イベント管理システム導入で感じる不安の正体
イベント管理システムの導入を検討する担当者からは、対応スピードやセキュリティ表記への疑問の声が多く聞かれます。まずはどのような不安が生じやすいのか、具体的な背景から見ていきましょう。
国産システムでも対応が遅いと感じるケースがある理由
国産のイベント管理システムだからといって、必ずしもサポート対応が早いとは限りません。開発元の体制やサポート窓口の人員規模によっては、問い合わせから回答までに数日かかることがあります。特にイベントシーズンで問い合わせが集中する時期には、対応の順番待ちが発生しやすくなります。導入後に「思ったより返信が遅い」と感じる担当者も少なくありません。
実際には、ベンダーの規模が小さく専任のサポート担当者が少ない場合や、開発チームと保守チームを兼務している場合に対応が遅れる傾向があります。導入前には、平均的な回答時間やサポート窓口の対応時間帯、緊急時のエスカレーション手順を具体的に確認しておくことが重要です。契約前の商談時点で、過去の対応実績や利用中の企業の声を確認しておくと、実際の対応スピードをイメージしやすくなります。
ISMS対応と記載があっても安心できない理由
ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)対応と表記されていても、認証の範囲がシステム全体ではなく、一部の業務プロセスのみに限定されている場合があります。表記を見ただけで安心せず、認証対象の範囲を確認する必要があります。企業ロゴやマークの表示だけで判断するのは避けたいところです。
例えば、データセンターのみが認証対象で、実際の運用業務や保守作業は対象外というケースもあります。導入を検討する際は、ISMS認証書の取得範囲や更新状況、第三者機関による監査結果の開示有無を問い合わせ、実態を丁寧に確認することが求められます。加えて、委託先を含めた運用体制まで認証の対象になっているかを確認しておくと、より安心して利用できます。
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イベント管理システム導入前に確認すべき条件
契約前には、API連携の可否やカスタマイズの範囲など、運用開始後に問題となりやすい条件を洗い出しておくことが欠かせません。ここでは特に注意すべき2つの点を紹介します。
API連携の可否と制限範囲の確認
API必須の環境では、イベント管理システム側の連携仕様が自社の業務要件に合っているかを事前に確認することが重要です。APIが用意されていても、取得できるデータ項目や呼び出し回数の上限に制限があり、想定していた連携が実現できない場合があります。仕様書上は対応と書かれていても、実際に試すと項目が不足していることもあります。
特に、参加者データを外部のCRMやMA(マーケティングオートメーション)ツールへリアルタイムで連携したいケースでは、API仕様書を取得し、必要なエンドポイントが揃っているかを技術担当者と一緒に確認するとよいでしょう。制限が多い場合は、代替の連携方法やカスタム開発の可否、追加費用の有無もあわせて確認しておくと、契約後の想定外な出費を避けられます。
カスタマイズを前提に導入して失敗するケース
自社の業務フローに合わせて大幅なカスタマイズを前提にイベント管理システムを導入すると、想定外のコストや期間がかかり失敗につながることがあります。標準機能で対応できる範囲を把握しないまま要望を積み重ねると、開発規模が膨らみやすくなります。結果として、当初の予定より導入時期が大幅に遅れる例も見られます。
カスタマイズ前提で進める場合は、要件定義の段階で優先順位を明確にし、標準機能で代替できる部分を洗い出すことが有効です。ベンダー側の開発体制やカスタマイズ後の保守対応についても、事前に確認しておくとトラブルを避けやすくなります。バージョンアップの際にカスタマイズ部分が引き継がれるかどうかも、忘れずに確認しておきましょう。
導入後に不安を解消するための運用体制づくり
導入後も安心してイベント管理システムを使い続けるためには、サポート体制やセキュリティ運用の実態を継続的に把握しておくことが大切です。
サポート体制と対応スピードの見極め方
契約後のサポート体制は、導入検討時のカタログ情報だけでは判断しにくい部分です。問い合わせ方法がメールのみか、電話やチャットにも対応しているか、対応時間は平日日中に限られるかなど、具体的な運用条件を確認しておく必要があります。休日開催のイベントを控えている場合は、休日対応の可否も確認しておきたいところです。
また、大型イベントの直前など緊急性の高いタイミングでの対応可否も重要な確認事項です。導入前に既存ユーザーの声や口コミを調べたり、トライアル期間中に実際に問い合わせを行ったりして、対応の質やスピードを自分の目で確かめておくと安心です。回答内容が具体的かどうかや、担当者が固定されているかどうかも、あわせて見ておくとよいでしょう。
セキュリティ運用の実態を確認する方法
セキュリティに関する不安を解消するには、認証取得の有無だけでなく、日々の運用でどのような対策が取られているかを確認することが重要です。アクセス権限の管理方法やログの保存期間、障害発生時の通知体制なども確認しておくとよいでしょう。担当者ごとの権限設定が細かく分けられているかも、確認しておきたいポイントです。
加えて、個人情報を含む参加者データの保管場所やバックアップ体制、委託先を含めた管理範囲についても具体的に質問することをおすすめします。契約前に運用マニュアルやセキュリティ体制図の開示を依頼することで、表記と実態のずれを事前に把握でき、導入後に慌てて対応することを防げます。定期的な監査結果の共有を受けられるかどうかも確認しておくと、より安心して運用を続けられます。
失敗しないイベント管理システムの比較・選定のポイント
最後に、自社に合ったイベント管理システムを選ぶための具体的な基準を整理します。要件の優先順位づけと事前検証が、導入後の不安を減らすポイントです。
必須要件と優先順位の整理
API連携やセキュリティ要件、カスタマイズの必要性など、自社にとって譲れない条件を事前にリスト化し、優先順位をつけておくことが重要です。すべての要望を満たす製品を探すのではなく、必須条件と希望条件を分けて整理すると比較がしやすくなります。条件を書き出す作業自体が、社内の認識合わせにも役立ちます。
複数の部門が関わる場合は、マーケティング部門や情報システム部門など、関係者ごとに求める機能が異なることがあります。導入前に関係部門へヒアリングを行い、要件の抜け漏れを防ぐことで、導入後のミスマッチを減らせます。担当者間で優先順位の認識にずれがないかも、あわせて確認しておくと安心です。決定前に候補製品を複数の担当者で見比べる場を設けるのもおすすめです。
無料トライアルやデモで確認すべき点
多くのイベント管理システムには無料トライアルやデモ環境が用意されています。実際の画面操作を通じて、管理画面の使いやすさや必要な機能が揃っているかを確認することができます。カタログや紹介ページだけでは分からない操作感を把握できる貴重な機会です。
トライアル期間中には、想定している運用フローに沿って一通りの操作を試し、API連携やデータ出力といった技術的な要件も含めて検証しておくとよいでしょう。あわせてサポート窓口への問い合わせを実際に行い、対応の速さや説明の丁寧さを確認しておくと、導入後の不安を減らせます。関係者を交えて試用結果を共有し、認識をそろえておくことも大切です。試用時に気づいた懸念点は、契約前に必ず解消しておきましょう。
不安の解消に役立つイベント管理システムの例
ここまで解説したサポート体制やセキュリティ運用、API連携の確認ポイントを踏まえ、公開情報から運用体制やセキュリティ対策が確認しやすい製品と、まずは比較検討の候補として押さえておきたい製品をあわせて紹介します。
株式会社シャノンのイベントマーケティングシステム
- リアル・オンラインを組み合わせたハイブリッド形式の開催も対応
- 多くの実績と様々なイベントで培ったノウハウでサポート
- 豊富な機能で会期前から会期後までの業務を効率化
株式会社シャノンが提供する「イベントマーケティングシステム」は、リアル・オンラインを組み合わせたハイブリッド開催に対応した集客・運営プラットフォームです。集客ページの作成から受付・電子チケット発行、決済、メール配信、アンケート作成、データ集計・分析までを一つのシステム上で運用できます。金融・保険業界の基準を満たすセキュリティ体制を整えており、システムの冗長化やバックアップ、不正アクセス対策も実施。イベント運営に精通したスタッフによる事務局業務のサポート体制も用意されています。
ムビ活コレクト
- ノーコードで項目やデザインを自由に動画投稿フォーム生成
- 応募者はURLアクセスのみ、ログイン不要で投稿
- 動画、画像を審査員画面で採点・コメント、平均点を自動集計
インフォームシステム株式会社が提供する「ムビ活コレクト」は、動画・画像の応募受付から審査までをフォーム上で運用できるノーコードSaaSです。管理者・審査員はアカウント発行が必要なログイン必須のクローズド環境で運用され、システム管理者・投稿管理者・審査員といった役割別の権限管理やIP制限機能により外部からの閲覧を制限できます。プライバシーマークを取得しており、サポートはチャットとメールで平日10時から19時まで対応。導入前の相談から運用中のサポートまで受けられます。
teket (株式会社teket)
- NTTドコモの新規事業創出プログラムから企画。
- イベント主催者の販売・集客をサポート
- 電子チケット、座席管理、来場者分析機能付き
BALES (スマートキャンプ株式会社)
- BALESメソッドによるターゲティングとアプローチ設計
- 人×テクノロジーによる企画実行力
- 毎年インサイドセールス業界レポートを発行
TIGET (株式会社grabss)
- イベント中にリアルタイムでアンケート回収
- JASRAC・NexTone許諾番号取得済みで音楽イベントも安心。
- 登録・ログイン無料で主催者・購入者双方に優しい設計。
everevo (ソーシャルワイヤー株式会社)
- クレカ決済機能は2025年3月31日15時で終了
- 無料イベントは手数料0円
- SNSアカウントで登録・ログイン可能
EventRegistforHubSpot (イベントレジスト株式会社)
- 基本機能は無料で、有料チケット販売も可能。
- イベント運営を効率化し、手軽に導入可能。
- 要望に応じた開発と既存システム連携。
まとめ
イベント管理システムの導入では、国産・ISMS対応といった表記だけで判断せず、サポート対応の実態やAPI連携の制限範囲、カスタマイズの前提条件を事前に確認することが大切です。必須要件を整理し、トライアルで実際の運用を検証することで、導入後の不安を減らし、自社に合ったシステムを選定できます。

