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親会社と子会社のどちらが申請する?連結会計システムとIT導入補助金

親会社と子会社のどちらが申請する?連結会計システムとIT導入補助金

連結会計システムの導入にIT導入補助金を活用する場合、最初に確認したいのはグループの資本関係です。大企業の子会社は申請の対象外とされ、子会社を持つ中小企業のグループは1社のみが申請できるためです。連結会計システムとは、親会社と子会社の決算を合算し、グループ全体の決算書を作るためのシステムを指します。この記事では、2026年度の制度をもとに、申請できる会社の条件や補助額、事業計画、決算スケジュールとの調整を解説します。

この記事は2026年10月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次

    ITトレンドがおすすめする製品・サービス

    ■提供形態別
    ■グループの構成別
    ■導入支援の体制別

    連結会計システムとIT導入補助金の関係

    IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者が業務の効率化につながるITツールを導入する際に、費用の一部を補助する制度です。連結会計システムが対象になり得るかは、制度の名称と、どの業務の効率化に当たるかを押さえると整理できます。

    2026年度はデジタル化・AI導入補助金

    IT導入補助金は、2026年度は「デジタル化・AI導入補助金2026」として実施されています。事務局の公式サイトでは、通常枠やインボイス枠、セキュリティ対策推進枠などの申請枠が案内されています。

    連結決算の効率化を目的とする場合、検討の中心は通常枠です。インボイス枠は、インボイス制度に対応した会計・受発注・決済の機能を持つツールなどが対象とされているため、導入するツールの機能とあわせてIT導入支援事業者に確認しましょう。

    関連記事 連結会計システムとは?仕組みと必要性を基礎からわかりやすく解説

    会計・財務・経営のプロセスとしての位置付け

    通常枠では、業務プロセスを1種類以上持つソフトウェアを申請する必要があります。公募要領では、共通プロセスの一つとして「会計・財務・経営」が定められており、財務三表の作成や管理会計、経営分析などが例示されています。

    ただし、補助の対象になるのは、IT導入支援事業者が事務局に登録したITツールに限られます。検討している連結会計システムが登録されているかは、公式サイトのITツール検索や提供会社への問い合わせで確認しましょう。

    グループ企業が申請するときの資本関係の条件

    連結会計システムを導入するのは、子会社や関連会社を持つ企業グループです。IT導入補助金には資本関係に関する条件があり、グループの構成によっては申請できない場合や、申請できる会社が限られる場合があります。

    大企業の子会社は申請の対象外

    公募要領では、発行済株式総数の2分の1以上を同一の大企業が所有している中小企業などは、申請の対象外とされています。大企業が3分の2以上を所有している場合や、大企業の役員または職員を兼ねる人が役員総数の2分の1以上を占める場合も同様です。

    上場企業グループの中間持株会社や、大企業の子会社が自社の子会社を連結する目的で導入する場合は、この条件に該当しないかを最初に確認しましょう。直近3年分の課税所得の年平均額が15億円を超える事業者も対象外とされています。

    子会社を持つ中小企業は1社のみ申請

    親会社が議決権の50パーセント超を持つ子会社がある場合、親会社と子会社は「みなし同一法人」として扱われ、そのうち1社のみが申請できるとされています。孫会社やひ孫会社にも同じ考え方が適用されます。

    連結会計システムは親会社が契約し、子会社がデータを入力する形で使う場合があります。グループのどの会社が申請者となり、どの会社の費用を補助対象として計上するかを、IT導入支援事業者と整理しておきましょう。

    中小企業に当たるかの基準

    申請できるのは、業種ごとに定められた資本金または従業員数の基準を満たす中小企業や小規模事業者です。例えば、製造業その他は資本金3億円以下または常時使用する従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下とされています。

    連結決算を行う規模の企業では、この基準を超えている場合もあります。基準は業種ごとに異なるため、主たる業種がどれに当たるかも確認が必要です。申請者となる会社が基準を満たすかを、決算書や従業員数をもとに確認しておきましょう。

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    連結会計システムの費用と補助額の見積もり

    申請できる条件を確認したら、連結会計システムの費用のうち、どこまでが補助の対象になるかを見積もります。補助額は申請する業務プロセスの数で上限が変わり、費用の種類によって対象外になるものもあります。

    通常枠の補助額と補助率

    通常枠の補助額は、1プロセス以上で5万円から150万円未満、4プロセス以上で150万円から450万円以下です。補助率は原則2分の1以内で、最低賃金に近い水準で雇用する従業員が一定以上いる場合は3分の2以内とされています。

    連結会計システム単体で4プロセス以上を満たすかは、ツールの登録内容によって異なります。個別の会計システムや経費精算システムなどとあわせて申請する場合も含め、IT導入支援事業者に申請額の区分を確認しましょう。

    補助対象になる費用とならない費用

    通常枠の対象経費は、ソフトウェア購入費やクラウド利用料、導入関連費です。クラウド型の利用料は最大2年分が対象とされ、導入コンサルティングや導入設定、研修などの役務は、合計200万円が補助対象経費の上限です。

    一方、通常枠ではハードウェアは対象外で、交付決定前に購入したツールやリース契約のツールも対象外です。連結会計システムでは、子会社からデータを集める仕組みの設計に役務の費用がかかる場合もあるため、見積もりで費用の区分を分けてもらいましょう。

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    連結決算業務を事業計画に落とし込む

    IT導入補助金の申請では、ITツールの導入によって労働生産性をどれだけ高めるかを示す事業計画が求められます。連結会計システムの場合は、連結決算にかかっている作業を数値で整理しておくと、計画を立てやすくなります。

    労働生産性の目標を確認する

    通常枠では、申請時点の翌事業年度以降3年間の事業計画を立て、1年後に労働生産性を3パーセント以上、事業計画期間の年平均成長率を3パーセント以上向上させることが要件とされています。過去に一定の枠で交付決定を受けた事業者は4パーセント以上です。

    労働生産性は、営業利益と人件費、減価償却費の合計を年間の総労働時間で割って計算します。申請額や過去の交付状況によっては、賃上げに関する計画も求められるため、公募要領で確認しましょう。

    関連記事 連結会計システムで解決できる経営課題と活用効果を詳しく解説

    連結決算の工数を洗い出す

    事業計画の根拠として、現在の連結決算にかかっている作業時間を洗い出します。子会社からの決算データの回収、勘定科目の組み替え、グループ会社間の取引の消去、精算表の作成などを、決算期ごとに担当者別で記録すると整理しやすくなります。

    海外子会社がある場合は、外貨建ての決算書を円に換算する作業も含めます。表計算ソフトで行っている作業のうち、システムで置き換えられる部分を明確にしておくと、導入効果を説明しやすくなります。

    子会社側の作業もあわせて見積もる

    連結決算の負担は、親会社の経理部門だけでなく、決算データを提出する子会社の担当者にもかかっています。提出用の様式への転記や、親会社からの問い合わせへの回答、修正の再提出などの作業時間も洗い出しておきましょう。

    国内子会社が中心のグループでは提出の様式や締め日をそろえることで、海外子会社を含むグループでは通貨や会計期間の違いを吸収することで、作業を減らせる場合があります。どの作業をシステムで置き換えるかを、子会社の担当者とも確認しておくと、事業計画の数値に根拠を持たせられます。

    決算スケジュールと申請時期の調整

    連結会計システムは、決算期にあわせて稼働させる必要があります。交付決定の時期と決算のスケジュールがずれると、導入の予定を組み直すことにもなりかねないため、申請の段階から時期を調整しておきましょう。

    交付決定前の契約は補助対象外

    公募要領では、交付決定前にITツールを契約・発注した場合は補助対象にならないとされています。決算に間にあわせるために交付決定を待たずに契約すると、補助を受けられなくなります。

    締切日や交付決定日は申請回ごとに設定されます。公式サイトの事業スケジュールを確認し、交付決定日から本稼働までに設定やデータ移行の期間を確保できるかを、提供会社と一緒に確認しましょう。

    本稼働の時期と交付後の手続き

    連結会計システムの本稼働を期首にあわせると、前期末からの数値のつながりを確認しやすくなります。四半期や半期の決算で試しに使い、年度末の決算から本格的に運用する進め方もあります。

    交付決定後は、事業実施期間内にツールの導入と支払いを終え、事業実績報告を行う必要があります。その後も効果報告などの手続きが続くため、経理部門だけでなく、申請を担当する部署と役割を分担しておきましょう。

    関連記事 連結会計システムと会計システム・管理会計ツール・ERPの違いを比較

    補助金の検討とあわせて見たい連結会計システム

    補助金の申請では、ツールの費用だけでなく導入支援などの役務の範囲も見積もりで確認します。提供形態や支援体制を比べる材料として、連結会計システムの特徴をまとめました。

    製品名特徴
    Consoleasy(コンソリイージー)参考価格15,000円~のクラウド型。公認会計士が導入から運用まで伴走
    eCA-DRIVER国内・海外の子会社からデータを収集でき、日本基準とIFRSの連結に対応
    マネーフォワード クラウド連結会計連結パッケージのExcelをそのまま取り込めるクラウド型の連結会計システム
    BTrex連結会計オンプレミスとクラウドに対応し、データ移行から稼働までの導入支援あり
    iCAS (連結決算システム)日本語・英語・中国語で運用でき、海外会社の為替換算にも対応
    DivaSystem LCA制度連結と管理連結を1つのシステムで扱え、海外拠点のサブ連結にも対応
    OPEN21SIAS連結決算支援ソリューショングループ統一会計としてクラウドで運用し、個別決算データを自動で集約・照合

    導入支援の体制を比べたい連結会計システム

    補助金を使うかどうかにかかわらず、連結会計システムの費用はソフトウェアの利用料と導入支援の役務に分かれます。クラウド型・オンプレミス型の違いや、海外子会社への対応、導入時の支援体制が異なる製品を紹介します。

    Consoleasy(コンソリイージー)

    エールアカウンティング株式会社
    製品・サービスのPOINT
    1. ChatGPTやClaudeからAIを使ってデータの読み書きが可能。MCP対応
    2. 公認会計士が伴走しますので、体制に不安があっても安心です
    3. 業界最安値クラスの月額15,000円から。利用頻度に応じたプラン

    エールアカウンティング株式会社が提供する「Consoleasy(コンソリイージー)」は、表計算ソフトで行ってきた連結決算をクラウド型のシステムへ移したい企業向けの連結会計システムです。参考価格は15,000円~で、年次・四半期・月次のプランがあり、グループ会社数に応じて月額費用が変わります。連結仕訳や精算表の作成、外貨換算を自動化でき、異常検知や財務諸表間の整合性チェックの機能も、誤りを防ぐうえで役立つでしょう。導入から運用までを公認会計士が支援し、過去データの移行にも対応しています。

    eCA-DRIVER

    株式会社TKC
    《eCA-DRIVER》のPOINT
    1. 業務フローに沿った直感的なメニュー構成で「決算早期化」を実現
    2. 監査で求められる標準帳表に加え、独自様式の管理帳表も出力可能
    3. 連結決算の実務経験豊富な公認会計士が「決算効率化」をサポート

    株式会社TKCが提供する「eCA-DRIVER」は、海外子会社を含むグループの連結決算をクラウドで処理したい企業向けの連結会計システムです。参考価格は100,000円~です。子会社からは会計システムとのデータ連携や、日本語・英語・中国語のWeb入力、Excelなどの方法でデータを集められます。日本基準とIFRSの連結決算を同時に処理でき、決算開示システムへの連結財務諸表の連携や、監査法人への資料提供のAPI連携にも対応しています。初期費用には、マスターの設計・登録や検証、操作説明が含まれています。

    マネーフォワード クラウド連結会計

    株式会社マネーフォワード
    製品・サービスのPOINT
    1. 会計システム連携、Excelインポート機能でデータ収集を効率化
    2. グループの経営状況をいつでもどこでもリアルタイムに把握できる
    3. 短期間・低価格で導入可能!クラウドなのでインストールも不要

    株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウド連結会計」は、子会社からメールで集めている連結パッケージの管理を効率化したい企業向けのクラウド型連結会計システムです。Excelや表計算ソフトの連結パッケージを、CSVへの変換なしでそのまま取り込めます。子会社の勘定科目を連結科目へ自動で変換でき、科目の組み替えの手間を減らせます。クラウドで提供されるためインストールが不要で、グループの経営状況をリアルタイムに確認できます。

    BTrex連結会計

    株式会社ビジネストラスト
    《BTrex連結会計》のPOINT
    1. 公認会計士を中心とした完全自社開発体制
    2. 実装・コーチングの一体型支援により、ユーザ様の導入負荷を軽減
    3. 専任担当及びサポートセンターの両面での支援体制を構築

    株式会社ビジネストラストが提供する「BTrex連結会計」は、提供形態をオンプレミス・クラウド・パッケージソフトから選びたい企業向けの連結会計システムです。制度連結から管理連結、IFRSへの対応までの機能を備えています。導入時はFITGAP分析やパラメータ設定、データ移行、トレーニング、稼働支援まで一貫して支援を受けられます。外貨換算や持分計算、内部取引照合などの処理結果はチェックリストで確認でき、精算表から仕訳や入力画面までさかのぼって原因を調べられます。

    iCAS (連結決算システム)

    株式会社インプレス
    《iCAS (連結決算システム)》のPOINT
    1. 連結業務にとどまらず、さまざまな課題を一緒に解決できる
    2. 子会社、関連会社の増加減少時のメンテナンス作業が簡単
    3. 大手企業から中小企業まで、業種業態を問わず連結会計業務に対応

    株式会社インプレスが提供する「iCAS (連結決算システム)」は、国内外の子会社から決算データを集めて連結処理まで進めたい企業向けの連結決算システムです。子会社の情報はWeb経由で収集でき、子会社側に専用ソフトをインストールする必要はありません。ログイン時に日本語・英語・中国語を切り替えられ、海外会社の為替換算や内部取引の消去にも対応しています。日本基準やIFRSに加え、中国企業会計準則にも対応しています。

    DivaSystem LCA (株式会社ディーバ)

    《DivaSystem LCA》のPOINT
    1. 業務テンプレートにより初めての連結決算でも安心
    2. 開示システムとの連携で開示業務も円滑化
    3. 明細データの収集でグループ企業を透明化

    OPEN21SIAS連結決算支援ソリューション (株式会社ICSパートナーズ)

    製品・サービスのPOINT
    1. 内部取引照合や消込機能で、全社集計前の精度と効率を向上。
    2. 連結科目体系への自動変換で、データ統合と連携を容易化。
    3. 統一コード体系と履歴管理で、グループ全体の統制を強化。

    まとめ

    連結会計システムの導入にIT導入補助金(2026年度はデジタル化・AI導入補助金)を使う場合は、まずグループの資本関係を確認しましょう。大企業の子会社に当たらないか、みなし同一法人としてどの会社が申請するかが出発点です。そのうえで、補助額の区分や対象経費、連結決算の工数をもとにした事業計画、決算スケジュールとの調整を進めます。資料請求で複数の連結会計システムを比べ、補助金の対象になるかもあわせて確認してみてください。

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