムにあっていない
入金消込のミスが減らない場合、社内の消込のルールが新しいシステムの明細の形式にあっていない可能性があります。例えば、決済代行会社からの入金が手数料を差し引いた金額でまとめて振り込まれるのに、注文ごとの金額で照合しようとして差額が生じる状況です。
入金明細の構成を理解したうえで、消込の手順を作り直しましょう。明細を会計ソフトに取り込める形式で出力できるなら、手作業の照合を減らせる可能性があります。手順を作り直す際は、経理部門とEC部門の双方が参加すると、実務にあったルールにしやすくなります。
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繁忙期に処理が遅くなる可能性と備え
セールや年末といった繁忙期には、決済の件数が一時的に増えます。その際に決済の処理が遅くなる可能性はゼロではありません。処理の遅れにつながる要因と、繁忙期の前に確認しておきたい項目を紹介します。
処理の遅れにつながる複数の要因
繁忙期に決済が遅くなる要因は、決済代行会社のシステムだけとは限りません。ECサイトのサーバやカートシステムの処理能力、本人認証を行うカード会社側のシステム、顧客の通信環境など、複数の要因が関係する場合があります。
そのため、遅れが生じた際にどこで時間がかかっているかを切り分けることが重要です。ECサイトとオンライン決済システムの双方で、処理状況を確認できる方法を把握しておきましょう。遅れが生じた際の問い合わせ先を、ECサイト側と決済側でそれぞれ整理しておくと対応が早まります。
繁忙期の前に確認したい項目
繁忙期の前には、想定する決済件数をベンダーに伝え、処理能力や過去の稼働状況について説明を受けておきましょう。障害が発生した際の告知方法や、稼働状況を公開するページの有無も確認しておくと安心です。
ECサイト側では、アクセスの集中に備えたサーバの増強を、制作会社やサーバの提供会社と相談しておくことが大切です。決済が停止した場合に顧客へ案内する文面も、事前に用意しておきましょう。繁忙期が終わったら、処理の状況や問い合わせの件数を振り返り、次回の準備に生かすことも大切です。
導入効果を得るための見直しの進め方
導入後に効果が出ていないと感じたら、製品の乗り換えを検討する前に、導入の目的と運用を見直すことが大切です。見直しを進めるための2つのステップを紹介します。現状の課題を整理する際の参考にしてください。
導入目的と指標を決め直す
まずは、オンライン決済システムを導入した目的を改めて確認しましょう。カゴ落ちの削減、消込作業の時間短縮、属人化の解消といった目的ごとに、効果を測る指標を決めます。
例えば、カゴ落ちならカートに入れたまま購入を完了しなかった件数、消込なら1か月の作業時間が指標です。導入前後の数値を比べると、改善できている部分と課題が残る部分を客観的に把握できます。指標は関係部門で共有し、定期的に確認する場を設けましょう。
小さな改善を継続する
課題が見つかったら、一度に大きく変えるのではなく、効果を確かめながら小さな改善を積み重ねましょう。例えば、エラー時のメッセージを変更する、消込の手順を1つ見直すといった取り組みです。
改善の結果は記録し、関係部門で共有します。それでも目的を達成できない場合は、機能の不足が原因かを整理したうえで、他の製品との比較を検討しましょう。乗り換えの際は、今回の見直しで得た課題を比較の条件に加えると、同じつまずきを避けやすくなります。
導入効果を見直す際に比較したいオンライン決済システム
消込ミスやカゴ落ちが減らない原因を整理したうえで、支払い方法の広げ方や請求業務の自動化の範囲を比較したい製品を紹介します。
サブスクペイ Standard
- クレカ、口座振替、銀行振込、コンビニ決済などの決済手段に対応
- カード決済の決済手数料は、業界最安水準の2.5%〜
- 一度登録すればその後の課金処理をすべて自動化
株式会社ROBOT PAYMENTが提供する「サブスクペイ Standard」は、毎月の課金と顧客管理を自動化する決済サービスです。一度登録した顧客への課金処理が自動で行われ、毎月の課金を人手で繰り返す作業を減らせます。導入後も課金の手作業が残っている場合の見直し先として検討できるでしょう。クレジットカードや口座振替に加えて銀行振込やコンビニ決済にも対応しており、銀行振込中心の運用から段階的に移行する際の選択肢です。クラウド型で提供されています。
ASJペイメント
- 3Dセキュア2.0・セキュリティコード・PCI DSS Ver4.0に対応
- EC-CUBE等ショッピングカート対応の決済モジュール・プラグイン
- 決済手数料3.1%~、初期費用0円でオンライン決済を導入
株式会社ASJが提供する「ASJペイメント」は、ECサイトやメール注文にカード決済を導入できる決済代行サービスです。クレジットカードとコンビニ決済に対応しているため、支払い方法の不足によるカゴ落ちを見直す際に検討できます。EC-CUBEやWelcartに対応した決済モジュールが無料で提供され、決済のための独自開発を抑えられます。3Dセキュアやセキュリティコードによる対策を備え、PCI DSSに準拠したクラウド型のサービスです。
Amazon Pay (アマゾンジャパン合同会社)
- 登録簡単!スピーディーかつ手軽にショッピングが可能!
- 最短で2回のクリックでスムーズに買い物することができる!
- 最新の音声ショッピングも利用可能!新しい体験ができる!
Paidy (Paidy合同会社)
- 加盟店70万店以上もの導入実績
- メールアドレスと電話番号の入力だけで利用可能
- 分割払いや予算設定などユーザー向け便利機能が豊富
ミライバライ (AGペイメントサービス株式会社)
- 支払いが滞っても売上100%保証。
- 決済方法不足で離脱した顧客を獲得
- VプリカでBNPLサービスを提供開始。
BizPay (株式会社ペイジェント)
- 仮想口座方式の銀行振込で消込作業を省力化
- メール送信で簡単にクレジットカード決済を利用
- クレジットカード・銀行口座の決済情報を一元管理
スコア@払い (株式会社SCORE)
- 通販・役務事業者向け。全国のコンビニ・郵便局で可能な後払い
- 未払いリスクはSCOREが保証!最短翌週の立替払いが可能。
- 初期費用無料!月額固定費0円~。登録手順も楽々。
まとめ
オンライン決済システムを導入しても改善しない場合、原因は業務の手順や設定、顧客への案内、周辺システムといった複数の要因にあることがあります。属人化やカゴ落ち、消込ミス、繁忙期の遅延は、原因を切り分けて運用とあわせて見直すことが大切です。
機能の不足が明らかになった場合は、自社の課題に対応できる製品を資料請求して比較してみてください。

