ハードディスク暗号化のメリット
ハードディスク暗号化でできることをおさらいしましょう。最も大きなメリットのひとつは、パソコンの正規ユーザーでない限り、データを読み取ることができない、ということです。
パソコンの盗難や紛失によって第三者の手に渡っても、ハードディスク自体を暗号化しているので情報を読み取ることができません。情報漏えいの原因は、外部からの不正アクセスよりも内部の人的ミスの方が多いという調査もあります。したがって、そのようなミスが起きた時の対策を考えなくてはなりません。
ハードディスク暗号化 4つの導入事例
モデルケース1 ノートパソコン持ち出し厳禁のA社
セキュリティ対策のために、社内で使用するノートパソコンを社外に持ち出すことを禁止しているA社。しかしこれによって、業務の効率が悪い状態が続いていました。営業担当が訪問の間の少ない空き時間で作業を進めるには、ノートパソコンを持ち運ぶことが必要でした。
そこで、ハードディスク暗号化ソフトを導入し、ノートパソコンを社外に持ち出せるようなしくみを整えました。その結果、訪問が終わった直後に、帰社しなくてもお客様に議事録や資料を送ることができるようになりました。
モデルケース2 ノートパソコン持ち出しが許可されているB社
業務拡大によって、社外でノートパソコンを使用する機会が増えたB社。数千人の社員が使用するノートパソコンに対して、セキュリティ対策をしなければなりませんでした。そこでハードディスク暗号化ソフトを導入することで、部署ごとにバラバラだったセキュリティレベルを統一できました。また、パソコンで重要な情報を扱っているということを再認識できたので、社員のセキュリティ意識を上げることができました。
モデルケース3 膨大な住民データを保持しているC自治体
ハードディスク暗号化ソフトを導入しているのは、企業だけではありません。住民のデータを管理するC自治体では、個人情報の保護を強化するためにハードディスク暗号化ソフトを導入しました。データの流出や漏洩のリスクに対して、外部からの不正アクセスへの対策は行っていましたが、万が一不正侵入されてしまった時に対応できるようなしくみが不十分でした。
ハードディスク暗号化は、たとえデータが持ち出されてしまっても正規のユーザーしか閲覧できません。このように、外部からの不正アクセス防止は必須ですが、仮に侵入されてしまった時の対策を考えることを忘れてはいけません。
モデルケース4 生徒の個人情報を抱えるD学校
学校教員のノートパソコンには、生徒の住所や家族構成、成績などの外部に公開できない情報が入っています。ノートパソコンの持ち出しが多く、セキュリティ対策が求められていました。しかし、パソコンなどのIT製品に詳しくない教員も多く、個々人の管理に任せるのは困難でした。ハードディスク暗号化によって、各学校や各教員に依存しないセキュリティ対策が可能になりました。
まとめ
各企業でお客様のデータを多く預かっていると思います。その管理をきちんと行うことで、企業の信頼度に大きく貢献します。また、企業だけでなく、自治体や教育機関など、国民の情報を扱う組織にとってもハードディスク暗号化は必須のソフトです。
製品によって、パソコンの処理速度への影響や導入フローの違いなどがあるので、一度比較してみてください。ハードディスク暗号化で、万が一のパソコン盗難・紛失に備えましょう。