電話会議システムの4つの基本機能
機能1. 呼び出し機能
呼び出し機能は電話会議開始時にスムーズな呼び出しをサポートする機能です。これは主催者と参加者それぞれがアクセス番号へ接続(ダイヤルイン)して電話会議を行うのではなく、主催者が参加者を呼び出して電話会議を行う、ダイヤルアウトと呼ばれる接続方法です。
呼び出し機能を使用し電話会議を開催した場合は、通話料は主催者への請求となり、参加者の通話料は無料となります。呼び出しを行う際は、会議開始時に電話会議システムから登録された参加者へ主催者が直接呼び出しする機能に加え、会議開始時刻にあらかじめ予約した参加者へ自動的に接続される機能を備えたシステムもあります。
また、付随機能として一斉発信機能があります。登録された複数の連絡先に同時に一斉に発信することができる機能です。
システムによって一斉発信数の上限が設けられています。
呼び出し機能や一斉発信機能は、電話会議時に確実に参加者を呼び出すことができるため、定例会議や大規模会議、災害緊急時に活用されています。
機能2. 通話録音機能
電話会議システムでは、通話時のオプションとして通話録音機能があります。この機能は会議時の通話録音ができ、会議の内容をデータとして記録します。
録音方法はWeb上の専用管理画面から操作するものや、電話機の録音端子に市販されているものか専用のICレコーダーを接続して録音する方法が主流です。録音した会議内容は、mp3やWAV形式の音声ファイルとしてダウンロードすることができます。
導入する電話会議システム・サービスによっては、録音時間に制限が設けられていたり、録音時間や再生時間に応じて追加料金が発生する場合があるので、導入前に確認が必要です。
機能3. セキュリティ機能
セキュリティ対策機能は、機密度の高い会議も安心して行うための機能です。各製品において多重のセキュリティ対策機能が搭載されています。
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・会議ロック
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指定の参加者が集まった後に主催者が会議をロックすることで、他の参加者の接続に制限をかけることができます。
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・SSL暗号化
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電話会議システムへのログインや参加者登録、会議予約登録などの情報送信時に暗号化して、サーバ間の通信を保護しています。
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・パスワード発行
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主催者の希望や用途に応じて複数のパスワードを発行することができます。重要度の高い会議や緊急時の会議など、会議毎にユニークのパスワードを設定したり、参加者別にPINコードを発行することが可能です。
特に外部ネットワークからの接続を行うクラウド型のシステムにおいては、どのようなセキュリティ対策機能が搭載されているか確認するポイントとなります。
また、電話会議システムに搭載されているセキュリティ対策機能だけでなく、カスタマーサポート体制やシステムの保守体制が整っているかも導入検討時に確認する必要があります。
機能4. パソコンとの連携機能
近年の電話会議システムでは、パソコンと連携できる機能を持ち合わせた多機能型の製品が登場しています。パソコンとの連携を行うことで、以下のような機能を利用できます。
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・データ共有
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Webブラウザを利用して、電話会議時にデータファイルやデスクトップなどを共有することができます。
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・ソフトフォン通話
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固有の電話機だけでなく、パソコンをひとつの端末としてパソコン上から電話回線での通話が可能となります。
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・チャット
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音声通話だけでなく、チャットでテキストメッセージを送受信することが可能です。
テレビ会議やWeb会議など、他の遠隔コミュニケーションツールの登場に伴い、電話会議システムは単なる電話回線を利用した通話サービスの域を超えた利用価値を提供しています。
自社の利用目的や条件に合う電話会議システムを比較検討してください。