セールスイネーブルメントツールとは?
セールスイネーブルメントツールとは、セールスイネーブルメントを効率化できるツールのことです。現在運用中のCRMやSFAなどと連携し、営業活動全体の最適化を目指します。
SNSが普及する現代社会では、消費者の購買活動が複雑化しており、企業からの画一的な情報発信のみで消費者の購買意欲を高めるのは困難です。また企業側では、MAツールの進化によって多くの見込み客を獲得できるようになりましたが、それを有効活用できる人材の確保ができていません。
このような背景から、システム部や人事部など他部署との連携や調整を行い、会社の営業力を強化する「セールスイネーブルメント」が注目を集めています。
セールスイネーブルメントツール9選を徹底比較!
それでは早速、おすすめのセールスイネーブルメントツールを紹介します。機能や価格などを比較しながら、詳しく見てみましょう。
UKABU
株式会社UKABUが提供する「UKABU」は、AIが設定項目にあわせて、顧客リストや営業スクリプトを作成してくれます。FAQ検索でいつでも知りたい情報にアクセスできるため、顧客から難しい技術的な質問がきても対応に困りません。オンラインで商談が完結するため、最適なタイミングで顧客にアプローチできます。
価格 |
要問い合わせ |
無料トライアル |
あり |
主な機能 |
顧客情報の収集、顧客情報のカテゴリ管理、ピックアップ情報の表示、セールストークのスクリプト化、過去データの保存、顧客ごとの資料最適化 |
提供形態 |
SaaS |
サポート |
チャット、メール |
Sales Doc
株式会社Innovation & Co.が提供する「Sales Doc」は、資料の閲覧状況からユーザーの行動を予測し、顧客のニーズやタイミングにあわせた最適なアプローチができます。資料解説動画を社内共有することで、営業スキルの底上げもサポート可能です。
価格 |
初期費用100,000円、月額30,000円~ |
無料トライアル |
要問い合わせ |
主な機能 |
閲覧ページのトラッキング、資料共有サイトの作成、フォルダ・パスワード管理、自動追客メール、成果分析、自社サイトなど各種連携 |
提供形態 |
SaaS |
サポート |
要問い合わせ |
Senses
株式会社マツリカが提供する「Senses」は、顧客情報や名刺など、営業に役立つ情報を統合管理できます。AIの機械学習でリスク分析が最適化されるため、より効率的な営業活動が可能です。営業担当者の行動をグラフ化できるため、人事評価する際にも役立ちます。
価格 |
初期費用0円、月額27,500円~ |
無料トライアル |
あり |
主な機能 |
顧客・案件・行動管理、売上などのリアルタイムレポート、AIによるリスク解析・自動名刺管理、モバイルアプリ、アクセス権限の設定 |
提供形態 |
SaaS |
サポート |
チャット |
HIGHSPOT
Highspot, Inc.が提供する「HIGHSPOT」は、コンテンツを検索しやすく連携できる外部ツールも豊富なため、導入後も柔軟に運用できます。AIが担当者の特性やスキルにあわせて営業ガイダンスを表示してくれるため、効率的な営業力アップが可能です。
価格 |
要問い合わせ |
無料トライアル |
要問い合わせ |
主な機能 |
営業スキル強化のためのガイダンス提供、AIによる高度なコンテンツ解析、コンテンツ管理の効率化、高度な検索機能、豊富な外部連携 |
提供形態 |
SaaS |
サポート |
メール |
Smartsheet
Smartsheetが提供する「Smartsheet」は、豊富なビュー機能やレポート機能があり、どのような規模の会社でも柔軟に対応できます。SlackやGoogle Chatなど、外部ツールとも連携機能も豊富です。 Google広告やFacebook広告を活用したマーケティングにも役立ちます。
価格 |
初期費用は要問い合わせ、月額784円~ |
無料トライアル |
あり |
主な機能 |
自社サービスのコンテンツ管理、チーム内でのコンテンツ共有、商談内容の登録・分析、各コンテンツの効果分析、営業スキル強化トレーニング |
提供形態 |
SaaS |
サポート |
電話、メール |
Copper
Copper, Inc.が提供する「Copper」は、連絡先の情報を一元管理できます。タスクの自動化や取引の追跡といった営業サポート機能も豊富です。Google Workspaceに保存されているアカウント情報や、データも統合管理できます。
価格 |
初期費用無料、月額$23~ |
無料トライアル |
あり |
主な機能 |
Google Workspaceの統合管理、メモ・タスク管理、プロジェクト管理、一括メール送信、営業プロセスの可視化、アクセス権限の設定 |
提供形態 |
SaaS |
サポート |
チャット |
Bigtincan Hub
BigTinCan Holdings Ltdが提供する「Bigtincan Hub」は、デザイン性の高い画面構成や高度なユーザビリティのもと、必要な資料を簡単に検索できます。AIによる成果分析やコンテンツ配信も可能です。PCのほか、スマートフォンやタブレットにも最適化しています。
価格 |
初期費用は要問い合わせ、月額2,000円~ |
無料トライアル |
あり |
主な機能 |
AIによるコンテンツ解析、送付資料・ファイルの追跡、配信期限の設定、アクセス権限の設定、全文検索、ログ解析 |
提供形態 |
SaaS |
サポート |
電話、メール |
SPOKES
株式会社BloomActが提供する「SPOKES」は、紙資料の動画変換やテキストの音声変換など、さまざまなタイプの営業資料を作成できます。背景素材やBGMが標準で提供されており、IPアドレス制限や2段階認証といったセキュリティ機能も豊富です。
価格 |
初期費用100,000円、月額24,000円~ |
無料トライアル |
あり |
主な機能 |
紙資料の動画変換、テキスト文字の音声変換、字幕表示、外国語対応、セリフの読み上げ、背景・BGM設定、インタラクティブ動画作成 |
提供形態 |
SaaS |
サポート |
メール |
nocoセールス
noco株式会社が提供する「nocoセールス」は、営業資料の利用状況から顧客の興味関心を予測し、効率的な営業活動をサポートします。資料閲覧中の顧客に対しチャット上で商談を進められるため、無理に対面営業を行う必要がありません。フォローアップメッセージや販促アポイントメントなどの自動化も可能です。
価格 |
初期費用0円~、月額0円~ |
無料トライアル |
あり |
主な機能 |
URLを用いた資料共有、送付資料・ファイルのトラッキング、資料・ファイルの効果分析、チャット接客、追客メール、商談アポイントボタンの自動設置 |
提供形態 |
SaaS |
サポート |
オンライン、電話※有料プランのみ |
セールスイネーブルメントツールを選ぶポイントは?
自社にあうセールスイネーブルメントツールを選ぶには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。製品を比較する際のポイントについて紹介します。
1.自社製品との相性を確認する
セールスイネーブルメントツールは製品によって得意分野が異なるため、事前に自社製品との相性を確認することが大切です。製品の公式サイトなどから、自社と同じような業種・職種の導入事例があるか確認しましょう。
2.主な使用目的を明確にする
組織全体の営業力強化のほか、マーケティングや人事研修に活用できるツールもあります。導入の際は「営業活動の効率化」や「組織における営業活動の可視化」など、ツールを導入する目的を明確にしましょう。
セールスイネーブルメントツールの4つのメリット
セールスイネーブルメントツールを導入すると、具体的にどのような効果を得られるのでしょうか。具体的なメリットを4つ紹介します。
営業活動を可視化できる
今まで営業担当者のみが保有していた、セールストーク・顧客へのアプローチ方法・提供資料の内容などを可視化できます。
管理者にとっては、営業担当者が具体的にどのように結果を出しているのかがわかるため、より詳細な人事評価が可能です。ツールによって抽出した情報は結果につながるノウハウが豊富なため、新人向けの教育資料としても活用できます。
営業スキルを強化できる
昨今顧客の購買活動が多様化しており、営業担当者に求められるスキルも複雑化しています。そのような状況下では、営業成果の大部分を個々人の才能や経験に依存することになり、営業スキルの全体的な底上げにつながりません。
セールスイネーブルメントツールを活用することで、ノウハウが会社全体で共有され、営業担当者の属人化が解消します。効果的なノウハウを誰でも学べるため、組織全体の営業スキル強化につながります。ノウハウをマニュアル化して教育研修に活かせば、新人社員でも即戦力に育成可能です。
顧客獲得率を向上できる
顧客のスケジュールやニーズにあわせてアプローチできるようになり、顧客獲得率が向上します。今まで直接訪問できずに営業対象から外れていた顧客にも、アプローチが可能です。セールスイネーブルメントツールを利用したWebマーケティング施策を実施することで、見込み客を効率的に獲得できます。
働き方を改善できる
オンライン上で営業活動ができるため、わざわざ会社に出社する必要がなくなり、多様な働き方に対応できるようになります。インターネットを通して顧客リストや商品情報を収集できるため、遠隔地での営業活動も問題ありません。外回り後、会社にもどって後処理する必要がないため、業務効率化にもつながります。
セールスイネーブルメントツールの2つのデメリット
セールスイネーブルメントツールで満足のいく導入効果を得るには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。ここでは、セールスイネーブルメントツール導入におけるデメリットを2つご紹介します。
運用が定着するまで時間を要する
セールスイネーブルメントツール導入後は、従来の業務フローが大きく変化するため、安定運用できるまで時間を要します。今まで関わりのなかった部署との情報交換や連携が必要になれば、研修や説明会などを通したチームコミュニケーションも不可欠です。業務手順や人員配置が変わるため、現場社員向けの教育マニュアルも作成する必要があります。
成果が表れるまで時間を要する
セールスイネーブルメントを成功させるには、PDCAを回して各施策の効果を適時検証しなければなりません。どの施策が効果的だったか細かく分析し再調整する必要があるため、成果が表れるまで時間がかかります。KPIやKGIとの剥離具合によっては、途中でプロジェクトを中断することも必要です。
また、定量分析や効果測定は、ある程度のデータ量がないと正確な結果を得られません。そのため、まとまった営業データが得られるまでは、セールスイネーブルメントツールの成果を確認するのが困難です。
セールスイネーブルメントツールを導入して営業力の強化を!
セールスイネーブルメントツールは、営業活動の可視化や営業スキルの強化、顧客獲得率の向上などメリットが豊富です。
ただし成果が出るまで時間がかかるため、以下の比較ポイントを参考にして、自社にあった製品を選びましょう。
セールスイネーブルメントツールを導入して営業力を強化してください。