DDoS対策ツールは無料で利用できる?
DDoS対策ツールのなかには、無料プランや無料トライアルを提供しているサービスがあります。コストをかけずにDDoS対策を始めたり、導入前に管理画面や設定方法を確認したりすることが可能です。
ただし、「無料プラン」と「無料トライアル」では利用できる期間や目的が異なります。それぞれの違いを理解したうえで、自社に適した方法を選びましょう。
継続利用できる無料プラン
無料プランは、利用期間を設けずにDDoS対策機能を利用できるサービスです。小規模なWebサイトや個人サイトなど、まずは基本的な対策を始めたい場合に適しています。
一方で、高度なセキュリティルールや詳細なログ分析、優先サポートなどは有料プランに限定されることがあります。企業の基幹サイトやECサイトなど、停止時の影響が大きいWebサイトでは、無料プランの防御範囲を事前に確認する必要があります。
期間限定の無料トライアル
無料トライアルは、有料製品の機能を一定期間試せる仕組みです。実際のWebサイトに導入し、管理画面の操作性や検知精度、通知・レポート機能、サポート対応などを確認できます。
無料期間の終了後は料金が発生するため、トライアルを始める前に利用期間や自動更新の有無、有料版の料金体系を確認しておきましょう。
企業の重要なWebサイトには有料版も検討する
無料版は基本的なDDoS対策を始める手段として役立ちますが、すべての企業に十分とは限りません。大規模な攻撃への対応、24時間365日の監視、緊急時の技術支援、SLAによる稼働率保証などは、有料版で提供されるケースが一般的です。
Webサイトの停止が売上や顧客対応に直接影響する場合は、無料版だけに限定せず、複数の有料製品も含めて比較しましょう。
無料で使えるDDoS対策ツールを比較
無料で使えるDDoS対策ツールを紹介します。
Cloudflare DDoS Protection
Cloudflare, Inc.が提供するDDoS対策サービスです。無料プランでも、WebサイトやWebアプリケーションへのDDoS攻撃を自動で検知・軽減できます。CDNやSSL証明書などの基本機能も利用可能です。ただし、サポートや高度な分析機能などは有料プランと異なるため、企業の重要なサイトで利用する場合は機能範囲を確認しましょう。
Project Shield
Jigsaw LLCが提供する無料のDDoS対策ツールです。言論や人権に関わるWebサイトを対象に、無料で提供されています。ユーザーを無制限で保護し、リアルタイムで攻撃状況の確認を行えます。ただし英語表記のため、英語が読める方の利用が望ましいです。
DDPS
DDPS合同会社が提供するDDoS対策サービスです。同社の東京VPSでは、追加料金なしでDDoS対策機能を利用できます。設定不要で導入でき、Webサイトやゲームサーバーなどへのさまざまな攻撃に対応します。ただし、DDoS対策サービス単体は有料のため、無料で利用するには対象のVPSを契約する必要があります。
無料版だけでは防御範囲やサポート体制が不足する場合もあります。安定したサイト運用を重視する場合は、有料製品も含めて機能や対応範囲を比較しましょう。以下から複数のDDoS対策製品の資料をまとめて請求できます。
無料トライアルがあるDDoS対策ツールを比較
無料トライアルがあるDDoS対策ツールを紹介します。
PrimeWAF
- 低コストで導入できるDDoS対策
- カンタン設定ですぐに対策を開始
- 大量アクセスによる負荷を軽減し安定運用を支援
バルテス株式会社が提供する「PrimeWAF」は、セキュリティ対策を初めて導入する企業でも利用しやすいクラウド型WAFです。専門知識がなくても導入しやすく、サポート体制も充実しています。無料トライアルでは通信を遮断せずログのみを取得するテスト運用も可能なため、防御ルールを事前に調整しながら導入を検討できます。
Ray-SOC WAF
- 独自AIエンジンで未知の攻撃も検知・ブロック
- マネージドサービス付きなので、管理の手間はほとんど不要
- 月額3.5万円から。日本の技術チームがサポートします。
株式会社レイ・イージス・ジャパンが提供する「Ray-SOC WAF」は、AIを活用したクラウド型WAFです。DNS設定の変更のみで導入しやすく、WAF運用や誤検知の調整、DDoS対策、監視、月次レポートまでを日本の技術チームが一貫して支援します。最大2か月の無償トライアルでは、本番同等のサポートや最適なプランの提案も受けられます。
BLUE Sphere
- WAF/DDoS防御/DNS監視/サイバー保険がオールインワン
- ドメイン無制限で複数サイトを1つの契約で守る!
- 三井住友海上火災保険「サイバープロテクター」が無償で付帯!
株式会社アイロバが提供する「BLUE Sphere」は、WAFに加えてDDoS対策を標準搭載し、多層防御によるWebサイトのセキュリティ強化を支援する総合セキュリティサービスです。単体の対策では対応が難しいさまざまなサイバー攻撃への備えとして利用できます。無料お試し期間が用意されており、実際の利用環境で検証したうえで導入を検討できます。
secuWAF (株式会社セキュアイノベーション)
- 専用プラットフォームによって、安定性と信頼性を確保できる
- セキュリティ管理によって脅威性の高い、WEBサイトを検知
- 定期的にマルウェアが仕込まれていないか、診断を行う
AIONCLOUD (株式会社 モニタラップ)
- 直感的な操作でAI開発が可能
- AIモデルの性能をリアルタイムで監視・分析。
- AI技術・アルゴリズムを継続的にアップデート
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無料のDDoS対策ツールを選ぶポイント
無料プランや無料トライアルを利用する際は、料金だけで判断せず、以下のポイントを確認しましょう。
防御できるDDoS攻撃の種類
DDoS攻撃には、ネットワーク帯域を圧迫する攻撃や、サーバの接続資源を消費させる攻撃、Webアプリケーションへ大量のリクエストを送る攻撃などがあります。
製品によって対応する攻撃の種類が異なるため、ネットワーク層とアプリケーション層のどちらを保護できるのか確認してください。WAF機能があるだけで、すべてのDDoS攻撃に対応できるとは限りません。
対応する通信量や攻撃規模
無料版では、通信量やリクエスト数、登録できるドメイン数などに上限が設定されている場合があります。通常時のアクセス数だけでなく、攻撃発生時にどの程度のトラフィックまで処理できるかを確認しましょう。
導入方法やDNS設定の難易度
クラウド型のDDoS対策サービスでは、DNSの切り替えや通信経路の変更が必要になることがあります。設定を誤るとWebサイトへアクセスできなくなる可能性もあるため、手順のわかりやすさや導入支援の有無を確認してください。
監視・通知・レポート機能
攻撃を防御できても、発生状況を把握できなければ原因分析や再発防止につなげにくくなります。攻撃元や攻撃時間、トラフィック量、遮断件数などを確認できるか比較しましょう。
メールやチャットツールへの通知機能があれば、攻撃発生時の初動対応も行いやすくなります。
障害時のサポート体制
無料プランでは、FAQやコミュニティによるサポートのみの場合があります。社内にセキュリティやネットワークの専門担当者がいない場合は、設定支援や緊急時の問い合わせに対応する製品が適しています。
有料版へ移行する場合は、24時間365日の監視や電話対応、専門技術者による運用支援があるか確認しましょう。
有料版へ移行した場合の料金
無料トライアルで使いやすいと感じても、有料版の料金が予算を超えていれば継続利用できません。月額料金だけでなく、初期費用、通信量による従量課金、ドメイン追加費用、サポート費用なども確認しましょう。
DDoS攻撃時のトラフィック増加が追加料金につながるかどうかも重要な比較ポイントです。
無料のDDoS対策ツールを利用する際の注意点
無料のDDoS対策ツールはコストを抑えて導入できますが、機能やサポート範囲に制限がある場合があります。利用前に、以下の注意点を確認しておきましょう。
無料版だけでは防御範囲が不足する場合がある
無料版では、高度なルール設定や詳細なログ、優先サポートなどを利用できない場合があります。小規模サイトには適していても、個人情報を扱うサイトや売上に直結するECサイトでは、必要な防御レベルを満たせない可能性があります。
WAFだけですべてのDDoS攻撃を防げるわけではない
WAFは、主にWebアプリケーションの脆弱性を狙う攻撃や、HTTP・HTTPSを悪用した攻撃への対策に利用されます。一方、ネットワーク帯域を大量の通信で埋める攻撃などには、ネットワーク側のDDoS対策が必要です。
製品紹介に「WAF」と記載されている場合は、DDoS対策機能の有無と対応範囲を個別に確認しましょう。
攻撃を受けてからの導入では間に合わないことがある
DDoS攻撃によってWebサイトへアクセスできなくなった後では、管理画面への接続やDNS変更などの作業が難しくなる可能性があります。被害が発生する前にサービスを導入し、設定や連絡体制を確認しておくことが重要です。
まとめ
無料のDDoS対策ツールや無料トライアルを活用すれば、コストを抑えながら管理画面の操作性や導入方法、防御機能、通知・レポート機能などを確認できます。ただし、無料版では対応できる攻撃規模や通信量、サポート体制などに制限が設けられている場合があります。
特に、ECサイトや基幹システムなど停止時の影響が大きいWebサイトでは、無料版だけで十分な防御ができるとは限りません。対応する攻撃の種類や防御範囲、導入支援、監視体制、有料版へ移行した場合の費用まで比較し、自社の運用環境に適した製品を選びましょう。
複数の製品を効率よく比較したい場合は、各社の資料を取り寄せて、機能や料金、サポート内容を確認するのがおすすめです。


