「テレビ会議」と「電話会議」の違い
一般的にテレビ会議システムでは、会議室に複数人が集って開催されます。会議室に専用の設備を設置し、カメラとマイクを用いて会議室同士を結びつけるのが、テレビ会議システムです。
テレビ会議を行うには、自分側と相手側の両方にテレビ会議システムの利用設備が整っていることが前提となります。複数の箇所へテレビ会議を発信する際には、設備の投資コストが少なからず必要です。また、海外などの遠方との通信を行う場合、音声と画像の通信量が莫大になるので、ノイズが混じってしまうことがあります。
具体的な使用例としては、地方のオフィスと中継で研修セミナーを開催する、多忙な会社役員の会議を行うなどが挙げられます。テレビ会議システムは、一般的に会議室で行うことを前提としているため、会議室の利用状況をチェックし、事前に会議室を予約しておく必要があります。
一方、電話会議システムは特に場所の指定は必要ありませんので、緊急の会議がよく開催されるという企業においては電話会議システムの方が使い勝手がよいでしょう。
電話会議システムの最大のポイントは、低コストで安定した品質の遠隔会議を実現できる点です。時間とコストを大幅に削減し、場所を問わず多人数をつなげることができるのが電話会議システムの特色です。導入後から実際に運用するまでのレスポンスが極めて早いことも特徴で、スマートフォンやガラケーなどのモバイル端末からでも会議に参加することができるのが魅力です。
海外などの遠隔地でもスムーズに通信を行うことができるため、海外に拠点を置くグローバル企業や、海外との取引が多い貿易会社など、今日も様々なビジネスシーンで活躍しています。会議による出張を削減することができ、移動もなくなりますので結果的にCO2の削減にも貢献しています。
テレビ会議システムは、電話会議システムに比べ、映像と音声によって会議に緊張感を与え、意図したことが伝わり易いという特徴があります。しかし、設備投資のコストが大きく、担当者を悩ませることになるかもしれません。
「Web会議」と「電話会議」の違い
Web会議システムのメリットは、PCとWebカメラ、マイクさえあればすぐに会議を行うことができる手軽さにあります。そのため、面談や面接などのクローズドな利用シーンで活躍し、海外企業が日本で面接を行う際にもWeb会議システムが広く普及しています。
電話会議システムに比べ「Webカメラによって話す相手の表情や様子が分かる」という点でWeb会議システムに利があるといえます。
しかし、Web会議システムは1人もしくは、複数で行うのが一般的です。Web会議で使用するWebカメラは画角(見える範囲)が狭く、テレビ会議のように多人数を映すのは困難です。
また、音声のノイズ除去能力はPC搭載のマイクに依存してしまうため、音質が不安定になるケースも少なくありません。通信状況やPCの処理速度によっては、通信のやり取りがスムーズに行えないケースもあり、今後の改善が期待されます。
Web会議システムには、ノイズや画像のコマ落ちなど、品質のコントロールが難しい点もありますが、設備を新たに導入することなく手軽に運用できる点が大きなポイントです。会議は「電話会議システム」、面接や面談は「Web会議システム」などと、利用シーンに応じ使いこなしていくのが理想的でしょう。
まとめ
以上で、遠隔会議システムとして注目されるテレビ会議システム、Web会議システム、電話会議システムという3つのサービスを比較してきました。各サービスとも、メリットとデメリットが存在します。上記の記事を参考に、ビジネスシーンに応じたサービスを選定していくことが、遠隔会議システムの導入を成功に導く大きなポイントといえそうです。