使いにくいと感じやすいアクセスコントロールの特徴
使いにくいと感じられる製品には、いくつかの共通した特徴が見られます。ここでは操作画面の複雑さと、現場での操作性の問題を紹介します。
操作画面・設定項目の複雑さ
管理画面の項目が多く、目的の設定にたどり着くまでに複数の画面を行き来しなければならない製品は、担当者の負担が大きくなりやすい傾向があります。専門用語が多用されている画面も、情報システムに詳しくない担当者にとってはわかりにくく感じられる場合があります。
権限変更や新規登録といった日常的な操作に、想定以上の手順がかかる製品では、繰り返しの作業が積み重なり負担が増していきます。導入前にデモ画面を実際に操作し、日常業務で行う作業がどの程度の手順で完了するかを確認しておくと安心です。専門用語に不慣れな担当者でも迷わず操作できるか、実際に日常業務を担う人に試してもらうことも有効な確認方法です。
現場での操作性の問題
認証機器の反応が遅い、認証エラーが頻発するといった現場での操作性の問題も、使いにくさにつながります。荷物を持っている場面や、両手がふさがっている場面での操作性は、実際の業務動線を踏まえて確認することが大切です。
認証方式によっては、利用者ごとの慣れが必要な場合もあります。導入初期に操作方法の説明を丁寧に行わないと、利用者が誤った操作を繰り返し、現場での混乱につながる場合があります。導入時の説明資料や研修の有無もあわせて確認しておきましょう。特に高齢の従業員や、機械操作に不慣れな従業員が多い職場では、直感的に操作できるかどうかが日々の使いやすさを大きく左右します。
初期設定の難しさで生じる負担
導入時の初期設定は、その後の運用のしやすさに直結する重要な工程です。ここでは設定項目の多さと、設定支援の有無による差を紹介します。
設定項目の多さによる負担
部署や役職、エリアごとに細かく権限を設定できる製品ほど、初期設定の項目が多くなる傾向があります。柔軟な設定ができることは利点である一方、設定作業に時間がかかり、担当者の負担が大きくなる場合があります。
設定項目が多い製品を選ぶ場合は、テンプレート機能やまとめて設定できる仕組みがあるかを確認しましょう。初期設定にかかる想定作業時間をベンダーに事前に確認しておくと、社内でのスケジュール調整もしやすくなります。設定作業を複数人で分担できる仕組みがあると、特定の担当者に負担が集中する状況を避けやすくなります。
設定支援の有無による差
初期設定をベンダー側がどこまで支援してくれるかは、製品や契約プランによって差があります。マニュアル案内のみの製品と、設定作業を代行してもらえる製品とでは、担当者にかかる負担が大きく変わります。
情報システム部門がない企業や、専任担当者を置けない企業では、設定支援の範囲を事前に確認しておくことが特に重要です。自社で対応できる範囲と、ベンダーに依頼したい範囲を整理したうえで契約内容をすり合わせましょう。導入後にレイアウト変更や組織改編があった際、追加の設定作業を自社で行えるかどうかも、あわせて確認しておくと安心です。
サポート対応の遅さが招く影響
トラブル発生時のサポート対応の速さは、日々の安心感に直結します。ここでは問い合わせから回答までの時間と、対応範囲の不明確さを紹介します。
問い合わせから回答までの時間
問い合わせをしてから回答が届くまでの時間は製品やプランによって異なり、対応が遅いと感じられる場合があります。特に、業務に支障が出ている状況では、対応の遅さがそのまま業務への影響として現れやすくなります。
契約前に、標準的な対応時間の目安や、緊急時の優先対応があるかを確認しておくとよいでしょう。実際にサポートへ問い合わせをしてみて、回答の質やスピードを試すことも、選定時の判断材料になります。導入検討中の問い合わせ対応の速さは、契約後のサポート品質を推し量る一つの手がかりになります。
対応範囲の不明確さ
「サポートを受けられる」といっても、マニュアル案内までなのか、設定変更の代行まで対応してもらえるのかは製品によって異なります。契約時にこの範囲が明確でないと、想定していた対応を受けられず不満につながる場合があります。
対応範囲を契約書や案内資料で確認し、あいまいな点があれば契約前にベンダーへ具体的に質問しておくことが有効です。追加費用が発生する対応の範囲についても、あわせて確認しておくと安心です。サポート窓口の連絡手段が電話のみか、チャットやメールも選べるかによっても、日々の問い合わせのしやすさが変わってきます。担当者が複数拠点に分かれている企業では、拠点ごとに問い合わせ先が異なるとかえって混乱を招く場合があるため、窓口の一本化についても確認しておくとよいでしょう。
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スマートフォン操作時に感じる制限
スマートフォンで遠隔操作できる機能は便利な反面、制限を感じる場面もあります。ここではアプリの機能制限と、通信環境による操作性の差を紹介します。
アプリの機能制限
スマートフォンアプリでは、管理画面の全ての機能に対応しているとは限らず、一部の設定変更はパソコンからしかできない製品もあります。外出先での対応を想定している場合は、アプリで完結できる操作範囲を事前に確認しておきましょう。
対応OSのバージョンが限定されている場合、社内で使用している端末によっては利用できない場合もあります。利用者全員が同じ条件でアプリを使えるかどうかも、導入前に確認しておきたいポイントです。社用スマートフォンを配布していない企業では、私物端末での利用を前提とした運用ルールをあわせて整えておく必要があります。
通信環境による操作性の差
スマートフォンでの操作は通信環境に左右されるため、電波の弱い場所では反応が遅くなったり、操作が反映されなかったりする場合があります。拠点によって通信環境が異なる場合は、実際の利用場所で動作確認をしておくと安心です。
通信が不安定な場面に備えて、現地での代替操作手段もあわせて用意しておくと、スマートフォンだけに依存しない運用体制を整えやすくなります。地下や電波の届きにくい建物構造がある場合は、事前に現地でアプリの動作を確認しておくことをおすすめします。
使いやすさを見極めるための確認方法
導入後に使いにくさを感じないためには、契約前の確認が重要です。ここではデモや試用での確認ポイントと、導入前に聞いておきたい質問を紹介します。
デモや試用での確認ポイント
デモ画面や試用期間を活用できる製品であれば、実際の担当者に操作してもらい、日常業務で想定する作業がスムーズに行えるかを確認しましょう。複数人の担当者で試すことで、個人の感覚に偏らない評価がしやすくなります。
デモの際は、あらかじめ想定する運用シーンを整理しておくと、実際の使用感を確認しやすくなります。操作にかかる時間を実際に計測してみることも、他製品との比較の際に役立ちます。試用期間中に発生した疑問点を都度ベンダーへ質問し、その回答の速さや丁寧さも評価材料に加えるとよいでしょう。試用できる期間が短い場合は、優先度の高い機能に絞って重点的に確認する方法も検討しましょう。
導入前に聞いておきたい質問
ベンダーへの問い合わせでは、サポートの対応時間帯や対応範囲、初期設定の支援内容、契約後の設定変更にかかる費用などを具体的に質問しておくと、契約後のギャップを減らしやすくなります。
他社での導入事例や、似た規模の企業での運用状況を聞けると、自社での使い勝手をイメージしやすくなります。質問への回答が具体的かどうかも、ベンダーの対応姿勢を見極める材料になります。曖昧な回答が続く場合は、契約後のサポート対応にも同様の傾向が表れる可能性を踏まえて検討するとよいでしょう。導入担当者だけでなく、実際に日々操作する現場の担当者にも同席してもらい、疑問点をその場で質問できる機会を設けることも有効です。事前に質問項目をリスト化しておくと、限られた打ち合わせ時間を有効に使いやすくなります。
操作性やサポート体制を確認したいアクセスコントロール製品の例
ここまで紹介した使いにくさの背景をふまえ、操作画面のわかりやすさやサポート体制に配慮した製品を紹介します。デモや試用で確認する際の比較対象として参考にしてください。
ALLIGATE(アリゲイト)
- いろいろな扉・既存システムからのリプレイスに対応
- 設置工事から24時間365日の保守窓口まで、一気通貫のサービス
- 社内ネットワークの構築不要で導入コストを軽減
株式会社アートが提供する「ALLIGATE(アリゲイト)」は、クラウド型の入退室管理システムです。部署やエリア単位で権限をまとめて設定できる仕組みを備えており、細かな権限設定を行いたい企業でも設定作業の負担を抑えやすい設計になっています。クラウド上の管理画面から遠隔で操作できるため、複数拠点の設定変更を一つの画面でまとめて行いたい担当者にも活用しやすい製品です。
株式会社日立ビルシステムの入退室管理システム
- サーバー不要(クラウドによる導入コスト低減、維持管理不要)
- オフィス等の物理的安全対策に有効
- 1拠点から複数拠点まで拡張可能
株式会社日立ビルシステムが提供する「株式会社日立ビルシステムの入退室管理システム」は、オフィスビルや複数拠点での運用を想定した入退室管理システムです。設備の設置や初期設定についてベンダーへ相談できる体制が整っているため、情報システム部門を持たない企業や、設定作業を自社だけで進めることに不安がある企業に向いています。
Akerun (株式会社フォトシンス)
- 世界初の後付け型スマートロックで、7つの特許を保有・出願。
- 20社以上のサービスと連携可能な業界最大級のAPI連携数。
- オフィス、ジム、病院など多様な場所・用途に対応。
カギカン (Qrio株式会社)
- 国内80%以上のドアに対応
- 合カギの即時発行・削除に対応。
- ドアの開閉を検知し自動施錠
まとめ
アクセスコントロールの使いにくさは、操作画面の複雑さや初期設定の負担、サポート対応の遅さ、スマートフォン操作の制限などが要因となる場合があります。デモや試用を活用し、自社の運用に合った操作性かを事前に確認したうえで検討を進めましょう。日常的に操作する担当者の視点を取り入れながら比較することで、導入後の使い勝手のずれを防ぎやすくなります。


