法人PCの値上げが続くなかで押さえたい基礎知識
法人PCの値上げが続くと、単純な買い替えだけでも予算超過につながります。コストを抑えるには、価格の動向を把握したうえで、更新計画や調達方法を見直すことが重要です。ここでは、2026年に向けて押さえたい法人PCの値上げ要因と、企業が取るべき基本方針を整理します。
法人PCが値上げする主な背景
法人PCの価格は、半導体やメモリなどの部材価格の変動に影響を受けます。加えて、為替や物流コストの上昇も値上げ要因です。近年はAI活用の拡大により、メモリやストレージの需要が高まり、PCの価格が上がりやすい状況が続いています。
値上げ局面で法人が取るべき基本方針
法人PCの値上げに対しては、買い替え台数を抑えるだけでは不十分です。現状の保有台数や利用状況を整理し、更新が必要な端末を優先して入れ替えることが重要です。あわせて、調達方法や運用ルールを見直すことで、コスト増を抑えやすくなります。
2026年の最新動向
2025年末から 2026年にかけて、PC 全体の価格環境は大きく変化しています。世界的なメモリ(DRAM)や SSD の供給逼迫が続くなか、TrendForce は PC 向け DRAM 契約価格が 2026 年第 1 四半期に 前四半期比 55〜60% の大幅上昇になると予測しています。これには AI サーバーやデータセンター向けメモリ需要の高まりが影響しており、PC 向けの供給量が相対的に減少していることが背景です。
こうした部材価格の上昇は、最終製品である PC の価格にも直結します。TrendForce の調査や業界情報によると、主要 PC メーカー(例:Lenovo、HP、Dell など)は 2025 年 12 月以降、法人向けモデルも含めて 10〜30% 程度の値上げを実施、あるいは警告を出しており、値上げ前の早期発注を促す動きが出ています。
法人PCの調達方法は購入・リース・レンタルから選ぶ
法人PCの値上げが続くなかでは、調達方法の見直しも重要です。購入だけに絞ると初期費用が膨らみやすくなります。一方で、リースやレンタルを選ぶと、費用を平準化しつつ運用負担を減らせる場合があります。ここでは、法人PCの代表的な調達方法と選び方を整理します。
購入は長期利用に向くが初期費用が大きい
購入は、法人PCを長期間利用する場合に向く調達方法です。リースやレンタルと比べて月額費用は発生しません。ただし、導入時の支出が大きくなりやすく、値上げ局面では予算を圧迫する要因になります。買い替えが集中する場合は、台数の最適化や更新計画の整理が欠かせません。
リースは費用を平準化しやすい
リースは、一定期間の利用を前提に月額で支払う調達方法です。購入よりも初期費用を抑えやすく、費用を平準化できます。更新サイクルを固定しやすいため、計画的にPCを入れ替えたい企業にも向きます。一方で、契約期間中の中途解約が難しい場合があるため、利用台数の変動が大きい企業は注意が必要です。
レンタルは短期利用や台数変動に強い
レンタルは、必要な期間だけ法人PCを借りられる調達方法です。繁忙期の増員や、短期プロジェクトなど、一時的に台数が増える企業に向きます。リースより柔軟に利用できる一方で、長期利用では割高になるケースもあります。利用期間と必要台数を整理し、自社にあう形で選ぶことが重要です。
調達方法の見直しには棚卸しが欠かせない
購入・リース・レンタルのいずれを選ぶ場合でも、現状の保有台数や利用状況を把握していないと、無駄な調達が発生しやすくなります。棚卸しで不要端末を整理し、更新が必要な台数を明確にすることが、法人PCの値上げ対策につながります。
以下の記事では法人PCの選び方や機能、サポート体制などを、具体的に比較して紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
法人PCの買い替え前にやるべき棚卸しの進め方
法人PCの値上げが続くなかでは、買い替え前の棚卸しが特に重要です。不要な端末や未使用ライセンスを整理できれば、更新台数を減らしつつ業務への影響も抑えられます。ここでは、法人PCの棚卸しで押さえておきたい基本手順を紹介します。
棚卸しに必要な準備と管理台帳の作成
まずは棚卸しの対象範囲とルールを決め、管理台帳を用意します。台帳には、管理番号や利用者、設置場所、購入日、スペック、OSバージョンなどを記載します。表計算ソフトでも対応できますが、台数が多い場合は更新作業が煩雑になりがちです。事前に管理方法を決めておくことで、作業負担を抑えやすくなります。
端末スペックとOS対応状況の収集
法人PCの棚卸しでは、端末の台数だけでなく、CPUやメモリなどのスペック情報も重要です。Windows11に対応していない端末が混在している場合、買い替えが必要な範囲を特定できます。AIパソコンの導入を検討している企業も増えており、用途別に必要スペックを整理することが有効です。
現物との照合と台帳更新
台帳情報と実際の端末を照合し、差異があれば修正します。使用されていない端末や所在が不明な端末が見つかることも少なくありません。こうした情報を整理することで、更新台数を最適化し、値上げの影響を抑えることにつながります。
PC棚卸しを効率化するポイント
PC棚卸しは手作業が多く、担当者の負担になりやすい業務です。IT資産管理ツールの導入などにより効率化の視点を取り入れることで、継続的なIT資産管理が行いやすくなります。
IT資産管理ツールの活用
IT資産管理ツールを活用すると、端末情報を自動的に収集し、台帳を最新状態に保ちやすくなります。人手による入力作業を減らすことで、入力ミスや管理漏れの防止につながります。複数拠点を持つ企業でも、全体像を把握しやすくなる点が特長です。
以下の記事ではIT資産管理の価格や機能、サポート体制などを、具体的に比較して紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
【比較表】IT資産管理ツールでできること
IT資産管理ツールは、製品ごとに対応範囲や機能が異なります。導入検討時は、自社の課題にあう機能を比較することが重要です。
| 管理項目 | 主な内容 |
|---|---|
| PC資産の一元管理 | パソコンの台数や利用者、設置場所をまとめて把握できます。 |
| ソフトウェア管理 | インストール状況とライセンス数を管理し、過不足を確認できます。 |
| 自動情報収集 | ネットワーク経由で端末情報を取得し、台帳更新の負担を抑えます。 |
| 棚卸しレポート | 棚卸し結果をレポートとして出力し、監査対応に活用できます。 |
| 内部監査対応 | ISMSなどの内部監査に必要な管理情報を整理しやすくなります。 |
公式サイトを周り、それぞれのツール比較するには時間と労力がかかります。ITトレンド経由の問い合わせなら、一括で各社の情報が手に入れられるだけでなく、機能や価格などの比較表も手に入ります。上司への報告資料作成を短縮したい方は、ぜひこちらからご請求ください。
自動収集・ネットワーク検出による負担軽減
ネットワークにつながるパソコンを自動検出する仕組みを使えば、棚卸しの手間を大きく減らせます。リモートワーク環境でも情報を収集できるため、管理の抜け漏れを防ぎやすくなります。結果として、担当者の作業時間短縮が期待されます。
周期的な棚卸しと更新ルールの徹底
棚卸しは一度行えば終わりではありません。定期的に実施するルールを決めることで、IT資産情報を常に最新の状態に保てます。人事異動や端末入れ替えのタイミングで更新する運用も有効です。
法人PCの値上げに関するよくあるFAQ
- ■Q1. 法人PCの値上げが続くと、企業は何を見直すべきですか?
- 法人PCの値上げが続く場合は、買い替え台数と調達方法を見直すことが重要です。棚卸しを行い、不要端末や更新が必要な端末を整理すると、予算超過を防ぎやすくなります。
- ■Q2. 法人PCの買い替え前に棚卸しを行うと、どのような効果がありますか?
- 棚卸しにより、未使用端末や所在不明端末を把握できます。買い替え台数を最適化できるため、値上げの影響を抑えやすくなります。あわせてライセンス契約の見直しも進めると、運用コスト削減につながります。
- ■Q3. 法人PCの管理はExcelでも対応できますか?
- 小規模であれば対応できる場合もありますが、台数が増えると更新漏れが起きやすくなります。特に買い替えが集中するタイミングでは、手作業管理の限界が表面化しやすくなります。そのため、自動収集や履歴管理ができるツールを検討する企業が増えています。
- ■Q4. 法人PCの値上げ対策として、オンラインストレージは有効ですか?
- 有効です。データをオンラインストレージに集約しておくと、PC入れ替え時のデータ移行を簡単にできます。PC値上げの局面では、端末入れ替え工数を減らすことで、運用コストの削減にもつながります。
- ■Q5. 法人PCの買い替えを検討している場合、IT資産管理ツールはいつ導入すべきですか?
- 買い替えを検討し始めた段階が適切です。導入後に運用が定着するまで一定の時間がかかる場合もあるため、早めに情報収集を進めることが重要です。導入を先送りにすると、不要な購入や契約が増えた状態が続く可能性があります。
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まとめ
法人PCの値上げが続くなかでは、買い替え前の棚卸しと更新計画の見直しが重要です。Windows10サポート終了やAIパソコン普及といった環境変化に対応するためにも、現状の端末状況を把握し、優先順位をつけて更新を進める必要があります。
IT資産管理ツールを活用すれば、棚卸しの負担を抑えながら管理精度を高められます。法人PCの買い替えコストを抑えるためにも、まずは資料請求から情報収集を進めてみてはいかがでしょうか。


