FAX配信システムとは
FAX配信システムとはどのようなものなのでしょうか。その概要を見ていきましょう。
FAX配信システムはインターネット経由でFAXが送れる
FAX配信システムとは、パソコンやスマートフォン上のデータをFAXのデータに変換して送信するシステムです。メールを送るのと同じような感覚でデータを送信すれば、それがFAX配信システムによって自動的にFAX対応のデータに変換されます。
普通のFAXと違って多くのデータを簡単に一括送信できるなど、業務を効率化できる特徴を備えています。
FAX配信システムには配信以外の機能も搭載
FAX配信システムには以下のような機能が備わっています。
- ・送信機能
- ・受信機能
- ・メールシステムとの連携
- ・基幹システムとの連携
- ・誤送信の防止
- ・リダイヤル
パソコンのデータをFAXデータに変換して送信するだけでなく、逆に受信したFAXのデータをPDFなどパソコンで閲覧できるファイルに変換する機能もあります。片方しか備えていないシステムもあるので、利用目的に適したものを選びましょう。
また、ほかのシステムと連携できる製品もあります。メールシステムと連携して電子メールとしてデータをやり取りしたり、基幹システムと連携して帳票類のフォーマットをFAXに反映させたりできます。そのほか、誤送信や送信エラーを防ぐ機能を備えた製品もあります。
FAX配信システムとFAXの違いとは
FAX配信システムと普通のFAXの違いについて、詳しく見ていきましょう。
FAXは紙を読み取って送信する
通常のFAXは、以下の手順でデータを送信します。
- 1.紙(画像)のデータを読み取る
- 2.画像データを音声データに変換
- 3.送信
- 4.音声データを画像データに変換
- 5.画像データを紙に印刷
電話線を利用するため、紙(画像)データを一度音声データに変換します。ただし、この点は機械が自動で行うため、業務に差支えはありません。業務上、手間がかかってしまうのが、紙のデータを読み取るという段階です。これを省略して効率化したのがインターネットFAXです。
違いはデータの読み取りに紙を使うかどうか
インターネットFAXは、以下の手順でデータを送信します。
- 1.画像データをパソコンから配信システムに送信
- 2.画像のデータを音声データに変換
- 3.送信
- 4.音声データを画像のデータに変換
- 5.データを紙に印刷
インターネットFAXがインターネット回線を利用しているのは、上記の手順1の部分です。そのほかの部分は、従来のFAXと同じで電話線を利用します。その結果、紙を読み取る手間がかからなくなります。画像データをシステムに送りさえすれば自動で音声データに変換してくれるため、人手をほとんど必要としません。
FAX配信システムを導入するメリット
FAX配信システムを導入することで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
FAX送信を自動化できる
FAXの送信には多くの手間がかかります。宛先を指定したり紙のデータを読み取らせるだけでも多くの時間を要するでしょう。
しかし、FAX配信システムであれば画像データを自動でFAX対応の音声データに変換してくれるため、手間を大きく削減できます。
紙のコストを削減できる
パソコン上で作成した文書をFAXで送信する場合、従来は作成した文書を一度プリントアウトする必要がありました。しかし、FAX配信システムを利用すればその手順をカットできます。手間だけでなく、紙にかかるコストを削減できます。
送信のミスを減らすことができる
人の手が入る以上、どうしてもミスが発生する可能性があります。しかし、FAX配信システムは人の手が入る部分を減らせるほか、誤送信防止機能を備えたものもあります。FAXは一度送信したら取り消せません。配信システムで誤送信を防止することは、企業の信頼にもつながるでしょう。
FAX配信システムの選び方と注意点
FAX配信システムを選ぶとき、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。
必要なコストを計算する
FAX配信システムを導入することで紙代や人件費を削減できるとはいえ、システムの導入や運用にそれ以上の費用がかかってしまったのではコストカットになりません。そのため、FAX配信システムを選ぶときにはコストを計算しましょう。具体的には以下の費用を考慮する必要があります。
基本的な初期費用と月額利用料のほかに、従量課金制の料金もかかります。具体的な料金は製品によって異なります。
自社がどのくらいの枚数を送受信するのか、それでいくらの費用がかかるのかを計算しましょう。
システムが安定しているか確認する
システムが安定的に稼働するかどうかも重要です。送信エラーなどが起きにくい製品を選ぶ必要があります。
とはいえ、システムの安定性は金額のように数値で製品ごとに比較できません。そのため、製品の評判を見るか、無料お試し期間を利用して実際に使ってみるなどして比較しましょう。
機能が充実しているか比較する
基本的な送信機能のほかにも、誤送信防止機能やリダイヤル機能など、業務をより円滑化する機能を備えた製品があります。また、スマートフォンからも使えるかどうかなど、対応デバイスの充実度も重要です。自社にどのような機能が必要かを考えて製品を選びましょう。
クラウド型かオンプレミス型かを選択する
FAX配信システムの提供形態は、クラウド型とオンプレミス型の2種類に大別されます。それぞれ以下の特徴があります。
- クラウド型
- ・初期費用が安い
- ・気軽に導入できる
- ・場所を選ばず利用できる
- オンプレミス型
- ・自社で設備を導入する
- ・セキュリティが強固
- ・システムが安定している
クラウド型はインターネット上でサービスが提供される形態です。自社で準備するものが少なく、インターネットを介してどこでも利用できるのが強みです。逆に、オンプレミス型は自社で設備を整えます。社内のネットワークを使うため外部からアクセスできない分、セキュリティが強固です。
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クラウド型FAX配信システム紹介
クラウド型のFAX配信システムを紹介します。
《@Tovas》のPOINT
- サーバ、専用回線は不要 最小コストでスピーディーに利用開始
- お客様のご利用中のシステムとシームレスに連携
- Web上の管理画面から送信状況を確認
コクヨ株式会社が提供。ほかのシステムとのシームレスな連携が特徴のシステムです。どのような規模の企業にも対応しています。
- ・帳票ツールや基幹システムと連携可能
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- ・Web上の管理画面で送信結果を確認
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- ・情報トレーサビリティを提供
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クラウドFAXサービス TransFax
株式会社トランザクトが提供。1時間に1万件以上もの大量送信にも対応したシステムです。専門スタッフがヒアリングを行い、企業に最適なソリューションを提案します。
- ・ほかのシステムと連携できる
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- ・あらゆる国や地域にFAXを送信できる
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- ・分散型ネットワークで運用されている
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オンプレミス型FAX配信システム2選
オンプレミス型のFAX配信システムを2つ紹介します。
まいと~く Center
株式会社インターコムが提供。オンプレミス型ではあるものの、外出先から社内ネットワークに接続して利用できるのが特徴です。大企業における複数拠点での利用にも対応しています。
まいと~く FAX Server 7
株式会社インターコムが提供。誤送信防止など幅広いオプション機能を備えています。製造業やアパレルなどさまざまな業界に対応しています。
まとめ
FAX配信システムの特徴やメリット、製品の選び方、おすすめの製品などについて紹介しました。FAX配信システムを利用すると送信の手間が減るだけでなく、紙のコストや人件費を削減できます。
ただし、企業によってどの製品が最適かは異なります。自社の運用スタイルや予算から、最適な製品を選ぶことが大切です。ぜひ、まずは気になる製品の資料請求から始めてみてください。