オンラインアシスタントの機能を整理する考え方
オンラインアシスタントは、ソフトウェアのような機能一覧ではなく、依頼できる業務の範囲で比べるサービスです。機能の考え方と分類を押さえておくと、サービスごとの違いを見比べやすくなります。分類を次の表にまとめました。
| 分類 | 主な業務 | 確認する点 |
|---|---|---|
| 秘書業務 | 日程調整、メールや電話の一次対応 | 対応できる時間帯と連絡の方法 |
| 経理・請求 | 請求書の作成補助、経費の確認 | 判断が必要な部分の線引き |
| 事務・入力 | データ入力、リスト作成、書類の整理 | 入力の形式と確認の方法 |
| 採用・広報 | 応募者への連絡、SNS運用の補助、資料作成 | 個人情報の扱いと最終確認の担当 |
サービスの機能は依頼できる業務を指す
オンラインアシスタントの機能とは、サービスが対応できる業務の種類と、その進め方を指します。画面を操作するソフトウェアとは異なり、人が作業を行うため、担当者の経験や体制も機能の一部と考えられます。この点が、ソフトウェアの比較との大きな違いです。
サービスによって、対応できる業務や、依頼の受け付け方法が異なります。公式サイトに記載された業務の例を確認し、自社が依頼したい業務に近い対応の例があるかを問い合わせましょう。記載がない業務も、相談すれば対応できる場合があります。
秘書系、事務系、専門系の3つに分けて見る
対応する業務は、秘書系、事務系、専門系の3つに分けると整理しやすくなります。秘書系は日程調整や連絡の対応、事務系はデータ入力や書類の整理、専門系は経理や採用事務などが該当します。分類ごとに、必要な経験や体制も異なる点に注意が必要です。
専門系の業務は、担当者の経験によって対応の範囲が異なる場合があります。自社が依頼したい業務がどの分類にあたるかを先に決めておくと、サービスを絞り込みやすくなります。複数の分類に対応できるかも確認しましょう。
対応できない業務の範囲を確認する
法令で資格が必要とされている業務は、オンラインアシスタントでは対応できない場合があります。例えば、税務申告の代理は税理士、社会保険の手続きの代理は社会保険労務士などが担う領域です。依頼したい業務が該当しないかを、事前に確認する必要があります。
このほか、最終的な判断や承認、契約の締結などは、自社が行う業務です。業務委託の形で依頼できる範囲と、自社が担う範囲を、契約前に書面で確認しておきましょう。確認した内容は、社内の関係者にも共有しておきます。
経理・請求業務の代行機能の確認点
経理・請求業務は、定型的な作業が含まれやすく、委託を検討しやすい分野です。ただし、会計の判断が必要な部分は、依頼できる範囲に限りがあります。請求書の作成から入金確認まで、依頼できる作業と確認したい点を整理します。
請求書の作成と発行を補助する機能
請求書の作成補助では、取引先ごとの請求内容を入力し、請求書を作成して送付する作業を依頼できる場合があります。送付の方法は、メールや郵送など、サービスによって異なります。請求書の様式は、自社のものを使うか、委託先のものを使うかを決めておきます。
請求書には、インボイス制度に対応した記載事項が必要です。登録番号や税率ごとの区分など、記載の要件を委託先が理解しているかを確認しましょう。最終的な確認は、自社の担当者が行います。
入金確認と経費精算のチェックを依頼する
入金の確認では、口座の入金データと請求の一覧を照らし合わせ、未入金を洗い出す作業を依頼できる場合があります。経費精算では、領収書と申請内容の照合などが対象です。照合で見つけた差異は、自社の担当者へ報告してもらう流れにします。
口座情報や社員の経費のデータを扱う場合は、閲覧できる範囲を限定する必要があります。自社の会計システムへのアクセス権限は、参照のみにするなど必要最小限にとどめて運用しましょう。データの受け渡しの方法も、事前に決めておきます。
会計の判断が必要な業務との線引き
仕訳の判断や、税務の判断が必要な業務は、委託先が担当できる範囲を確認します。判断を伴う部分は、自社の経理担当者や、税理士などの専門家が確認する運用が考えられます。判断の基準を、事前に文書で共有しておくと迷いが減ります。
依頼する作業と、確認する責任の範囲を文書にしておくと、ミスが起きたときの対応が明確です。月次の締めや決算期は依頼の量が増えるため、事前に日程を共有しておきましょう。ミスが起きたときの連絡先も、決めておくと安心です。
スケジュール調整と秘書業務の機能の見方
スケジュール調整や秘書業務は、オンラインアシスタントの代表的な依頼分野です。対応できる内容の幅や、対応時間帯は、サービスによって異なります。機能として確認したい点を、次のとおり3つに整理しました。
- ■日程調整
- 候補日の提示と、カレンダーへの登録
- ■連絡対応
- メールや電話の一次対応と、担当者への引き継ぎ
- ■手配と準備
- 出張の手配や、会議資料の準備
日程調整とカレンダー管理の範囲
日程調整では、社内外の参加者に候補日を連絡し、確定した予定をカレンダーに登録する作業を依頼できます。カレンダーを共有する場合は、閲覧できる予定の範囲を決めておきましょう。共有の設定は、委託先のアカウントごとに分けると管理しやすくなります。
予定の変更や取り消しが発生したときの連絡の流れも、確認したい点です。時差のある相手との調整や、複数人の予定がからむ調整への対応範囲も、あわせて聞いておくと安心です。予定の優先順位の基準も、あらかじめ伝えておきましょう。
メールと電話の一次対応を依頼する
メールの一次対応では、受信した問い合わせを確認し、定型の返信や担当者への転送を行います。電話の対応は、対応時間帯や折り返しの連絡の方法が、サービスによって異なります。対応できない問い合わせは、担当者へ転送する決まりにしておくと安心です。
返信の内容を自社が事前に承認する運用か、定型文の範囲で委託先が返信する運用かを決めておきます。取引先との重要なやり取りは、自社の担当者が直接対応する形が安心です。返信の確認は、開始から数週間は特に丁寧に行いましょう。
出張の手配や会議準備を任せる範囲
出張の手配では、交通や宿泊の候補を調べ、予約の手続きを行う作業を依頼できます。会議の準備では、資料の整理や議事録の作成補助などが対象です。手配では、予算や希望の条件、利用する会社の指定を、事前に伝えておきます。
社内の機密を含む会議の資料は、委託先に渡す範囲を事前に決める必要があります。議事録の作成補助を依頼する場合は、録音データの取り扱いを、契約前に確認しておきましょう。手配の最終確認は、自社の担当者が行うと安心です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でオンラインアシスタントの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
データ入力や採用事務、資料作成にかかわる機能
データ入力や採用事務、資料作成は、事務系の業務の中でも手順を決めやすい分野です。依頼の例と確認点を、業務ごとに次の表へ整理しました。表を見ながら、自社が依頼したい業務に近いものを探してみましょう。
| 業務 | 依頼の例 | 確認する点 |
|---|---|---|
| データ入力 | 名刺や申込書の入力、リストの作成 | 入力の形式と、誤りの確認方法 |
| 採用事務 | 応募者への連絡、面接日程の調整 | 個人情報の取り扱いと、合否判断の担当 |
| SNS運用 | 投稿案の作成、予約投稿、反応の集計 | 投稿内容の最終確認の担当 |
| 資料作成 | 構成の整理、体裁の統一 | 参考資料の共有範囲 |
データ入力とリスト作成を依頼する
データ入力では、名刺や申込書の内容を表計算ソフトなどに入力する作業を依頼できます。リストの作成では、条件にあう企業や担当者の情報を調べてまとめる作業が対象です。入力した内容は、元の資料とあわせて保管する運用が望ましいです。
入力の形式や項目、誤りが見つかったときの修正の手順を、事前に決めておきます。入力後の確認を二重に行う体制があるかも、サービスに聞いておきましょう。個人情報を含む資料は、渡す方法も確認しておきます。
採用事務で応募者対応を任せる
採用事務では、応募者への連絡、面接日程の調整、書類の整理などを依頼できる場合があります。応募者の氏名や連絡先などの個人情報を扱うため、取り扱いの手順を確認します。個人情報は、不要になった時点で削除する決まりを確認しましょう。
書類選考の合否判断や、面接での評価は、自社が行う業務です。委託する範囲を日程調整や連絡に限定するなど、判断を伴わない作業から始めると、運用を進めやすくなります。応募者への連絡文面は、自社が事前に確認しておくと安心です。
SNS運用と資料作成の補助範囲
SNS運用では、投稿案の作成、予約投稿の設定、反応の集計などの補助を依頼できる場合があります。投稿する内容の最終確認と、公開の判断は、自社が行います。公開前の確認の流れを、あらかじめ決めておきましょう。
資料作成では、構成の整理、文章の下書き、体裁の統一、図表の作成などが対象です。参考資料や画像の著作権の扱いは、依頼の時点で確認しておきましょう。対応できる範囲や追加の条件は、サービスにより異なります。
専任担当者やチーム体制による機能の違い
同じ業務でも、専任の担当者がつくのか、チームで対応するのかで、進め方や安定性が異なります。体制の違いと、担当者の入れ替わり、契約や権限に関する確認点を整理します。確認の抜けを防ぐため、順に見ていきましょう。
専任担当者とチーム対応の違い
専任の担当者がつく体制では、自社の業務を深く理解してもらいやすい利点があります。一方、担当者が不在のときは、対応が止まる場合があります。業務の経験を積んだ担当者が継続する点も、利点の一つです。
チームで対応する体制では、担当者の不在時には、他のメンバーが対応できる場合があります。ただし、依頼の内容を共有する手間や、対応の品質をそろえる仕組みの確認が必要です。自社の業務に応じて、どちらの体制が向くかを検討しましょう。
担当者の入れ替わりと引き継ぎ
担当者が入れ替わる場合の連絡や、引き継ぎの方法は、サービスによって異なります。入れ替わりの際に、依頼の履歴や手順書が共有される仕組みがあるかを確認しましょう。入れ替わりが発生する理由も、事前に聞いておくと参考になります。
自社でも、依頼書や成果物を保管して、担当者が替わっても参照できる状態にします。入れ替わりの頻度や、事前の通知の有無は、問い合わせで聞けます。後任の担当者を紹介してもらえるかも、確認しましょう。
業務委託契約と稼働時間、アカウント権限の確認
オンラインアシスタントは、業務委託契約で提供される場合があり、派遣とは指揮命令の関係が異なります。作業者へ細かな指示を出し続ける運用は、偽装請負と判断される恐れがあるため、依頼は成果物の基準を示す形にします。
稼働時間は、対応する曜日と時間帯、月間の契約時間を確認します。自社のシステムを利用させる場合は、アカウントの権限を必要な範囲に限定し、不要になった時点で削除しましょう。退職や契約終了時の削除手順も、確認しておきます。
業務の種類で比較したい代行サービス
経理、秘書、採用、資料作成など、依頼できる業務の種類に着目して、オンライン業務代行サービスを紹介します。
HELP YOU
- 選考や採用の手間がなく、最適なアシスタントがすぐに見つかる
- 退職などによる引継ぎは不要!誰でも業務を遂行でき常に安定稼働
- 平均5人のチーム編成!スキルを組み合わせ幅広い業務に対応
株式会社ニットが提供する「HELP YOU(オンラインアウトソーシング)」は、オンラインで支援するアウトソーシングサービスです。営業事務、秘書や総務、経理、人事や労務、採用、マーケティングでのSNS運用、広報、ECサイト、資料作成まで幅広い業務を対象としています。経理では日常経理のサポートや、経営判断に必要な資料の作成も扱う点が特徴です。業務に必要なスキルのあるアシスタントでチームを編成して対応するため、対応の範囲は問い合わせで確認しましょう。
タクシタ
- 採用率0.5%の本当のプロ人材のみが在籍
- 幅広い業務を柔軟に対応できるチーム体制
- ご依頼内容が決まっていなくても業務の棚卸しから対応可能
株式会社kubellパートナーが提供する「タクシタ」は、経理、総務、労務、営業、Web制作、秘書、採用などの業務を、チャットを通じてオンラインで依頼できる業務代行サービスです。対応業務の例には、仕訳や請求書の発行、日程調整、出張手配、求人票の作成、データ入力、翻訳、文字起こしなどがあります。業務の内容は目安で、要望にあわせたプランが提案されます。法令上受託できない作業は受け付けない旨も記載されています。
オンライン業務代行 StepBase(ステップベース)
- パーソルグループの長年の実績を活かした業務代行を月4.8万円で
- 採用倍率500倍以上!実務経験が豊富なアシスタントを直接採用
- マニュアルは不要!事前準備なしで業務依頼可能。内製化支援にも
パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社が提供する「パーソルグループのオンライン業務代行 StepBase(ステップベース)」は、必要な時に必要な分だけ依頼できるオンライン業務代行サービスです。依頼の例として、労務の経費精算や勤怠管理、経理の仕訳や請求書の発行、総務の備品管理や郵便物の対応、事務のデータ入力や翻訳、文字起こしなどが挙げられています。その他の業務も相談できるため、対応の可否は問い合わせで確認しましょう。
パワーポイント資料作成代行 (株式会社okunote)
- コンサルによる課題解決型の資料作成
- ビジネス資料作成経験豊富な担当者
- pptx形式で納品、編集可能
データ入力代行サービス (リスクモンスター株式会社)
- 金融機関が認めた高精度入力、40年以上の実績。
- ISO27001、プライバシーマーク認証の強固なセキュリティ。
- 国内外の拠点で短納期・低コストを実現。
i-STAFF (株式会社ビープラスト)
- 厳選された優秀な人材によるサポート
- 迅速かつ高品質な業務遂行
- 幅広い業務に柔軟に対応。
オンラインアシスタントに関するよくある質問
オンラインアシスタントの機能についてよくある質問と回答をまとめました。
- ■Q1:オンラインアシスタントの機能とは何を指しますか?
- A:サービスが対応できる業務の種類と、その進め方を指します。ソフトウェアとは異なり、人が作業するため、担当者の経験や体制も比較の対象です。
- ■Q2:経理業務はどこまで依頼できますか?
- A:請求書の作成補助や入金確認、経費精算の照合などを依頼できる場合があります。税務の判断や申告の代理は、税理士などの専門家が担う領域です。依頼範囲は書面で確認しましょう。
- ■Q3:採用事務を依頼するときの注意点は何ですか?
- A:応募者の個人情報を扱うため、取り扱いの手順や削除の決まりを確認しましょう。合否の判断は自社が行い、委託は日程調整や連絡などに限定する方法があります。
- ■Q4:専任担当者とチーム対応はどう選べばよいですか?
- A:専任は業務を深く理解してもらいやすい一方、不在時に対応が止まる場合があります。チームは不在時にも対応できる場合があるため、自社の業務量や重視する点で検討しましょう。
まとめ
オンラインアシスタントの機能は、秘書業務、経理・請求、データ入力、採用事務、資料作成など、依頼できる業務の種類で整理できます。資格が必要な業務や最終判断は、自社や専門家が担う領域です。専任担当者かチーム対応かといった体制も、機能の比較に欠かせません。複数のサービスに資料請求し、依頼したい業務に対応できるかを比べてみてください。

