セールスイネーブルメントとは
セールスイネーブルメントとは、組織としての営業力を強化するための仕組み作りを意味しています。セールスイネーブルメントを実現するための具体的な施策は、以下のとおりです。
- ■営業担当者を教育するためのプログラムの作成・実施
- ■営業活動に役立つコンテンツの作成
- ■適切な営業ツールの導入
それぞれの施策が営業成果に対してどの程度貢献しているのかを明らかにし、プログラムそのものを修正・改善します。営業プロセスを最適化し、効率化を目指します。
Webマーケティングで多くの見込み客を獲得できるようになった今、より効率的な営業が求められています。セールスイネーブルメントは、組織全体の営業力を高めるための取り組みとして注目されているのです。
さらに詳しい情報や具体的な導入プロセスについては、以下の記事も参考にしてみてください。
セールスイネーブルメントの必要性と導入メリット
セールスイネーブルメントによって、多くの企業が営業力強化を目指しています。具体的な取り組みを行っていない企業は、大きく差を付けられてしまう可能性もあるでしょう。競争力を失わないためには、他社と同様に営業力強化のための施策が必要といえます。
仕事スタイルの多様化や働き方改革など、ビジネスパーソンを取り巻く環境は大きく変化しています。対面で情報共有する機会が減り、残業時間の減少が求められるなか、より効率的な人材育成の仕組みは必須です。
セールスイネーブルメントで営業業務を標準化できれば、属人化を防げます。誰もが「売れる」営業パーソンを目指せるため、個々の能力に左右されるリスクも少なくなるでしょう。また、人材育成プログラムの貢献度が見える化されます。効果が低いプログラムに、余計な予算を投じることもありません。
なお、セールスイネーブルメントを成功させるためには、自社に合ったツールの導入が必要不可欠です。まずは資料請求をして、それぞれのツールの特徴や導入メリットを把握してみましょう。
導入メリットについては、以下の記事でも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
おすすめセールスイネーブルメントツールと導入事例
セールスイネーブルメントを検討するうえで、参考になるのが実際の導入事例です。導入によって、具体的にどういった課題を解決できたのか、詳しく見ていきましょう。
導入事例:ACES Meet/全研本社株式会社様
Webマーケティング事業や海外人材事業を営む全研本社株式会社様は、セールスイネーブルメントの導入によって、「営業育成の属人化」の課題を解決しました。
人材育成の現場では、何度も録画を止めながら、動画の文字起こしをして学習していたといいます。セールスイネーブルメントツール「ACES Meet」の導入によって、文字起こしの時間が短縮され、効率のよい学習が可能になりました。また、最新の商談データも素早く情報共有され、特定のパートのみをたどることも可能に。情報共有のためのフローが整備されたことで、他部署との連携も強化されたそうです。
セールスイネーブルメント導入後は、チームの受注率も向上しました。営業メンバーの1人は、3か月連続でそれまでの成果の約6倍もの受注率を達成。営業担当者の育成時間が短縮され、各メンバーのモチベーションもアップしました。営業育成プログラムの質の向上や効率化に取り組み、確かな成果を得た事例だといえます。
「ACES Meet」の詳細と導入事例はこちらからどうぞ。
参考:ACES Meetとは?価格や機能・使い方を解説|ITトレンド
導入事例:リフレクトル/株式会社アイ・ユニットコーポレーションHP様
株式会社アイ・ユニットコーポレーションHP様は、不動産仲介業と注文住宅を手がける事業者です。成長局面において新卒社員を多数採用し、セールスイネーブルメント導入により、早期戦力化を成功させました。
セールスイネーブルメントツール「リフレクトル」の導入により、ナレッジの蓄積や営業社員のスキルの見える化といった対策を実施。新卒社員の育成プログラムに活用することで、育成期間の大幅短縮に成功しました。ツール導入前と比較し、育成期間が約1年短縮された感触を持っているそうです。
営業成果にも効果は出ており、2020年度の新卒3名は全員、年間売上が粗利で3,000万円を達成。2021年度の新卒13名は、入社後3か月間で10名が契約を獲得したといいます。
また、新人育成のためのフィードバック作成をきっかけに、管理職の営業レベルも向上。組織全体への働きかけが成功し、営業力の強化につながりました。
「リフレクトル」の詳細と導入事例はこちらからどうぞ。
参考:リフレクトルとは?価格や機能・使い方を解説|ITトレンド
導入事例:Enablement App/凸版印刷株式会社様
従来の印刷業から情報産業への進化を目指す凸版印刷株式会社様は、営業課題を解決するため、セールスイネーブルメントツール「Enablement App」を導入しました。
凸版印刷株式会社では、一定期間内にDX事業を全社営業利益の30%まで伸ばすことを目標に掲げていました。しかし、そのために必要な営業手法は未整備であり、営業アプローチの整備と営業力アップのための育成プログラムが必須でした。
セールスイネーブルメントツール導入によって、さまざまな施策を実施。具体的には、以下のような施策を行ったそうです。
- ■営業アプローチの型化
- ■課長と営業メンバーをペアとした初期トライアルの実施
営業力強化によって従来の「印刷業」のイメージから脱却し、「戦略のパートナー」というイメージを浸透させました。
「Enablement App」の詳細と導入事例はこちらからどうぞ。
参考:Enablement Appとは?価格や機能・使い方を解説|ITトレンド
導入事例:SalesMarker/株式会社識学様
組織向けにコンサルティング事業を展開する株式会社識学様は、新規顧客開拓のため、「SalesMarker」を導入しました。セールスイネーブルメントによって、月間アポ数の増加や稼働人員の削減に成功しました。
もともとは、Web広告に50万円をかけ獲得できていたアポは月に2件でしたが、SalesMarkerの導入により、月間20件ものアポを獲得できるように。各種条件によりアタック対象を絞ったことや、相手の興味関心を事前に把握できたことが功を奏したそうです。
また、これまで手作業で行っていた作業を自動化することで、業務効率を大幅にアップ。データ抽出からターゲットリストの作成まで、月100時間以上かけていた作業が1時間にまで短縮されました。営業⼈員3.7⼈分もの削減効果をもたらしたそうです。
「SalesMarker」の詳細と導入事例はこちらからどうぞ。
参考:SalesMarkerとは?価格や機能・使い方を解説|ITトレンド
導入事例:カスタマーコンパス/施工業(節水機器・太陽光発電機など)
節水機器・太陽光発電機などの施工を請け負う企業では、サービスの見える化を目的に「カスタマーコンパス」を導入しました。顧客へのアピール力を増すことで、営業力アップに成功しました。
同社が抱えていたのは「過去の施工実績が伝わらない」「わかりやすく料金提示したいが方法がない」といった課題です。セールスイネーブルメントツールの導入により、過去の施工場所が地図上に表示できるように。また、同じような条件の施工実績から価格提示することで、説得力のある営業活動が可能になったそうです。
またツール導入によって、個々の営業活動の場でナレッジを反映し、より効果の高い営業活動を行えるようになりました。
「カスタマーコンパス」の詳細と導入事例はこちらからどうぞ。
参考:カスタマーコンパスとはとは?価格や機能・使い方を解説|ITトレンド
セールスイネーブルメント導入に向けて資料請求から始めよう
セールスイネーブルメントで確かな効果を実感するためには、自社に合ったツールの選定が必須です。導入事例からもわかるとおり、ツールの活用方法は企業によってさまざまです。まずは自社の課題を明らかにして、それを解決できるツールを選んでください。
なお、セールスイネーブルメントツールに関する基本的情報は、資料請求によって把握できます。ツール導入に関する必要な知識を身につけるためにも、まずは情報収集からスタートしましょう。