営業活動で起きやすい課題
営業の成果は、担当者ごとの経験や進め方に左右されやすい仕事です。まずは、どこに課題が生じるのかを整理しましょう。
成果が個人の経験に依存する
成績のよい担当者は、独自の話し方や資料の使い方を身につけていることがあります。しかしその内容は本人の中にとどまり、他の人に伝わりません。結果として、担当者による差が縮まらない状態が続きます。
本人が異動や退職をすると、そのやり方も失われます。引き継いだ担当者は一から進め方を探すことになります。何がうまくいっているのかを言葉にして残す仕組みがないと、この繰り返しになります。
資料が探せない、古いものが使われる
提案書や製品の説明資料が、共有フォルダやメールに散らばっていることがあります。どれが最新かわからないまま、古い価格や仕様の資料を客先に出してしまう恐れもあります。探す時間そのものも積み重なります。
資料を作る側にとっても、使われているかどうかが見えません。手間をかけて作った資料が現場で使われていない場合、その理由もわからないままです。作る側と使う側が離れている状態は、双方にとって非効率です。
新しく入った担当者の立ち上がりに時間がかかる
入社した担当者は、製品の知識、業界の事情、社内の進め方を同時に覚えることになります。教える側の先輩も、自分の営業活動と並行して対応します。教える内容や順番が人によって違うと、身につく速さにも差が出ます。
学ぶ側にとっても、何をどこまで覚えればよいかがわかりにくい状態です。同じ質問が繰り返されると、教える側の負担も増えます。基準となる内容を整理しておく必要があります。
セールスイネーブルメントツールを使うメリット
この仕組みの効果は、資料が整理されることだけではありません。育成や、改善の進め方にも関わります。3つの角度から整理します。
使う資料を一か所にまとめられる
最新の資料が一か所に集まり、現場はそこから探せます。古い版が使われる事態を減らせるほか、探す時間も短くなります。客先の状況にあわせて、どの資料を使うべきかを示せる製品もあります。
どの資料がどれだけ使われたかを確かめられる点も利点です。使われていない資料があれば、内容が合っていないのか、存在が知られていないのかを調べられます。作る側が改善の手がかりを得られます。
うまくいった進め方を共有できる
成約につながった商談の記録や、実際に使われた話し方を共有できます。文章だけでなく、商談の録画や音声を残せる製品もあります。言葉で説明しにくい間の取り方や受け答えも、そのまま学べます。
ただし、ある担当者のやり方が他の人にもあうとは限りません。相手の業種や案件の規模によって、適した進め方は変わります。そのまま真似るのではなく、なぜうまくいったのかを考える場とあわせて使いましょう。
新しい担当者の立ち上がりを支えられる
覚えるべき内容を順番に並べ、学習の進み具合を確かめられます。教える側は毎回同じ説明をせずに済み、質問への対応に時間を使えます。学ぶ側も、自分のペースで見返せます。
理解度を確かめる小テストを用意できる製品もあります。ただし、覚えたかどうかと、実際にできるかどうかは別です。実際の商談への同行や振り返りとあわせて考えることが重要です。
導入前に確かめたい注意点
道具を入れれば成果が上がるわけではありません。次の点を押さえたうえで検討しましょう。
費用と対象人数を確かめる
料金は、利用する人数で決まる形が多くあります。営業担当者だけを対象にするか、企画や販売支援の部門も含めるかで総額が変わります。動画を多く保管する場合、容量に応じた料金がかかることもあります。
費用を比べるときは、今かかっている時間を書き出す方法があります。資料を探す時間、新人の育成にかけている時間を見積もると、判断の目安になります。設定を手伝ってもらう費用が別かどうかも確認しましょう。
内容を整えて更新し続ける体制が必要になる
仕組みを入れても、載せる内容がなければ使われません。誰が資料を集め、どの頻度で見直すのかを決める必要があります。担当を決めないまま始めると、古い情報が残ったままになります。
現場から見て役に立つ内容かも確かめましょう。使われていない資料が多い場合、内容が実際の商談に合っていない可能性があります。営業担当者の意見を聞く機会を定期的に設けることが重要です。
現場に負担と受け止められる場合がある
商談の記録を残す作業が増えると、現場は面倒に感じます。管理されていると受け止められると、入力そのものが形だけになる恐れもあります。何のために使うのかを説明したうえで始めましょう。
入力の項目は必要な範囲に絞る、既に使っている顧客管理の仕組みから自動で取り込むといった工夫も有効です。評価のために使わないと決めた場合は、その方針も伝えておきましょう。現場の受け止めを聞きながら調整することが大切です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でセールスイネーブルメントツールの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
製品を選ぶときの確認項目
製品によって、力を入れている部分が分かれます。目的とのあい方と、他の仕組みとのつながり、現場での使いやすさという3つの点から確認しましょう。
解決したい課題にあう機能かを確かめる
資料の管理に強い製品、商談の記録と分析に強い製品、育成の仕組みに強い製品があります。自社が今困っているのはどれかを決めてから比べると、判断しやすくなります。すべてを備えた製品は費用も上がるため、優先順位をつけましょう。
導入した後に設定を変える作業を自社でできるかも確かめる点です。資料の分類や学習の内容を追加するたびに依頼が必要だと、更新が滞ります。どこまで自社で操作でき、どこから相談が必要かを聞いておきましょう。
顧客管理の仕組みとつなげられるか
今使っている顧客管理や営業支援の仕組みと、商談の情報を共有できるかを確認します。別々に入力する形だと、現場の負担が増えて使われなくなります。取り込める項目の範囲を、実際のデータで確かめられると確実です。
つなぐ仕組みが動かない場合、製品の仕様、社内のネットワーク設定、つなぐ相手のサービスの制限など、複数の原因が考えられます。同期が止まったときに管理者へ知らせが届くか、手動でやり直せるかも聞いておきましょう。
現場が使い続けられる形かを確かめる
実際に使うのは営業担当者です。外出先のスマートフォンから資料を開けるか、探したいものにすぐたどり着けるかを確かめましょう。試用の機会があれば、現場の数人に触ってもらって意見を聞く方法が確実です。
使われ具合を確かめる機能があるかも重要です。誰がどの資料を見たか、どこで止まっているかがわかれば、改善の手がかりになります。担当を1人に固定せず、複数人で状況を見られる体制にしておきましょう。
営業のやり方を共有できるセールスイネーブルメントツール
営業資料の共有や商談の振り返りといった観点から、比較の候補になるツールを紹介します。
Libra V
- 顧客の関心を"見える化"。データで次のアプローチが変わる。
- 探す時間"ゼロ"へ。欲しい資料が1秒で見つかる。
- 「最新版の資料はどれ?」をなくす。常に最新版を自動共有。
ロゴスウェア株式会社が提供する「Libra V」は、営業資料の管理と共有を扱うシステムです。担当者ごとに使う資料がばらつく状況を防ぎ、最新の資料を全員が参照できる状態を保てます。資料が閲覧された状況を確認できる機能もあり、顧客の関心の把握に活用できます。
exaBase ロープレ (株式会社エクサウィザーズ)
- 業種・フェーズ別の設計で実践的な営業スキルを習得。
- AIの即時採点とフィードバックでスキル定着を支援
- スマホやPCでいつでも学べるトレーニング機能
Bigtincan Hub (Bigtincan Holdings Ltd)
- クラウドで最新資料を管理し一斉配信が可能
- AIが利用状況を分析し関連資料を提案
- マルチデバイスに対応し、いつでもどこでも利用可能
セールスイネーブルメントツールに関するよくある質問
導入を考えるときによく寄せられる疑問をまとめました。社内で話し合う際の参考にしてください。
- Q1: 営業支援システムとはどう違いますか?
- 営業支援システムは、案件の進み具合や顧客の情報を管理することが中心です。セールスイネーブルメントは、担当者が成果を出せるようにする支援の部分を担います。機能が重なる製品もあるため、必要な範囲を伝えて確認しましょう。
- Q2: 営業の人数が少なくても導入する価値はありますか?
- 人数が少ないほど、一人が抜けたときの影響は大きくなります。やり方を記録に残す意味はありますが、費用に見合うかは別です。まず共有フォルダの整理から始め、限界を感じた段階で検討する進め方もあります。
- Q3: 導入までにどのくらいの期間がかかりますか?
- 載せる資料の整理と、分類の設計にかかる時間で変わります。まず主要な資料だけを対象に始める方法もあります。現場への説明と、使い方が定着するまでの期間も見込んでおきましょう。
- Q4: 効果はどう確かめればよいですか?
- 売上の変化だけでは、他の要因と切り分けられません。資料の利用回数、新人が独り立ちするまでの期間、資料を探す時間の変化など、確かめられる指標を先に決めておきましょう。
まとめ
セールスイネーブルメントツールには、使う資料を一か所にまとめられること、うまくいった進め方を共有できること、新しい担当者の立ち上がりを支えられることというメリットがあります。一方で、費用や更新の体制、現場の受け止めという点も押さえておく必要があります。まずは自社が解決したい課題を絞り込みましょう。資料請求を活用して比べてみてください。


