誤検知で業務が止まるエラー
ウイルス対策の代表的な機能であるリアルタイムスキャンで、正常なファイルを危険と判断してしまう誤検知が起こることがあります。原因と対処を見ていきましょう。
正常なファイルを止めてしまう誤検知
リアルタイムスキャンは、ファイルを開いた瞬間に検査する機能です。ところが自社独自の業務システムや、特殊な形式のファイルを扱っていると、正常な動作を不審と判断してしまう場合があります。誤って止められた業務システムが復旧するまで、担当者は原因の特定に追われるでしょう。
この対処には、誤検知が起きた際に除外リストへ登録できる機能が役立ちます。導入前に自社の業務システムと同時に動かし、正常に動くかを検証しておくことが欠かせません。過去に同様の事例がなかったかを、提供元に確認するのも有効です。
除外設定の反映に時間がかかる問題
誤検知に気づいて除外設定を行っても、反映までに時間がかかる製品があります。その間、業務システムは止まったままか、逆に守りが手薄な状態が続きかねません。管理コンソールから即座に反映できるかどうかは、実務上重要な違いです。
導入前に、設定変更がどれくらいの速さで全端末に届くかを確認しましょう。緊急時に個別の端末だけ先に設定を変えられる機能があると、被害を抑えやすくなります。試用期間中に実際の反映速度を試しておくと安心です。
EDR・ログ機能で起きる負荷のエラー
侵入後の追跡を担うEDR機能は、多くの記録を集める分、通信量の負荷という別の課題を抱えています。詳しく見ていきましょう。
ログ収集で通信量が膨大になる
EDRは、端末の操作履歴を継続的に記録し、分析のためにサーバーへ送信します。監視の精度を高めようとするほど、収集するログの量は増えるでしょう。結果として、社内ネットワークの通信量が膨らみ、回線を圧迫する事態が起こりえます。
この課題には、収集する情報の範囲を調整できる製品が有効です。すべてを詳細に記録するのではなく、重要度に応じて絞り込む設定ができれば、負荷を抑えられます。導入前に、想定される通信量の目安を提供元に確認しておきましょう。
大量のログで管理画面が重くなる
集めたログが増えすぎると、管理画面自体の表示が重くなり、確認作業に時間がかかってしまいます。緊急時に素早く状況を把握したいのに、画面の読み込みに時間を取られては本末転倒でしょう。
対策として、保存期間や表示件数を調整できる機能を確認しておきましょう。重要な警告だけを絞り込んで表示できる検索機能があると、日々の確認作業がしやすくなるでしょう。自社のログ量に耐えられる設計かどうかを、事前に見極めることが大切です。
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制御・パッチ機能で起きる反映のエラー
デバイス制御や脆弱性管理の機能でも、設定が意図どおりに反映されないエラーが起こります。二つの具体例を確認しましょう。
デバイス制御の反映が遅れる
USBメモリなどの外部デバイスを禁止する設定をしても、反映までに時間差があり、その間は使えてしまう場合があります。禁止したはずの機器が一時的に接続できる状態は、情報漏えいのリスクにつながりかねません。
この不具合を防ぐには、設定変更がリアルタイムに近い速さで反映される製品を選ぶことが重要です。反映までの目安時間を提供元に確認し、試用期間中に実際に試してみましょう。緊急の禁止設定を優先的に反映できる仕組みがあれば、さらに安心です。
パッチ適用でシステムが不安定になる
脆弱性管理機能を使って修正プログラムを自動適用した際、一部の端末でシステムが不安定になる事例が報告されています。業務中に突然の再起動や動作不良が起これば、作業が中断してしまうでしょう。
対策として、パッチ適用前にテスト環境で動作確認を行う機能があるかを確認しましょう。適用の時間帯を業務外に指定できる設定も有効です。段階的に一部の端末から適用し、問題がなければ全体へ広げる進め方が安全といえます。緊急度の高い脆弱性については、テストの期間を短縮できる柔軟さも確認しておきましょう。
エラーを防ぐ選び方と検証方法
ここまでのエラーは、製品選びと事前の検証で多くを防げます。導入前に確認したいポイントを整理しました。
自社の環境で事前に検証する
カタログの説明だけでは、自社の環境でどう動くかは分かりません。試用期間を使い、実際の業務システムや端末数に近い環境で動作を確かめましょう。誤検知や通信量、反映速度は、環境によって体感が大きく変わります。カタログの数値だけを見て判断すると、実際の運用で戸惑うことになりかねません。
検証には、実際に運用する担当者を巻き込むことが大切です。設定変更の速さや、管理画面の使い勝手は、現場の目線でなければ気づけない点もあります。無理なく運用できる製品かを、実地で見極めてください。設定変更のしやすさも、現場の負担を左右する重要な観点です。
サポート体制とアップデートを確認する
エラーが起きたときに、迅速に対応してもらえるサポート体制があるかも重要な確認点です。過去の不具合報告への対応スピードを尋ねると、提供元の姿勢が見えてくるでしょう。
継続的に機能が改善されているかどうかも、長く安心して使える目安といえるでしょう。更新履歴を確認し、既知の不具合がどう修正されてきたかを見ておくとよいでしょう。問い合わせへの対応スピードも、あわせて確かめておくと、いざというときに安心できます。
ウイルス対策の機能エラーに関するFAQ
ウイルス対策ソフトの機能エラーについてよく寄せられる質問と回答をまとめました。
- Q1:誤検知で業務システムが止まったらどうすればよいですか?
- 除外リストへ登録できる機能を使い、正常なファイルやシステムを対象外にしましょう。設定の反映速度も確認し、緊急時に素早く対応できる製品を選ぶことが大切です。
- Q2:EDRの通信量を抑える方法はありますか?
- 収集する情報の範囲を調整できる製品であれば、重要度に応じてログを絞り込めます。導入前に想定される通信量の目安を提供元に確認しておきましょう。
- Q3:パッチ適用の不具合を避けるには?
- テスト環境での動作確認や、段階的な適用ができる製品が安全です。一部の端末から適用し、問題がなければ全体へ広げる進め方をおすすめします。
まとめ
ウイルス対策ソフトの機能エラーは、誤検知、通信量の増大、設定反映の遅れ、パッチ適用の不具合など、機能の仕組みに起因するものが多くあります。事前に自社の環境で検証し、サポート体制と改善の実績を確認することが、エラーを防ぐ近道です。資料請求とトライアルで、自社に合う製品を見比べてみてください。


