業務可視化ツールとは
業務可視化ツールとは、従業員が行うPC作業を可視化できるシステムです。業務時間における従業員のPC操作をログとして収集し、データ分析します。
Excel・Word・ブラウザといったアプリケーションの操作ログが収集・分析対象です。アプリケーションごとの利用割合や、何回キーボードを打ったかなどのログ情報がグラフ化されます。
接客業や現場作業などと異なり、PC作業はその実態が把握しづらいものでした。業務可視化ツールを導入すると、労働の時間や内容・成果・業務プロセスなどを正確に把握できます。そして、長時間労働の是正や、業務の平準化に役立てられます。
業務可視化ツールの比較ポイント
業務可視化ツールを選定する際の比較ポイントを5つ解説します。
自社の目的に適した機能や形態があるか
業務可視化ツールにはそれぞれ得意な領域があります。監視を強みとするツールもあれば、業務効率化や分析に強いツールもあります。自社の目的にあったツールを選定しましょう。
また、利用形態も大きく分けて2種類あります。自社でサーバを用意してインストールするタイプと、クラウドの管理サーバを利用するタイプです。前者はセキュリティ面で安心感があります。しかし、サーバを自前で用意しなくてはならないため、コストがかかります。後者はインターネットを介して情報の共有がしやすく、サーバの構築が不要な点が大きなメリットです。
ログを取得・分析する範囲や粒度は適切か
業務内容を詳細に把握するには、ツール名だけでなく、操作していたファイルの名前や作業の履歴といったデータまで取得した方がいいでしょう。
しかし、ログ取得の範囲を広げすぎると、従業員に対して過度なプレッシャーを与えかねません。常に監視されているような気持ちになる従業員も出てくるでしょう。そのため、自社の運用にあった範囲・粒度でデータを取得できるツールなのか確認しておきましょう。
自社の目的にあった分析は可能か
自社の目的にあった分析項目が用意されているかの確認も必要です。利用したい分析項目がないツールだと、データをエクスポートし、目的にあわせて加工する手間が発生してしまいます。
運用に沿った詳細な設定が可能かどうかも重要です。雇用形態や役職といった切り口で分析可能な業務可視化ツールもあります。また、分析結果がグラフで表示される仕様だと、直感的に内容を把握できて利便性が高いでしょう。
コストと利用規模のバランスが取れているか
業務可視化ツールは一般的に、1ライセンスあたり月額いくらという料金体系です。そのほかに、初期費用など別途コストがかかるかも確認が必要です。自社が支払うコストの総額を把握したうえで、利用規模とのバランスが取れたツールなのか見極めましょう。
無料トライアルで操作性を確認できるか
業務可視化ツールをいきなり導入してしまうと、現場が使いづらいと感じる仕様であるなど、導入に失敗する可能性があります。無料トライアルを利用できるツールは数多くあるため、積極的に活用しましょう。そして、実際に使いこなせるのか、社員の協力・理解を得られるのか検証を行ってから本格導入することをおすすめします。
【比較表】業務可視化ツールおすすめ一覧
ここでは、この記事で紹介している製品の中でおすすめ製品をピックアップし、価格や提供形態など、製品の特徴を表にまとめました。各製品の詳細情報は後ほど紹介しているので、気になる製品をチェックしてみてください。
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
おすすめの業務可視化ツール比較!
おすすめ業務可視化ツールの製品情報を詳しく見てみまょう。
製品・サービスのPOINT
- テレワークでも勤務時間、PC画面、勤務場所がひと目でわかる!
- 働き過ぎを防ぐ隠れ勤務防止機能など利用者も管理者も安心の機能
- 2016年発売以降、利用実績2,300社、52,000人突破!
「F-Chair+(エフチェアプラス)」は株式会社テレワークマネジメントが提供しており、働いている時間・場所・仕事の仕方を管理できます。勤務時間を一覧で表示できるうえ、子育てで中抜けした場合も働いた時間を正しく記録します。着席中のみ移動経路が地図上に表示されるため、働いている場所に関する細かな報告は不要です。さらに従業員が着席しているときのみランダムでPC画面をキャプチャすることも可能で、働きぶりを把握しやすいでしょう。
《ez-PCLogger》のPOINT
- 在宅勤務等テレワークでの勤務状況を客観的な記録により把握!
- PC のログオン&ログオフ情報収集に特化したシンプルなツール
- 企業規模や業界問わず、安価なライセンス体系
「ez-PCLogger」は、株式会社ニッポンダイナミックシステムズが提供する業務可視化ツールです。PCのログオン・ログオフ情報を収集することで、勤務状況を客観的に把握できます。勤怠管理システムとの連携により、従業員の自己申告と実際の労働時間を簡単に照合できます。導入形態はオンプレミスとクラウドが用意されており、自社の状況にあわせて選択することが可能です。
業務可視化ツールを導入して働き方改革を始めよう!
業務可視化ツールとは、PCログを取得して従業員の勤怠実態を把握し、業務改善につなげるためのシステムです。ツール導入にあたり、押さえておきたい選定ポイントは次の5つです。
- ・自社の目的に適した機能や形態があるか
- ・ログを取得、分析する範囲や粒度は適切か
- ・自社の目的にあった分析は可能か
- ・コストと利用規模のバランスが取れているか
- ・無料トライアルで操作性を確認できるか
自社に最適な業務可視化ツールを導入し、働き方改革を始めてみませんか。